ソラマメ
毎朝8時丁度に現れる野良猫のソラマメ。朝のその5分間が私の毎日の幸せだった。30歳目前で彼氏に振られた翌朝も、ソラマメはやってきた。何だかその5分先も見たくなって、ソラマメの1日に着いて行く。ソラマメは街が変わると名前がいくつもあった。「お前の目は本当に茹でたてのそら豆みたいに綺麗だね」ふと頭の上に降ってきたその言葉は、私と同じだった。猫のように自由に生きる彼と、自由になりきれない私の淡く切ない物語。
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