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第一話

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 礼子さんが一度私の郷里に来てみたいというので、ついでに二人であちこち寄り道をしようと計画を立てました。
最初に新幹線で名古屋までいって礼子さんと一緒に名所めぐりをすることになりました。
二人で新幹線に乗って、お弁当を食べながらおしゃべりをしていると時間はあっという間にすぎて名古屋に着きました。
名古屋駅で荷物を預けてひとまず名古屋市内から見物することにして最初に名古屋城を見て歩きました。
その翌日は一度行ってみたかった明治村に行くことにしました。
ホテルのフロントでで明治村までの道順を確かめていると「明治村なら車でいったほうが早いですよ」と誘われました。
「バスは遠回りするし、それになかなか来ないそうですよ」と親切そうに教えてくれました。
初対面の男の人でしたが、お医者さんとのことだったので、それなら安心だと思って車に乗せてもらうことにしました。
駐車場に車を取りに行く間、私はホテルの玄関で待っていました。
車が着くと、かなり高級そうな車で名前は知りませんでしたが、外国の車のようでした。
車には男性がもう一人いっしょに助手席に乗り込みました。
私達が後ろの座席に座ると、先生は私にいろいろと話しかけてきました。
先生は外科の先生で、ちょうど分子遺伝学会で名古屋に来ていたそうでした。
助手席の男性もやはりお医者さんで、学会で共同研究の発表を昨日したばかりだと話していました。
学会も終わったのであとは、一日くらいは観光名所を巡ってから帰る予定だそうでした。
明治村まで車でわずかな距離でした。
これなら車で来た方がやっぱりよかったみたいと私は思いました。
車を駐車場にいれましたが、駐車場はガラ空きで明治村に来る観光客はあまりいない用でした。
私はゆっくり見られると思ってすこし安心しました。
入り口で切符を買うと、最初の建物まではかなり長い距離がありました。
4人で並んで歩きながら、とりとめのない会話で時間をつぶしながら歩きました。
最初の建物を見てから次の建物までもやはりかなり距離が離れていました。
どうやら、中は相当広くて建物もぽつんぽつんと離れて建てられているようでした。
これでは見て回るのに相当時間がかかりそうねと思い、いったい全部見終わるのは何時くらいになるのかしらと私は予定が心配になりました。
先生は私の心配など気にしていない様子で、ゆっくりと歩いては建物の周りを何度も確かめるように見ては立ち止まっていました。
私はあきらめて、先生と一緒にゆっくりと見て回ることにしました。
しばらく4人で歩いていると、ちょうど目の前の建物から女性が二人でてきました。
極端に短いミニスカートをはいていて、随分派手な感じの女性でした。
先生は「どちらからいらしたのですか」と女性に声をかけました。
すると二人は「私たちは地元です、そちらは旅行でいらしたのですか」と話しかけられてうれしいような口調で返事が来ました。
近くの食堂まで来ると私たちは一緒に食事をすることになりました。
おうどんを食べ終わると「よろしければいらして下さいね、面白い店ですから」と言って先生に名刺を渡して先に席を立ちました。
先生は何度も名刺を見てからしまっていました。
ようやく夕方近くになり、閉園時間ぎりぎりになって、私たちは一通り見終わってもとの入り口に戻りました。
入り口では係りの人が、出てくる人数を数えているらしくて、まだ他にも観光客がまだ残っている様子でした。
駐車場に戻ると、車はもうみんないなくなり、広い駐車場に先生の車だけが残っていました。
車が市内に入ると、食事をしていこうと誘われました。



 私たちは駐車場に車を止めると、先生の後から店に入りました。
しかしそこはレストランではなく、お酒を出す店のようでした。
店の中央には小さな舞台があり、舞台を囲むようにテーブルが並んでいました。
先生はお酒のおつまみをいくつか注文してから私たちに何を飲むか聞いてきました。
私も礼子さんもお酒はほとんど飲めないのですが、お酒を頼むしかしょうがないと思いました。
私はお酒を飲んだふりをして何度かグラスを口に運びながら、出された料理を少しずつ食べました。
やがて店ではショータイムとかのアナウンスがあり舞台に照明が輝きました。
音楽にあわせて出てきたのは黒い皮の衣装を付けた女性でした、そして同じ様な衣装の男性が鞭をもって現れるとなにやら台詞をいいながら女性を鞭で叩き始めました。
男は調教師だと先生が教えてくれました。
私はびっくりして礼子さんの方をみると、礼子さんも困った顔で舞台を見ていました。
「誰か調教されたい女はいないか」と調教師が言いながらテーブルの間を鞭の音をたてながら歩き始めました。
私から少し離れた席で女性を二人捕まえると、舞台に引っ張り上げようとして手を掴みました。
女性は激しく抵抗していましたが、調教師は力づくで舞台に引き上げました。
しかしスポットライトに照らされた女性の顔は、お昼に名刺を渡された二人組の女性でした。
私はようやく二人がやらせの芝居をしているのに気が付きました。
二人は舞台の上で4つんばいにさせられると、こちらお尻を向けて鞭で叩かれ始めました。
二人の激しい悲鳴が見せいっぱいに響きました。



 場内にアナウンスがありこれからその二人の女性にフェ××オ調教をすると大きな声が響きました。
「お客さんに舞台にあがってもらいましょう」とアナウンスがあると、先生が二人席をたって舞台にあがりました。
二人の女性はお尻を鞭でたたかれながら、前に立った先生の腰のあたりで首をこねるように動かし始めました。
「帰りましょう」と礼子さんが怒ったようすで席を立ちました。
私もとても見てはいられないと思い礼子さんの後から店を出ました。
しかし店の前に出てもいったいどこをどう歩けばホテルまで行けるのか見当も付きませんでした。
礼子さんがちょうど通りかかった4、5人の男の子にホテルへの道順を聞いていました。
地元の人達らしくてホテルまではすぐそこだとの事でした。
教えられた道順で私たちは急いで歩き始めました。
しかし、道はしだいに暗くなり、そのさきは真っ暗な公園があるだけでした。
すぐ後ろからさっきの男の子があとを付けてくるのがわかりました。
礼子さんは、これは危ないと思ったらしく慌てたようすで駆け出しました。
私もすぐに急いで礼子さんのあとから走りました。
しかしすぐに後ろから男の子達が追いつくと私たちは両腕をつかまれました。
公園の少し奥にはトイレがあり、私たちはトイレの中に押し込まれました。
真夜中の嵐の中に浮かぶ小舟のように、私の体は波間に激しく飲み込まれました。
体の震えが止まらなくなると、すぐに次の杭が打ち込まれてきました。
繰り返される欲望の儀式は、何度も繰り返しては私の身体を引き裂きました。
礼子さんの泣き叫ぶ声は次第に喜びの声に変わり、いままで味わった事のない快感が私の身体の奧から溢れでてきました。
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