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ハシザワイサオ
ハシザワイサオ その7
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本当はこんなことしたくない? 嘘だ。部下に誘われたから仕方なくやっている? これも嘘だ。こんな扇情的な姿で縛られている目の前の少女が悪い? そんなわけないだろう、馬鹿が。しかし――では誰が悪いのだ? 本当に誘ったカンバラが悪いのか? こんなことを催している連中が悪いのか? 違うだろう。もうわかっているだろう。知っているだろう。誰よりも悪人なのは、誰よりも間抜けなのは――。
「おーい、早くしてくれよ。このままじゃ俺のマグナムも暴発しちまうよー」
能天気な声に背中を強く押され、俺は一歩前に進む。
少女は以前と同じく硬そうな机に仰向けで固定されている。前とは衣装の色や柄が違う。心なしか顔も違う。よくわからない。なんだか薄ぼんやりしている。少女の股間はすでに何人かに犯されて、凝固した白濁液をぼとぼとと落としている。少女は汗まみれでぐったりとして、虚ろな目を天井の照明に向けている。それは俺のことなんて見ていなかった。だから気兼ねなく犯せる――なんてお気楽な精神構造であればどれだけ良かったか。この期に及んで、俺はまだ自分を善人だと思いたいらしかった。薄汚れた小さな一物はこんなにも性を欲して膨らみ上がっているというのに、俺の足はなかなか前に進み出なかった。
「おいおい、ほんとに早くしてくれよ。あんた一人のための撮影じゃねえんだぞ」
背後の男は不満げに声を荒げる。それでも俺の足は前へと進まない。イチノセは前回のようにフォローしたりしない。ただあの薄気味の悪い笑顔を浮かべて、足を震わせている俺を見ている。
「あーもう我慢できねえ、あんたがやらないっていうなら、俺に先にやらせてくれよ」
痺れを切らしたらしい男が、俺を押し退けようと俺の肩に手を置いた。俺はとっさに、大きく腕を振って、その手を振り解いた。拍子に振り返り、背後の男と目が合った。どこにでもいるような、その少し不細工な男は、急に反抗されてあからさまに戸惑っていた。
「――やります」
俺はようやく決心したように、少女の股間に向かって歩みを進め始めた。まだ自己弁護をしようとする声が聞こえてきていたけれど、本能で無理やり押さえ込み、俺は一歩一歩、その肉壺へと近寄っていった。今更自分を擁護しようとしたって――後悔をアピールしようとしたってどうしようもない。ここにいるのだ、ここに来たのだ。もうわかっているだろう。やることは一つだろう。引き返せるものか。やってやる。やってやれよ。俺はクズだ。とっくにクズだ。クズなのだから仕方ない。クズなのだから、こんなことをするのだ。それの何が間違っている。そうだ、俺はクズだ、俺はクズだ、俺はクズだ――ほらやれ、やっちまえ、あの小さな肉の穴に突っ込んで、クズとしての務めを果たせ――。
膨れ上がった先の方に秘裂が触れるところまで近づいて、少女の柔らかい足を引っ掴んで――腰を少しだけ引き、振り子のようにして、少女の陰唇に自分のものを突き入れた。
うっ、と少女はか細い声で呻いた。少女の中に入れた陰茎を中心として、じんわりじんわりと快楽が全身へと広がっていった。
ふと、頬のあたりが生暖かくなって、口の中が塩辛くなった。妙に視界が歪んでいる。腕で目元を擦ると、濡れた産毛が照明に照らされて煌めいた。それを見て、やっと自分が今泣いているということに気づいた。見知らぬ少女の股間にしがみつきながら、俺は知らず知らずのうちに涙を流していた。
腰が動き始める。もう自分の意志なのかどうかも判然としない。とにかく快楽をさらに享受しようと、俺の腰は激しく動く。その間も、俺の目からは止め処なく涙が溢れた。頬や顎や鼻筋から伝い落ちたその水滴は、少女の下腹のあたりにぽつぽつと落ちていく。
周囲の音なんてまるで聞こえなかった。少女が喘いでいるのかどうかすらわからなかった。ただただ自分の吐息が耳元でうるさかった。涙で覆われた視界は、顔面を濁った川の中に突っ込んでしまったようで、何も見えやしなかった。もうどこにいるのかさえ曖昧になった。本当は、ここはスタジオなんかではないのではないか。じつは俺はとんでもない大罪人で、だからこんなわけのわからない罰を受けているのではないか。
いくら絵空事を脳裏でつぶやこうとも、現状は何一つとして変わることはない。腰は快楽を求めて稼働し続け、快楽は俺の脳みそを叩く。俺は目の前の歪んだ景色さえ隠すように目を閉じ、そして大きく息を吸った。
その瞬間、俺は射精した。
同時に噴射するみたいに涙もさらに噴き出して、一気に口内へと流れ込んだ。気持ち良くて気持ち良くて――悲しくて、俺は小刻みに痙攣しながら自分の涙に溺れた。
