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クローバー
花言葉
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亜貴の最後の言葉がぐるぐると俺の頭の中を回る。
『傍におって』
混乱した頭のまま、机の引き出しに右手を伸ばした。引き出しを開けて、奥に仕舞われたままだった箱を取り出す。この箱に触れるのは、随分と久しぶりだった。ゆっくりと箱を開ける。その中には、キーホルダーが入っていた。キーホルダーのガラス板には押し花となって保管されている四つ葉のクローバーがある。
亜貴にもらったクローバー。あの後、家に帰ってすぐに、母親にせがんで保管するためにキーホルダーにしてもらったのだ。
ふと、目の前のPCが目に入った。画面はスリープモードになって真っ黒になっている。起動させると、結果を見るはずだった大学のサイトのトップページが再び現れた。もうとっくに発表の時間は過ぎていた。
とりあえず結果を見なければと、マウスを握る。その大学の合格発表のページをクリックしようとして、手を止めた。そこで思い直し、そのままポインターを動かして新しい画面を開いた。検索欄に調べたい単語を入力してクリックする。すぐに自分の探していた言葉が見つかった。その言葉の意味を理解した時。
『素直になった方がええと思う』
なぜか由美に言われた台詞が俺の頭に響いた。
俺は、なんてアホなのか。アホだとは薄々自覚はしていたが、こんなにアホだとは思っていなかった。亜貴の気持ちに全く気づかなかった自分が滑稽にも感じた。勝手に1人悩んで、うじうじしていたわけだ。
もう、自分を誤魔化す必要もない。亜貴に隠す必要もない。由美に言われても言われなくても。
「……素直になったるわ」
俺の覚悟は決まった。PCの電源を切る。結果発表などもう見る必要もない。そのまま何も持たずに部屋を飛び出した。
今すぐ会いたい。電話なんかじゃなく、直接伝えたい。
早く。
小さい頃からずっと俺の隣で笑っていた、何よりも大事な幼馴染みの待つ場所へ。
『傍におって』
混乱した頭のまま、机の引き出しに右手を伸ばした。引き出しを開けて、奥に仕舞われたままだった箱を取り出す。この箱に触れるのは、随分と久しぶりだった。ゆっくりと箱を開ける。その中には、キーホルダーが入っていた。キーホルダーのガラス板には押し花となって保管されている四つ葉のクローバーがある。
亜貴にもらったクローバー。あの後、家に帰ってすぐに、母親にせがんで保管するためにキーホルダーにしてもらったのだ。
ふと、目の前のPCが目に入った。画面はスリープモードになって真っ黒になっている。起動させると、結果を見るはずだった大学のサイトのトップページが再び現れた。もうとっくに発表の時間は過ぎていた。
とりあえず結果を見なければと、マウスを握る。その大学の合格発表のページをクリックしようとして、手を止めた。そこで思い直し、そのままポインターを動かして新しい画面を開いた。検索欄に調べたい単語を入力してクリックする。すぐに自分の探していた言葉が見つかった。その言葉の意味を理解した時。
『素直になった方がええと思う』
なぜか由美に言われた台詞が俺の頭に響いた。
俺は、なんてアホなのか。アホだとは薄々自覚はしていたが、こんなにアホだとは思っていなかった。亜貴の気持ちに全く気づかなかった自分が滑稽にも感じた。勝手に1人悩んで、うじうじしていたわけだ。
もう、自分を誤魔化す必要もない。亜貴に隠す必要もない。由美に言われても言われなくても。
「……素直になったるわ」
俺の覚悟は決まった。PCの電源を切る。結果発表などもう見る必要もない。そのまま何も持たずに部屋を飛び出した。
今すぐ会いたい。電話なんかじゃなく、直接伝えたい。
早く。
小さい頃からずっと俺の隣で笑っていた、何よりも大事な幼馴染みの待つ場所へ。
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