184 / 201
184話 『すんでいる世界』
しおりを挟む
ストレッチで丹念に身体を伸ばし脳と筋肉を覚醒させていく。相手は無敗の剣豪、しかも万全の相手をすべて斬り伏せてきたという生粋の剣好きだ。
盆地のため陽はまだみえていないが空もすでに明るくなってきており視界も良好、アビスがでたとしてもルークだけで十分相手にできる。
今日の決闘に向けて話し合った結果、図体のでかいルークだと邪魔になるという判断から一対一での勝負をすることになった。
むしろいたとしても一方的に狙われたらどうしようもないだろうという敵側からのアドバイスだった。
正直にいえばルールもくそもないのだが、間違いなくこの人はルークを切れるだけの力を持っている。
そのうえで教えてくれたことを考えると、根っからの決闘好きかバカまじめか、とにかく俺としても目の前の相手に集中できるというのはありがたかった。
そんなこともありルークにはアビスを徹底して排除してもらい、俺たちの戦いを見届けてもらうという役を任せた。
「さてと、そっちの準備はいいか?」
「死んだはずの身でまた死合いができるとはなんと嬉し気ことかのう、お主に出会えてよかったぞ」
「はッ、負ける気ないくせに別れの挨拶なんて柄じゃないだろ? こっちだってみんなとの約束があるんだ。勝たせてもらうぞ」
「はっはっはっは!! さぁ隻腕の剣士よ、いざ参ろうか」
向かい合うと笑っていた剣豪の雰囲気が変わる。これが何度も死地を潜り抜けてきた武士――表情がほとんどみえないはずが、こちらの一挙手一投足を見逃さんとしているのがわかる。
「ルーク、決着がつくまで絶対に手を出すなよ。変わりにほかのアビスを頼む」
「グルルルルルルルッ」
目の前の相手から視線を逸らさずいうとルークが空へ飛び立ち風が巻き起こる。枝が揺れ花が舞い散ると、二人の間でスロー再生のように落ちていく。周りの音が消え最後の花びらが地面に落ちる直前――
≪スキル:ものまね(ヴァイス、剣聖)≫
花びらが地に落ちたと同時に鍔迫り合いが起きる。刀は凝縮されたアビスでできているのか、徐々に霧散していたが壊れるまでには程遠い。
不利と判断したのか、間合いをとられたため俺はすぐさま追撃を仕掛ける。だが、斬りかかる直前で足を止めると目の前を切っ先が通り過ぎていった。明らかな騙しであった。
「ほう、これを躱すか」
「攻めてるからといって有利とは限らないからな」
深追いして痛い目をみるのはもう二度とごめんだ。後の先という言葉があるように、戦術というのはすでに精神面から始まっている。
普段は周りの状況だけでなく仲間の身を案じ、極力危険な状況におかれないよう常にアンテナを張る必要があった。しかし今は目の前の敵を倒すことだけに集中できる。
問題なのは万が一俺が切られたとしても身体的な傷は受けない。だがアビスに取り憑かれたらどうする、致命傷を何度も受けた場合、どれほど倒れていることになるのか……俺は一度たりとも深手を負ってはいけない。
仕切り直しというように相手はこちらの右側を中心に攻めてくる。ときには枯れ木を利用し、こちらの剣の動きを制限しようとあらゆる手段できた。
正々堂々とはなんだったのかと言いたいが、そんなもの始まってしまえばただのきれいごとだ。地形を利用するのも立派な技術というのは、何においても言える事。
勝てば官軍負ければ賊軍とはよくぞいったものだが――。
≪秘剣:四方≫
「ぬっ!?」
剣の軌道からうまく隠れた相手を枯れ木もろとも切り裂く。目の前の木がバラバラになると相手はずいぶん遠くにいるのがみえる。
「あの一瞬で避けたのか、ただものじゃないな」
「……その若さでこれほどの腕を持っているとは、お主とは共に生きる時代で会いたかったものだ」
切られるのはごめんだが、友人としてなら悪くはないかもな――そんなことを思っていると相手の背後にアビスが現れる。襲い掛かろうと動き出したが、空から急降下してきたルークに踏み潰されると霧散し消えていった。
ルークはほかにアビスがいないことを確認するとすぐに空へと飛び立っていった。
「なんと見事な忠義よ、大国の大名たちもほしがるであろう」
「ルークはやれないな。大事な家族なんだ」
構えを変え正面から斬り合う。単純な武器だけの性能であれば圧倒的に俺のほうが有利たが、相手は緩急を付け最低限の間合いで避けつつ攻撃をねじ込んでくる。見たことのない技、動き、そして圧倒的な実戦力、すべてが常人の域を超えていた。
普通にやりあっていればまず間違いなくやられていた。しかし、この人が戦っているのは人間よりも遥かに身体能力が高く、英雄と呼ばれた男の結晶だ。
この世界は様々な種族がいるだけではなく、職業やスキルがあり、常人のレベルでは計り知れないことのほうが多い。
剣豪の技に対し英雄の技をぶつけていく――徐々に陽が昇り始める頃、無尽蔵に近かった互いの勝負にも決着がつこうとしていた。
「これほど楽しかった死合いはなかった、恩に着るぞ」
「あんたの技術は俺が受け継ぐよ。だから安心してくれ」
