119 / 262
第二章
117話 終戦
しおりを挟む
「おめでとう、弱き人間。……いや、レオ=ウィルフリードよ。まさか一撃で決めるとはな。手を貸す必要もなくて何よりだ。どれ、今貸そう」
「どうも、ありがとうございます……」
私は切先が欠け物打辺りまで焦げた刀をしまい、ハオランの手を借りて立ち上がった。
すぐさま歳三と父が私の傍に駆け寄る。
この男、口ではこう言っているが、「助ける」などと耳打ちしたくせに一騎討ちの間一切その素振りを見せなかった。腹の底では何を考えているのか分からない。
私の中での警戒度は一段と強まった。
「おい、このままでは死んでしまうぞ。手当てしてやらんのか」
「…………!」
ハオランの言葉を聞いてやっと人虎の一人が慌ててリカードの元に駆け寄り止血を始めた。
そしてすぐにどこかへ運ばれて行った。
「さて、それで早速だが、まず先に帝国軍の侵攻を止めて貰おうか」
「それは、そちらも戦闘を即時停止する用意があるということですか?」
便利な無線どころか有線の電話すらないこの時代の戦いにおいて、情報の伝達は大きな問題であり、大軍による戦闘を困難とする障害のひとつだ。
加えて亜人・獣人連合ではこのエルフの森全域でゲリラ作戦を実行しており、全ての戦闘員に命令を下すのは不可能に近いだろう。
「ああ心配ない。……おい、人狼の族長!」
ハオランが呼びつけた人狼族の族長は獣人のデフォルトの姿である半獣半人形態をしており、例に漏れず耳と尾が獣である痩せた目つきの悪い男であった。
「……なんだ…………?」
「戦いを止めるよう合図しろ。我が同族が直接出向くより早かろう」
「……だが…………」
「人虎を一刀で沈めるこの人間に、人狼程度のそなたが勝てるのか?」
「……それは…………」
「では早くしろ」
「……クゥン…………。──アオォォォォン!!!」
ハオランに言い負かされ、人狼族の族長は獣化し遠吠えをした。
それに反響するように近くから遠くへ、次々と森の中の人狼たちに遠吠えが連鎖するように伝播していき、やがて森全体を包み大地を震わすようであった。
確かに前線から森の中のゲリラ部隊までマルチに攻撃を行っていた人狼の合図なら、大抵の場所まで遠吠えによるコミュニケーションが可能だ。
「さて、次はそなたたちの番だ」
「承知した」
私はポケットから小さな爆弾のような丸い物体を取り出す。
これは手榴弾ではなく信号弾で、加害性のない小さな爆発と共に大きな音を放つ。
しかし私は右腕を酷く痛めており、十分な高さまで投げられない。
「歳三、頼んでいいか?」
「おう。──どりァッ!」
小さな火の魔石を擦り合わせ導火線に火をつけると、歳三は精一杯空目掛けて投げた。
「あー、耳を塞いだほうがいいですよ」
「ん?」
空に投げ上げられた信号弾は、バンッ!という強烈な音を周囲に轟かせ、それは地上にいる私たちもたじろぐ程だった。
ましてやより近い上空を飛んでいた竜人のいくらかは、その音の大きさに驚きのあまり落ちてきてしまった。
対して木々に留まっていた鳥たちは一斉に飛び立ち、バサバサと去っていった。
「成程、これならば森中に聞こえるな。──お前たち、前線の様子を見てくるのだ。もし戦いを続けているようならやめるように伝えろ」
「了解です族長」
ハオランが指示を出した竜人はすぐに戻ってきた。どうやら私の想像以上に孔明が奮戦し、前線を押し上げていたようだ。
私が仮に交渉に失敗したとしても強硬策で解決するために、相当無理をしたのだろう。
「両軍、戦闘を停止していました。特に帝国軍は既に撤退を開始しているようです。ですが一部の獣人たちは未だに獣化したまま執拗に帝国軍を追いかけています」
「ふむ……?」
報告を聞いたハオランは人狼族の族長を睨む。
「……直接行って止めてこい…………。……もし聞かないようだったら少々手荒な方法でも使って頭を冷やさせろ…………」
「……分かった…………。アオォン!」
族長の号令で人狼たちが森に消えていった。今は彼らの働きに期待するしかない。
「さて、それでは戦争は終了ということにしよう。今後どうするかは……、お互い負傷者の収容や装備の回収などあるだろう……?そうだな、三日後の正午、この場所で話し合うのはどうだ?」
「え、あ……」
“戦争は終了”。その言葉を聞いた瞬間、私は他のことを何も考えられなくなった。
そう、遂に帝国にとって長きに渡る戦いは終わったのだ。
そして、私にとって、最も危険で最も無謀な作戦を、成し遂げたのだ。
私はその場で泣き崩れそうになった。
全身の力が抜け、今すぐにでも屋敷に帰りベッドに飛び込み眠ってしまいたい程の疲労感に襲われた。
そこにあったのは、戦いのない日々への安心、困難を乗り越えた達成感、取り戻した平和な毎日の喜びであった。
そんな感無量な私の様子を察したのか、父が代わりにハオランに応じる。
「それについて提案がある。是非とも我々から歓迎の場を用意したい。ついては会議の場所は我々が指定した場所でお願いしたい。場所は……、ここから西に向かった所にある我々の本陣とこの獣人・亜人の本陣のちょうど間でどうだろう」
「目印に帝国のこの紫の旗印を立てておくぜ。竜人なら空から探せばすぐのはずだ。手間かけるがよろしく頼むぜ」
今でこそ私がリカードを倒した衝撃で獣人たちは手を出さないでいるが、数日たち考えが変わらないとも限らない。
亜人は亜人代表でもあるハオランが御してくれるだろうが、リカードのあの様子ではそれはあまり期待できなさそうだ。
そんな危惧すべきことがある中、再びこの敵地奥深くまで危険も顧みず話し合いに赴くのはリスクが高すぎると判断したのだろう。
一瞬の逡巡の後、ハオランは首を縦に振った。
「……いいだろう。では三日後、分かりやすいように準備をしてくれ」
「感謝する」
「それではそなたらを本陣とやらまで送り届けよう。阿呆な獣人にそなたらが殺されてこの話がおじゃんになるなどというつまらない結末は迎えたくないのでな」
「それは心強い。竜人の護衛とは考えたこともなかった」
父とハオランが歩き出す。それに合わせ、空を舞う竜人たちも二人に追従する。
周囲の獣人たちは包囲していた輪を解くように道を開けた。
「さ、帰ろうぜ、レオ。……おめでとう」
「……ああ!」
「どうも、ありがとうございます……」
私は切先が欠け物打辺りまで焦げた刀をしまい、ハオランの手を借りて立ち上がった。
すぐさま歳三と父が私の傍に駆け寄る。
この男、口ではこう言っているが、「助ける」などと耳打ちしたくせに一騎討ちの間一切その素振りを見せなかった。腹の底では何を考えているのか分からない。
私の中での警戒度は一段と強まった。
「おい、このままでは死んでしまうぞ。手当てしてやらんのか」
「…………!」
ハオランの言葉を聞いてやっと人虎の一人が慌ててリカードの元に駆け寄り止血を始めた。
そしてすぐにどこかへ運ばれて行った。
「さて、それで早速だが、まず先に帝国軍の侵攻を止めて貰おうか」
「それは、そちらも戦闘を即時停止する用意があるということですか?」
便利な無線どころか有線の電話すらないこの時代の戦いにおいて、情報の伝達は大きな問題であり、大軍による戦闘を困難とする障害のひとつだ。
加えて亜人・獣人連合ではこのエルフの森全域でゲリラ作戦を実行しており、全ての戦闘員に命令を下すのは不可能に近いだろう。
「ああ心配ない。……おい、人狼の族長!」
ハオランが呼びつけた人狼族の族長は獣人のデフォルトの姿である半獣半人形態をしており、例に漏れず耳と尾が獣である痩せた目つきの悪い男であった。
「……なんだ…………?」
「戦いを止めるよう合図しろ。我が同族が直接出向くより早かろう」
「……だが…………」
「人虎を一刀で沈めるこの人間に、人狼程度のそなたが勝てるのか?」
「……それは…………」
「では早くしろ」
「……クゥン…………。──アオォォォォン!!!」
ハオランに言い負かされ、人狼族の族長は獣化し遠吠えをした。
それに反響するように近くから遠くへ、次々と森の中の人狼たちに遠吠えが連鎖するように伝播していき、やがて森全体を包み大地を震わすようであった。
確かに前線から森の中のゲリラ部隊までマルチに攻撃を行っていた人狼の合図なら、大抵の場所まで遠吠えによるコミュニケーションが可能だ。
「さて、次はそなたたちの番だ」
「承知した」
私はポケットから小さな爆弾のような丸い物体を取り出す。
これは手榴弾ではなく信号弾で、加害性のない小さな爆発と共に大きな音を放つ。
しかし私は右腕を酷く痛めており、十分な高さまで投げられない。
