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エディの告白
エディの好きな女の子は
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精霊祭が終わり、翌日の終業式は退屈だった。唯一の救いはステラ、デイブとミレアそしてエディにとってはメイティが元気に姿を現した事だった。
「あらっ、デイブとミレア、雰囲気変わったわね。もしかして……」
王女と言っても女の子。ステラは二人の空気を敏感に察知した。それを聞いたデイブとミレアは即座に、もちろん同時に言った。
「ま、まあな。でも、何があろうと俺達は俺達だ」
「なにがあっても私達は私達よ」
今回はいつもの『腐れ縁だ!』『腐れ縁よ!』では無い。だがそのコンビネーションは健在、いや、二人揃って言い換えたのだから今まで以上に息がぴったりだと言って良いだろう。
「やっぱり二人のコンビネーションは最高だね」
ルークが笑うと、やはりほぼ同時に二人がお馴染みのフレーズを口にした。
「腐れ縁だ!」
「腐れ縁よ!」
するとエディがポツリと言った。
「デイブ、ちゃんとミレアに告白したんだね。次はボクの番だな」
――精霊祭の二日目に言っていた事を実行するんだ、でも、エディの好きな子って誰なんだろう……? ――
ルークが思った時、デイブとミレアが同時に歓声を上げた。
「おおっ、遂にシーナに告白するのか!」
「相手はシーナでしょ、頑張ってね!」
今回は言っている内容が少々違う。デイブがただ単に面白がっているだけなのに対し、ミレアは応援の言葉を口にしている。だが、そんな事は些細な事だ。それよりも恐ろしい事実にエディは驚愕の声を上げた。
「二人共、何で知ってるの!?」
話の行きがかり上、ルークには好きな子がいる事は話した。でも、相手の名前までは言っていない。デイブとミレアに至っては好きな子がいる事すら秘密にしていたのだ。それなのに……
エディは信じられないといった顔だが、デイブとミレアは呆れた顔だ。
「そんなモン、わからいでか! 俺達何年一緒に居ると思ってんだよ」
「エディったらしょっちゅうシーナの事見てるもんね」
秘密にしていたつもりでもデイブとミレアにはバレバレだったらしい。愕然とするエディを勇気付ける様にステラが言った。
「応援してますよ。上手く行くと良いですね」
*
終業式が終わるとエディは早速シーナに声をかけた。
「シーナ、ちょっと良いかな」
その様子を見ながらデイブは知った様な口を叩いた。
「これからドコかへ連れ出して告白しようってんだな」
まあ、普通はそうだろう。人目に付きやすい教室で告白するなんて、恐ろしく図太い神経の持ち主か、よっぽどのイケメンで無い限りは考えられない。だが、エディとシーナが場所を変える気配は全く感じられない。
「公衆の面前で口説くってのか? エディのヤツ、なんて猛者なんだ……」
「やめなさいよ、『口説く』なんて品の無い言い方は……」
感嘆の声を上げるデイブにミレアが言い方を考えろと注意するが、その目はエディとシーナに釘付けだ。
そして数分後、エディはニコニコしながら戻ってきた。
「エディ、やるじゃねぇか。で、どうっだったよ? って、その顔見りゃわかるよな」
デイブが言うとエディは満面に笑みを浮かべて大きく頷いた。
「うん、おっけーだって」
「ええっ、いきなりおっけーもらったの?」
ミレアが驚きの声を上げたのは当然だ。今の流れでエディが告白に成功したのならばエディは『よっぽどのイケメン』という事になってしまう。もちろんエディは残念ながら『
よっぽどのイケメン』では無い。
ミレアの声にエディは嬉しそうに頷いた。
「うん、明日みんなで湖に行こうって誘ったらバッチリだったよ」
「おい、ちょっと待て。もう一回言ってくれ」
エディが頷いただけだったら『めでたしめでたし』というところだが、頷いた後に妙な言葉が引っ付いていたのだ。説明を求めるデイブにエディは単刀直入に答えた。
「だから、明日にみんなで湖に遊びに行こうって」
「みんなって?」
予想とは違う方向に話が転がっている。わかってはいるが一応デイブが尋ねると、予想通りの答えが帰ってきた。
「決まってるじゃないか。デイブとミレア、ルークとメイティ、そしてボクとシーナだよ」
「なるほど。いきなり二人っきりじゃなくて私達と一緒に遊ぶ事から始めようって作戦ね……って、明日?」
ミレアの冷静な分析(そうか?)にエディは大きく頷いた。
「そうなんだ。みんな協力してくれるよね」
「はいはい、わかったわよ。湖には行くつもりだったしね」
「そうだな、それが明日になっただけの話だからな」
エディの真剣な顔にデイブもミレアも断れる訳が無い。と言うより、そもそも断る理由も無い。デイブとミレアがエディの申し出を快諾するとステラも目を細めて言った。
「そうね。エディ、頑張ってね」
「あらっ、デイブとミレア、雰囲気変わったわね。もしかして……」
王女と言っても女の子。ステラは二人の空気を敏感に察知した。それを聞いたデイブとミレアは即座に、もちろん同時に言った。
「ま、まあな。でも、何があろうと俺達は俺達だ」
「なにがあっても私達は私達よ」
今回はいつもの『腐れ縁だ!』『腐れ縁よ!』では無い。だがそのコンビネーションは健在、いや、二人揃って言い換えたのだから今まで以上に息がぴったりだと言って良いだろう。
「やっぱり二人のコンビネーションは最高だね」
ルークが笑うと、やはりほぼ同時に二人がお馴染みのフレーズを口にした。
「腐れ縁だ!」
「腐れ縁よ!」
するとエディがポツリと言った。
「デイブ、ちゃんとミレアに告白したんだね。次はボクの番だな」
――精霊祭の二日目に言っていた事を実行するんだ、でも、エディの好きな子って誰なんだろう……? ――
ルークが思った時、デイブとミレアが同時に歓声を上げた。
「おおっ、遂にシーナに告白するのか!」
「相手はシーナでしょ、頑張ってね!」
今回は言っている内容が少々違う。デイブがただ単に面白がっているだけなのに対し、ミレアは応援の言葉を口にしている。だが、そんな事は些細な事だ。それよりも恐ろしい事実にエディは驚愕の声を上げた。
「二人共、何で知ってるの!?」
話の行きがかり上、ルークには好きな子がいる事は話した。でも、相手の名前までは言っていない。デイブとミレアに至っては好きな子がいる事すら秘密にしていたのだ。それなのに……
エディは信じられないといった顔だが、デイブとミレアは呆れた顔だ。
「そんなモン、わからいでか! 俺達何年一緒に居ると思ってんだよ」
「エディったらしょっちゅうシーナの事見てるもんね」
秘密にしていたつもりでもデイブとミレアにはバレバレだったらしい。愕然とするエディを勇気付ける様にステラが言った。
「応援してますよ。上手く行くと良いですね」
*
終業式が終わるとエディは早速シーナに声をかけた。
「シーナ、ちょっと良いかな」
その様子を見ながらデイブは知った様な口を叩いた。
「これからドコかへ連れ出して告白しようってんだな」
まあ、普通はそうだろう。人目に付きやすい教室で告白するなんて、恐ろしく図太い神経の持ち主か、よっぽどのイケメンで無い限りは考えられない。だが、エディとシーナが場所を変える気配は全く感じられない。
「公衆の面前で口説くってのか? エディのヤツ、なんて猛者なんだ……」
「やめなさいよ、『口説く』なんて品の無い言い方は……」
感嘆の声を上げるデイブにミレアが言い方を考えろと注意するが、その目はエディとシーナに釘付けだ。
そして数分後、エディはニコニコしながら戻ってきた。
「エディ、やるじゃねぇか。で、どうっだったよ? って、その顔見りゃわかるよな」
デイブが言うとエディは満面に笑みを浮かべて大きく頷いた。
「うん、おっけーだって」
「ええっ、いきなりおっけーもらったの?」
ミレアが驚きの声を上げたのは当然だ。今の流れでエディが告白に成功したのならばエディは『よっぽどのイケメン』という事になってしまう。もちろんエディは残念ながら『
よっぽどのイケメン』では無い。
ミレアの声にエディは嬉しそうに頷いた。
「うん、明日みんなで湖に行こうって誘ったらバッチリだったよ」
「おい、ちょっと待て。もう一回言ってくれ」
エディが頷いただけだったら『めでたしめでたし』というところだが、頷いた後に妙な言葉が引っ付いていたのだ。説明を求めるデイブにエディは単刀直入に答えた。
「だから、明日にみんなで湖に遊びに行こうって」
「みんなって?」
予想とは違う方向に話が転がっている。わかってはいるが一応デイブが尋ねると、予想通りの答えが帰ってきた。
「決まってるじゃないか。デイブとミレア、ルークとメイティ、そしてボクとシーナだよ」
「なるほど。いきなり二人っきりじゃなくて私達と一緒に遊ぶ事から始めようって作戦ね……って、明日?」
ミレアの冷静な分析(そうか?)にエディは大きく頷いた。
「そうなんだ。みんな協力してくれるよね」
「はいはい、わかったわよ。湖には行くつもりだったしね」
「そうだな、それが明日になっただけの話だからな」
エディの真剣な顔にデイブもミレアも断れる訳が無い。と言うより、そもそも断る理由も無い。デイブとミレアがエディの申し出を快諾するとステラも目を細めて言った。
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