「……ならば、最後の一太刀、受けてみせいッ!!」
本来、刀や剣の軌道というのは円を描くように斬りつける。もちろん突きであれば直線なのだが、剣豪の放った横切りは限りなく線に近いものになっており、突き以上の早さを出していた。
全力を受けそのうえでなおも超えていく。これが剣豪のやり方、ならば俺もそれを超えるまで――
≪絶剣:桜花奉断≫
十字でぶつかり合った剣と刀は、一方が半ばから折れ霧散し、もう一方は相対する敵を深く切りつけた。
「す……素晴らしい一撃だったぞ」
そう言い残すと目の前のアビスは霧散し消えていった。俺の身体は長く続いた緊張により汗と震えで大変なことになっていた。解放されたように大きく息を吸い込む。
ヤバい相手だった、もし俺じゃなかったらと思うと……正直一撃目の魔法くらいは当たるかもしれないが、倒し切れなかった場合、相手は同じ過ちは二度踏まないだろう。魔法すら斬り進んでいきそうなくらいだ。
これが、才に恵まれ、それでも尚努力を続けた者たちの戦い。
「やっぱり本物には敵わないかぁー」
改めて自分の力ではなかったことを認識すると緊張を解きどっと仰向けに倒れる。
ルークのおかげで思う存分戦うことができた、戻ったらお礼にご馳走作ってやんなきゃな。
そんなことを思いながら空を眺めていると突如飛んでいたルークが黒い槍のようなものに貫かれ、バランスを崩した飛行機のように地面へと落下していった。
盆地のため陽はまだみえていないが空もすでに明るくなってきており視界も良好、アビスがでたとしてもルークだけで十分相手にできる。
今日の決闘に向けて話し合った結果、図体のでかいルークだと邪魔になるという判断から一対一での勝負をすることになった。
むしろいたとしても一方的に狙われたらどうしようもないだろうという敵側からのアドバイスだった。
正直にいえばルールもくそもないのだが、間違いなくこの人はルークを切れるだけの力を持っている。
そのうえで教えてくれたことを考えると、根っからの決闘好きかバカまじめか、とにかく俺としても目の前の相手に集中できるというのはありがたかった。
そんなこともありルークにはアビスを徹底して排除してもらい、俺たちの戦いを見届けてもらうという役を任せた。
「さてと、そっちの準備はいいか?」
「死んだはずの身でまた死合いができるとはなんと嬉し気ことかのう、お主に出会えてよかったぞ」
「はッ、負ける気ないくせに別れの挨拶なんて柄じゃないだろ? こっちだってみんなとの約束があるんだ。勝たせてもらうぞ」
「はっはっはっは!! さぁ隻腕の剣士よ、いざ参ろうか」
向かい合うと笑っていた剣豪の雰囲気が変わる。これが何度も死地を潜り抜けてきた武士――表情がほとんどみえないはずが、こちらの一挙手一投足を見逃さんとしているのがわかる。
「ルーク、決着がつくまで絶対に手を出すなよ。変わりにほかのアビスを頼む」
「グルルルルルルルッ」
目の前の相手から視線を逸らさずいうとルークが空へ飛び立ち風が巻き起こる。枝が揺れ花が舞い散ると、二人の間でスロー再生のように落ちていく。周りの音が消え最後の花びらが地面に落ちる直前――
≪スキル:ものまね(ヴァイス、剣聖)≫
花びらが地に落ちたと同時に鍔迫り合いが起きる。刀は凝縮されたアビスでできているのか、徐々に霧散していたが壊れるまでには程遠い。
不利と判断したのか、間合いをとられたため俺はすぐさま追撃を仕掛ける。だが、斬りかかる直前で足を止めると目の前を切っ先が通り過ぎていった。明らかな騙しであった。
「ほう、これを躱すか」
「攻めてるからといって有利とは限らないからな」
深追いして痛い目をみるのはもう二度とごめんだ。後の先という言葉があるように、戦術というのはすでに精神面から始まっている。
普段は周りの状況だけでなく仲間の身を案じ、極力危険な状況におかれないよう常にアンテナを張る必要があった。しかし今は目の前の敵を倒すことだけに集中できる。
問題なのは万が一俺が切られたとしても身体的な傷は受けない。だがアビスに取り憑かれたらどうする、致命傷を何度も受けた場合、どれほど倒れていることになるのか……俺は一度たりとも深手を負ってはいけない。
仕切り直しというように相手はこちらの右側を中心に攻めてくる。ときには枯れ木を利用し、こちらの剣の動きを制限しようとあらゆる手段できた。
正々堂々とはなんだったのかと言いたいが、そんなもの始まってしまえばただのきれいごとだ。地形を利用するのも立派な技術というのは、何においても言える事。
勝てば官軍負ければ賊軍とはよくぞいったものだが――。
≪秘剣:四方≫
「ぬっ!?」
剣の軌道からうまく隠れた相手を枯れ木もろとも切り裂く。目の前の木がバラバラになると相手はずいぶん遠くにいるのがみえる。
「あの一瞬で避けたのか、ただものじゃないな」
「……その若さでこれほどの腕を持っているとは、お主とは共に生きる時代で会いたかったものだ」
切られるのはごめんだが、友人としてなら悪くはないかもな――そんなことを思っていると相手の背後にアビスが現れる。襲い掛かろうと動き出したが、空から急降下してきたルークに踏み潰されると霧散し消えていった。
ルークはほかにアビスがいないことを確認するとすぐに空へと飛び立っていった。
「なんと見事な忠義よ、大国の大名たちもほしがるであろう」
「ルークはやれないな。大事な家族なんだ」
構えを変え正面から斬り合う。単純な武器だけの性能であれば圧倒的に俺のほうが有利たが、相手は緩急を付け最低限の間合いで避けつつ攻撃をねじ込んでくる。見たことのない技、動き、そして圧倒的な実戦力、すべてが常人の域を超えていた。
普通にやりあっていればまず間違いなくやられていた。しかし、この人が戦っているのは人間よりも遥かに身体能力が高く、英雄と呼ばれた男の結晶だ。
この世界は様々な種族がいるだけではなく、職業やスキルがあり、常人のレベルでは計り知れないことのほうが多い。
剣豪の技に対し英雄の技をぶつけていく――徐々に陽が昇り始める頃、無尽蔵に近かった互いの勝負にも決着がつこうとしていた。
「これほど楽しかった死合いはなかった、恩に着るぞ」
「あんたの技術は俺が受け継ぐよ。だから安心してくれ」
「……ならば、最後の一太刀、受けてみせいッ!!」
本来、刀や剣の軌道というのは円を描くように斬りつける。もちろん突きであれば直線なのだが、剣豪の放った横切りは限りなく線に近いものになっており、突き以上の早さを出していた。
全力を受けそのうえでなおも超えていく。これが剣豪のやり方、ならば俺もそれを超えるまで――
≪絶剣:桜花奉断≫
十字でぶつかり合った剣と刀は、一方が半ばから折れ霧散し、もう一方は相対する敵を深く切りつけた。
「す……素晴らしい一撃だったぞ」
そう言い残すと目の前のアビスは霧散し消えていった。俺の身体は長く続いた緊張により汗と震えで大変なことになっていた。解放されたように大きく息を吸い込む。
ヤバい相手だった、もし俺じゃなかったらと思うと……正直一撃目の魔法くらいは当たるかもしれないが、倒し切れなかった場合、相手は同じ過ちは二度踏まないだろう。魔法すら斬り進んでいきそうなくらいだ。
これが、才に恵まれ、それでも尚努力を続けた者たちの戦い。
「やっぱり本物には敵わないかぁー」
改めて自分の力ではなかったことを認識すると緊張を解きどっと仰向けに倒れる。
ルークのおかげで思う存分戦うことができた、戻ったらお礼にご馳走作ってやんなきゃな。
そんなことを思いながら空を眺めていると突如飛んでいたルークが黒い槍のようなものに貫かれ、バランスを崩した飛行機のように地面へと落下していった。
0
お気に入りに追加
74
あなたにおすすめの小説
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
ReBirth 上位世界から下位世界へ
小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――
※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。
1~4巻発売中です。
異世界転移したら、死んだはずの妹が敵国の将軍に転生していた件
有沢天水
ファンタジー
立花烈はある日、不思議な鏡と出会う。鏡の中には死んだはずの妹によく似た少女が写っていた。烈が鏡に手を触れると、閃光に包まれ、気を失ってしまう。烈が目を覚ますと、そこは自分の知らない世界であった。困惑する烈が辺りを散策すると、多数の屈強な男に囲まれる一人の少女と出会う。烈は助けようとするが、その少女は瞬く間に屈強な男たちを倒してしまった。唖然とする烈に少女はにやっと笑う。彼の目に真っ赤に燃える赤髪と、金色に光る瞳を灼き付けて。王国の存亡を左右する少年と少女の物語はここから始まった!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
偽りの半鳥人アレガ
影津
ファンタジー
人間のいなくなった密林の世界で、半鳥人(ハルピュイア)に育てられた人間の子供アレガは育ての親を女盗賊団に殺される。女盗賊団に唯一の男として所属することになったアレガは、不死鳥を探す人間の一団と遭遇する。
自分を人間だと知ったアレガは半鳥人として戦うのか。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~
SHIN
ファンタジー
それは、ある少年の物語。
ある日、前世の記憶を取り戻した少年が大切な人と再会したり周りのチートぷりに感嘆したりするけど、実は少年の方が凄かった話し。
『僕の兄上はチート過ぎて人なのに魔王です。』
『そういうお前は、愛され過ぎてチートだよな。』
そんな感じ。
『悪役令嬢はもらい受けます』の彼らが織り成すファンタジー作品です。良かったら見ていってね。
隔週日曜日に更新予定。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる