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88話 『役割①』
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「お、お嬢様……! お怪我はございませんか!」
「大丈夫よ、心配かけたわね」
水の都につくなりサーニャさんの付き人をしてた爺さんに出会った。どうやら心配であれからずっと船が着くたびに乗組員に俺たちがいないか探していたらしい。
「君たちも……本当にありがとう……」
「いや、着いて早々すまないが色々と話があるんだ」
顔を隠していたラカムが爺さんに声をかける。
「よぉ爺さん、相変わらず元気そうだな」
「あ、あなたは!」
爺さんはすぐラカムに気づいたが、俺たちやサーニャさんの顔を見るとすぐに何かを察してくれたようで冷静を装った。
「……お嬢様が攫われてからというもの、何やらお城のほうもきな臭い動きがあります。とりあえずこちらへ」
爺さんについていくと営業していない酒場へと入っていく。
「ここなら私の知り合いがやってるお店ですのでご心配はいりません」
「ありがとう、あなたには面倒をかけるわ」
「いえいえ、お気になさらず。それよりお嬢様……そちらの方がいるというのは」
「えぇ、落ち着いて聞いてほしいんだけど、彼は理由があって私を攫っていたのよ」
そういってサーニャさんは爺さんに事の経緯を話した。初めはもちろん驚いていたが、話を聞いていくうちにどこか納得したように頷き始める。
「ま、そのせいで俺たちは危険な目にあって、しかも面倒事にまで巻き込まれたわけなんだけどな」
「本当に申し訳ありません。あなた方がいなければ今頃どうなっていたか」
「ま、運よくお前さんたちも釣れてくれてよかったよ」
ラカムは嬉しそうににやつきながら俺たちをみた。迷惑な話だが、ラカムからすればありがたいことだったんだろう。うまいこと利用された気もするが成り行きだったからな。
「なんかいいように使われたようでムカつくわね……」
「それより、城のほうで何かあったのか?」
「それが……お嬢様が連れ去られたことを報告すると、王様は会議をはじめまして……初めはすぐにお嬢様を助けに行かれるのかと思ったのですが、側近たちが次々に隣国へ助けを求めるべきだと言い出したのです」
「妙だな、確かに俺たちはいつもあいつらを撒いてきたが――あの程度で助けが必要なほど、この国の兵は腐っちゃいないだろう?」
「ですが今回に限ってはお嬢様を助けるためにと、過剰に武器と兵を他国から集めようとお考えのようなのです」
何かきっかけが必要だっただけで、すでに前段階から準備していた可能性もあるな……。
こういうことは個人であれば気づかないが国絡みでやると簡単にわかる。ただ国がやるからこそ、そんなことないよねと民衆が流してしまっているだけなのだ。
「もしそれが本当なら、すでに隣国のスパイに入り込まれてる可能性もあります」
「それじゃいったん情報集めでもする? こいつはさすがに姿を見られるわけにはいかないから、ここにでも隠しておくしかないけど」
「君たちはいちいちめんどくさいことを考えるなぁ」
そのとき、賛同する声に対し真っ向から否定する声が爺さんのほうから聞こえると、みんなが爺さんを見るがもちろん声の主はミントだ。姿を現したミントは爺さんの肩に座り足をぶらぶらさせている。
「そんなとこにいたの? それより、わがまま言ってないで協力しなさいよ」
「まったく……揃いも揃って、よくそんな悠長にしてられるね」
「あんたに言われたくないわよ!」
ミントは欠伸をし半ば呆れているような態度をとっていたが実は俺も同意見だった。
「煽るなミント、だが今回に関しては俺もミントに賛成だ。正直今のこの状況、ゆっくりしてればすぐにでも取り返しがつかなくなる」
「だからって証拠もないのに動けるわけないじゃない」
「ないならあぶり出すしかないだろうな」
「何かいい方法でもあるんですか?」
「いや、その場になってみないとわからない。だからサーニャさん、あなたに動いてもらう」
「私が……?」
「あぁ、まずは城に戻り無事を知らせる。爺さんには乗り合わせた船で俺たちと会ったことをそのまま伝えてもらって信用を得てほしい」
「私は何をすれば?」
「サーニャさんは俺たちへお礼を言いたいからと王に直接会わせてもらえるようお願いしてもらう」
「それだけ……ですか?」
「いいや、そこからが正念場だ。周りの状況を俺とミントが探る、サーニャさんはできるだけ王様から話を聞き出してくれ」
「クゥクゥ」
「もちろんルークも一緒にきてもらうよ。リリアと一緒にサーニャさんのフォローに回ってくれ」
「ルーちゃん、頑張ろうね」
「クゥー!」
ほぼ行き当たりばったりの計画になるがまずはサーニャさんが無事だということを知らせてからだ。まだ何も言われていないフィルさんが慌てだした。
「私はどうすればいいの? もしかしてこいつと一緒にここで待ってろなんて言わないよね」
「あぁ、二人には重要な役割がある……」
俺はラカムに近寄りひそひそと周りに聞こえないように伝えた。二人には少しくらい無茶をさせてもいいだろう。
「はぁ? それ俺がやんのか!?」
「二人ともよろしくな。それじゃあ俺たちは行くとしよう」
「えっ、なんなのよ!」
ラカムがぶつぶつ呟くなか、俺たちは城へと向かった。
そして城につくなりサーニャさんがどんどん進んでいき、俺たちを別部屋で待たせようとした兵には爺さんが強引に命の恩人だと納得させた。確かに一刻を争うとは説明したが…………まさか一直線でここまでくるとは思いもしなかった。
「し、失礼致します!」
「なんだ騒々しい、今は会議中だぞ」
「そ……それが、姫様がお戻りに!」
「なんだと!!」
扉の奥からそんなやりとりが聞こえたと思うとサーニャさんは待たずしてドアを大きく開け堂々と入っていった。
「父上、ご心配をおかけしました」
「おぉ、怪我はないか!? いったい、いつ戻ったのじゃ」
「彼らに助けていただき先ほどここへついたばかりです」
そういってサーニャさんは俺たちを紹介すると俺たちは前にでた。もちろんルークも一緒で、ミントは姿を消している。
「俺の名はレニ、彼女はリリアで、こいつが従魔のルークです。俺たち旅をしてる途中で……船に乗ってたらサーニャさんが攫われたとこに出くわしたんです。付き人の爺さんが助けを求めていたので協力させてもらいました」
「こんな子どもが……? 爺よ、それは本当なのか?」
「私の身に誓って嘘偽りは何一つございません。あいにくあの場では彼ら以外、姫様を助けてくれる者はいなかったためお願いするに至りました」
「まことであったか、何か礼をせねばなるまい。今は会議中ゆえ別室にて待ってなさい」
「お待ちください、これはいったいなんの会議なのですか?」
サーニャさんが強気な態度で聞くと側近の一人がすぐに立ち上がった。
「姫様、この会議は国に関わることです。いくら命の恩人といえどよそ者へ聞かせるわけにはいきませぬ」
「ならば私だけ残れば話して頂けますね?」
「そ、それは」
「それじゃあ俺たちは別の部屋で待ってるよ。誰か案内してくれないかな」
「それでしたら私がご案内致しましょう。お嬢様、よろしいでしょうか?」
「えぇありがとう。父上からも後ほど彼らにお礼を言って頂けますね?」
「ああもちろんじゃ」
俺たちはサーニャさんとミントを残し部屋をでると爺さんと一緒に客室へと向かった。
「大丈夫よ、心配かけたわね」
水の都につくなりサーニャさんの付き人をしてた爺さんに出会った。どうやら心配であれからずっと船が着くたびに乗組員に俺たちがいないか探していたらしい。
「君たちも……本当にありがとう……」
「いや、着いて早々すまないが色々と話があるんだ」
顔を隠していたラカムが爺さんに声をかける。
「よぉ爺さん、相変わらず元気そうだな」
「あ、あなたは!」
爺さんはすぐラカムに気づいたが、俺たちやサーニャさんの顔を見るとすぐに何かを察してくれたようで冷静を装った。
「……お嬢様が攫われてからというもの、何やらお城のほうもきな臭い動きがあります。とりあえずこちらへ」
爺さんについていくと営業していない酒場へと入っていく。
「ここなら私の知り合いがやってるお店ですのでご心配はいりません」
「ありがとう、あなたには面倒をかけるわ」
「いえいえ、お気になさらず。それよりお嬢様……そちらの方がいるというのは」
「えぇ、落ち着いて聞いてほしいんだけど、彼は理由があって私を攫っていたのよ」
そういってサーニャさんは爺さんに事の経緯を話した。初めはもちろん驚いていたが、話を聞いていくうちにどこか納得したように頷き始める。
「ま、そのせいで俺たちは危険な目にあって、しかも面倒事にまで巻き込まれたわけなんだけどな」
「本当に申し訳ありません。あなた方がいなければ今頃どうなっていたか」
「ま、運よくお前さんたちも釣れてくれてよかったよ」
ラカムは嬉しそうににやつきながら俺たちをみた。迷惑な話だが、ラカムからすればありがたいことだったんだろう。うまいこと利用された気もするが成り行きだったからな。
「なんかいいように使われたようでムカつくわね……」
「それより、城のほうで何かあったのか?」
「それが……お嬢様が連れ去られたことを報告すると、王様は会議をはじめまして……初めはすぐにお嬢様を助けに行かれるのかと思ったのですが、側近たちが次々に隣国へ助けを求めるべきだと言い出したのです」
「妙だな、確かに俺たちはいつもあいつらを撒いてきたが――あの程度で助けが必要なほど、この国の兵は腐っちゃいないだろう?」
「ですが今回に限ってはお嬢様を助けるためにと、過剰に武器と兵を他国から集めようとお考えのようなのです」
何かきっかけが必要だっただけで、すでに前段階から準備していた可能性もあるな……。
