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半月後
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『…そっかぁ。
それは…いたたまれないね…』
__日曜日の午後
姉貴には迷惑かけないから!なんて言ったんだけど、やっぱり心配だからって電話をよこしてきたんだ。
「ま…ね。
でもこれで、オレも由香も一歩成長できたと思うよ。
てゆーか、もっとグッとお互い近付けたような気がする」
なんてカッコつけたような事を言いながら、側で寝ている由香の頬を撫でた。
「もう不安じゃないから」なんて言っても、ベタベタしたいのは変わらないみたいだな。
それはオレもだけど。
『あ、由香ちゃんって言うんだ。陸の彼女さん。
かわいい名前だねぇ』
「余計なお世話だっての!
てゆーか、かわいいのは名前だけじゃないからな」
『はいはい。テレないテレない』
なんて姉貴の冷やかしを聞いていると、ピンポーン♪と部屋のインターフォンが鳴った。
「ん………」
ボロいアパートのクセに、インターフォンの音だけはやけによく響く。
気持ちよく眠っていた由香だけど、その耳に通る音にぼんやりと目を覚ましたようだ。
「陸…誰か来ちゃった?」
ムクっと上体を起こした由香の身体から、掛け布団が滑り落ちて由香の素肌を露わにした。
はいはい、さっきまでイチャイチャしてましたよ。
今日は昼間のバイトだけシフトを入れないで、由香の為に時間を取ったんだ。
寂しさを紛らす為に、お揃いのストラップを買って来たなんて。
彼女としては重傷だろ!
だからさ、オレからも何かプレゼントしようと思って一緒にデートがてら出掛けようかと思ってさ。
だけど、ちょっと先に部屋で過ごしてたら、もうそんな空気になってな。
まぁ何やかんやで、今に至るって奴だ。
「日曜日だってのに、どーせつまんない勧誘か何かだろ。
出る必要ないよ」
そもそもここに人が来る必要があるのは由香だけだから、後の訪問客なんてムシして十分!
それに由香の身体見ちゃったら、またシたくなってきたし…
『あ、今インターフォン鳴ったよね?』
「あー、鳴ったけど気にしないよ。
てゆーか姉貴、もう電話切るぞ?」
これ切ったら由香ともう一回シて、そしたらどっか買い物にでも行くかなぁ。
『あのね、陸。
今日お母さんが、陸の部屋に行くって言ってたよ』
「…はぁっ?」
『婿養子にほしいって言ってた彼女と付き合ってるんでしょ?
お母さん、その彼女さんが気になるみたいで、陸の部屋を覗きに行って来るって言ってたもの』
「ちょっ ちょっ
ちょっと待てー!!」
ピンポーンピンポーン♪
なかなか出ないせいか、催促の如くインターフォンがしつこく鳴り出した。
ピンポーンピンポーンピンポーン♪
ダンダンダン!
「陸!!
あんた居ないの!?」
…と思っているうちに、母さんの殺人的な罵声が聞こえてきた。
『ほら、やっぱり。
お母さんの声、こっちにも聞こえてきたよ。
じゃあ頑張ってね、陸』
「あっ、ちょと待っ…
もしもし、姉貴?」
まるでとばっちりを受けないよう、逃げるように早々と電話を切った姉貴。
頑張ってって!
今のコッチの状況…
「ゆ、由香!
とりあえず早く服着て!」
「えっ
陸、誰が来ちゃったの?」
「いいから早くっ!
オレも頑張って早く追い返すから!」
「えぇ?」
切れたケータイを布団の上に投げると、オレもその辺に脱ぎ捨てた服を急いで着る。
てゆーか、母さんだって来る時は来るって連絡しろよなっ
「ねぇ、陸?
一体誰が…」
いくら婿養子にって話であっても、オレと付き合って行く以上は避けて通れない。
オレの母さんは手強いぞ!
お前も覚悟しろよ、由香?
“デ キ ちゃ っ た !?”
*お し ま い*
※コチラ、別サイトからの転載の都合で、わけあって書き直したものをまた書き戻したりとしたものなのです。
途中文章の流れがめちゃくちゃだったりしました(汗)
読みにくくってすみません(/_;)
そして陸の姉が主人公の作品もありますので、もしよかったら“ナイショのお見合いは~”も、ご覧下さいー(^^)
最後までご覧頂きありがとうございました!
それは…いたたまれないね…』
__日曜日の午後
姉貴には迷惑かけないから!なんて言ったんだけど、やっぱり心配だからって電話をよこしてきたんだ。
「ま…ね。
でもこれで、オレも由香も一歩成長できたと思うよ。
てゆーか、もっとグッとお互い近付けたような気がする」
なんてカッコつけたような事を言いながら、側で寝ている由香の頬を撫でた。
「もう不安じゃないから」なんて言っても、ベタベタしたいのは変わらないみたいだな。
それはオレもだけど。
『あ、由香ちゃんって言うんだ。陸の彼女さん。
かわいい名前だねぇ』
「余計なお世話だっての!
