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とっておきのI Love You(クローバー続編)
思わぬ受け取り人
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携帯の地図を見ながら10分くらい歩くと。
「あれやな」
配達に指定された住所にあったのは、2階建ての古びたアパートだった。
えーと、107号室の田中さん。
部屋番号を確認してからアパートへ入り、107と表示された部屋の前に立った。呼び鈴もなかった。コンコン、とドアをノックする。しばらくすると、はい?と中から男の声が聞こえた。
「工藤生花店です。お花のお届けに参りました」
「……ちょっと、待って」
小さくそう答える声が聞こえて、カチャッと鍵が解錠された音が聞こえた。古くて厚い鉄製のドアがゆっくりと開く。亜貴は営業用のスマイルを向けた。が。
「……え?」
ドアを開けた男の顔を見て、営業スマイルが完全に固まった。
「太田……?」
そこに立っていたのは。少し前に亜貴に告白してきた同じ学科の太田だった。
「……どういうこと?」
「……まあ、とりあえず中入ったら?」
太田は質問には答えずに、ドアを大きく開いて亜貴を迎え入れるような仕草をした。
驚いていたこともあるし、太田が知り合いということもあって、亜貴は何も考えずにそのまま中へと足を踏み入れた。
「あれやな」
配達に指定された住所にあったのは、2階建ての古びたアパートだった。
えーと、107号室の田中さん。
部屋番号を確認してからアパートへ入り、107と表示された部屋の前に立った。呼び鈴もなかった。コンコン、とドアをノックする。しばらくすると、はい?と中から男の声が聞こえた。
「工藤生花店です。お花のお届けに参りました」
「……ちょっと、待って」
小さくそう答える声が聞こえて、カチャッと鍵が解錠された音が聞こえた。古くて厚い鉄製のドアがゆっくりと開く。亜貴は営業用のスマイルを向けた。が。
「……え?」
ドアを開けた男の顔を見て、営業スマイルが完全に固まった。
「太田……?」
そこに立っていたのは。少し前に亜貴に告白してきた同じ学科の太田だった。
「……どういうこと?」
「……まあ、とりあえず中入ったら?」
太田は質問には答えずに、ドアを大きく開いて亜貴を迎え入れるような仕草をした。
驚いていたこともあるし、太田が知り合いということもあって、亜貴は何も考えずにそのまま中へと足を踏み入れた。
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