こういうことは個人であれば気づかないが国絡みでやると簡単にわかる。ただ国がやるからこそ、そんなことないよねと民衆が流してしまっているだけなのだ。
「もしそれが本当なら、すでに隣国のスパイに入り込まれてる可能性もあります」
「それじゃいったん情報集めでもする? こいつはさすがに姿を見られるわけにはいかないから、ここにでも隠しておくしかないけど」
「君たちはいちいちめんどくさいことを考えるなぁ」
そのとき、賛同する声に対し真っ向から否定する声が爺さんのほうから聞こえると、みんなが爺さんを見るがもちろん声の主はミントだ。姿を現したミントは爺さんの肩に座り足をぶらぶらさせている。
「そんなとこにいたの? それより、わがまま言ってないで協力しなさいよ」
「まったく……揃いも揃って、よくそんな悠長にしてられるね」
「あんたに言われたくないわよ!」
ミントは欠伸をし半ば呆れているような態度をとっていたが実は俺も同意見だった。
「煽るなミント、だが今回に関しては俺もミントに賛成だ。正直今のこの状況、ゆっくりしてればすぐにでも取り返しがつかなくなる」
「だからって証拠もないのに動けるわけないじゃない」
「ないならあぶり出すしかないだろうな」
「何かいい方法でもあるんですか?」
「いや、その場になってみないとわからない。だからサーニャさん、あなたに動いてもらう」
「私が……?」
「あぁ、まずは城に戻り無事を知らせる。爺さんには乗り合わせた船で俺たちと会ったことをそのまま伝えてもらって信用を得てほしい」
「私は何をすれば?」
「サーニャさんは俺たちへお礼を言いたいからと王に直接会わせてもらえるようお願いしてもらう」
「それだけ……ですか?」
「いいや、そこからが正念場だ。周りの状況を俺とミントが探る、サーニャさんはできるだけ王様から話を聞き出してくれ」
「クゥクゥ」
「もちろんルークも一緒にきてもらうよ。リリアと一緒にサーニャさんのフォローに回ってくれ」
「ルーちゃん、頑張ろうね」
「クゥー!」
ほぼ行き当たりばったりの計画になるがまずはサーニャさんが無事だということを知らせてからだ。まだ何も言われていないフィルさんが慌てだした。
「私はどうすればいいの? もしかしてこいつと一緒にここで待ってろなんて言わないよね」
「あぁ、二人には重要な役割がある……」
俺はラカムに近寄りひそひそと周りに聞こえないように伝えた。二人には少しくらい無茶をさせてもいいだろう。
「はぁ? それ俺がやんのか!?」
「二人ともよろしくな。それじゃあ俺たちは行くとしよう」
「えっ、なんなのよ!」
ラカムがぶつぶつ呟くなか、俺たちは城へと向かった。
そして城につくなりサーニャさんがどんどん進んでいき、俺たちを別部屋で待たせようとした兵には爺さんが強引に命の恩人だと納得させた。確かに一刻を争うとは説明したが…………まさか一直線でここまでくるとは思いもしなかった。
「し、失礼致します!」
「なんだ騒々しい、今は会議中だぞ」
「そ……それが、姫様がお戻りに!」
「なんだと!!」
扉の奥からそんなやりとりが聞こえたと思うとサーニャさんは待たずしてドアを大きく開け堂々と入っていった。
「父上、ご心配をおかけしました」
「おぉ、怪我はないか!? いったい、いつ戻ったのじゃ」
「彼らに助けていただき先ほどここへついたばかりです」
そういってサーニャさんは俺たちを紹介すると俺たちは前にでた。もちろんルークも一緒で、ミントは姿を消している。
「俺の名はレニ、彼女はリリアで、こいつが従魔のルークです。俺たち旅をしてる途中で……船に乗ってたらサーニャさんが攫われたとこに出くわしたんです。付き人の爺さんが助けを求めていたので協力させてもらいました」
「こんな子どもが……? 爺よ、それは本当なのか?」
「私の身に誓って嘘偽りは何一つございません。あいにくあの場では彼ら以外、姫様を助けてくれる者はいなかったためお願いするに至りました」
「まことであったか、何か礼をせねばなるまい。今は会議中ゆえ別室にて待ってなさい」
「お待ちください、これはいったいなんの会議なのですか?」
サーニャさんが強気な態度で聞くと側近の一人がすぐに立ち上がった。
「姫様、この会議は国に関わることです。いくら命の恩人といえどよそ者へ聞かせるわけにはいきませぬ」
「ならば私だけ残れば話して頂けますね?」
「そ、それは」
「それじゃあ俺たちは別の部屋で待ってるよ。誰か案内してくれないかな」
「それでしたら私がご案内致しましょう。お嬢様、よろしいでしょうか?」
「えぇありがとう。父上からも後ほど彼らにお礼を言って頂けますね?」
「ああもちろんじゃ」
俺たちはサーニャさんとミントを残し部屋をでると爺さんと一緒に客室へと向かった。
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