急に気が遠くなっていって、自然と力が抜けて身体が後方へと倒れた。床にぶつかる硬い感触はせず、ふわっという浮遊感のあと、誰かに受け止められたことに気づいた。一瞬だけ、先の方から跳ねた精液の一滴が宙を横切っているのが見えた。
「おーい、早くしてくれよ。このままじゃ俺のマグナムも暴発しちまうよー」
能天気な声に背中を強く押され、俺は一歩前に進む。
少女は以前と同じく硬そうな机に仰向けで固定されている。前とは衣装の色や柄が違う。心なしか顔も違う。よくわからない。なんだか薄ぼんやりしている。少女の股間はすでに何人かに犯されて、凝固した白濁液をぼとぼとと落としている。少女は汗まみれでぐったりとして、虚ろな目を天井の照明に向けている。それは俺のことなんて見ていなかった。だから気兼ねなく犯せる――なんてお気楽な精神構造であればどれだけ良かったか。この期に及んで、俺はまだ自分を善人だと思いたいらしかった。薄汚れた小さな一物はこんなにも性を欲して膨らみ上がっているというのに、俺の足はなかなか前に進み出なかった。
「おいおい、ほんとに早くしてくれよ。あんた一人のための撮影じゃねえんだぞ」
背後の男は不満げに声を荒げる。それでも俺の足は前へと進まない。イチノセは前回のようにフォローしたりしない。ただあの薄気味の悪い笑顔を浮かべて、足を震わせている俺を見ている。
「あーもう我慢できねえ、あんたがやらないっていうなら、俺に先にやらせてくれよ」
痺れを切らしたらしい男が、俺を押し退けようと俺の肩に手を置いた。俺はとっさに、大きく腕を振って、その手を振り解いた。拍子に振り返り、背後の男と目が合った。どこにでもいるような、その少し不細工な男は、急に反抗されてあからさまに戸惑っていた。
「――やります」
俺はようやく決心したように、少女の股間に向かって歩みを進め始めた。まだ自己弁護をしようとする声が聞こえてきていたけれど、本能で無理やり押さえ込み、俺は一歩一歩、その肉壺へと近寄っていった。今更自分を擁護しようとしたって――後悔をアピールしようとしたってどうしようもない。ここにいるのだ、ここに来たのだ。もうわかっているだろう。やることは一つだろう。引き返せるものか。やってやる。やってやれよ。俺はクズだ。とっくにクズだ。クズなのだから仕方ない。クズなのだから、こんなことをするのだ。それの何が間違っている。そうだ、俺はクズだ、俺はクズだ、俺はクズだ――ほらやれ、やっちまえ、あの小さな肉の穴に突っ込んで、クズとしての務めを果たせ――。
膨れ上がった先の方に秘裂が触れるところまで近づいて、少女の柔らかい足を引っ掴んで――腰を少しだけ引き、振り子のようにして、少女の陰唇に自分のものを突き入れた。
うっ、と少女はか細い声で呻いた。少女の中に入れた陰茎を中心として、じんわりじんわりと快楽が全身へと広がっていった。
ふと、頬のあたりが生暖かくなって、口の中が塩辛くなった。妙に視界が歪んでいる。腕で目元を擦ると、濡れた産毛が照明に照らされて煌めいた。それを見て、やっと自分が今泣いているということに気づいた。見知らぬ少女の股間にしがみつきながら、俺は知らず知らずのうちに涙を流していた。
腰が動き始める。もう自分の意志なのかどうかも判然としない。とにかく快楽をさらに享受しようと、俺の腰は激しく動く。その間も、俺の目からは止め処なく涙が溢れた。頬や顎や鼻筋から伝い落ちたその水滴は、少女の下腹のあたりにぽつぽつと落ちていく。
周囲の音なんてまるで聞こえなかった。少女が喘いでいるのかどうかすらわからなかった。ただただ自分の吐息が耳元でうるさかった。涙で覆われた視界は、顔面を濁った川の中に突っ込んでしまったようで、何も見えやしなかった。もうどこにいるのかさえ曖昧になった。本当は、ここはスタジオなんかではないのではないか。じつは俺はとんでもない大罪人で、だからこんなわけのわからない罰を受けているのではないか。
いくら絵空事を脳裏でつぶやこうとも、現状は何一つとして変わることはない。腰は快楽を求めて稼働し続け、快楽は俺の脳みそを叩く。俺は目の前の歪んだ景色さえ隠すように目を閉じ、そして大きく息を吸った。
その瞬間、俺は射精した。
同時に噴射するみたいに涙もさらに噴き出して、一気に口内へと流れ込んだ。気持ち良くて気持ち良くて――悲しくて、俺は小刻みに痙攣しながら自分の涙に溺れた。
急に気が遠くなっていって、自然と力が抜けて身体が後方へと倒れた。床にぶつかる硬い感触はせず、ふわっという浮遊感のあと、誰かに受け止められたことに気づいた。一瞬だけ、先の方から跳ねた精液の一滴が宙を横切っているのが見えた。
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