魔王になったら何をする?

蒼穹月

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ケースO ~オカマのオーガ場合~

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 Oさんは魔王に進化した!

 「あらん、どうしましょ♪」

 Oさんは生え始めの顎髭に手を当てて悩まし気に身をくねらせた!小指は立っている!

 「やっだー♪ママったらこれ以上頼もしくなってどうしようって言うのよう♪」

 むくつけきボディの美女?達がOさんにしな垂れかかった!

 「あらん、あたしか弱いわよう♪」
 「やだーママったら謙遜ー?」
 「この間ミーちゃんにおいたした悪い子ちゃん懲らしめてくれたじゃなーい♪」
 「あの時のママ恰好良かったわ~♪」
 「大事なお友達守るのは当然じゃな~い♪」

 むくつけき美女?達がキャッキャウフフとお話に華を咲かせている!

 「もぅ今日は店仕舞いにしてお祝いパーティーしましょ♪」
 「「「賛成ーーー♪」」」
 「巫山戯んなああああ!!」

 Oさん一行はお祝いムード満点。ハイテンションでドレスの裾を翻してる!
 そこに待ったをかける者が居た!

 「何で戦闘中に進化してんだよ!?」
 「そういうのは終ってからしてよね!?」

 口々に非難をしてきたのは冒険者一行だ!
 そうOさん一行は現在進行形で戦闘中だったのだ!

 「大体オーガの癖に魔王とかあり得ないんだけど!?」
 「いやそれよりオカマなオーガに突っ込もうよ!?女戦士ちゃん!?」

 そう!何を隠そう戦闘中なのはOさん一行vs冒険者一行なのだ!
 これが漫画なら隠しようもないが!

 「どっちも突っ込むとこだけど今は戦闘に集中しろ!?」

 女戦士と遊び人風の武闘家に、冒険者リーダーな戦士が突っ込んだ!

 「あらん、ごめんなさいね~。あたし達今日は店仕舞いなの♪」
 「巫山戯んのも顔だけにしろよ!?
 戦闘中に止めるって事はお前達の敗けで良いんだよな!?」

 冒険者リーダーは激オコだ!

 「ママ~彼等もあたし達ともっと遊びたいのよう♪」
 「お祝いパーティに混ぜてあげましょ♪」
 「ユンちゃん優しいぃ~♪」
 「「「!?」」」

 オーガお姉?さま方の提案に度肝を抜かれた冒険者一行!
 剣やら杖やらコブシやらを固めて防御態勢に入った!

 「「「5名様ご案な~い♪」」」

 オーガお姉?さま方はそれをあっさり俵担ぎに攫って行った!


 

 「では~ママの魔王就任を祝して~」
 「「「乾杯~~~!!!」」」

 Oさん一行はドンペリを瓶ごとガッチーン!と打ち鳴らした!

 「むがー!」
 「むきょー!」

 暴れる冒険者一行は簀巻きにされて猿轡を噛まされている!

 「ではでは~、ママに魔王就任の抱負を言って貰いま~す♪」
 「はあい♪あたしは~世界中の子達をお友達(オカマ)にしまぁす♪」
 「「「むが!?」」」
 
 オーガお姉?さまの司会で抱負を言ったOさん!
 それに顔面蒼白になる男冒険者達!
 ミノムシの様に這いずって逃げ出した!
 失敗!
 男冒険者達はオーガお姉?さま方に捕まった!

 「ママ素敵!まずはこの子達をお友達にしましょ♪」
 「「「むーーーー!!!」」」

 そのまま部屋の奥へ連れていかれた!
 残された女冒険者二人は死んだ目で見送った!

 「イヤーーーー!!
 助けてー!勇者様ーー!!」

 冒険者リーダーは心の底から切実に勇者に助けを求めた!
 オーガに襲われて助けを求めるのは女の特権だと思うぞ!
 現にピンチに勇者は現れない!

 「ヤメテーーーー!!」
 「人生観変えたくないーーー!
 結婚を約束した娘がいるのーーー!!見逃してええええ!!!」

 部屋の奥から男冒険者達の断末魔が響いてる!
 一人かなり切実な叫びだった!

 「何だと!?いつの間に!」
 「僕だって彼女すらいないのに!」

 切実な叫びをした男冒険者、武闘家は敵を増やした!

 そんな部屋の奥から聞こえるドタバタ劇場を女冒険者は遠い目で見守っていた。その頬はほんのり赤い。
 ちょっと見てみたい。そんな乙女心もあるよね。



 さてはて、男冒険者達に助けは来るのか!
 来たとしても間に合うのか!
 男冒険者達の人生観の安否はどうなるのだろうか!


 続かない!
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