1 / 1
0.プロローグ
しおりを挟む
「なぁ、満里。そろそろ出てこいよ。友達も心配してんだろ?」
期待はしていなかったがやはり今日も返事がない。
部屋の中にいるというのに物音の一つも聞こえない。俺の妹、満里の部屋。
満里が塞ぎ込んでしまってもう1週間が経つ。最初は一日二日でけろっと吹っ切れた様子で顔を出すと思っていたが今までにない最高記録で流石に放任主義な俺でも心配している。食事は毎日三食残さず食べて食器をドアの前に置いているから身体は至って健康であろう。両親は海外出張で長く帰ってこない為、家事は分担していたのにこんなにも引きこもりを続けられてはこっちばかり疲労がたまる。それに妹が引きこもり生活をしているなんて学校の友人、誰にも知られたくない。
しかもその理由ときたら呆れるほどくだらない事だ。
遡る事、1週間前ー
「お、お兄ちゃん…うっ、ううっ…、ぐすん…」
「なんだ?着替えもしないで、男に振られでもしたか?」
学校から帰宅すると今日は早く帰っていたのか制服を着たまま俺の2つ下の妹、満里が目を赤くして泣いていた。昔から泣き虫だからもう慌てることはない。俺は靴を脱ぎながら聞いてみた。
「違う!違うけど…、…ろしちゃった。」
満里は俺をきつく睨むもまた気を落としてボロボロとその場に泣き崩れた。最後は消え入りそうな声だったがなんとか聞こえてしまい。俺の思考は停止する。
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!ねえ!私はどうすれば…」
満里が俺の肩をがっしりと掴んで強く揺さぶるお陰でハッと我に帰った。
「え、えぇっと、満里。ごめんもう一回はっきりと言って?兄ちゃんもしかしたら聞き間違えたのかも」
「だから!」
乾いた声で苦笑しながら頭をかく。満里は奥歯を噛み締めると俺に掴みかかりながら口を大きく開いた。
「殺しちゃっむぐぅっ!」
俺はとっさに手を伸ばして満里の口を塞いだ。塞ぐ手がガチガチと震えている。やはり聞き間違いではなかったか。大声で言えなんて言っていないし、近所の人に聞かれたら相当まずいぞ。
「お前のことずっとバカだと思っていたが、まさかここまでだったとはっ…、一体誰を殺めた?!何がお前をそうさせた?!」
ボロボロと涙を流す満里を見てそれは嘘ではなく、誰かが死んでしまった、という事実が理解ができた。だが実の妹が人殺しに走るなんて…いやまず満里がそんなことができる玉ではないし…頭の中の考えがグルグルと回り気分が悪くなってくる。が、そんな事は御構い無しに妹はまた口を開く。
「わかんないっ!あの時は手が止まらなくて感情も高ぶってて…気がついたら、、私の愛おしい人を…!!」
妹は地面に膝をつき両手で頭を抱えている。その後に続き俺も身体の力が抜けストンと地面に膝をついた。まさか恋とはこんなにも人を狂わすものなのか…。
「振られた腹いせか…」
一体これからどうすればいいんだ…。兄として妹になんと言ってあげればいいのだ。
「だから違うって!!まず告白なんて出来ないしアリーナ様は魅力的な女性で、結婚してるんだから!!」
「人妻ぁあ?!しかも外人だと?!?!」
これは予想を遥かに超えたものでもう思考も追いついていかない。妹にそんな趣味があったとは、いやいやそれは人の自由だ。ってんな事を考えている場合じゃない。
満里は片思いの相手の女性に想いを気づいてもらえず殺めたということか?
「警察、自首、相手の家族、その人子供もいるんじゃ…」
「お兄ちゃん」
ボソボソと呟くと満里の耳がピクリと動き俺の顔を覗き込むように睨みつける。
「お兄ちゃん…まさか、私が生身の人間を殺したとか思ってなよね」
「…は?違うのか」
「ばかっっ!!私のことどんな風に思ってるわけ?!んなことするわけないでしょうが!!」
涙はどこへいったのやら満里は信じられないという顔でものすごく怒り始める。
それなら今までの流れは一体何だったのか。なぜ泣いていたのか疑問に思うが、まず人殺しではなかったことに安心して深い息を吐いた。やっと普通に呼吸ができる。
「で何を殺したって?」
落ち着いて満里に質問をすると満里は口を尖らせてそっぽを向いた。
「その言い方やめてよ。アリーナ様は物じゃないの」
(コイツ…)
泣き止んだらと思ったら酷く態度が悪い。
段々とイライラしてきた俺は今度は強めに問い詰めた。
「その、さっきから言ってるアリーナ様って誰なんだよ」
「~っ!もうわかった!お兄ちゃんが私の書いてる小説を読んでくれてないっていうことがよーくわかった!!」
(…ああ、そういうことか)
その言葉でようやく整理がついてきた。そういえば俺にはあまり内容が理解できない小説を満里が書いているのを思い出した。
「じゃあお前は自分で作ったキャラクターを自分で殺したってことか?」
「そうよ!!いや!殺したのは私じゃない!私が作ったキャラよ!最初は悪役設定にしてたけど、この方の生い立ちを想像して書いていたら勇敢で愛おしくなってしまったの!!けどまさか殺されてしまうなんて」
ベラベラと喋り続ける満里になかなか追いつけないが…正直言って心底どうでもいい。
驚いて縮んだ寿命を返してほしいと、満里の力説は上の空で冷静に考えていた。
「ちょっと聞いてるの?!お兄ちゃん!!」
「あーはいはい。小説ね小説。」
もう付き合ってられず、満里の言葉に適当に答えて着替えるべく部屋に行こうとするも俺の服を満里がぎゅっと掴む。
「これは一大事なのよ?!」
「~っ、ああもう!うるさいな!だったら生き返らせりゃいいだろ!お前の物語なんだから融通効くだろうが」
眉間に皺を寄せていい加減にしろと満里の腕を払いのけた。そして階段を登る。
「……そっか…、そうよ!できるじゃない!」
何やら満里が1人で騒いでいたがこの時の俺にはどうでもよくて、まさかこのまま引きこもりになるなんて思いもしなかった。
そして現在。
満里の部屋をノックしても返ってこない返事に今日もダメかと溜息をついて学校に行こうとすると満里の部屋から奇声が聞こえた。
「きゃーー!出来たわ!!やったぁ!!」
満里の声と共にドスンドスンという音が聞こえる。飛び跳ねているのだろうか。落ち込んで塞ぎ込んでいたようにはとても思えない。
一体何をしているのかともう一度ノックをしようとしたらガチャリと勢いよく扉が開いた。
「あ!お兄ちゃんおはよう!!この前はありがとう!お兄ちゃんのお陰で見事生還できたわ!!」
何を話しているのかわからないが表情は太陽がさしたかのように明るく、いつも通りぺらぺらと話す満里にこんなにも心配していた自分がバカらしく思えてきた。
「いいから早くシャワー浴びて学校に行け。俺は先に行ってるからな」
「うん!!」
満里の元気な顔に拍子抜けして階段を降りようとした時ーーー
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!
大きな地震が押し寄せ俺も満里もバランスを崩しその場で倒れる。
「なっっ!?!? 満里!!」
「お兄ちゃん!!」
満里の手を掴もうとするも届かない。収まらない激しい地震に満里は涙目で必死に俺に手を伸ばす。
「満里!!」
(掴めた!!)
「っ!!なにっ?!」
満里の手を掴んだ瞬間俺たちがいる床が抜け落ちた。
「っ!!!うわぁああああ!!」
「きゃあああああああああ!!」
一瞬宙に浮くとすぐさま俺と満里は床が抜けた穴に引きずり込まれるように落ちる。
『ーー希望を…』
「っ?!?!」
一瞬だけ俺の頭の中に知らない女の姿が浮かんできた。暗くて顔がよく見えない。今落ちているというのに…、隣で満里が叫んでいるのに…、酷く冷静にさっきのは誰なのかと考えている。
(ああ、そろそろ地面に落ちる)
俺は満里を抱きしめてぎゅっと目を閉じた。
期待はしていなかったがやはり今日も返事がない。
部屋の中にいるというのに物音の一つも聞こえない。俺の妹、満里の部屋。
満里が塞ぎ込んでしまってもう1週間が経つ。最初は一日二日でけろっと吹っ切れた様子で顔を出すと思っていたが今までにない最高記録で流石に放任主義な俺でも心配している。食事は毎日三食残さず食べて食器をドアの前に置いているから身体は至って健康であろう。両親は海外出張で長く帰ってこない為、家事は分担していたのにこんなにも引きこもりを続けられてはこっちばかり疲労がたまる。それに妹が引きこもり生活をしているなんて学校の友人、誰にも知られたくない。
しかもその理由ときたら呆れるほどくだらない事だ。
遡る事、1週間前ー
「お、お兄ちゃん…うっ、ううっ…、ぐすん…」
「なんだ?着替えもしないで、男に振られでもしたか?」
学校から帰宅すると今日は早く帰っていたのか制服を着たまま俺の2つ下の妹、満里が目を赤くして泣いていた。昔から泣き虫だからもう慌てることはない。俺は靴を脱ぎながら聞いてみた。
「違う!違うけど…、…ろしちゃった。」
満里は俺をきつく睨むもまた気を落としてボロボロとその場に泣き崩れた。最後は消え入りそうな声だったがなんとか聞こえてしまい。俺の思考は停止する。
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!ねえ!私はどうすれば…」
満里が俺の肩をがっしりと掴んで強く揺さぶるお陰でハッと我に帰った。
「え、えぇっと、満里。ごめんもう一回はっきりと言って?兄ちゃんもしかしたら聞き間違えたのかも」
「だから!」
乾いた声で苦笑しながら頭をかく。満里は奥歯を噛み締めると俺に掴みかかりながら口を大きく開いた。
「殺しちゃっむぐぅっ!」
俺はとっさに手を伸ばして満里の口を塞いだ。塞ぐ手がガチガチと震えている。やはり聞き間違いではなかったか。大声で言えなんて言っていないし、近所の人に聞かれたら相当まずいぞ。
「お前のことずっとバカだと思っていたが、まさかここまでだったとはっ…、一体誰を殺めた?!何がお前をそうさせた?!」
ボロボロと涙を流す満里を見てそれは嘘ではなく、誰かが死んでしまった、という事実が理解ができた。だが実の妹が人殺しに走るなんて…いやまず満里がそんなことができる玉ではないし…頭の中の考えがグルグルと回り気分が悪くなってくる。が、そんな事は御構い無しに妹はまた口を開く。
「わかんないっ!あの時は手が止まらなくて感情も高ぶってて…気がついたら、、私の愛おしい人を…!!」
妹は地面に膝をつき両手で頭を抱えている。その後に続き俺も身体の力が抜けストンと地面に膝をついた。まさか恋とはこんなにも人を狂わすものなのか…。
「振られた腹いせか…」
一体これからどうすればいいんだ…。兄として妹になんと言ってあげればいいのだ。
「だから違うって!!まず告白なんて出来ないしアリーナ様は魅力的な女性で、結婚してるんだから!!」
「人妻ぁあ?!しかも外人だと?!?!」
これは予想を遥かに超えたものでもう思考も追いついていかない。妹にそんな趣味があったとは、いやいやそれは人の自由だ。ってんな事を考えている場合じゃない。
満里は片思いの相手の女性に想いを気づいてもらえず殺めたということか?
「警察、自首、相手の家族、その人子供もいるんじゃ…」
「お兄ちゃん」
ボソボソと呟くと満里の耳がピクリと動き俺の顔を覗き込むように睨みつける。
「お兄ちゃん…まさか、私が生身の人間を殺したとか思ってなよね」
「…は?違うのか」
「ばかっっ!!私のことどんな風に思ってるわけ?!んなことするわけないでしょうが!!」
涙はどこへいったのやら満里は信じられないという顔でものすごく怒り始める。
それなら今までの流れは一体何だったのか。なぜ泣いていたのか疑問に思うが、まず人殺しではなかったことに安心して深い息を吐いた。やっと普通に呼吸ができる。
「で何を殺したって?」
落ち着いて満里に質問をすると満里は口を尖らせてそっぽを向いた。
「その言い方やめてよ。アリーナ様は物じゃないの」
(コイツ…)
泣き止んだらと思ったら酷く態度が悪い。
段々とイライラしてきた俺は今度は強めに問い詰めた。
「その、さっきから言ってるアリーナ様って誰なんだよ」
「~っ!もうわかった!お兄ちゃんが私の書いてる小説を読んでくれてないっていうことがよーくわかった!!」
(…ああ、そういうことか)
その言葉でようやく整理がついてきた。そういえば俺にはあまり内容が理解できない小説を満里が書いているのを思い出した。
「じゃあお前は自分で作ったキャラクターを自分で殺したってことか?」
「そうよ!!いや!殺したのは私じゃない!私が作ったキャラよ!最初は悪役設定にしてたけど、この方の生い立ちを想像して書いていたら勇敢で愛おしくなってしまったの!!けどまさか殺されてしまうなんて」
ベラベラと喋り続ける満里になかなか追いつけないが…正直言って心底どうでもいい。
驚いて縮んだ寿命を返してほしいと、満里の力説は上の空で冷静に考えていた。
「ちょっと聞いてるの?!お兄ちゃん!!」
「あーはいはい。小説ね小説。」
もう付き合ってられず、満里の言葉に適当に答えて着替えるべく部屋に行こうとするも俺の服を満里がぎゅっと掴む。
「これは一大事なのよ?!」
「~っ、ああもう!うるさいな!だったら生き返らせりゃいいだろ!お前の物語なんだから融通効くだろうが」
眉間に皺を寄せていい加減にしろと満里の腕を払いのけた。そして階段を登る。
「……そっか…、そうよ!できるじゃない!」
何やら満里が1人で騒いでいたがこの時の俺にはどうでもよくて、まさかこのまま引きこもりになるなんて思いもしなかった。
そして現在。
満里の部屋をノックしても返ってこない返事に今日もダメかと溜息をついて学校に行こうとすると満里の部屋から奇声が聞こえた。
「きゃーー!出来たわ!!やったぁ!!」
満里の声と共にドスンドスンという音が聞こえる。飛び跳ねているのだろうか。落ち込んで塞ぎ込んでいたようにはとても思えない。
一体何をしているのかともう一度ノックをしようとしたらガチャリと勢いよく扉が開いた。
「あ!お兄ちゃんおはよう!!この前はありがとう!お兄ちゃんのお陰で見事生還できたわ!!」
何を話しているのかわからないが表情は太陽がさしたかのように明るく、いつも通りぺらぺらと話す満里にこんなにも心配していた自分がバカらしく思えてきた。
「いいから早くシャワー浴びて学校に行け。俺は先に行ってるからな」
「うん!!」
満里の元気な顔に拍子抜けして階段を降りようとした時ーーー
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!
大きな地震が押し寄せ俺も満里もバランスを崩しその場で倒れる。
「なっっ!?!? 満里!!」
「お兄ちゃん!!」
満里の手を掴もうとするも届かない。収まらない激しい地震に満里は涙目で必死に俺に手を伸ばす。
「満里!!」
(掴めた!!)
「っ!!なにっ?!」
満里の手を掴んだ瞬間俺たちがいる床が抜け落ちた。
「っ!!!うわぁああああ!!」
「きゃあああああああああ!!」
一瞬宙に浮くとすぐさま俺と満里は床が抜けた穴に引きずり込まれるように落ちる。
『ーー希望を…』
「っ?!?!」
一瞬だけ俺の頭の中に知らない女の姿が浮かんできた。暗くて顔がよく見えない。今落ちているというのに…、隣で満里が叫んでいるのに…、酷く冷静にさっきのは誰なのかと考えている。
(ああ、そろそろ地面に落ちる)
俺は満里を抱きしめてぎゅっと目を閉じた。
0
お気に入りに追加
3
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください。
アーエル
ファンタジー
旧題:私は『聖女ではない』ですか。そうですか。帰ることも出来ませんか。じゃあ『勝手にする』ので放っといて下さい。
【 聖女?そんなもん知るか。報復?復讐?しますよ。当たり前でしょう?当然の権利です! 】
地震を知らせるアラームがなると同時に知らない世界の床に座り込んでいた。
同じ状況の少女と共に。
そして現れた『オレ様』な青年が、この国の第二王子!?
怯える少女と睨みつける私。
オレ様王子は少女を『聖女』として選び、私の存在を拒否して城から追い出した。
だったら『勝手にする』から放っておいて!
同時公開
☆カクヨム さん
✻アルファポリスさんにて書籍化されました🎉
タイトルは【 私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください 】です。
そして番外編もはじめました。
相変わらず不定期です。
皆さんのおかげです。
本当にありがとうございます🙇💕
これからもよろしくお願いします。
【完結】異世界で小料理屋さんを自由気ままに営業する〜おっかなびっくり魔物ジビエ料理の数々〜
櫛田こころ
ファンタジー
料理人の人生を絶たれた。
和食料理人である女性の秋吉宏香(あきよしひろか)は、ひき逃げ事故に遭ったのだ。
命には関わらなかったが、生き甲斐となっていた料理人にとって大事な利き腕の神経が切れてしまい、不随までの重傷を負う。
さすがに勤め先を続けるわけにもいかず、辞めて公園で途方に暮れていると……女神に請われ、異世界転移をすることに。
腕の障害をリセットされたため、新たな料理人としての人生をスタートさせようとした時に、尾が二又に別れた猫が……ジビエに似た魔物を狩っていたところに遭遇。
料理人としての再スタートの機会を得た女性と、猟りの腕前はプロ級の猫又ぽい魔物との飯テロスローライフが始まる!!
おっかなびっくり料理の小料理屋さんの料理を召し上がれ?
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
異世界に転生した俺は農業指導員だった知識と魔法を使い弱小貴族から気が付けば大陸1の農業王国を興していた。
黒ハット
ファンタジー
前世では日本で農業指導員として暮らしていたが国際協力員として後進国で農業の指導をしている時に、反政府の武装組織に拳銃で撃たれて35歳で殺されたが、魔法のある異世界に転生し、15歳の時に記憶がよみがえり、前世の農業指導員の知識と魔法を使い弱小貴族から成りあがり、乱世の世を戦い抜き大陸1の農業王国を興す。
王子は婚約破棄をし、令嬢は自害したそうです。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「アリシア・レッドライア! おまえとの婚約を破棄する!」
公爵令嬢アリシアは王子の言葉に微笑んだ。「殿下、美しい夢をありがとうございました」そして己の胸にナイフを突き立てた。
血に染まったパーティ会場は、王子にとって一生忘れられない景色となった。冤罪によって婚約者を自害させた愚王として生きていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる