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80話 『八方塞がり』
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「しかし、まさかテイマーにあんな力があったとはな」
「ん? あぁ、ルークのことか」
そういえば俺はテイマーとして通してるんだった。さすがにドラゴンなんか連れてりゃそうなるよな。
「いや、ドラゴンを連れてることも驚いたが一番はあんとき……俺をぶっ飛ばした力だ。あんなもん今まで受けたことがなかった、あれはドラゴンの力なんだろ」
「……ま、まぁそうなるな」
あのとき……クマが消えた瞬間、俺はリリアに何かが起きたと思いとっさにスキルを使った――
≪スキル:ものまね(ドラゴン:憤怒)≫
それからはほとんど記憶がなく、朧げな視界の中気づけばあそこに立っていた。
「まったく、いくら職業やスキルが成長するからって、その歳でテイムしたモンスターの力を使えるなんざとんでもねぇヤツだ」
「はははっ……そ、それよりもみんな食い終わったみたいだし片付けでもしよう」
「放っておけ。片付けなんざこっちでやるし、あいつらもまだまだ騒ぎたいようだからな」
「ならそろそろ部屋に戻って話の続きでもするか」
「そうだな、先に部屋に戻っててくれ。俺はあいつらに話をつけてくる」
俺はリリアたちに声をかけ部屋に戻るとさっきまでの話をリリアに説明し、それほど時間も経たないうちにラカムがやってくる。
「さてと、次は国の歴史だったな。その前になんでそれを知ることになったか俺の話も入るが勘弁してくれよ」
そういうとラカムはゆっくりと話し始めた。
あれから数年後、俺はサーニャ姫を守るため騎士団にはいった。だが、戦闘職でない俺がいけるのはよくて給仕係だ……それでも俺は力になれればと入ることを決意した。
そんなある日、軍服の修復などで目立っていた俺は裁縫師としての腕を買われ、サーニャ姫の衣服の製作を任されることになった。頼まれれば喜んで小物だろうと作ったよ。
だが、騎士団内である噂が広まった……。それは、サーニャ姫を砂漠の国の王子と結婚させ、隣国に力を示すというものだ。
初めはなんて酷いことをするんだと思ったが、国の現状、そして姫様の立場を考えれば仕方のないことだとそのときはそう考えた。
そして、俺はいつも通り作った服を届けにいくと王たちの話声を耳にした。
「これであとは砂漠の民をサーニャに魅了させれば、隣国も手を出せなくなるほどの力を持てる」
「しかし王様、それでは歴史を繰り返してしまう恐れが……」
「仕方ないのだ……隣国により資源枯渇も時間の問題、無くなればこの国はすぐに攻め滅ぼされる」
俺は、みんなの幸せを願い初めて歌ったサーニャ姫の姿を思い出していた。そして歴史を調べるため俺は何度か内部に忍び込み、ついにそれが書いてある書物を見つけた。長々と書いてあったから簡単に説明するが……。
『この国は初代国王、水の民とセイレーンの力によって築かれた。だが欲にかられ一度過ちをおかした我々水の民に、二度目はない。セイレーンとの友好を違えるな――彼女たちは我らを見ている。そして、これから力を引く者が生まれても絶対に利用してはならない』
「俺が知ってるのはここまでだ。そしてお前たちセイレーンが隠してることというのは、サーニャ姫のことだろう」
突拍子もない話だったが、フィルは観念したように口を開く。
「その通りよ。私たちセイレーンは本来、歌がきかない相手に出会った場合、死を選んできたわ。だけどサーニャが普通じゃないことに気づいた」
「死ぬって……ど、どうしてそんなことをするんですか?」
「攻撃手段がそれしかない私たちは、魅了できなければ世界では生きていけない」
リリアの質問に当たり前のようにフィルは説明した。種族やモンスターによってもこの世界での生き方は様々なんだろう。
「でも、フィルは私が魅了されなくてもこうして」
「それはあなたがセイレーンの血を引いていたから。同族として受け入れることができたのよ」
「そんな…………」
「僕にはいまいち詳しくわからないんだけど、それならなんで初代国王はセイレーンとうまくいったんだ?」
「私たちに伝わる話だと、あのときのセイレーンは歌を歌ったけど水の民の男を魅了することはできなかった。そこで死のうと自決を計ったら、その男が必死に結婚を申し込んだらしいわ」
「えっ……」
「えーーーーッ!?」