「歳三、頼んでいいか?」
「おう。──どりァッ!」
小さな火の魔石を擦り合わせ導火線に火をつけると、歳三は精一杯空目掛けて投げた。
「あー、耳を塞いだほうがいいですよ」
「ん?」
空に投げ上げられた信号弾は、バンッ!という強烈な音を周囲に轟かせ、それは地上にいる私たちもたじろぐ程だった。
ましてやより近い上空を飛んでいた竜人のいくらかは、その音の大きさに驚きのあまり落ちてきてしまった。
対して木々に留まっていた鳥たちは一斉に飛び立ち、バサバサと去っていった。
「成程、これならば森中に聞こえるな。──お前たち、前線の様子を見てくるのだ。もし戦いを続けているようならやめるように伝えろ」
「了解です族長」
ハオランが指示を出した竜人はすぐに戻ってきた。どうやら私の想像以上に孔明が奮戦し、前線を押し上げていたようだ。
私が仮に交渉に失敗したとしても強硬策で解決するために、相当無理をしたのだろう。
「両軍、戦闘を停止していました。特に帝国軍は既に撤退を開始しているようです。ですが一部の獣人たちは未だに獣化したまま執拗に帝国軍を追いかけています」
「ふむ……?」
報告を聞いたハオランは人狼族の族長を睨む。
「……直接行って止めてこい…………。……もし聞かないようだったら少々手荒な方法でも使って頭を冷やさせろ…………」
「……分かった…………。アオォン!」
族長の号令で人狼たちが森に消えていった。今は彼らの働きに期待するしかない。
「さて、それでは戦争は終了ということにしよう。今後どうするかは……、お互い負傷者の収容や装備の回収などあるだろう……?そうだな、三日後の正午、この場所で話し合うのはどうだ?」
「え、あ……」
“戦争は終了”。その言葉を聞いた瞬間、私は他のことを何も考えられなくなった。
そう、遂に帝国にとって長きに渡る戦いは終わったのだ。
そして、私にとって、最も危険で最も無謀な作戦を、成し遂げたのだ。
私はその場で泣き崩れそうになった。
全身の力が抜け、今すぐにでも屋敷に帰りベッドに飛び込み眠ってしまいたい程の疲労感に襲われた。
そこにあったのは、戦いのない日々への安心、困難を乗り越えた達成感、取り戻した平和な毎日の喜びであった。
そんな感無量な私の様子を察したのか、父が代わりにハオランに応じる。
「それについて提案がある。是非とも我々から歓迎の場を用意したい。ついては会議の場所は我々が指定した場所でお願いしたい。場所は……、ここから西に向かった所にある我々の本陣とこの獣人・亜人の本陣のちょうど間でどうだろう」
「目印に帝国のこの紫の旗印を立てておくぜ。竜人なら空から探せばすぐのはずだ。手間かけるがよろしく頼むぜ」
今でこそ私がリカードを倒した衝撃で獣人たちは手を出さないでいるが、数日たち考えが変わらないとも限らない。
亜人は亜人代表でもあるハオランが御してくれるだろうが、リカードのあの様子ではそれはあまり期待できなさそうだ。
そんな危惧すべきことがある中、再びこの敵地奥深くまで危険も顧みず話し合いに赴くのはリスクが高すぎると判断したのだろう。
一瞬の逡巡の後、ハオランは首を縦に振った。
「……いいだろう。では三日後、分かりやすいように準備をしてくれ」
「感謝する」
「それではそなたらを本陣とやらまで送り届けよう。阿呆な獣人にそなたらが殺されてこの話がおじゃんになるなどというつまらない結末は迎えたくないのでな」
「それは心強い。竜人の護衛とは考えたこともなかった」
父とハオランが歩き出す。それに合わせ、空を舞う竜人たちも二人に追従する。
周囲の獣人たちは包囲していた輪を解くように道を開けた。
「さ、帰ろうぜ、レオ。……おめでとう」
「……ああ!」
16
お気に入りに追加
95
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
持ち主を呪い殺す妖刀と一緒に追放されたけど、何故か使いこなして最強になってしまった件
玖遠紅音
ファンタジー
王国の大貴族であり、魔術の名家であるジーヴェスト家の末っ子であるクロム・ジーヴェストは、生まれつき魔力を全く持たずに生まれてしまった。
それ故に幼いころから冷遇され、ほぼいないものとして扱われ続ける苦しい日々を送っていた。
そんなある日、
「小僧、なかなかいい才能を秘めておるな」
偶然にもクロムは亡霊の剣士に出会い、そして弟子入りすることになる。
それを契機にクロムの剣士としての才能が目覚め、見る見るうちに腕を上げていった。
しかしこの世界は剣士すらも魔術の才が求められる世界。
故にいつまでたってもクロムはジーヴェスト家の恥扱いが変わることはなかった。
そしてついに――
「クロム。貴様をこの家に置いておくわけにはいかなくなった。今すぐ出て行ってもらおう」
魔術師として最高の適性をもって生まれた優秀な兄とこの国の王女が婚約を結ぶことになり、王族にクロムの存在がバレることを恐れた父によって家を追い出されてしまった。
しかも持ち主を呪い殺すと恐れられている妖刀を持たされて……
だが……
「……あれ、生きてる?」
何故か妖刀はクロムを呪い殺せず、しかも妖刀の力を引き出して今まで斬ることが出来なかったモノを斬る力を得るに至った。
そして始まる、クロムの逆転劇。妖刀の力があれば、もう誰にも負けない。
魔術師になれなかった少年が、最強剣士として成り上がる物語が今、幕を開ける。
異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜
九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます!
って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。
ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。
転移初日からゴブリンの群れが襲来する。
和也はどうやって生き残るのだろうか。
投獄された聖女は祈るのをやめ、自由を満喫している。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「偽聖女リーリエ、おまえとの婚約を破棄する。衛兵、偽聖女を地下牢に入れよ!」
リーリエは喜んだ。
「じゆ……、じゆう……自由だわ……!」
もう教会で一日中祈り続けなくてもいいのだ。
ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~
名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。
拾ったものは大切にしましょう~子狼に気に入られた男の転移物語~
ぽん
ファンタジー
⭐︎コミカライズ化決定⭐︎
2024年8月6日より配信開始
コミカライズならではを是非お楽しみ下さい。
⭐︎書籍化決定⭐︎
第1巻:2023年12月〜
第2巻:2024年5月〜
番外編を新たに投稿しております。
そちらの方でも書籍化の情報をお伝えしています。
書籍化に伴い[106話]まで引き下げ、レンタル版と差し替えさせて頂きます。ご了承下さい。
改稿を入れて読みやすくなっております。
可愛い表紙と挿絵はTAPI岡先生が担当して下さいました。
書籍版『拾ったものは大切にしましょう〜子狼に気に入られた男の転移物語〜』を是非ご覧下さい♪
==================
1人ぼっちだった相沢庵は住んでいた村の為に猟師として生きていた。
いつもと同じ山、いつもと同じ仕事。それなのにこの日は違った。
山で出会った真っ白な狼を助けて命を落とした男が、神に愛され転移先の世界で狼と自由に生きるお話。
初めての投稿です。書きたい事がまとまりません。よく見る異世界ものを書きたいと始めました。異世界に行くまでが長いです。
気長なお付き合いを願います。
よろしくお願いします。
※念の為R15をつけました
※本作品は2020年12月3日に完結しておりますが、2021年4月14日より誤字脱字の直し作業をしております。
作品としての変更はございませんが、修正がございます。
ご了承ください。
※修正作業をしておりましたが2021年5月13日に終了致しました。
依然として誤字脱字が存在する場合がございますが、ご愛嬌とお許しいただければ幸いです。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる