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幼少期
お父様の心境です。
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「……フィル、最近全然家に帰っていないだろう。お前の『宝』のためにも、今日ぐらい早く帰ってやれ。…俺もこの後息子たちと腹を割って話すため、2人を私室に呼ぶことにする」
リュートたちを迎えに行くために中庭へ向かう途中で幼馴染である王…ヘルにそう言われた私は、それならばと2人と一緒に家に帰ることにした。
家に帰る道中、馬車に揺られながら考え事をする。
『先日のような時間』をとる、と言ったはいいが、何をすればいいのだろうか。
あの時はリュートが無邪気に笑いながら色々なことを話して聞かせてくれたのだ。
セイルは最初少し緊張していたが、リュートの笑顔に引っ張られてか少しずつ肩の力が抜けていくのが見えた。
…私は、ただそれを聞き、眺めていただけだ。
(……あの時のように、膝に2人を乗せればいいのか?)
そうすれば、少なくとも物理的な距離は縮まる。
リュートが膝に乗せてほしい、と頼んできた時は驚いたが、私は今まであのような近い距離で2人と接したことはなかったので、あれは実に良い機会だった。
…ふむ、ではそれは決定だな。
(後は……リュートに任せても良いだろうか)
私は元来、こういった人との交際は苦手だ。
人から恐れられることと嫌われること、人を使うことは得意だが、人と仲良くなることや人から好かれることなどはどうにも上手く出来はしない。
そういったことはヘルが得意なのだ。
学生時代は、周りから恐れられる私と他の者の間にヘルが入り、器用に調整してくれたからこそ、周りとの関係は上手くいっていた。
あれには感謝してもしきれない。
…言うと調子にのるので、本人には言わないが。
(…やはり、リュートに任せるのが最適であろう)
セイルは私の前に来ると表情がこわばるので、以前は嫌われているのかと思っていたが…リュートのお陰でそれは誤解であったと理解した。
それに安堵して、久々に軽い気分で仕事に行ったら、部下たちや書類を提出しに来る者たちが驚いたように私を見てきたのだ。
けれど、「何だ?」と問いかけると誰も彼も「い、いえっ!何でもないですっ!」というような返事しかしない。
変に思ってアルに聞いたら、「今日はフィル様のブリザードがないからじゃないですか?」と言われた。
…確かに、あの日は出ていなかったな。
いつもは無意識に出ているのだが。
そんなことを考えている間に、屋敷に到着したようだ。
考え事に熱中しすぎて馬車内で口を開かなかったことに今更気づいた。
申し訳なく思ってリュートとセイルを見ると、セイルは余裕がなさそうに考え事をしているし、リュートはにこにこと嬉しそうに笑っていた。
…まぁ、その分まで夕食後に色々な話をすれば良いだろう。
屋敷の中へ入り、一旦別れて各々の私室へ向かった。
そして着替えている間、最近抑えきれなくなってきた『奴ら』からの後妻を娶らせるための圧力に関することで頭を悩ませる。
その圧力のせいで、『奴ら』の息がかかっていない女性を抑止力として娶ろうと思っても出来ないのだ。
…『奴ら』の手先以外の女性が私の妻となると常に危険が付きまとうので、そのようなことをするつもりは毛頭ないが。
……あれに関しては本当に頭が痛い。
本当に、あのずる賢さを真っ当に使えたならば良い人材になったのだろうに。
この件に関して、どんな時も公正であらねばならない王家…ヘルの力を借りる事は出来ない。
これはあくまでもレーツェル公爵家の問題であるからだ。
いかに私と親しくとも傍観するしかなく、ヘルが歯痒く思っているのも、苦しんでいるのも知っている。
アイリーンが『奴ら』の手によって亡くなった時も、表にこそ出さなかったが、ヘルは内心で激しく傷つき、友を助けることすら出来ないのかと、自分の儘ならぬ立場に苦悩し、葛藤していた。
(…『王』や『公爵』…情で動くわけにはいかぬ立場、か…)
…いくら割り切っているとはいえ、悩まないわけではないからな。
時に非情な判断を下さねばならぬ立場は、優しい者には辛かろう。
ヘルの辛い気持ちは、よく分かる。
…私とて、『宝』である息子たちに対し、非情と言われても仕方がないような決断を下したのだ。
…特に、リュートに対して。
(女であるのに男として生きていくなど…)
考えるまでもなく、多難な道だ。
そんな過酷な道を子供に歩ませるのか、とずいぶん苦悩したし、今でも苦い気持ちはある。
ならば今からでも跡継ぎから外し、女として育てればいい、と思うかもしれないが、それはリュートのことを考えてもしない方が良いだろう。
…セイルが健康になったにも関わらず、リュートを跡継ぎから外さず、男扱いのままでいる理由は、『奴ら』に隙を見せないようにするためである。