「そ、そんなんでいいのかよ!」
「まぁ一応考えてみれば魅了されたことには変わりはないから……セーフかしら?」
「これはさすがに……ぶったまげたな……」
フィルはよくわかんないと言うように首を傾げる。さすがのラカムも驚きを隠しきれずにいたが、一つ疑問が残るようにフィルへ質問した。
「そうだ、書物には一度過ちをおかしたと書いてあったが何があったのかわかるのか?」
「それは人間たちがセイレーンを利用して争いに歌を使ったことよ」
淡々と話すフィルに対しみんなは言葉を失っていた。確かに酷い話ではあるが、いつの時代もやることは変わらないんだな……。
「賛同するつもりはないが……考えようによっては強力な力になるし仕方ないのかもしれない。それで、その後どうなったんだ?」
「初めは魅了した民を使って隣国を攻めたんだけど、徐々に歌の力も強まって内戦まで広がったそうよ。身内同士で殺し合いが始まり、自分の力を悔いたセイレーンは子を残しいなくなった。それからよ、私たちが人の世界に干渉した罪も考え、水の国を監視するようになったのは」
「フィルは……ずっと私を監視するためにいたんですね……」
サーニャさんが悲しそうにつぶやくと、フィルはすぐに否定してサーニャさんの手をとる。
「違う! 私はあなたといるときが何より楽しかった。誰かのために歌うことがこんなに素晴らしいんだって……だから、私はあの国が許せなかった」
「それで、ちょうど同じ考えを持っていた俺を利用したわけだな」
「……それはお互い様でしょ。海賊にまでなって、あなただってよっぽど変よ」
「はっはっは! 変か、そうかもしれないな!」
ラカムは明るく笑った。たぶん目的が一緒だったこともあってか、微塵も根に持っていないんだろう。下手に引きずらないからこそ行動力があるのかもしれない。
「それで詳しいことはわかったわけだけど、君たちはこれからどうするつもり?」
「サーニャもここで暮らせばいい! こいつもなんだかんだいいヤツみたいだし守ってくれるよ」
「それはさっき聞いたが嫌なんだろ? だが、国に帰れば間違いなく……」
「お爺さんも心配してるだろうし……どうしたらいいんだろう……」
何か解決策がないかみんなは頭を悩ませた。だが、一つだけ解決策がないわけではない……。そんな考えが浮かんだ俺と、いち早く俺に気づいた者がいた。
「ん? あぁ、ルークのことか」
そういえば俺はテイマーとして通してるんだった。さすがにドラゴンなんか連れてりゃそうなるよな。
「いや、ドラゴンを連れてることも驚いたが一番はあんとき……俺をぶっ飛ばした力だ。あんなもん今まで受けたことがなかった、あれはドラゴンの力なんだろ」
「……ま、まぁそうなるな」
あのとき……クマが消えた瞬間、俺はリリアに何かが起きたと思いとっさにスキルを使った――
≪スキル:ものまね(ドラゴン:憤怒)≫
それからはほとんど記憶がなく、朧げな視界の中気づけばあそこに立っていた。
「まったく、いくら職業やスキルが成長するからって、その歳でテイムしたモンスターの力を使えるなんざとんでもねぇヤツだ」
「はははっ……そ、それよりもみんな食い終わったみたいだし片付けでもしよう」
「放っておけ。片付けなんざこっちでやるし、あいつらもまだまだ騒ぎたいようだからな」
「ならそろそろ部屋に戻って話の続きでもするか」
「そうだな、先に部屋に戻っててくれ。俺はあいつらに話をつけてくる」
俺はリリアたちに声をかけ部屋に戻るとさっきまでの話をリリアに説明し、それほど時間も経たないうちにラカムがやってくる。
「さてと、次は国の歴史だったな。その前になんでそれを知ることになったか俺の話も入るが勘弁してくれよ」
そういうとラカムはゆっくりと話し始めた。
あれから数年後、俺はサーニャ姫を守るため騎士団にはいった。だが、戦闘職でない俺がいけるのはよくて給仕係だ……それでも俺は力になれればと入ることを決意した。
そんなある日、軍服の修復などで目立っていた俺は裁縫師としての腕を買われ、サーニャ姫の衣服の製作を任されることになった。頼まれれば喜んで小物だろうと作ったよ。
だが、騎士団内である噂が広まった……。それは、サーニャ姫を砂漠の国の王子と結婚させ、隣国に力を示すというものだ。
初めはなんて酷いことをするんだと思ったが、国の現状、そして姫様の立場を考えれば仕方のないことだとそのときはそう考えた。
そして、俺はいつも通り作った服を届けにいくと王たちの話声を耳にした。
「これであとは砂漠の民をサーニャに魅了させれば、隣国も手を出せなくなるほどの力を持てる」
「しかし王様、それでは歴史を繰り返してしまう恐れが……」
「仕方ないのだ……隣国により資源枯渇も時間の問題、無くなればこの国はすぐに攻め滅ぼされる」
俺は、みんなの幸せを願い初めて歌ったサーニャ姫の姿を思い出していた。そして歴史を調べるため俺は何度か内部に忍び込み、ついにそれが書いてある書物を見つけた。長々と書いてあったから簡単に説明するが……。
『この国は初代国王、水の民とセイレーンの力によって築かれた。だが欲にかられ一度過ちをおかした我々水の民に、二度目はない。セイレーンとの友好を違えるな――彼女たちは我らを見ている。そして、これから力を引く者が生まれても絶対に利用してはならない』
「俺が知ってるのはここまでだ。そしてお前たちセイレーンが隠してることというのは、サーニャ姫のことだろう」
突拍子もない話だったが、フィルは観念したように口を開く。
「その通りよ。私たちセイレーンは本来、歌がきかない相手に出会った場合、死を選んできたわ。だけどサーニャが普通じゃないことに気づいた」
「死ぬって……ど、どうしてそんなことをするんですか?」
「攻撃手段がそれしかない私たちは、魅了できなければ世界では生きていけない」
リリアの質問に当たり前のようにフィルは説明した。種族やモンスターによってもこの世界での生き方は様々なんだろう。
「でも、フィルは私が魅了されなくてもこうして」
「それはあなたがセイレーンの血を引いていたから。同族として受け入れることができたのよ」
「そんな…………」
「僕にはいまいち詳しくわからないんだけど、それならなんで初代国王はセイレーンとうまくいったんだ?」
「私たちに伝わる話だと、あのときのセイレーンは歌を歌ったけど水の民の男を魅了することはできなかった。そこで死のうと自決を計ったら、その男が必死に結婚を申し込んだらしいわ」
「えっ……」
「えーーーーッ!?」
「そ、そんなんでいいのかよ!」
「まぁ一応考えてみれば魅了されたことには変わりはないから……セーフかしら?」
「これはさすがに……ぶったまげたな……」
フィルはよくわかんないと言うように首を傾げる。さすがのラカムも驚きを隠しきれずにいたが、一つ疑問が残るようにフィルへ質問した。
「そうだ、書物には一度過ちをおかしたと書いてあったが何があったのかわかるのか?」
「それは人間たちがセイレーンを利用して争いに歌を使ったことよ」
淡々と話すフィルに対しみんなは言葉を失っていた。確かに酷い話ではあるが、いつの時代もやることは変わらないんだな……。
「賛同するつもりはないが……考えようによっては強力な力になるし仕方ないのかもしれない。それで、その後どうなったんだ?」
「初めは魅了した民を使って隣国を攻めたんだけど、徐々に歌の力も強まって内戦まで広がったそうよ。身内同士で殺し合いが始まり、自分の力を悔いたセイレーンは子を残しいなくなった。それからよ、私たちが人の世界に干渉した罪も考え、水の国を監視するようになったのは」
「フィルは……ずっと私を監視するためにいたんですね……」
サーニャさんが悲しそうにつぶやくと、フィルはすぐに否定してサーニャさんの手をとる。
「違う! 私はあなたといるときが何より楽しかった。誰かのために歌うことがこんなに素晴らしいんだって……だから、私はあの国が許せなかった」
「それで、ちょうど同じ考えを持っていた俺を利用したわけだな」
「……それはお互い様でしょ。海賊にまでなって、あなただってよっぽど変よ」
「はっはっは! 変か、そうかもしれないな!」
ラカムは明るく笑った。たぶん目的が一緒だったこともあってか、微塵も根に持っていないんだろう。下手に引きずらないからこそ行動力があるのかもしれない。
「それで詳しいことはわかったわけだけど、君たちはこれからどうするつもり?」
「サーニャもここで暮らせばいい! こいつもなんだかんだいいヤツみたいだし守ってくれるよ」
「それはさっき聞いたが嫌なんだろ? だが、国に帰れば間違いなく……」
「お爺さんも心配してるだろうし……どうしたらいいんだろう……」
何か解決策がないかみんなは頭を悩ませた。だが、一つだけ解決策がないわけではない……。そんな考えが浮かんだ俺と、いち早く俺に気づいた者がいた。
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