てゆーか、かわいいのは名前だけじゃないからな」
『はいはい。テレないテレない』
なんて姉貴の冷やかしを聞いていると、ピンポーン♪と部屋のインターフォンが鳴った。
「ん………」
ボロいアパートのクセに、インターフォンの音だけはやけによく響く。
気持ちよく眠っていた由香だけど、その耳に通る音にぼんやりと目を覚ましたようだ。
「陸…誰か来ちゃった?」
ムクっと上体を起こした由香の身体から、掛け布団が滑り落ちて由香の素肌を露わにした。
はいはい、さっきまでイチャイチャしてましたよ。
今日は昼間のバイトだけシフトを入れないで、由香の為に時間を取ったんだ。
寂しさを紛らす為に、お揃いのストラップを買って来たなんて。
彼女としては重傷だろ!
だからさ、オレからも何かプレゼントしようと思って一緒にデートがてら出掛けようかと思ってさ。
だけど、ちょっと先に部屋で過ごしてたら、もうそんな空気になってな。
まぁ何やかんやで、今に至るって奴だ。
「日曜日だってのに、どーせつまんない勧誘か何かだろ。
出る必要ないよ」
そもそもここに人が来る必要があるのは由香だけだから、後の訪問客なんてムシして十分!
それに由香の身体見ちゃったら、またシたくなってきたし…
『あ、今インターフォン鳴ったよね?』
「あー、鳴ったけど気にしないよ。
てゆーか姉貴、もう電話切るぞ?」
これ切ったら由香ともう一回シて、そしたらどっか買い物にでも行くかなぁ。
『あのね、陸。
今日お母さんが、陸の部屋に行くって言ってたよ』
「…はぁっ?」
『婿養子にほしいって言ってた彼女と付き合ってるんでしょ?
お母さん、その彼女さんが気になるみたいで、陸の部屋を覗きに行って来るって言ってたもの』
「ちょっ ちょっ
ちょっと待てー!!」
ピンポーンピンポーン♪
なかなか出ないせいか、催促の如くインターフォンがしつこく鳴り出した。
ピンポーンピンポーンピンポーン♪
ダンダンダン!
「陸!!
あんた居ないの!?」
…と思っているうちに、母さんの殺人的な罵声が聞こえてきた。
『ほら、やっぱり。
お母さんの声、こっちにも聞こえてきたよ。
じゃあ頑張ってね、陸』
「あっ、ちょと待っ…
もしもし、姉貴?」
まるでとばっちりを受けないよう、逃げるように早々と電話を切った姉貴。
頑張ってって!
今のコッチの状況…
「ゆ、由香!
とりあえず早く服着て!」
「えっ
陸、誰が来ちゃったの?」
「いいから早くっ!
オレも頑張って早く追い返すから!」
「えぇ?」
切れたケータイを布団の上に投げると、オレもその辺に脱ぎ捨てた服を急いで着る。
てゆーか、母さんだって来る時は来るって連絡しろよなっ
「ねぇ、陸?
一体誰が…」
いくら婿養子にって話であっても、オレと付き合って行く以上は避けて通れない。
オレの母さんは手強いぞ!
お前も覚悟しろよ、由香?
“デ キ ちゃ っ た !?”
*お し ま い*
※コチラ、別サイトからの転載の都合で、わけあって書き直したものをまた書き戻したりとしたものなのです。
途中文章の流れがめちゃくちゃだったりしました(汗)
読みにくくってすみません(/_;)
そして陸の姉が主人公の作品もありますので、もしよかったら“ナイショのお見合いは~”も、ご覧下さいー(^^)
最後までご覧頂きありがとうございました!
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最後まで読みました。
それにしても、木原はサイテーですね!
もちろん男性側だけが悪いわけじゃありませんが、あの言い草には腹が立ちました。
陸、よくぞ殴ってくれた! スカッとしました。
今回のことで陸は人として男として成長できたのかなと思います。
由香ちゃんに対する想いや将来への決意、しっかり伝わりましたよ!
これから幸せな未来が2人に訪れますように…。
そして、オチは最高に笑えました(笑)!
やっぱりあのお方は最強ですね!
あの後一体どうなるのか…色々想像するだけで笑いが込み上げてきます(笑)
最後までご覧頂けて幸せます!ありがとうございますー(T_T)
軽い感じで始まった陸の話なのですが、案外と重かったです。
でも、いやホント、陸のいろんな成長を読み取って貰えて嬉しいです。ありがとうございますっ
そして重い気持ちのまま読み終えるのはツラいかなと思い、実はラストは後から書き加えたコメディです(笑)
笑ってもらえて良かったですよ(*^皿^*)
そして長い長い相川家の災難をここまで追って頂いて、ありがとうございました!
幸せましたー(^^)
いつもありがとうございますっ
事が起こってモタモタしてても、現実は待っててくれないわけで。結局こういう結果になってしまいました。
思ってた以上の犠牲があったのを、陸はここに来て身を以て知った事でしょう。
でもそれは、陸だけに限らない話なのですけどね。
「女の気持ちは、女にしかわからないんだろうな②」まで読みました~。
姉カップル登場でアチラとの場面と繋がりましたね~。
婿養子の件はとりあえず解決できそうですが、もう1つ、まだ最大の難問が…。
陸はまだグズグズしていますが、しっかり由香ちゃんと話し合ってそろそろ答えを出さないと、ですね。
わりと雑な部分があらわになってきました(焦)
読んで頂いてありがとうございますっ(> <)
姉の方も悩んでたようですが、陸はもっと状況悪いですもんね。
このふたりの結末、どうぞ最後まで見届けてもらえたら幸せます。