…まあ、他にも理由はあるし、むしろそちらこそヘルと私とアイリーンの間で相談してリュートを男として育てることに決めた最大の理由なのだが、ひとまずそれは置いておこう。
リュートが産まれたとき、私は『奴ら』にリュートを跡継ぎにふさわしく育てるので手出しは無用、と宣言した。
その時点ではセイルが健康になるなど思いもしなかったのだ。
(…分かっていたとしても、健康になったのはリュートのお陰なのだから、セイルの性格では跡取りを譲る、と言い出したかもしれぬがな)
跡継ぎにすると宣言するということは、すなわちリュートが男であると宣言するのと同義だ。
…女であっても当主になる事は不可能ではないが、それは非常に特殊な場合となる。
少なくとも、女であれば生まれた時に跡取り宣言などまずしない。
そうである以上、今更女であると明かすのは『奴ら』に大きすぎる隙を見せることとなるため、女に戻すことは出来なかった。
そうでなくとも、女が男として育てられたなどと他の貴族どもに知れたら、私だけではなくリュートまで口さがなく言われることだろう。
かといって大した落ち度もないのに、わざわざ宣言までした跡取りをリュートからセイルに変更し、その上で手を回して女として生きられる環境を整えることなど出来はしないのだ。
そのようなことをすれば何か人には言えぬ事情があるのではないかと『奴ら』だけではなく他の者にも勘ぐられ、レーツェル公爵家やリュート、セイルの名誉に傷がつくだろう。
体裁や名誉が命の貴族社会において、その『傷』は致命的なものとなる。
だからこそ、セイルが健康になっても何の変更もせず、幼いリュートに重荷を背負わせることとなってしまっているのだ。
…これを、非情な判断と言わずに何と言おうか?
そんな判断を下した自分に、自嘲の笑みが浮かぶ。
この家は……レーツェル公爵家は、『奴ら』の圧力に対し何の抵抗もせず飲まれるほど弱い家ではない。
…が、完全に無視できるほど『奴ら』も弱くはないのだ。
そうでなければ、ああまで目障りな者どもなどとっくに潰している。
アイリーンを害し、この上さらにリュートやセイルにまで汚い手を伸ばそうとする者どもなら尚更だ。
…そのせいで、今まで拒否し続けている後妻は娶らざるをえなくなるかもしれない。
そうなれば家庭のことにも今まで以上に気を配らなくてはならなくなる。
……今ですら仕事が忙しくあまり家に帰れておらず、息子たちとの交流が少ないというのに、それ以上に忙しくなるなど……ああ、本当に頭痛がしてきた。
家にはセイルとリュートがいるので、その家の中にこれまでよりも派手に動ける敵を抱え込むことになれば、それだけ2人が危険にさらされることとなる。
だが、少し前2人それぞれに高位精霊が守護としてついたとクラハから報告があったのだ。
そのお陰で、まだ少しは落ち着いていられる。
高位精霊が守護についているというのは、それだけで身の安全がある程度確保できたのと同義なのだ。
「…な様?」
その報告を受けたときは本当に驚いたし、同時に安堵で体の力が抜け、人がいるというのに椅子にもたれ掛かり脱力してしまった。
しかも、リュートについたのは光の高位精霊。
であれば、即死でない限りはリュートが命を落とす事はないだろう。
セイルも、リュートといつも一緒にいるのだから同じことだ。
(油断は出来ぬが、いくらか気は楽になったな…)
「…んな様!」
それとは別に、1つ気がかりがある。
…それは放っておいたところで私が責められることなどないのだが、やはり放っておくことなど出来ないのだろう。
まぁ、そちらはリュートやセイルに害はないはずなので、今は置いておくが。
「…旦那様っっ!!」
「…何だ」
「やっとお気づきになられましたか…。お着替えは終わりました。セイル様やリュート様がお待ちになられているでしょうから、早く食堂へ行きま…って、あれ?旦那様?」
「遅い。早く行くぞ」
「だ、旦那様~っ!お待ちくださいぃ~っ!」
後ろで何やら使用人が情けない顔になっているが、2人の大事な息子をこれ以上待たせるわけにはいかぬ。
速やかに食堂へ向かわねば。
そして、2人とゆっくり色々なことを話すのだ。
…これからまた、会えない日々が続くかもしれないのだから。
リュートたちを迎えに行くために中庭へ向かう途中で幼馴染である王…ヘルにそう言われた私は、それならばと2人と一緒に家に帰ることにした。
家に帰る道中、馬車に揺られながら考え事をする。
『先日のような時間』をとる、と言ったはいいが、何をすればいいのだろうか。
あの時はリュートが無邪気に笑いながら色々なことを話して聞かせてくれたのだ。
セイルは最初少し緊張していたが、リュートの笑顔に引っ張られてか少しずつ肩の力が抜けていくのが見えた。
…私は、ただそれを聞き、眺めていただけだ。
(……あの時のように、膝に2人を乗せればいいのか?)
そうすれば、少なくとも物理的な距離は縮まる。
リュートが膝に乗せてほしい、と頼んできた時は驚いたが、私は今まであのような近い距離で2人と接したことはなかったので、あれは実に良い機会だった。
…ふむ、ではそれは決定だな。
(後は……リュートに任せても良いだろうか)
私は元来、こういった人との交際は苦手だ。
人から恐れられることと嫌われること、人を使うことは得意だが、人と仲良くなることや人から好かれることなどはどうにも上手く出来はしない。
そういったことはヘルが得意なのだ。
学生時代は、周りから恐れられる私と他の者の間にヘルが入り、器用に調整してくれたからこそ、周りとの関係は上手くいっていた。
あれには感謝してもしきれない。
…言うと調子にのるので、本人には言わないが。
(…やはり、リュートに任せるのが最適であろう)
セイルは私の前に来ると表情がこわばるので、以前は嫌われているのかと思っていたが…リュートのお陰でそれは誤解であったと理解した。
それに安堵して、久々に軽い気分で仕事に行ったら、部下たちや書類を提出しに来る者たちが驚いたように私を見てきたのだ。
けれど、「何だ?」と問いかけると誰も彼も「い、いえっ!何でもないですっ!」というような返事しかしない。
変に思ってアルに聞いたら、「今日はフィル様のブリザードがないからじゃないですか?」と言われた。
…確かに、あの日は出ていなかったな。
いつもは無意識に出ているのだが。
そんなことを考えている間に、屋敷に到着したようだ。
考え事に熱中しすぎて馬車内で口を開かなかったことに今更気づいた。
申し訳なく思ってリュートとセイルを見ると、セイルは余裕がなさそうに考え事をしているし、リュートはにこにこと嬉しそうに笑っていた。
…まぁ、その分まで夕食後に色々な話をすれば良いだろう。
屋敷の中へ入り、一旦別れて各々の私室へ向かった。
そして着替えている間、最近抑えきれなくなってきた『奴ら』からの後妻を娶らせるための圧力に関することで頭を悩ませる。
その圧力のせいで、『奴ら』の息がかかっていない女性を抑止力として娶ろうと思っても出来ないのだ。
…『奴ら』の手先以外の女性が私の妻となると常に危険が付きまとうので、そのようなことをするつもりは毛頭ないが。
……あれに関しては本当に頭が痛い。
本当に、あのずる賢さを真っ当に使えたならば良い人材になったのだろうに。
この件に関して、どんな時も公正であらねばならない王家…ヘルの力を借りる事は出来ない。
これはあくまでもレーツェル公爵家の問題であるからだ。
いかに私と親しくとも傍観するしかなく、ヘルが歯痒く思っているのも、苦しんでいるのも知っている。
アイリーンが『奴ら』の手によって亡くなった時も、表にこそ出さなかったが、ヘルは内心で激しく傷つき、友を助けることすら出来ないのかと、自分の儘ならぬ立場に苦悩し、葛藤していた。
(…『王』や『公爵』…情で動くわけにはいかぬ立場、か…)
…いくら割り切っているとはいえ、悩まないわけではないからな。
時に非情な判断を下さねばならぬ立場は、優しい者には辛かろう。
ヘルの辛い気持ちは、よく分かる。
…私とて、『宝』である息子たちに対し、非情と言われても仕方がないような決断を下したのだ。
…特に、リュートに対して。
(女であるのに男として生きていくなど…)
考えるまでもなく、多難な道だ。
そんな過酷な道を子供に歩ませるのか、とずいぶん苦悩したし、今でも苦い気持ちはある。
ならば今からでも跡継ぎから外し、女として育てればいい、と思うかもしれないが、それはリュートのことを考えてもしない方が良いだろう。
…セイルが健康になったにも関わらず、リュートを跡継ぎから外さず、男扱いのままでいる理由は、『奴ら』に隙を見せないようにするためである。
…まあ、他にも理由はあるし、むしろそちらこそヘルと私とアイリーンの間で相談してリュートを男として育てることに決めた最大の理由なのだが、ひとまずそれは置いておこう。
リュートが産まれたとき、私は『奴ら』にリュートを跡継ぎにふさわしく育てるので手出しは無用、と宣言した。
その時点ではセイルが健康になるなど思いもしなかったのだ。
(…分かっていたとしても、健康になったのはリュートのお陰なのだから、セイルの性格では跡取りを譲る、と言い出したかもしれぬがな)
跡継ぎにすると宣言するということは、すなわちリュートが男であると宣言するのと同義だ。
…女であっても当主になる事は不可能ではないが、それは非常に特殊な場合となる。
少なくとも、女であれば生まれた時に跡取り宣言などまずしない。
そうである以上、今更女であると明かすのは『奴ら』に大きすぎる隙を見せることとなるため、女に戻すことは出来なかった。
そうでなくとも、女が男として育てられたなどと他の貴族どもに知れたら、私だけではなくリュートまで口さがなく言われることだろう。
かといって大した落ち度もないのに、わざわざ宣言までした跡取りをリュートからセイルに変更し、その上で手を回して女として生きられる環境を整えることなど出来はしないのだ。
そのようなことをすれば何か人には言えぬ事情があるのではないかと『奴ら』だけではなく他の者にも勘ぐられ、レーツェル公爵家やリュート、セイルの名誉に傷がつくだろう。
体裁や名誉が命の貴族社会において、その『傷』は致命的なものとなる。
だからこそ、セイルが健康になっても何の変更もせず、幼いリュートに重荷を背負わせることとなってしまっているのだ。
…これを、非情な判断と言わずに何と言おうか?
そんな判断を下した自分に、自嘲の笑みが浮かぶ。
この家は……レーツェル公爵家は、『奴ら』の圧力に対し何の抵抗もせず飲まれるほど弱い家ではない。
…が、完全に無視できるほど『奴ら』も弱くはないのだ。
そうでなければ、ああまで目障りな者どもなどとっくに潰している。
アイリーンを害し、この上さらにリュートやセイルにまで汚い手を伸ばそうとする者どもなら尚更だ。
…そのせいで、今まで拒否し続けている後妻は娶らざるをえなくなるかもしれない。
そうなれば家庭のことにも今まで以上に気を配らなくてはならなくなる。
……今ですら仕事が忙しくあまり家に帰れておらず、息子たちとの交流が少ないというのに、それ以上に忙しくなるなど……ああ、本当に頭痛がしてきた。
家にはセイルとリュートがいるので、その家の中にこれまでよりも派手に動ける敵を抱え込むことになれば、それだけ2人が危険にさらされることとなる。
だが、少し前2人それぞれに高位精霊が守護としてついたとクラハから報告があったのだ。
そのお陰で、まだ少しは落ち着いていられる。
高位精霊が守護についているというのは、それだけで身の安全がある程度確保できたのと同義なのだ。
「…な様?」
その報告を受けたときは本当に驚いたし、同時に安堵で体の力が抜け、人がいるというのに椅子にもたれ掛かり脱力してしまった。
しかも、リュートについたのは光の高位精霊。
であれば、即死でない限りはリュートが命を落とす事はないだろう。
セイルも、リュートといつも一緒にいるのだから同じことだ。
(油断は出来ぬが、いくらか気は楽になったな…)
「…んな様!」
それとは別に、1つ気がかりがある。
…それは放っておいたところで私が責められることなどないのだが、やはり放っておくことなど出来ないのだろう。
まぁ、そちらはリュートやセイルに害はないはずなので、今は置いておくが。
「…旦那様っっ!!」
「…何だ」
「やっとお気づきになられましたか…。お着替えは終わりました。セイル様やリュート様がお待ちになられているでしょうから、早く食堂へ行きま…って、あれ?旦那様?」
「遅い。早く行くぞ」
「だ、旦那様~っ!お待ちくださいぃ~っ!」
後ろで何やら使用人が情けない顔になっているが、2人の大事な息子をこれ以上待たせるわけにはいかぬ。
速やかに食堂へ向かわねば。
そして、2人とゆっくり色々なことを話すのだ。
…これからまた、会えない日々が続くかもしれないのだから。
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