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デイブ、剣技の稽古デビューはお城で!?
ミレア、死罪の危機!?
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素振りの次は踏み込みながら剣を振る稽古。息を切らしながら必死で踏み込み、剣を振るデイブ。
「彼氏さん、頑張ってますね」
少し離れた所で見ていたミレアに声がかかった。
「ええ。親衛隊の訓練に参加させてもらうって聞いた時はどうなるかと思ったけど……って、ステラ様!?」
声のした方を見て、声の主が王女ステラだと知ったミレアは飛び上がって背筋を伸ばした。
「そんなに緊張しないで下さいな。よかったら女の子同士、お話しません?」
「は、はひ 喜んで! 私、ミレアって言います」
王女様に誘われた! 感動と驚きのあまり声がひっくり返ってしまったミレアにステラはたおやかに微笑んだ。
「じゃあミレアさん、どうぞこちらへ」
ステラに促され、お城の中に入ったミレアは完全に舞い上がってしまっている。
「うわっ 私、ステラ様に名前呼ばれて、一緒にお城の中を歩いてる……」
「こちらですよ」
通されたのはステラの部屋だった。
「バルコニーに出ると中庭が見えますから彼氏さんが頑張ってるところも見れますよ」
広いバルコニーにはテーブルと椅子が置いてあり、勧められるままに座ったミレアにステラが言った。
「お茶を用意しますね。紅茶でよろしいかしら?」
「はいっ ありがとうございます」
王女と二人、バルコニーで優雅にティータイム。ミレアにとって夢の様な時間が訪れようとしている。眼下の中庭ではデイブが必死になって剣を振っているというのに。
「……にしても似てるなぁ……」
ステラの顔をまじまじと見ながらミレアは呟いた。
「私、誰かに似てますか?」
それに気付いたステラが笑顔でミレアに聞いた。もちろん誰に似ているかは百も承知。笑顔を作ったのは正体を明かせない申し訳なさを隠す為だ。
「ええ、私は魔法学園に通っているのですけれど、少し前に転入してきた子がステラ様にそっくりなんですよ」
「それって、もしかしたらメイティのことかしら?」
「あっ、そういえばメイティってお城に住ませてもらってるって言ってたっけ」
「残念ながら、メイティは今日はお城に居ないんですよ」
「そうなんですか。でも、ステラ様とこうやってお話できるなんて夢みたいです」
「夢みたいだなんて。王女なんて言っても普段は普通の女の子なんですよ」
二人がそんな話をしていると、ティーセットが運ばれてきた。紅茶が入ったティーポットにティーカップが二つとスコーン、ビスケット等が乗せられたティースタンド……初めて見る洒落たティーセットにミレアは思わず声をあげた。
「うわっ おっしゃれ~!」
「じゃあ、いただきましょうか。ミレアさん、お砂糖は?」
「いえステラ様、それぐらいは私が……」
ミレアがあたふたしながらシュガーポットを取ろうとするが、手を滑らせて砂糖をテーブルに撒き散らし、シュガーポットは床に落ちて派手な音と共に割れてしまった。その途端、ステラの顔が険しくなった。
「何という粗相を。この砂糖一粒一粒は民の汗一滴一滴。それをよくも……この者を引っ捕えよ!」
突然のステラの大声にミレアが怯えていると、程なくして足音とカチャカチャという音が聞こえてきた。
「私、捕まっちゃうんだ……牢屋に入れられちゃうのかな……?」
下を向き、震えて真っ青になって震えるミレアは側に人の気配を感じた。
「お立ち下さい」
その気配の主がミレアに声をかけた。意外な事に女性の声だ。王女の護衛は女性の兵士なのかな……などと思いながらミレアが覚悟を決め、のそのそと立ち上がると優しい声が聞こえた。
「お怪我はありませんか? 今片付けますからね」
見るとミレアの横には可憐なメイドが立っていた。そのメイドはにっこり笑ってモップで床を拭き、布巾でテーブルを拭いて
「お砂糖です。どうぞ」
と、代わりのシュガーポットをテーブルに置くと一礼して去っていった。呆然とするミレアにステラが楽しそうな声で言った。
「冗談ですよ。少しは緊張がほぐれましたか?」
