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ガチャ屋開業編
069 カナタ、不審人物に会う
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「思ったよりマッドゴーレムはやっかいだね。
風魔法が効かないし、コアが移動していて倒しにくい」
カナタの見解に自身の風魔法が効かなかったヨーコも同意する。
「ダンジョン初心者向けとのことですが、冒険者の方々はいったいどうやって倒しているのでしょうか?」
カナタたちは失念しているが、何の攻撃も受けずに魔物を倒せるなど、ダンジョン初心者は想定していない。
動きが遅いことを良いことに、多少の攻撃を受けながらもマッドゴーレムを斬り捲るのが正しい対処方法なのだ。
斬っていくうちにマッドゴーレムが小さくなっていき、最後はコアの移動場所が無くなり攻撃が当たる。
普通の冒険者は、そうやって苦労してマッドゴーレムを倒している。
だが普通の冒険者は、もっと効率の良い魔物を倒せるようなレベルになると、実入りの少ないマッドゴーレムには見向きもしなくなり、結果としてマッドゴーレムはスルーされてしまうわけだ。
「ドロップも特に美味しくないし、ヨーコも危なげなく戦えるとわかったから、次からはマッドゴーレムはスルーしようか」
カナタも同じ結論に達した。
倒せるが、面倒だからスルーする。
ある意味不幸な魔物だった。
「ですね……」「わん……」
ヨーコもシフォンさえもそう思ったようだ。
この後カナタたちは、マッドゴーレムをスルーして進むことになった。
途中、クレージーバットやビッグラットなどの魔物が出て来たが、カナタとヨーコの風魔法で難なく倒すことができた。
ドロップも良くないしカナタたちに攻撃も通らないが、纏わりつかれるのも鬱陶しく、魔法の訓練だと思って倒して行った。
途中マッドゴーレムにも遭遇したが動きが遅いので、たまに泥を飛ばされるだけで躱すことができた。
そしてついに第二層へと降りる階段に到着した。
第二層への階段を降りるカナタ一行。
「あ!」
ヨーコの【ライト】の効果が切れた。
「今度は僕がやるよ。【ライト】」
【ライト】は微量ながら魔力を使い続けるので、ヨーコを気遣い魔力が有り余っているカナタが交代することにしたのだ。
それでもヨーコの魔法の持続時間は、その層から出るまでという一般からは桁外れに凄いものだった。
「え? なんですかこれは?」
カナタの【ライト】は、目に見える通路の先まで明るくなっていた。
カナタの側に強い光源の光が灯るのではなく、目に見える先までの天井が自動で光っているような感じだ。
これは、『LEDパネル』というカナタの中にある知らないはずの知識によってイメージされたものだった。
そして、カナタの【ライト】はダンジョンを出るまでという、もっと異常な持続時間であることにカナタ本人もまだ気付いていなかった。
第二層に降りると、マッドゴーレムが複数同時に出現するようになり、ストーンゴーレムもちらほら単独で現れるようになった。
ゴーレムは奇襲というものをせず、自分の守備範囲に入った冒険者に対して攻撃行動をとるようだった。
「【風刃】!」
ヨーコの【風刃】でストーンゴーレムの右足が切断され、どうとゴーレムが前のめりに倒れた。
ドス!
その倒れたストーンゴーレムに向かい、カナタがすかさずコア目掛けて槍を刺す。
ストーンゴーレムのコアは右胸或いは頭部にあるので、普通の冒険者は勘でどちらかを攻撃し、違ったらもう片方も攻撃するという手段でストーンゴーレムを倒していた。
だがカナタは【魔力探知】と【MAP】によりコアの位置が見えるので一撃で倒せる。
ニクの出る幕もなく、順調に狩りは進んだ。
「なんで泥ゴーレムはコアが動いて、石ゴーレムは固定なんだろう?
難易度がおかしくない?」
そうカナタは思ったのだが、泥と石では石の方が硬くて簡単には倒せないということにカナタは考えが及んでいなかった。
カナタの場合、あまりにも簡単にまるで豆腐に刺すが如く槍がストーンゴーレムの身体に刺さってしまうのだが、普通のDランク冒険者なら、何度も攻撃してやっと穴を穿つことが出来る程度にストーンゴーレムは硬いのだ。
カナタは自分が規格外だという自覚があまりにも無さ過ぎだった。
加えてヨーコの風魔法の威力が高すぎたのも判断を誤らせる要因だった。
ヨーコはキツネ獣人という魔法特化の獣人で、しかも妖狐だとはカナタも知らないのだ。
今回のダンジョン入りはカナタとヨーコのレベルアップのためでもあるので、ニクにはなるべく手出ししないように頼んであった。
ニクなら単独でゴーレムを倒せるが、そのお零れで経験値を得ること――所謂パワーレベリング――をカナタは良しとしなかった。
そんな感じで第二層を探索していたカナタは、ストーンゴーレムを20体ほど倒した時点でそろそろダンジョンから撤退しようと考えていた。
「そろそろ帰ろうか?」とカナタ。
「そうね。少し疲れたわ」とヨーコ。
「はい、マスくっ!」
ニクが返事をしようとした時、ニクに向かって【石弾】の魔法が複数飛んで来た。
ニクは咄嗟に左腕の防御障壁を展開し、【石弾】の軌道を逸らした。
「あら、変なゴーレムの反応があると思ったら、使役されていたのね」
丁度十字路になっている通路の角から、頭からローブを纏った魔術師風の女が出て来ると開口一番にその場にそぐわない台詞を吐いた。
本来なら、【石弾】誤爆に対しての謝罪が先だろう。
「ふーん。その防御障壁の機能は欲しいわね」
女魔術師は、謝りもせずにニクを舐めるように目で追ってそう言った。
そう様子にカナタは怒りを覚えた。
大切な仲間に攻撃魔法を撃ち込んでおいて謝らないのかと。
「彼女のマスターは僕だ。
彼女に対して攻撃魔法を撃ったことは謝罪して欲しいな」
カナタには珍しく強い口調だった。
「それともわざとでしょうか?」
相手の実力もわからないのに、カナタは危険な一歩を踏み込んでしまっていた。
そのカナタの怒りにも全く動じず、女魔術師は僅かに笑みを浮かべて口だけの謝罪をした。
カナタの方を一瞥もしないで。
「あら、ごめんなさいね。
防げたからいいかと思ったわ」
その台詞にカナタはムッとしたが、ヨーコがカナタの袖を引き、これ以上はもうやめろと首を横に振り合図をしていた。
女魔術師が強者のオーラを纏っていたからだ。
「久しぶりに面白い人形に出会ったわ。
良いものが見れた」
女魔術師はニクを観察し続けた後、初めてカナタに向き合うと「また会うこともあるかもしれないわね」と言い残して去っていった。
ニクはその間、最大警戒のまま攻撃を控えていた。
カナタが自身とヨーコの訓練のために攻撃停止の「待て」の命令をしていたからだ。
尤も、カナタとヨーコに危害が加えられるのならば躊躇せずに攻撃していたところだが。
「なんだあれ?」
カナタは相変わらず女魔術師の態度に腹を立てていたが、ヨーコは震えが止まらなかった。
あのヤバすぎるオーラをカナタが感じていなかったことがヨーコには驚きだった。
だがそれは、カナタの隠れたステータスの方が実は上だったからだった。
呪いの影響がなければ、カナタも戦って負けることはなかっただろう。
呪いの影響さえなければ……。
そして、女魔術師がニクを人形と看破し、防御障壁を魔法ではなく機能と称した違和感に誰も気付いていなかった。
風魔法が効かないし、コアが移動していて倒しにくい」
カナタの見解に自身の風魔法が効かなかったヨーコも同意する。
「ダンジョン初心者向けとのことですが、冒険者の方々はいったいどうやって倒しているのでしょうか?」
カナタたちは失念しているが、何の攻撃も受けずに魔物を倒せるなど、ダンジョン初心者は想定していない。
動きが遅いことを良いことに、多少の攻撃を受けながらもマッドゴーレムを斬り捲るのが正しい対処方法なのだ。
斬っていくうちにマッドゴーレムが小さくなっていき、最後はコアの移動場所が無くなり攻撃が当たる。
普通の冒険者は、そうやって苦労してマッドゴーレムを倒している。
だが普通の冒険者は、もっと効率の良い魔物を倒せるようなレベルになると、実入りの少ないマッドゴーレムには見向きもしなくなり、結果としてマッドゴーレムはスルーされてしまうわけだ。
「ドロップも特に美味しくないし、ヨーコも危なげなく戦えるとわかったから、次からはマッドゴーレムはスルーしようか」
カナタも同じ結論に達した。
倒せるが、面倒だからスルーする。
ある意味不幸な魔物だった。
「ですね……」「わん……」
ヨーコもシフォンさえもそう思ったようだ。
この後カナタたちは、マッドゴーレムをスルーして進むことになった。
途中、クレージーバットやビッグラットなどの魔物が出て来たが、カナタとヨーコの風魔法で難なく倒すことができた。
ドロップも良くないしカナタたちに攻撃も通らないが、纏わりつかれるのも鬱陶しく、魔法の訓練だと思って倒して行った。
途中マッドゴーレムにも遭遇したが動きが遅いので、たまに泥を飛ばされるだけで躱すことができた。
そしてついに第二層へと降りる階段に到着した。
第二層への階段を降りるカナタ一行。
「あ!」
ヨーコの【ライト】の効果が切れた。
「今度は僕がやるよ。【ライト】」
【ライト】は微量ながら魔力を使い続けるので、ヨーコを気遣い魔力が有り余っているカナタが交代することにしたのだ。
それでもヨーコの魔法の持続時間は、その層から出るまでという一般からは桁外れに凄いものだった。
「え? なんですかこれは?」
カナタの【ライト】は、目に見える通路の先まで明るくなっていた。
カナタの側に強い光源の光が灯るのではなく、目に見える先までの天井が自動で光っているような感じだ。
これは、『LEDパネル』というカナタの中にある知らないはずの知識によってイメージされたものだった。
そして、カナタの【ライト】はダンジョンを出るまでという、もっと異常な持続時間であることにカナタ本人もまだ気付いていなかった。
第二層に降りると、マッドゴーレムが複数同時に出現するようになり、ストーンゴーレムもちらほら単独で現れるようになった。
ゴーレムは奇襲というものをせず、自分の守備範囲に入った冒険者に対して攻撃行動をとるようだった。
「【風刃】!」
ヨーコの【風刃】でストーンゴーレムの右足が切断され、どうとゴーレムが前のめりに倒れた。
ドス!
その倒れたストーンゴーレムに向かい、カナタがすかさずコア目掛けて槍を刺す。
ストーンゴーレムのコアは右胸或いは頭部にあるので、普通の冒険者は勘でどちらかを攻撃し、違ったらもう片方も攻撃するという手段でストーンゴーレムを倒していた。
だがカナタは【魔力探知】と【MAP】によりコアの位置が見えるので一撃で倒せる。
ニクの出る幕もなく、順調に狩りは進んだ。
「なんで泥ゴーレムはコアが動いて、石ゴーレムは固定なんだろう?
難易度がおかしくない?」
そうカナタは思ったのだが、泥と石では石の方が硬くて簡単には倒せないということにカナタは考えが及んでいなかった。
カナタの場合、あまりにも簡単にまるで豆腐に刺すが如く槍がストーンゴーレムの身体に刺さってしまうのだが、普通のDランク冒険者なら、何度も攻撃してやっと穴を穿つことが出来る程度にストーンゴーレムは硬いのだ。
カナタは自分が規格外だという自覚があまりにも無さ過ぎだった。
加えてヨーコの風魔法の威力が高すぎたのも判断を誤らせる要因だった。
ヨーコはキツネ獣人という魔法特化の獣人で、しかも妖狐だとはカナタも知らないのだ。
今回のダンジョン入りはカナタとヨーコのレベルアップのためでもあるので、ニクにはなるべく手出ししないように頼んであった。
ニクなら単独でゴーレムを倒せるが、そのお零れで経験値を得ること――所謂パワーレベリング――をカナタは良しとしなかった。
そんな感じで第二層を探索していたカナタは、ストーンゴーレムを20体ほど倒した時点でそろそろダンジョンから撤退しようと考えていた。
「そろそろ帰ろうか?」とカナタ。
「そうね。少し疲れたわ」とヨーコ。
「はい、マスくっ!」
ニクが返事をしようとした時、ニクに向かって【石弾】の魔法が複数飛んで来た。
ニクは咄嗟に左腕の防御障壁を展開し、【石弾】の軌道を逸らした。
「あら、変なゴーレムの反応があると思ったら、使役されていたのね」
丁度十字路になっている通路の角から、頭からローブを纏った魔術師風の女が出て来ると開口一番にその場にそぐわない台詞を吐いた。
本来なら、【石弾】誤爆に対しての謝罪が先だろう。
「ふーん。その防御障壁の機能は欲しいわね」
女魔術師は、謝りもせずにニクを舐めるように目で追ってそう言った。
そう様子にカナタは怒りを覚えた。
大切な仲間に攻撃魔法を撃ち込んでおいて謝らないのかと。
「彼女のマスターは僕だ。
彼女に対して攻撃魔法を撃ったことは謝罪して欲しいな」
カナタには珍しく強い口調だった。
「それともわざとでしょうか?」
相手の実力もわからないのに、カナタは危険な一歩を踏み込んでしまっていた。
そのカナタの怒りにも全く動じず、女魔術師は僅かに笑みを浮かべて口だけの謝罪をした。
カナタの方を一瞥もしないで。
「あら、ごめんなさいね。
防げたからいいかと思ったわ」
その台詞にカナタはムッとしたが、ヨーコがカナタの袖を引き、これ以上はもうやめろと首を横に振り合図をしていた。
女魔術師が強者のオーラを纏っていたからだ。
「久しぶりに面白い人形に出会ったわ。
良いものが見れた」
女魔術師はニクを観察し続けた後、初めてカナタに向き合うと「また会うこともあるかもしれないわね」と言い残して去っていった。
ニクはその間、最大警戒のまま攻撃を控えていた。
カナタが自身とヨーコの訓練のために攻撃停止の「待て」の命令をしていたからだ。
尤も、カナタとヨーコに危害が加えられるのならば躊躇せずに攻撃していたところだが。
「なんだあれ?」
カナタは相変わらず女魔術師の態度に腹を立てていたが、ヨーコは震えが止まらなかった。
あのヤバすぎるオーラをカナタが感じていなかったことがヨーコには驚きだった。
だがそれは、カナタの隠れたステータスの方が実は上だったからだった。
呪いの影響がなければ、カナタも戦って負けることはなかっただろう。
呪いの影響さえなければ……。
そして、女魔術師がニクを人形と看破し、防御障壁を魔法ではなく機能と称した違和感に誰も気付いていなかった。
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