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01.王道転校生、現る

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「転校生?こんな時期にか?」



 質の良い重厚な造りの木製デスクで、昼休みだというのにペンを持って書類チェックをしていた東海林しようじは、少しずれたメガネを直した。

 キッチリと七:三に分けられた黒髪に、分厚い黒縁メガネ。少し暑く感じ始めた位の気候の中でも、しっかりと上まで留められた詰襟には、学年を表す『Ⅲ』のバッジと並んで、金色のバッジが見える。左腕に『風紀』の腕章が見える。

 どこからどう見ても、【風紀委員】の名に恥じぬ様相の東海林こそ、この鶯実おうみ学園の風紀委員長であった。



「その様です。
 明日から編入…と言っても、寮の用意などがありますからね。
 今日の午後から入寮準備に入る様ですが」

 東海林の質問に淀みなく答える男、日下部くさかべは、その秀麗な美貌に優しげな笑みを浮かべた。
 左腕には、東海林と同じく『風紀』が。
 そして詰襟には、Ⅲのバッジと銀のバッジ。
 この学園において、バッジは役職を表す。

 金は委員長、銀は副委員長。


「前の学校で何か問題でも起こしたのか?」

 今は5月中旬。
 通常ならば、新しい学校もしくは学年に慣れた頃である。
 そんな時期に転校となると、まずはそこを疑うのが常だろう。
 しかもこんな特殊な学園にだ。

「そう思うのは普通ですよね。
 ただ彼に関しては、どうも身内の都合みたいです」
「身内の都合?」
「理事の身内と母親が再婚したとかで。跡継ぎとしての教育も必要なので、この学園に入れる事にしたみたいですよ」


 私立鶯実学園。

 山奥に建てられた、全寮制の男子高校。
 古くは貴族の子息などを教育していた由緒正しき学園で、今でも良家や資産家、富豪の男子のみが通う事が許されている。
 全寮制の閉鎖された世界での3年間は、超一流の教育と共に、特殊な制度があった。


「…今まで普通の学校に通っていて、急にこの学園に来るのは難しいだろう」
 眉を寄せる委員長に、日下部も頷く。
「風紀として、フォローをしなければいけないかもしれませんね。
 まぁ、ひとまずは様子を見ましょう。転入自体は明日からですしね」
「…そうだな。一度風紀委員室に呼んで面談をするか」

 ビー、ビー

 東海林が提案を言い終わるのを待っていたかの様に、壁に組み込まれたセンサーが音を立てた。
 日下部は手元のリモコンを操作して、音の元を確認した。
「…裏門のセンサーの様ですね」
 鶯実学園は、基本関係者以外立ち入り禁止である。
 最近の学校はどこもそうであろうが、鶯実の場合は良家の子息が多くいる為もあり、その辺りは徹底していた。
 学園内に張り巡らされたセンサーと監視カメラ数十台。

 その全てを管理し、警備をする事が風紀委員会の仕事の1つであった。
 もちろん、プライバシーの関係もあるので監視カメラについては風紀委員長、副委員長以外は基本的には観覧禁止である。

「カメラを確認しますか?」
「いや、いい。また野生動物が引っかかったのかもしれない。
 俺が裏門を通って戻る事にする」

 昼休憩もあと少しだ。
 キリが良い所まで終わった事だしと、東海林は立ち上がった。

「東海林なら問題無いと思いますが、気を付けてくださいね」

 日下部の言葉に頷き、扉の前で別れ東海林は裏門に向かった。

 裏門は普段は解放されておらず、出入りの業者の搬入などで、前もって連絡を受けている用務員が開閉する程度だ。
 しかしそこは遊びたい盛りの男子高校生が集まる学園だ。裏門から脱走をはかり、遊びに出ようとする生徒も一定数はいる。侵入者よりもそういった生徒を取り締まる事を目的としたセンサーという噂もあるが、おそらく事実だろう。
 しかし放課後ならまだしも、昼休憩に出る生徒はいないだろう。
 街中の学校ならば、昼食を買いに行く可能性もあるかもしれないが、この学園から一番近い店となると、車で20分下りた所にあるコンビニとも言えない商店くらいだ。出る意味が無い。

 それ故に、東海林は野生動物であろうと予想して1人、裏門に向かったのだ。


 しかしそれは間違いであった事は、裏門に着く前に判明した。



「お前、面白い奴だな」

 
 聞き覚えのあるテノールに乗せられた感情は、滅多に見ない愉悦を含んでいた。

 この学園の支配者と言っても過言ではない、生徒会長:新北しんきたの声に違いなかった。

 新北はスウェーデンの方の血族もいるとかで、色素の薄い髪と印象的な緑の瞳が目を引く、日本でも3本の指に入る財閥の御曹司だ。
 幼い頃から人の上に立つべきと育てられたせいか、多少横暴ではあるものの能力は高く、能力的には稀代の生徒会長とも呼ばれている。ただし、まともに働けばの話ではあるが。

 木陰を避け行き着いた先にいたのは、1人ではなかった。

「新北に西条もか…」

 東海林の呟きと、もう1人、彼らに対面していて東海林とはっきり目を合わせる人物の視線によって、その場の全員が東海林の存在に気付いた。


「東海林か。何の用だ」

 それはこちらのセリフだ、と東海林は溜息を吐く。

「裏門のセンサーが作動したので、確認に来た。
 お前達こそ、何をしている」

「さすが、仕事熱心ですね」
 そう言って決して友好的ではない笑みを浮かべるのは、生徒会副会長の西条だ。

 その襟元には、Ⅲと金のバッジが並ぶ。生徒会役員は全員、金バッジに加え、肩からボタンに掛けて金色の細い飾緒かざりおが付く。

 西条は黒髪に、涼しげな目元を銀縁の眼鏡で彩っている。

 丁寧な言葉と涼しげな美貌となると、風紀副委員長の日下部と多少被るが、日下部は内に秘めた毒を幾重にも真綿で来るんで一見優しげに見せるのに対し、西条はその毒を隠そうともしていない。

 学園内の業務においても、その冷酷さと加虐性は有名だ。


「質問に答えろ。生徒会の2トップが2人揃ってこんな所で何をしている。
 そして、そこの見知らぬ少年は何だ?」

 そう。その場には、2人以外にもう1人、最初に東海林に気付いた人物がいた。

 見た目は…何と言うか、あっちこっちと跳ねた毛先が目元まで伸びきったボサボサ頭で、その上大きなメガネが顔の半分を覆っており、ほとんど分からない。
 サイズの合っていないであろう手元まである薄手のシャツに、大きめのリュックを背負っていて、身長は新北と日下部が180届かない位だったはずだから、比較すると170は無いと思う。手足が細く、小顔なせいかもっと小さく見えるが。

 ちなみに東海林の身長は178㎝。この中では一番高いと思われる。 

 とにかく、この学園内では見覚えの無い上に不似合いな少年が此処にいるという事は、恐らく彼がセンサーを作動させた人物なのだろう。

 そう結論付けて、東海林は不法侵入者である少年に再び目を向けた所で、空気が弛緩した。


「ぶはははははは!!!

 七三!!七三眼鏡が風紀委員長って!!!!まんますぎんだろ!!!!!」


 突然、堰を切った様に少年が東海林を指差し、爆笑したのだ。


「……」

「詰襟上まで留めてるし!どんだけテンプレなんだよ!!てゆーか何時代の風紀委員長だよ!!1人タイムスリップしたんじゃね!?」

 東海林が無言で少年を睨ねめつけるが、少年の笑いは止まらない。

 どころか、つられて新北と西条まで噴きだす始末だ。

「プッ…クク、やめろよ直人…」

「ふ…フフ、人を指さすもんじゃありませんよ、直人」

 東海林は3人の笑いが治まるまで、無言で通した。

「あ~笑った笑った…。やばい、この学校意外と面白ぇかも」

 笑いすぎて出た涙をメガネの下に指を入れて拭う少年はともかく、残りの2人は落ち着いた所で東海林から発せられる冷気に、真顔に戻った。

「……で、お前たちはそこの不法侵入者と知り合いの様だが、どういった了見で、鍵の掛かった裏門から侵入させた?」
「いや、直人は侵入者じゃないぞ。明日からこの学園の生徒だ」

 新北の反論に、日下部の言葉を思い出した。

 という事は、このボサボサ頭の少年が、例の『転校生』という事か。


「明日から生徒だろうと、鍵の掛かった裏門から許可無く入る事は、侵入と呼ぶ」
「ええ~~~、だってこの学校やたら広くて、正門なんか豪華すぎて入りにくかったんだよ。
 そしたらちょうど良さ気な門があったから、そこ飛び越えて入るのも正門から入るも変わんねぇかなって」
「変わる。何の為に鍵を掛けていると思ってる。入るな、という意味だ。
 それからお前は、仮に転校生として、何年に編入するんだ」
「2年」
「俺は3年で、『役付』だ。言葉遣いを改めろ」
「はぁ??同じ高校生なのに何言ってんの?」
 東海林の厳しい言葉に、転校生は口を歪めて眉を顰めて間抜けな声を出した。

「新北、西条。どうなってる」
 まだ話が通じるであろう2人を振り返る。

「そもそも、何でお前たちがここにいる?元からの知り合いだからか」

「いや、直人とはさっきココで会ったばかりだ」
「何だと?」
「私が理事長からの頼みで、彼の向かえと案内に来たんです」
「新北は?」
「勝手に付いてきました」
「勝手にって言うな」

 そう言えば日下部から聞いた情報に、理事長の身内になったとかあったな。
 しかし不慣れな環境に連れてきたとはいえ、最初からそんな特別扱いをしては逆に浮くだろうに。
 そもそもこの学園において『役付』、しかも『生徒会執行部』ともなれば特別な意味を持つ。そんな人物を案内役に抜擢すれば、本人に火の粉が降りかかりそうな物なのだが、その辺は大人には理解出来ないのか。

みことけい面白れぇからな、すぐに仲良くなれたぜ」

 一瞬、誰の話だと思ったが、新北の下の名前が尊で、西条の名前が確か慶一郎だったと思い出す。

「呼び捨て…」
 しかもタメ口。

 眩暈がする思いで、今しがた会ったばかりの後輩に呼び捨てされた2人を振り返るが、興味のない人物や無能な人物に対して、虫を見るかの様な目をする生徒会の2TOPはニコニコと締まりない顔で、このボサボサ頭の失礼な新入後輩を見ていた。

「新北、西条…何を笑っている。
 こういった礼儀のなっていない生徒を指導するのも、生徒会の仕事だろう」
「いや~、何か直人なら許せるんだよな」
「有象無象にこういった口をきかれたら即、社会的に抹殺しますけど、直人の裏表のない天真爛漫さは微笑ましいと思います」

「は、あ?」
 珍しく口をあんぐりと開ける東海林に気付かず、2人はまるで花でも愛でるかの様な表情で転校性を見ている。

「てかさ、アンタの方がおかしくない?
 同じ高校生なのに、役付とか、礼儀とか、挙句に人を不法侵入者扱いとか、そっちのが失礼だろ」

 事実、この転校生は入ってはいけない場所から無理やり進入しているし、初対面の東海林を指差して大笑いをしていたが、その辺りは頭に無い様だ。

 確かに鶯実学園は他の学校とは異なる性質を持っている。
 そして東海林の立場は、それを自分にも他生徒にも遵守させる事にある。 
 しかしそれにしても、転校生の物言いはまるで子供の様だった。

「とてもじゃないが、高校2年生に見えない立ち居振る舞いだな」
 嫌味ではなく、本心から呟いた東海林に、転校生の方もあっけらかんと笑って答えた。

「あー、俺ずっと田舎の方で母さんと2人で貧乏暮らしだったからな」
「母さんが再婚して生活が楽になるのは良いんだけど、こんな坊ちゃん学校に入れられたのは予想外だったわ。この位の門なら乗り越えた方が早いとか思っちゃうし、ちょっと馴染める気はしないな」
「それは苦労しましたね」
「そんな事無いだろ。直人は面白い、俺が保証する」
「いや、尊に保障されても…。てゆーか面白いって何だよ!」
「面白いは面白いだろう。興味深い、とも言うな」

 東海林を置いて盛り上がる面々に、思考が他に行きかけたが、何とか踏みとどまり執務を思い出す。

「そんな事はどうでも良い!
 ともかく、禁止されている裏門からの侵入、延いては役付の年長者に対する礼節の欠ける言動で、指導する。風紀委員室に来い」
「ええ~~~~?横暴だろ、それ!」
「横暴だと?」
「禁止されてるなんて知らなかったんだから、しょうがねーだろ。
 大体役付って何だよ。同じ高校生で礼節とか指導とか、この学校おかしいぜ?」
 何を言っても反省をする気は無い様で、これでは堂々巡りだ。
 おまけに、転校生と東海林の間に割って入る様に2人の役員が踏み出してきた。

「直人への指導は俺達が行う。まだ何も知らない直人に対して、お前じゃ厳しすぎるだろう」
「そもそも、彼の案内役は私ですからね。
 風紀は引っ込んでいてください」
 新北の言い分はさて置き、西条の言う事は、言い方に目をつむれば、一理ある。

「…しっかりこの学園の常識を叩きこんでおけ。
 次に会った時に、指導行為をしていたら容赦はしないぞ」

 東海林としては、それだけ言って午後の授業に向かうしかなかった。
 背後では「何だアイツムカつく~」という声が聞こえたが、足早にその場を去った。


◇◇◇◇◇◇



 放課後の活動も終わり、東海林はまっすぐ寮の自室に向かった。
 鶯実において、『役付』は一人部屋を与えられる。
 鍵が掛かってあるはずの部屋のドアが開いていても、東海林は構わず中に入った。
 少し高級な位の1Kマンション位ある部屋にズカズカと入り、しっかりとセットをしている髪をぐしゃぐしゃと掻き混ぜながら、リビングへのドアを勢い良く開けた。


上総かずさ!!話がある!!」


 東海林の一人部屋のはずの室内では、少し長めの茶髪をヘアピンで留めた男が、寝転がって携帯用ゲーム機の画面を見ていた顔を上げた。


「どしたの、ミッキー?」

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