もちろんステラはすっかり笑顔に戻っている。
「……冗談じゃ無いわよ! 本気で泣きそうになったわ!」
『泣きそうになった』のでは無く、実際に涙を流しながらミレアはステラに詰め寄った。その口調からすると相手が王女様だなんて事は完全に頭から飛んでしまっているのだろう。
「ごめんなさい。でも、それだけ元気が出れば大丈夫ね」
「……あっ」
今のはミレアの緊張をほぐす為の王女ステラの悪戯だったのだ。顔を赤らめるミレアにステラは心外そうに言った。
「だいたいあなただってこの国の民でしょ? これでもアルテナ王家は国民を大事にしてるつもりなんですけどね……」
「そうですね。でも、今の冗談はキツ過ぎますよ。普通の人はともかく、王女様は言ってはいけない冗談です。言葉の重みが違いますよ。私、本当にどうなることかと……」
確かに今のは少々度が過ぎる冗談だった様だ。ステラは素直に頭を下げた。
「ごめんなさい。私って世間知らずなもので……」
「いえ、もう良いんですよ。それより、ステラ様がこんな冗談を言う方だってわかって嬉しいぐらいです」
「そう言ってもらえたらほっとするわ」
「ところでステラ様」
「ステラで構いませんよ」
「いえ、さすがにそれは……」
いくらなんでも王女様を呼び捨てには出来無い。尻込みするミレアにステラは残念そうに言った。
「そうですか、それは残念。で、何でしょう?」
「先程の件なのですが」
「と、言いますと?」
「ステラ様は『引っ捕えよ』と仰ったのに衛兵で無く、メイドさんがきましたよね。打ち合わせでもしてたんですか?」
ミレアの質問にステラはニコニコしながら答えた。
「本当に怒ってたらあんな芝居がかったセリフ言えませんよ。彼女にもシュガーポットが割れた音が聞こえたでしょうから、また私の悪ふざけが始まったとわかってたんですよ」
ステラの答えにミレアは半分呆れ、半分メイドさんに敬意を表して言った。
「さすがは王家に仕えるメイドさんですね」
「ええ。彼女とも長い付き合いですから」
屈託無く笑うステラに釣られてミレアも笑った。それを見てステラは安心した様だ。
「じゃあ、あらためてお茶にしましょうか」
「はいっ」
そしてメイティでは無いステラとミレアのティータイムが始まった。
「彼氏さん、頑張ってますね」
少し離れた所で見ていたミレアに声がかかった。
「ええ。親衛隊の訓練に参加させてもらうって聞いた時はどうなるかと思ったけど……って、ステラ様!?」
声のした方を見て、声の主が王女ステラだと知ったミレアは飛び上がって背筋を伸ばした。
「そんなに緊張しないで下さいな。よかったら女の子同士、お話しません?」
「は、はひ 喜んで! 私、ミレアって言います」
王女様に誘われた! 感動と驚きのあまり声がひっくり返ってしまったミレアにステラはたおやかに微笑んだ。
「じゃあミレアさん、どうぞこちらへ」
ステラに促され、お城の中に入ったミレアは完全に舞い上がってしまっている。
「うわっ 私、ステラ様に名前呼ばれて、一緒にお城の中を歩いてる……」
「こちらですよ」
通されたのはステラの部屋だった。
「バルコニーに出ると中庭が見えますから彼氏さんが頑張ってるところも見れますよ」
広いバルコニーにはテーブルと椅子が置いてあり、勧められるままに座ったミレアにステラが言った。
「お茶を用意しますね。紅茶でよろしいかしら?」
「はいっ ありがとうございます」
王女と二人、バルコニーで優雅にティータイム。ミレアにとって夢の様な時間が訪れようとしている。眼下の中庭ではデイブが必死になって剣を振っているというのに。
「……にしても似てるなぁ……」
ステラの顔をまじまじと見ながらミレアは呟いた。
「私、誰かに似てますか?」
それに気付いたステラが笑顔でミレアに聞いた。もちろん誰に似ているかは百も承知。笑顔を作ったのは正体を明かせない申し訳なさを隠す為だ。
「ええ、私は魔法学園に通っているのですけれど、少し前に転入してきた子がステラ様にそっくりなんですよ」
「それって、もしかしたらメイティのことかしら?」
「あっ、そういえばメイティってお城に住ませてもらってるって言ってたっけ」
「残念ながら、メイティは今日はお城に居ないんですよ」
「そうなんですか。でも、ステラ様とこうやってお話できるなんて夢みたいです」
「夢みたいだなんて。王女なんて言っても普段は普通の女の子なんですよ」
二人がそんな話をしていると、ティーセットが運ばれてきた。紅茶が入ったティーポットにティーカップが二つとスコーン、ビスケット等が乗せられたティースタンド……初めて見る洒落たティーセットにミレアは思わず声をあげた。
「うわっ おっしゃれ~!」
「じゃあ、いただきましょうか。ミレアさん、お砂糖は?」
「いえステラ様、それぐらいは私が……」
ミレアがあたふたしながらシュガーポットを取ろうとするが、手を滑らせて砂糖をテーブルに撒き散らし、シュガーポットは床に落ちて派手な音と共に割れてしまった。その途端、ステラの顔が険しくなった。
「何という粗相を。この砂糖一粒一粒は民の汗一滴一滴。それをよくも……この者を引っ捕えよ!」
突然のステラの大声にミレアが怯えていると、程なくして足音とカチャカチャという音が聞こえてきた。
「私、捕まっちゃうんだ……牢屋に入れられちゃうのかな……?」
下を向き、震えて真っ青になって震えるミレアは側に人の気配を感じた。
「お立ち下さい」
その気配の主がミレアに声をかけた。意外な事に女性の声だ。王女の護衛は女性の兵士なのかな……などと思いながらミレアが覚悟を決め、のそのそと立ち上がると優しい声が聞こえた。
「お怪我はありませんか? 今片付けますからね」
見るとミレアの横には可憐なメイドが立っていた。そのメイドはにっこり笑ってモップで床を拭き、布巾でテーブルを拭いて
「お砂糖です。どうぞ」
と、代わりのシュガーポットをテーブルに置くと一礼して去っていった。呆然とするミレアにステラが楽しそうな声で言った。
「冗談ですよ。少しは緊張がほぐれましたか?」
もちろんステラはすっかり笑顔に戻っている。
「……冗談じゃ無いわよ! 本気で泣きそうになったわ!」
『泣きそうになった』のでは無く、実際に涙を流しながらミレアはステラに詰め寄った。その口調からすると相手が王女様だなんて事は完全に頭から飛んでしまっているのだろう。
「ごめんなさい。でも、それだけ元気が出れば大丈夫ね」
「……あっ」
今のはミレアの緊張をほぐす為の王女ステラの悪戯だったのだ。顔を赤らめるミレアにステラは心外そうに言った。
「だいたいあなただってこの国の民でしょ? これでもアルテナ王家は国民を大事にしてるつもりなんですけどね……」
「そうですね。でも、今の冗談はキツ過ぎますよ。普通の人はともかく、王女様は言ってはいけない冗談です。言葉の重みが違いますよ。私、本当にどうなることかと……」
確かに今のは少々度が過ぎる冗談だった様だ。ステラは素直に頭を下げた。
「ごめんなさい。私って世間知らずなもので……」
「いえ、もう良いんですよ。それより、ステラ様がこんな冗談を言う方だってわかって嬉しいぐらいです」
「そう言ってもらえたらほっとするわ」
「ところでステラ様」
「ステラで構いませんよ」
「いえ、さすがにそれは……」
いくらなんでも王女様を呼び捨てには出来無い。尻込みするミレアにステラは残念そうに言った。
「そうですか、それは残念。で、何でしょう?」
「先程の件なのですが」
「と、言いますと?」
「ステラ様は『引っ捕えよ』と仰ったのに衛兵で無く、メイドさんがきましたよね。打ち合わせでもしてたんですか?」
ミレアの質問にステラはニコニコしながら答えた。
「本当に怒ってたらあんな芝居がかったセリフ言えませんよ。彼女にもシュガーポットが割れた音が聞こえたでしょうから、また私の悪ふざけが始まったとわかってたんですよ」
ステラの答えにミレアは半分呆れ、半分メイドさんに敬意を表して言った。
「さすがは王家に仕えるメイドさんですね」
「ええ。彼女とも長い付き合いですから」
屈託無く笑うステラに釣られてミレアも笑った。それを見てステラは安心した様だ。
「じゃあ、あらためてお茶にしましょうか」
「はいっ」
そしてメイティでは無いステラとミレアのティータイムが始まった。
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