83 / 361
本編
ネルビーと獣神
しおりを挟む
「へ?」
「わふ?」
リリとネルビーの疑問の声が重なりました。
何故ならモンスターになったと思った犬のネルビーが、モンスターになっていなかったと言われたからです。
「いや、まあ。モンスターと言えばモンスターなのかもだけど、守護獣だからなー。
どっちか言うと聖獣とか幻獣系……かな?」
『そうですね、まだ成り立てなのでハッキリとした括りは無いようですが、獣神様に鍛えられたなら神獣系も有りではないでしょうか』
「神獣って言えば神の御使いとかの事だろう?
その犬っ子は三巳の眷属になるのか?それとも犬っ子保護した獣神かい?」
訳もわからず混乱する当犬を置いて、獣神とサラマンダーと物作り妖精が井戸端会議を始めてしまいました。
リリは守護獣ってモンスターより良いし凄いし、うちの子天才とか目を輝かせます。三巳の神獣なら獣神の神獣でモフモフが二倍で良い感じと思っています。
「うーにゅぅぅ、多分それはネルビー次第だろーなー。
三巳の眷属にするのは多分割と簡単だけど、それだとリリが亡くなってもずっとリリを想って生きてかなきゃならんしなー」
『??よくわからないけど、おれはリリとずっと一緒が良い!』
「ネルビー……」
三巳の言にネルビーは元気いっぱいに答えます。
リリは嬉しい半分、悲しい半分でネルビーの首筋を撫でました。一緒にいてくれるのは嬉しいけど、大好きな子には長生きもして欲しいのです。
「ま、そーいう事らしいから、ネルビーはリリ専属の犬系の守護獣って事だなー」
『よくわからないけどリリとずっと一緒か!?』
「良くわからなくてもずっと一緒だから安心して良いぞ」
「アオ―――――ン!!」
三巳が太鼓判を押した事で、ネルビーは飛び跳ねて喜びの遠吠えを放ちました。
そしてそのままリリの周りを駆け回っては、両前脚でリリにのし掛かって飛び跳ね踊り狂います。
余りの喜び様にリリはもう嬉しいやら可笑しいやら、もうネルビーがそれで良いなら良いかと一緒に喜びをわかちあいました。
「あ!ネルビーを助けて頂いたのに御礼をしていないわっ。助けてくださった獣神様は御一緒ではないの?」
一頻り喜び一息ついた所で、リリはハタと気付きました。ネルビーの事でいっぱいで獣神に挨拶していない事に。
不敬に過ぎると思い、眉尻を下げて困った様にキョロキョロ辺りを伺いますが、それらしい存在は影も形も見当たりません。
「うん?一緒じゃないみたいだぞ?
サラちゃんと一緒に来なかったんだな」
初めから母獣がいない事は勿論三巳にはわかっていました。
けれど何故一緒じゃないかまではわかりません。三巳はサラちゃんに説明を求めました。
敬愛する獣神に求められて否やを言うサラちゃんではありません。居住まいを正して『ハイ』と肯くと、事の顛末を語り始めました。
『先日獣神様と』
「あ、待った。どっちも獣神じゃ混乱するから、三巳は三巳って呼んで欲しい」
『左様ですね。では、お言葉に甘えまして。
三巳様と別れた後、獣神様の神気を辿りネルビーの元へと戻りました。随分とあちこち探し歩かれた様で、初めに出会った場所から随分離れた村付近にいましたよ。
獣神様もずっと共におり、ネルビーの成長を見守っておいででした。その時はまだ犬の範疇を超えていなかったのですが、獣神様に三巳様の事を交えてリリが見つかった事をご説明させて頂いたところ、「ならば共には行かぬ」と残られました』
「そうかー。多分一応曲がりなりにも神族が二匹も揃うとネルビーの進化に影響を及ぼし兼ねないもんなー。
それで、他に何か言ってたか?」
サラちゃんの報告に、三巳は然もありなんとばかりにウンウンと頷きました。
言われてサラちゃんは記憶を探ります。思考中尻尾を回すのが何とも愛らしく、和む三巳でしたが、『ああそう言えば』と続けられた報告に何故か嫌な予感を感じて冷や汗を流しました。
『ネルビー殿とおられた獣神様は、三巳様のお母君でしたよ。
三巳様が人間に肩入れし過ぎていないか心配しておられました」
その言葉を聞いた三巳は、ギクンと身体を強張らせます。件の獣神が母獣なのは確信していましたが、母獣がどういう反応を示すのかは少し怖く思っていたのです。
「人間、だけに肩入れは、してないぞう?人間も動物もモンスターもみんな平等に接しているつもりだぞう?……多分。
……母ちゃん、怒ってる風だった?」
何やら三巳を中心に局地的な地震が発生しています。
引き攣る笑みで恐る恐るサラちゃんを見上げて問えば、サラちゃんは様子の可笑しい三巳に首を傾げて、
『はて、そんな事は無かったですよ』
と答えました。
三巳がホッと息を吐いたのも束の間、その直ぐ後に『ああ』と続けられてピキンと動きが止まります。
『そう言えば三巳様がお小さい事を話した時は少し怖かったですね。
たしか、「ほうまだその程度しか成長しておらなんだか」とか言って眼を金色に輝かせていました』
「ぴぎゃん!」
サラちゃんがその時の様子を思い浮かべながら真似て伝えると、三巳は全身の毛を逆立て跳び上がり震えました。そして耳はヘニョリと垂れ下がり、尻尾はフルフルと震えながら股の間にクルンと挟まります。三巳は股を挟んで目の前に来た自前の尻尾を抱き締めて涙目で蒼ざめて震えます。
リリはそんな三巳を心配そうに、そして不思議そうに見つめて首を傾げました。
「獣神としては、成長が遅いらしくてな。母ちゃんがそれで怒ってるとしたら、ちょっと、色々と、お説教がだな……」
「怖いお母様なの?」
「いや、普段は優しいんだ。ホント凄く。
でもな、怒らすと、怖い。天変地異が起こる。リアルで」
蒼褪めた顔でシオシオと小さく丸くなって震える三巳に、リリは可哀想と思うと同時に普段見れないプルプルなモフモフにキューンとします。縮こまる三巳をギュッと抱きしめると、赤くふにゃける顔でポンポンとあやしました。
「サラちゃんと一緒に来てなくて良かった……」
三巳はリリの温もりに縋り付く様に身を委ねると、震える声で安堵の声をもらします。
『何でも一人で会いに行ったら御夫君が拗ねるから、連れて行く。と申していましたよ』
「きゃいん!」
「わふ?」
リリとネルビーの疑問の声が重なりました。
何故ならモンスターになったと思った犬のネルビーが、モンスターになっていなかったと言われたからです。
「いや、まあ。モンスターと言えばモンスターなのかもだけど、守護獣だからなー。
どっちか言うと聖獣とか幻獣系……かな?」
『そうですね、まだ成り立てなのでハッキリとした括りは無いようですが、獣神様に鍛えられたなら神獣系も有りではないでしょうか』
「神獣って言えば神の御使いとかの事だろう?
その犬っ子は三巳の眷属になるのか?それとも犬っ子保護した獣神かい?」
訳もわからず混乱する当犬を置いて、獣神とサラマンダーと物作り妖精が井戸端会議を始めてしまいました。
リリは守護獣ってモンスターより良いし凄いし、うちの子天才とか目を輝かせます。三巳の神獣なら獣神の神獣でモフモフが二倍で良い感じと思っています。
「うーにゅぅぅ、多分それはネルビー次第だろーなー。
三巳の眷属にするのは多分割と簡単だけど、それだとリリが亡くなってもずっとリリを想って生きてかなきゃならんしなー」
『??よくわからないけど、おれはリリとずっと一緒が良い!』
「ネルビー……」
三巳の言にネルビーは元気いっぱいに答えます。
リリは嬉しい半分、悲しい半分でネルビーの首筋を撫でました。一緒にいてくれるのは嬉しいけど、大好きな子には長生きもして欲しいのです。
「ま、そーいう事らしいから、ネルビーはリリ専属の犬系の守護獣って事だなー」
『よくわからないけどリリとずっと一緒か!?』
「良くわからなくてもずっと一緒だから安心して良いぞ」
「アオ―――――ン!!」
三巳が太鼓判を押した事で、ネルビーは飛び跳ねて喜びの遠吠えを放ちました。
そしてそのままリリの周りを駆け回っては、両前脚でリリにのし掛かって飛び跳ね踊り狂います。
余りの喜び様にリリはもう嬉しいやら可笑しいやら、もうネルビーがそれで良いなら良いかと一緒に喜びをわかちあいました。
「あ!ネルビーを助けて頂いたのに御礼をしていないわっ。助けてくださった獣神様は御一緒ではないの?」
一頻り喜び一息ついた所で、リリはハタと気付きました。ネルビーの事でいっぱいで獣神に挨拶していない事に。
不敬に過ぎると思い、眉尻を下げて困った様にキョロキョロ辺りを伺いますが、それらしい存在は影も形も見当たりません。
「うん?一緒じゃないみたいだぞ?
サラちゃんと一緒に来なかったんだな」
初めから母獣がいない事は勿論三巳にはわかっていました。
けれど何故一緒じゃないかまではわかりません。三巳はサラちゃんに説明を求めました。
敬愛する獣神に求められて否やを言うサラちゃんではありません。居住まいを正して『ハイ』と肯くと、事の顛末を語り始めました。
『先日獣神様と』
「あ、待った。どっちも獣神じゃ混乱するから、三巳は三巳って呼んで欲しい」
『左様ですね。では、お言葉に甘えまして。
三巳様と別れた後、獣神様の神気を辿りネルビーの元へと戻りました。随分とあちこち探し歩かれた様で、初めに出会った場所から随分離れた村付近にいましたよ。
獣神様もずっと共におり、ネルビーの成長を見守っておいででした。その時はまだ犬の範疇を超えていなかったのですが、獣神様に三巳様の事を交えてリリが見つかった事をご説明させて頂いたところ、「ならば共には行かぬ」と残られました』
「そうかー。多分一応曲がりなりにも神族が二匹も揃うとネルビーの進化に影響を及ぼし兼ねないもんなー。
それで、他に何か言ってたか?」
サラちゃんの報告に、三巳は然もありなんとばかりにウンウンと頷きました。
言われてサラちゃんは記憶を探ります。思考中尻尾を回すのが何とも愛らしく、和む三巳でしたが、『ああそう言えば』と続けられた報告に何故か嫌な予感を感じて冷や汗を流しました。
『ネルビー殿とおられた獣神様は、三巳様のお母君でしたよ。
三巳様が人間に肩入れし過ぎていないか心配しておられました」
その言葉を聞いた三巳は、ギクンと身体を強張らせます。件の獣神が母獣なのは確信していましたが、母獣がどういう反応を示すのかは少し怖く思っていたのです。
「人間、だけに肩入れは、してないぞう?人間も動物もモンスターもみんな平等に接しているつもりだぞう?……多分。
……母ちゃん、怒ってる風だった?」
何やら三巳を中心に局地的な地震が発生しています。
引き攣る笑みで恐る恐るサラちゃんを見上げて問えば、サラちゃんは様子の可笑しい三巳に首を傾げて、
『はて、そんな事は無かったですよ』
と答えました。
三巳がホッと息を吐いたのも束の間、その直ぐ後に『ああ』と続けられてピキンと動きが止まります。
『そう言えば三巳様がお小さい事を話した時は少し怖かったですね。
たしか、「ほうまだその程度しか成長しておらなんだか」とか言って眼を金色に輝かせていました』
「ぴぎゃん!」
サラちゃんがその時の様子を思い浮かべながら真似て伝えると、三巳は全身の毛を逆立て跳び上がり震えました。そして耳はヘニョリと垂れ下がり、尻尾はフルフルと震えながら股の間にクルンと挟まります。三巳は股を挟んで目の前に来た自前の尻尾を抱き締めて涙目で蒼ざめて震えます。
リリはそんな三巳を心配そうに、そして不思議そうに見つめて首を傾げました。
「獣神としては、成長が遅いらしくてな。母ちゃんがそれで怒ってるとしたら、ちょっと、色々と、お説教がだな……」
「怖いお母様なの?」
「いや、普段は優しいんだ。ホント凄く。
でもな、怒らすと、怖い。天変地異が起こる。リアルで」
蒼褪めた顔でシオシオと小さく丸くなって震える三巳に、リリは可哀想と思うと同時に普段見れないプルプルなモフモフにキューンとします。縮こまる三巳をギュッと抱きしめると、赤くふにゃける顔でポンポンとあやしました。
「サラちゃんと一緒に来てなくて良かった……」
三巳はリリの温もりに縋り付く様に身を委ねると、震える声で安堵の声をもらします。
『何でも一人で会いに行ったら御夫君が拗ねるから、連れて行く。と申していましたよ』
「きゃいん!」
20
お気に入りに追加
113
あなたにおすすめの小説
貴方の隣で私は異世界を謳歌する
紅子
ファンタジー
あれ?わたし、こんなに小さかった?ここどこ?わたしは誰?
あああああ、どうやらわたしはトラックに跳ねられて異世界に来てしまったみたい。なんて、テンプレ。なんで森の中なのよ。せめて、街の近くに送ってよ!こんな幼女じゃ、すぐ死んじゃうよ。言わんこっちゃない。
わたし、どうなるの?
不定期更新 00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。
婚約破棄されたショックですっ転び記憶喪失になったので、第二の人生を歩みたいと思います
ととせ
恋愛
「本日この時をもってアリシア・レンホルムとの婚約を解消する」
公爵令嬢アリシアは反論する気力もなくその場を立ち去ろうとするが…見事にすっ転び、記憶喪失になってしまう。
本当に思い出せないのよね。貴方たち、誰ですか? 元婚約者の王子? 私、婚約してたんですか?
義理の妹に取られた? 別にいいです。知ったこっちゃないので。
不遇な立場も過去も忘れてしまったので、心機一転新しい人生を歩みます!
この作品は小説家になろうでも掲載しています
再婚いたしました。…兄弟が出来ました。双子の兄と弟です。…正直いらない。
如月花恋
ファンタジー
ママが再婚しました。
相談なしに!!
有り得ますか?
…実の娘ですよ?
相談なしですよ?
…まぁ相談されてもどうせママに任せますけど。
…そんなことは割とどうでもよくて…。
問題は再婚相手の連れ子です。
15歳。
この年にしてまさかの双子の兄と可愛い弟が出来ました。
…弟は溺愛するに決まっているでしょう!!
兄ですか?
いりません。
邪魔です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
毎日更新目指して頑張ります
予約更新ですので毎回0時に設定させていただきます
毎日更新は無理だと判断した場合は1週間に1度の更新に移らせていただきます
はぁ?とりあえず寝てていい?
夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>
剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜
みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。
…しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた!
「元気に育ってねぇクロウ」
(…クロウ…ってまさか!?)
そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム
「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ
そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが
「クロウ•チューリア」だ
ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う
運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる
"バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う
「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と!
その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ
剣ぺろと言う「バグ技」は
"剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ
この物語は
剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語
(自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!)
しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる