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第十話
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新曲のプロモーションがだいたい終わった後、テレビの温泉紹介番組にでることになった。
本当はメンバー全員で出演するはずだったが、ちょうど高校の中間試験の日程と重なってしまった。
他のメンバーが赤点を取って、追試を受けることになって日程が空いているのは私と彩香ちゃんだけだった。
場所は日光で混浴の温泉だと聞いてびっくりしてしまったが、水着を着て入るから心配ないとマネージャーに言われた。
収録の当日はロケバスを連ねて高速道路を走って日光のいろは坂を登った。
いろは坂は曲がり角が急で、車が何度も繰り返し曲がると坂の下が見下ろせて結構怖かった。
ロケバスが最初に向かったのは日光の東照宮だ。
日光の東照宮に行くのは中学校の修学旅行以来だったので懐かしかった。
有名な日光の鳴き龍の下で手を叩く場面を収録したり、巫女さんの踊りを収録したりした。
台詞はその場でディレクターが適当に考えてあとはアドリブで喋った。
他の観光客のじゃまにならないようにリハーサルもなしで一発収録だった。
東照宮での収録が済んだあと目的地の温泉に着いた。
隠れた秘湯ということで、建物はかなり古くてまるで明治時代みたいな雰囲気だ。
時間が無いのですぐに収録が始まった。
スタッフに肌色のビキニの水着を渡されると、更衣室で着替えてその上から体にタオルを巻いた。
すっぴんでテレビにでるわけにはいかないので、お化粧はメイクさんに丁寧にやってもらった。
更衣室をでると目の前は混浴の露天風呂だ。
浴槽は岩で作ったひょうたん型で、周りには生け垣が作ってあるがその外は大きな山が取り囲んでる。
足の先を湯に漬けて湯の温度を確かめてみたが結構熱い。
女の人が何人か入っているけどあらかじめ用意したエキストラでグラビアアイドルの娘らしくてバスタオルからはみ出しそうな巨乳だ。
撮影の準備もすんだらしいので゛私たちは体にタオルを巻いたまま浴槽にはいってスタンバイした。
男性用の更衣室からビンビンシステムのバンピーさんとトンピーさんがでてきて、テレビカメラの前で温泉の紹介を始めた。
紹介が一通り終わると、二人はおどけたそぶりで敷石の上で滑った格好をしてみせた。
腰にまいたタオルがめくれて、私たちの場所からはオXンXンが丸見えになった。
テレビには映らないからいいけど、わざと私達に見えるようにやってるらしい。
二人が私たちのすぐそばまできて「二人とも温泉にはよく来るの」とリハーサルで練習した会話を始めた。
「私達温泉大好きなんです」と答えると「いつもは誰と来てるの」と聞かれた。
リハーサルではしなかった会話なので私はドキッとした。
さすがに人気のお笑いタレントだけあって会話はアドリブだ。
私達はアイドルだ。
彼氏と来てますなんて答える訳にはいかない。
「アイドルになる前は家族でよく来てました。露天風呂も大好きです」と彩香ちゃんがとっさに答えたのでなんとか無難に切り抜けたと一安心した。
お風呂の湯が熱くて顔にから汗がでてきて、お化粧の下に汗が溜まるので顔が熱くて大変だった。
露天風呂での収録が終わると、あとはすぐに夕食の様子を収録することになった。
夕食の時間にはまだ早くてお腹は全然空いてないが収録の都合でしかたない。
汗で化粧が崩れてるので、いったん化粧を全部落としてから改めて化粧をやり直したので結構時間が掛かった。
「食事の紹介も番組ではとても大事だから美味しそうに食べてね」と事前にディレクターに指示された。
食事の番組では何を食べてもこんな美味しい料理食べたの初めてという顔をしないので演技が結構大変だ。
座敷に案内されて、食事が運ばれてくると見た目は普通の料理で唐揚げや、焼き魚とほかにお小皿が沢山並んでる。
どうみても普通の料理なのでどこをどう褒めていいのか判らない。
ビンビンシステムの二人はさすがに慣れていて唐揚げを一口食べると大げさに「これは旨い。本場の鳥は味が違いますね」とびっくりした顔をしみせた。
私も唐揚げを一口食べてみたが、普通の唐揚げでどこを褒めていいのか判らなかった。
彩香ちゃんはビンビンシステムの真似をして大げさに「美味しいー」と顔いっぱいの笑顔を作って見せた。
仕方ないので私は「ホント美味しいですね」と大げさに言った。
収録が一通り全部終わると旅館に一泊して翌日東京に帰ることになった。
お化粧を全部落として旅館の浴衣に着替えて部屋で一休みしていると彩香ちゃんが私を呼びに来た。
「家族風呂の予約が取れたから有紀ちゃん一緒に入ろうよ」とのお誘いだった。
家族風呂と聞いて私は子供の頃を思い出した。
まだアイドルでデビューする前はよく、家族揃って温泉旅行に行った。
家族風呂に家族揃って入るも私は大好きだった。
彩香ちゃんと一緒に家族風呂の入り口まで来ると彩香ちゃんが受付で貰った鍵を使ってドアを開けた。
ドアのすぐ先は更衣室になっていて、奥のガラス戸の先が浴槽らしい。
更衣室で浴衣を脱ぐと、私達はすぐ湯船に入った。
それほど広くない湯船はお湯が露天風呂よりもまだ熱かった。
足元から少しづつ湯に慣れるのをまって、膝までつかり。しばらくまた待ってから腰までつかった。
肩まで湯につかるには随分と時間がかかった。
お化粧を全部落としているので、顔から出る汗もそのまま湯船に落ちて気持ちが良かった。
湯船の周りには南国風の観葉植物が並べられていて、正面の壁には浜辺らしい景色が書いてある。
不意に更衣室の奥でドアの開く音がした。
私はきっと旅館の中居さんが湯加減を聞きにきたんだと思った。
少したってガラス戸が開いて入ってきたのはビンビンシステムの二人だった。
二人とも手にタオルは持っているが前も隠さずに全裸だ。
どうして二人が私達の入ってる家族風呂に入ってきたのか訳が分からない。
二人は私達の目の前で「グルグルパープリン」とおどけた格好でいつものギャグをしてみせると、すぐに浴槽に入ってきた。
浴槽に足を入れた瞬間に「あちちちちー」とまたおどけたそぶりで大げさに足を戻したときオXンXンがはっきりと見えて私は目をそらせた。
少しづつ湯に慣らしながら腰までつかると、二人は湯の中を私たちのすぐそばまできて私たちの両側に座った。
私は困ってしまったが彩香ちゃんは別に嫌がるそぶりも見せない。
私の隣に座ったトンピーさんが「有紀ちゃん胸大きいね、サイズはいくつなの」と聞いてきた。
私はトンピーさんの視線に気が付いて慌てて両手で胸を隠そうとしたが、今度は花園が丸見えになってしまった。
今度は必死で花園を片手で隠したが胸は半分見えたままで隠しようがなかった。
私も隠せる所は手で隠したがそれでも全部は隠し切れない。
胸は片手で押さえても乳首以外は殆ど丸見えだ。
相手が大好きな男性なら一緒に家族風呂に入って裸を見られるのは全然いやじゃないけど、ビンビンシステムの二人とは別に付き合ってるわけじゃない。
一緒に家族風呂になんかに入っていても楽しくもなんともない。
私はすぐにでも家族風呂から出たかったけど、彩香ちゃんは楽しそうな顔でお喋りを続けてる。
ビンビンシステムの二人とは今回の番組で一緒になっただけだけど、二人は他にもバラエティー番組の司会もしている。
ビンビンシステムの二人に気に入られればこれから先も私達ラブエンジェルズもバラエティー番組に出させて貰えるかもしれない。
そう思うと今ビンビンシステムの二人の機嫌を損ねるようなことはとても出来ない。
彩香ちゃんもそれが分かっていて、愛想よく振舞っているに違いない。
私も彩香ちゃんの努力が無駄にならないように、たとえ嫌でも愛嬌を振りまくしかないと自分に言い聞かせた。
不意に風呂場のガラス戸が開く音がして男が二人入ってきた。
私は番組のスタッフが誰か入ってきたものとばかり思ったが、二人の顔には見覚えはない。
バンピーさんが大声で「おいお前らなんなんだ、勝手に入るんじゃねえ。今は俺たちの時間だ」と怒鳴った。
どうやら他のお客さんが勝手に家族風呂に入ってきてしまったらしい。
二人とも体格が大柄で恰幅のいい中年の男性で、私達がラブエンジェルズのメンバーだとは知らない様子だ。
「うるせえんだよ、俺たちの勝手だ。つべこべ言うんじゃねえ」と男達が怒鳴り返してきた。
私はこれは不味いことになったと思って彩香ちゃんの顔を見た。
彩香ちゃんも心配そうな顔をしてる。
しばらく怒鳴りあいが続いた後、バンピーさんが男に殴りかかった。
バンピーさんは口だけは威勢がいいけど、喧嘩はからしき駄目らしい。
あっというまに男に反撃を食らって、風呂場の床に倒れこんだ。
トンピーさんがすぐに別の男に殴りかかったが、相手が悪い。
男は一瞬の隙に身をかわすとトンピーさんのお腹を素早い動きで殴りつけた。
トンピーさんが床に倒れこむと、二人は私たちの様子をうかがいながら距離を詰めてきた。
ここは何とかして逃げ出すしかない。
彩香ちゃんが湯船から飛び出して、男達の横を通り抜けようとした。
私もすぐに湯船からでると、彩香ちゃんとは反対側を通り抜けて更衣室に駆け込もうとした。
男達はすばやい動きで私と彩香ちゃんの手首を掴むと、腕を捩じりあげてきた。
そのままお風呂場の床に私達を押し倒すと、男達は体を重ねてきた。
熱く煮えたぎった欲望を前にして、私の心は逆らう気力を失った。
私の身体はゆっくりとした動きで、永遠の時の底に沈み始めた。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがあった。
激しい渦の流れに私の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくなった。
支配者に従属するのが女の宿命だと私は心のそこから思い知らされた。
支配者が最後の快楽の時を告げるのを待つしかもう望みはなくなった。
男は私の身体を至福の楽園まで舞い上がらせると、次の瞬間に絶望の暗闇に突き落とした。
本当はメンバー全員で出演するはずだったが、ちょうど高校の中間試験の日程と重なってしまった。
他のメンバーが赤点を取って、追試を受けることになって日程が空いているのは私と彩香ちゃんだけだった。
場所は日光で混浴の温泉だと聞いてびっくりしてしまったが、水着を着て入るから心配ないとマネージャーに言われた。
収録の当日はロケバスを連ねて高速道路を走って日光のいろは坂を登った。
いろは坂は曲がり角が急で、車が何度も繰り返し曲がると坂の下が見下ろせて結構怖かった。
ロケバスが最初に向かったのは日光の東照宮だ。
日光の東照宮に行くのは中学校の修学旅行以来だったので懐かしかった。
有名な日光の鳴き龍の下で手を叩く場面を収録したり、巫女さんの踊りを収録したりした。
台詞はその場でディレクターが適当に考えてあとはアドリブで喋った。
他の観光客のじゃまにならないようにリハーサルもなしで一発収録だった。
東照宮での収録が済んだあと目的地の温泉に着いた。
隠れた秘湯ということで、建物はかなり古くてまるで明治時代みたいな雰囲気だ。
時間が無いのですぐに収録が始まった。
スタッフに肌色のビキニの水着を渡されると、更衣室で着替えてその上から体にタオルを巻いた。
すっぴんでテレビにでるわけにはいかないので、お化粧はメイクさんに丁寧にやってもらった。
更衣室をでると目の前は混浴の露天風呂だ。
浴槽は岩で作ったひょうたん型で、周りには生け垣が作ってあるがその外は大きな山が取り囲んでる。
足の先を湯に漬けて湯の温度を確かめてみたが結構熱い。
女の人が何人か入っているけどあらかじめ用意したエキストラでグラビアアイドルの娘らしくてバスタオルからはみ出しそうな巨乳だ。
撮影の準備もすんだらしいので゛私たちは体にタオルを巻いたまま浴槽にはいってスタンバイした。
男性用の更衣室からビンビンシステムのバンピーさんとトンピーさんがでてきて、テレビカメラの前で温泉の紹介を始めた。
紹介が一通り終わると、二人はおどけたそぶりで敷石の上で滑った格好をしてみせた。
腰にまいたタオルがめくれて、私たちの場所からはオXンXンが丸見えになった。
テレビには映らないからいいけど、わざと私達に見えるようにやってるらしい。
二人が私たちのすぐそばまできて「二人とも温泉にはよく来るの」とリハーサルで練習した会話を始めた。
「私達温泉大好きなんです」と答えると「いつもは誰と来てるの」と聞かれた。
リハーサルではしなかった会話なので私はドキッとした。
さすがに人気のお笑いタレントだけあって会話はアドリブだ。
私達はアイドルだ。
彼氏と来てますなんて答える訳にはいかない。
「アイドルになる前は家族でよく来てました。露天風呂も大好きです」と彩香ちゃんがとっさに答えたのでなんとか無難に切り抜けたと一安心した。
お風呂の湯が熱くて顔にから汗がでてきて、お化粧の下に汗が溜まるので顔が熱くて大変だった。
露天風呂での収録が終わると、あとはすぐに夕食の様子を収録することになった。
夕食の時間にはまだ早くてお腹は全然空いてないが収録の都合でしかたない。
汗で化粧が崩れてるので、いったん化粧を全部落としてから改めて化粧をやり直したので結構時間が掛かった。
「食事の紹介も番組ではとても大事だから美味しそうに食べてね」と事前にディレクターに指示された。
食事の番組では何を食べてもこんな美味しい料理食べたの初めてという顔をしないので演技が結構大変だ。
座敷に案内されて、食事が運ばれてくると見た目は普通の料理で唐揚げや、焼き魚とほかにお小皿が沢山並んでる。
どうみても普通の料理なのでどこをどう褒めていいのか判らない。
ビンビンシステムの二人はさすがに慣れていて唐揚げを一口食べると大げさに「これは旨い。本場の鳥は味が違いますね」とびっくりした顔をしみせた。
私も唐揚げを一口食べてみたが、普通の唐揚げでどこを褒めていいのか判らなかった。
彩香ちゃんはビンビンシステムの真似をして大げさに「美味しいー」と顔いっぱいの笑顔を作って見せた。
仕方ないので私は「ホント美味しいですね」と大げさに言った。
収録が一通り全部終わると旅館に一泊して翌日東京に帰ることになった。
お化粧を全部落として旅館の浴衣に着替えて部屋で一休みしていると彩香ちゃんが私を呼びに来た。
「家族風呂の予約が取れたから有紀ちゃん一緒に入ろうよ」とのお誘いだった。
家族風呂と聞いて私は子供の頃を思い出した。
まだアイドルでデビューする前はよく、家族揃って温泉旅行に行った。
家族風呂に家族揃って入るも私は大好きだった。
彩香ちゃんと一緒に家族風呂の入り口まで来ると彩香ちゃんが受付で貰った鍵を使ってドアを開けた。
ドアのすぐ先は更衣室になっていて、奥のガラス戸の先が浴槽らしい。
更衣室で浴衣を脱ぐと、私達はすぐ湯船に入った。
それほど広くない湯船はお湯が露天風呂よりもまだ熱かった。
足元から少しづつ湯に慣れるのをまって、膝までつかり。しばらくまた待ってから腰までつかった。
肩まで湯につかるには随分と時間がかかった。
お化粧を全部落としているので、顔から出る汗もそのまま湯船に落ちて気持ちが良かった。
湯船の周りには南国風の観葉植物が並べられていて、正面の壁には浜辺らしい景色が書いてある。
不意に更衣室の奥でドアの開く音がした。
私はきっと旅館の中居さんが湯加減を聞きにきたんだと思った。
少したってガラス戸が開いて入ってきたのはビンビンシステムの二人だった。
二人とも手にタオルは持っているが前も隠さずに全裸だ。
どうして二人が私達の入ってる家族風呂に入ってきたのか訳が分からない。
二人は私達の目の前で「グルグルパープリン」とおどけた格好でいつものギャグをしてみせると、すぐに浴槽に入ってきた。
浴槽に足を入れた瞬間に「あちちちちー」とまたおどけたそぶりで大げさに足を戻したときオXンXンがはっきりと見えて私は目をそらせた。
少しづつ湯に慣らしながら腰までつかると、二人は湯の中を私たちのすぐそばまできて私たちの両側に座った。
私は困ってしまったが彩香ちゃんは別に嫌がるそぶりも見せない。
私の隣に座ったトンピーさんが「有紀ちゃん胸大きいね、サイズはいくつなの」と聞いてきた。
私はトンピーさんの視線に気が付いて慌てて両手で胸を隠そうとしたが、今度は花園が丸見えになってしまった。
今度は必死で花園を片手で隠したが胸は半分見えたままで隠しようがなかった。
私も隠せる所は手で隠したがそれでも全部は隠し切れない。
胸は片手で押さえても乳首以外は殆ど丸見えだ。
相手が大好きな男性なら一緒に家族風呂に入って裸を見られるのは全然いやじゃないけど、ビンビンシステムの二人とは別に付き合ってるわけじゃない。
一緒に家族風呂になんかに入っていても楽しくもなんともない。
私はすぐにでも家族風呂から出たかったけど、彩香ちゃんは楽しそうな顔でお喋りを続けてる。
ビンビンシステムの二人とは今回の番組で一緒になっただけだけど、二人は他にもバラエティー番組の司会もしている。
ビンビンシステムの二人に気に入られればこれから先も私達ラブエンジェルズもバラエティー番組に出させて貰えるかもしれない。
そう思うと今ビンビンシステムの二人の機嫌を損ねるようなことはとても出来ない。
彩香ちゃんもそれが分かっていて、愛想よく振舞っているに違いない。
私も彩香ちゃんの努力が無駄にならないように、たとえ嫌でも愛嬌を振りまくしかないと自分に言い聞かせた。
不意に風呂場のガラス戸が開く音がして男が二人入ってきた。
私は番組のスタッフが誰か入ってきたものとばかり思ったが、二人の顔には見覚えはない。
バンピーさんが大声で「おいお前らなんなんだ、勝手に入るんじゃねえ。今は俺たちの時間だ」と怒鳴った。
どうやら他のお客さんが勝手に家族風呂に入ってきてしまったらしい。
二人とも体格が大柄で恰幅のいい中年の男性で、私達がラブエンジェルズのメンバーだとは知らない様子だ。
「うるせえんだよ、俺たちの勝手だ。つべこべ言うんじゃねえ」と男達が怒鳴り返してきた。
私はこれは不味いことになったと思って彩香ちゃんの顔を見た。
彩香ちゃんも心配そうな顔をしてる。
しばらく怒鳴りあいが続いた後、バンピーさんが男に殴りかかった。
バンピーさんは口だけは威勢がいいけど、喧嘩はからしき駄目らしい。
あっというまに男に反撃を食らって、風呂場の床に倒れこんだ。
トンピーさんがすぐに別の男に殴りかかったが、相手が悪い。
男は一瞬の隙に身をかわすとトンピーさんのお腹を素早い動きで殴りつけた。
トンピーさんが床に倒れこむと、二人は私たちの様子をうかがいながら距離を詰めてきた。
ここは何とかして逃げ出すしかない。
彩香ちゃんが湯船から飛び出して、男達の横を通り抜けようとした。
私もすぐに湯船からでると、彩香ちゃんとは反対側を通り抜けて更衣室に駆け込もうとした。
男達はすばやい動きで私と彩香ちゃんの手首を掴むと、腕を捩じりあげてきた。
そのままお風呂場の床に私達を押し倒すと、男達は体を重ねてきた。
熱く煮えたぎった欲望を前にして、私の心は逆らう気力を失った。
私の身体はゆっくりとした動きで、永遠の時の底に沈み始めた。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがあった。
激しい渦の流れに私の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくなった。
支配者に従属するのが女の宿命だと私は心のそこから思い知らされた。
支配者が最後の快楽の時を告げるのを待つしかもう望みはなくなった。
男は私の身体を至福の楽園まで舞い上がらせると、次の瞬間に絶望の暗闇に突き落とした。
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