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幼少期
頑張ったご褒美です。
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私たちが微笑みあっていると、ひと段落つくのを見計らったかのようにお父様とヘル様が歩いてきた。
…ちょっと、タイミングぴったりすぎない?
もしかしてずっと私たちの様子を見守ってたとか?
…いや、本人が見てたんじゃなくて私たちの様子を報告する人がいたのかも。
なんて考えている間に、ヘル様が私たちの目の前まで来ていた。
私がそれに気づいて見上げると、ヘル様は相変わらずの自信満々な笑みを浮かべてこちらを見ている。
「リューティカ、セイラート。…礼を言う」
そう言って、ヘル様はちらりとラズたちの方へ視線をやった。
その仕草で、何についてのお礼なのか察すると同時に、ヘル様があくまで「今日」にこだわった理由が分かった気がした。
…きっと、ヘル様はラズとアシュレのことを、自分に可能な限り早くどうにかしてあげたいと思ったんだろうな。
「…お役に立てたならば光栄です」
私が返した言葉にひとつ頷き、ヘル様の意識が私たちの方から静かに控えていたラズとアシュレの方へ移る。
何か2人に言いたいことがあるのだろうと思って、私とセイル兄様はそっとヘル様たちから距離をとった。
けれど、ヘル様はすぐには口を開かず、黙りこくっている。
…心なしかヘル様が緊張しているように見えるんだけど、気のせいかな?
「…………」
………??
言葉が出てこないのだろうか。
何か言いたそうな顔をして時折口がわずかに動くのに、声になっていない。
なんか一気に雰囲気が重くなった気がする。
ヘル様が早く言わないせいか、ラズがアシュレを庇うかのように半歩前に立ち、アシュレはその後ろで何を言われるのかと身構え、緊張した面持ちでヘル様の言葉を待っている。
「……………………」
あまりに無言の時間が長すぎて、関係ないはずの私までそわそわしてきた。
…あーもう、もどかしい!沈黙がつらい!!
「……ラズ、アシュレ」
沈黙に耐えかねて私が暴れ出したくなった頃、さすがにこれ以上黙ってはいられないと判断したのか、ヘル様は一度ぐっと口を引き締め、意を決したように2人の名前を呼んだ。
ようやく口を開いたヘル様に、ラズとアシュレは一層緊張しながら問うようにヘル様の顔を見つめる。
その視線を受けたヘル様は2人を真っ直ぐに見据え、重い口を開いた。
「……2人とも、夕食の後で俺の私室へ来るように」
…………………え、それだけ?
あんなに溜めておいて?!
本当にそれだけなの?!
その言葉を聞き、2人も驚いてヘル様の顔を凝視する。
そりゃそうだよね、さっきの緊張を返せって思うくらい短い上にただの呼び出しの言葉だもん、驚くよね。
…と、私は1人うんうん、と納得していたのだけど、2人が驚いているのはどうもそこじゃなかったらしい。
「…………!!」
「ち…父上の私室、ですか…?」
「ああ。場所は分かるな?」
「…はい。当然です」
アシュレは驚きすぎて声も出ないようで、ヘル様を凝視しながら立ち尽くしている。
ラズはさすがにすぐ復活したけれど、動揺は隠せていない。
…私室に呼ばれるって、そこまで動揺するほどの大事件なんだろうか。
それと、仮に大事件なのだとしたらなんでヘル様はわざわざ私室に呼んだんだろう?
2人の間の問題が解決したから、今までのことや今日のことを聞くため…とかかな。
でもそれなら、私室じゃなくても他に部屋があるはずだよね。
うーん…ってことは、私室じゃなきゃいけない理由が何かあるってこと…?
などと色々考えながら3人を静かに見守っていると、いつのまにかお父様が私たちの後ろに立っていた。
「…父上。ヘル様はなぜ2人を私室へ?」
セイル兄様が私の疑問を代弁したかのようにお父様に質問する。
答えが気になって、私もお父様を見上げて答えを待つ。
私とセイル兄様と2人分の疑問の視線を受けたお父様は軽く目を瞑り、少し沈黙してからヘル様に視線を向けた。
「………。…『溝』ができていたのは、なにも殿下2人の間だけではない。…だからこそ、お前たちの力を必要としたのだ。…殿下2人を私室へ呼んだのは、おそらく…」
…えーと、『溝』はラズとアシュレの間だけじゃなくて、ヘル様と2人の間にもあったってこと?
そして、私たちが2人を仲直りさせるために駆り出されたのは、2人との距離が遠いヘル様がどうしようもなかったからだ、と?
だとするなら、ヘル様が2人をこのタイミングで私室へ呼んだのは……。
「…ヘル様自身が、ラズたちとの間にできた『溝』を埋めるため、ですか…」
セイル兄様も、私と全く同じことを考えていたらしい。
…けど、お昼に私たちに頭を下げたヘル様からは、そんなこと微塵も感じ取れなかったんだけどなあ。
ヘル様も、お父様と同じで息子達に対しては不器用なのかもしれないね。
ま、お父様は息子以外に対しても不器用だけど。
全くもう、いくら幼馴染で親友だからってそんなところ似なくてもいいのに。
セイル兄様の言葉に「その通り」と答えたお父様は、ヘル様から視線を外すと、少し言いにくそうにしながら私たちに向かって言葉を続けた。
「…私も、今日はお前たちと共に帰宅する予定だ。…夕食後、また先日のような時間を作りたいと思っている。…お前たちが嫌でなければ、だが…」
「えっ……」
「ほ、本当ですか?!嬉しいです!!」
お父様と一緒に帰るのなんて初めてだ。
いや、家から出るのもお城に来るのも初めてなんだから当然なんだけど。
もう帰りの馬車が楽しみで仕方がなくなってしまった。
早く帰りたい。
それに、『先日のような時間』って、この前の家族団らんの時間のことだよね?!
お父様の方からその時間を作りたいって言ってもらえるなんて…!
ああ、もう本当に早く帰りたい!!
「セイル兄様ー、嬉しいですね!」
「…あ、ああ、うん。…父上、楽しみにしています」
お父様の発言があまりに衝撃的だったのか、セイル兄様は呆然としていた。
私はそれに気づいて、にやにやしながら戻ってこーい、とセイル兄様を呼びながらさりげなく肘で小突く。
もうっ、お父様は鈍感なんだから大袈裟なくらい喜んで言葉にしないと喜びが伝わらないんだよ?
…なんて、いつも冷静で頼りになるセイル兄様がうろたえている貴重な姿を温かい目で見守る。
「……リュート、楽しんでるでしょ?」
……なぜバレた。
見破られて目が泳ぐ私を見て、セイル兄様は「全くもう…」と呟きながら笑った。
笑うセイル兄様を見てつられて笑う私に、セイル兄様は優しい顔を向け、髪を梳くように頭を撫でてくれる。
すると、私たちを静かに眺めていたお父様が思案しながら口を開いた。
「…それでは、私は残った仕事を素早く片付けねばならぬな。…少しの間、ここで待っていなさい。ここの景色は朝と昼、夕方と夜とで違った魅力を見せる。…待つ間、楽しんでいるといい」
「分かりました。待っています!」
「お待ちしています、父上」
私たちの返事に一つ頷いて、お父様はくるりと踵を返して城の中へ戻ろうと歩き出した。
私たちがそれを見送ってお父様の後ろ姿を眺めていると、何故だかお父様が振り返り、こちらに戻ってきた。
「………………」
頭の上にはてながいっぱい飛んでいる私たちの目の前まで来ると、お父様は中途半端に両手を持ち上げ、少しだけ逡巡するかのように彷徨わせた。
そして、一度ぐっと両手とも握りしめ、それぞれの手を私とセイル兄様の頭の上に置く。
「……よくやった、リュート、セイル」
そう言って、私と兄様の頭をぎこちなく、それでいて優しく撫で、また踵を返して歩いて行ってしまった。
私たちを褒めるその表情が殊の外優しく、柔らかな表情だったので、しばしの間ぽかん…と間抜けた顔をして思考停止してしまう。
お父様のあんな柔らかい表情、初めて見た……。
「セイル兄様…今、何が起こったのでしょうか…」
「…父上に、頭を撫でられたんだと思うよ…」
そうか、お父様に頭を撫でられたのか……。
……………ん?
お、お父様が、頭を撫でてくれた?!
そんなの、生まれた時以来じゃないの?!
うわ、もっと堪能しておけばよかった……!!
しかも褒められて、お父様の珍しい表情までついてたなんて、なんだこのご褒美。
お父様の手はすぐに離れて行ってしまったけれど、私はあの感覚を忘れることは一生ないだろう、と確信したのだった。
…ちょっと、タイミングぴったりすぎない?
もしかしてずっと私たちの様子を見守ってたとか?
…いや、本人が見てたんじゃなくて私たちの様子を報告する人がいたのかも。
なんて考えている間に、ヘル様が私たちの目の前まで来ていた。
私がそれに気づいて見上げると、ヘル様は相変わらずの自信満々な笑みを浮かべてこちらを見ている。
「リューティカ、セイラート。…礼を言う」
そう言って、ヘル様はちらりとラズたちの方へ視線をやった。
その仕草で、何についてのお礼なのか察すると同時に、ヘル様があくまで「今日」にこだわった理由が分かった気がした。
…きっと、ヘル様はラズとアシュレのことを、自分に可能な限り早くどうにかしてあげたいと思ったんだろうな。
「…お役に立てたならば光栄です」
私が返した言葉にひとつ頷き、ヘル様の意識が私たちの方から静かに控えていたラズとアシュレの方へ移る。
何か2人に言いたいことがあるのだろうと思って、私とセイル兄様はそっとヘル様たちから距離をとった。
けれど、ヘル様はすぐには口を開かず、黙りこくっている。
…心なしかヘル様が緊張しているように見えるんだけど、気のせいかな?
「…………」
………??
言葉が出てこないのだろうか。
何か言いたそうな顔をして時折口がわずかに動くのに、声になっていない。
なんか一気に雰囲気が重くなった気がする。
ヘル様が早く言わないせいか、ラズがアシュレを庇うかのように半歩前に立ち、アシュレはその後ろで何を言われるのかと身構え、緊張した面持ちでヘル様の言葉を待っている。
「……………………」
あまりに無言の時間が長すぎて、関係ないはずの私までそわそわしてきた。
…あーもう、もどかしい!沈黙がつらい!!
「……ラズ、アシュレ」
沈黙に耐えかねて私が暴れ出したくなった頃、さすがにこれ以上黙ってはいられないと判断したのか、ヘル様は一度ぐっと口を引き締め、意を決したように2人の名前を呼んだ。
ようやく口を開いたヘル様に、ラズとアシュレは一層緊張しながら問うようにヘル様の顔を見つめる。
その視線を受けたヘル様は2人を真っ直ぐに見据え、重い口を開いた。
「……2人とも、夕食の後で俺の私室へ来るように」
…………………え、それだけ?
あんなに溜めておいて?!
本当にそれだけなの?!
その言葉を聞き、2人も驚いてヘル様の顔を凝視する。
そりゃそうだよね、さっきの緊張を返せって思うくらい短い上にただの呼び出しの言葉だもん、驚くよね。
…と、私は1人うんうん、と納得していたのだけど、2人が驚いているのはどうもそこじゃなかったらしい。
「…………!!」
「ち…父上の私室、ですか…?」
「ああ。場所は分かるな?」
「…はい。当然です」
アシュレは驚きすぎて声も出ないようで、ヘル様を凝視しながら立ち尽くしている。
ラズはさすがにすぐ復活したけれど、動揺は隠せていない。
…私室に呼ばれるって、そこまで動揺するほどの大事件なんだろうか。
それと、仮に大事件なのだとしたらなんでヘル様はわざわざ私室に呼んだんだろう?
2人の間の問題が解決したから、今までのことや今日のことを聞くため…とかかな。
でもそれなら、私室じゃなくても他に部屋があるはずだよね。
うーん…ってことは、私室じゃなきゃいけない理由が何かあるってこと…?
などと色々考えながら3人を静かに見守っていると、いつのまにかお父様が私たちの後ろに立っていた。
「…父上。ヘル様はなぜ2人を私室へ?」
セイル兄様が私の疑問を代弁したかのようにお父様に質問する。
答えが気になって、私もお父様を見上げて答えを待つ。
私とセイル兄様と2人分の疑問の視線を受けたお父様は軽く目を瞑り、少し沈黙してからヘル様に視線を向けた。
「………。…『溝』ができていたのは、なにも殿下2人の間だけではない。…だからこそ、お前たちの力を必要としたのだ。…殿下2人を私室へ呼んだのは、おそらく…」
…えーと、『溝』はラズとアシュレの間だけじゃなくて、ヘル様と2人の間にもあったってこと?
そして、私たちが2人を仲直りさせるために駆り出されたのは、2人との距離が遠いヘル様がどうしようもなかったからだ、と?
だとするなら、ヘル様が2人をこのタイミングで私室へ呼んだのは……。
「…ヘル様自身が、ラズたちとの間にできた『溝』を埋めるため、ですか…」
セイル兄様も、私と全く同じことを考えていたらしい。
…けど、お昼に私たちに頭を下げたヘル様からは、そんなこと微塵も感じ取れなかったんだけどなあ。
ヘル様も、お父様と同じで息子達に対しては不器用なのかもしれないね。
ま、お父様は息子以外に対しても不器用だけど。
全くもう、いくら幼馴染で親友だからってそんなところ似なくてもいいのに。
セイル兄様の言葉に「その通り」と答えたお父様は、ヘル様から視線を外すと、少し言いにくそうにしながら私たちに向かって言葉を続けた。
「…私も、今日はお前たちと共に帰宅する予定だ。…夕食後、また先日のような時間を作りたいと思っている。…お前たちが嫌でなければ、だが…」
「えっ……」
「ほ、本当ですか?!嬉しいです!!」
お父様と一緒に帰るのなんて初めてだ。
いや、家から出るのもお城に来るのも初めてなんだから当然なんだけど。
もう帰りの馬車が楽しみで仕方がなくなってしまった。
早く帰りたい。
それに、『先日のような時間』って、この前の家族団らんの時間のことだよね?!
お父様の方からその時間を作りたいって言ってもらえるなんて…!
ああ、もう本当に早く帰りたい!!
「セイル兄様ー、嬉しいですね!」
「…あ、ああ、うん。…父上、楽しみにしています」
お父様の発言があまりに衝撃的だったのか、セイル兄様は呆然としていた。
私はそれに気づいて、にやにやしながら戻ってこーい、とセイル兄様を呼びながらさりげなく肘で小突く。
もうっ、お父様は鈍感なんだから大袈裟なくらい喜んで言葉にしないと喜びが伝わらないんだよ?
…なんて、いつも冷静で頼りになるセイル兄様がうろたえている貴重な姿を温かい目で見守る。
「……リュート、楽しんでるでしょ?」
……なぜバレた。
見破られて目が泳ぐ私を見て、セイル兄様は「全くもう…」と呟きながら笑った。
笑うセイル兄様を見てつられて笑う私に、セイル兄様は優しい顔を向け、髪を梳くように頭を撫でてくれる。
すると、私たちを静かに眺めていたお父様が思案しながら口を開いた。
「…それでは、私は残った仕事を素早く片付けねばならぬな。…少しの間、ここで待っていなさい。ここの景色は朝と昼、夕方と夜とで違った魅力を見せる。…待つ間、楽しんでいるといい」
「分かりました。待っています!」
「お待ちしています、父上」
私たちの返事に一つ頷いて、お父様はくるりと踵を返して城の中へ戻ろうと歩き出した。
私たちがそれを見送ってお父様の後ろ姿を眺めていると、何故だかお父様が振り返り、こちらに戻ってきた。
「………………」
頭の上にはてながいっぱい飛んでいる私たちの目の前まで来ると、お父様は中途半端に両手を持ち上げ、少しだけ逡巡するかのように彷徨わせた。
そして、一度ぐっと両手とも握りしめ、それぞれの手を私とセイル兄様の頭の上に置く。
「……よくやった、リュート、セイル」
そう言って、私と兄様の頭をぎこちなく、それでいて優しく撫で、また踵を返して歩いて行ってしまった。
私たちを褒めるその表情が殊の外優しく、柔らかな表情だったので、しばしの間ぽかん…と間抜けた顔をして思考停止してしまう。
お父様のあんな柔らかい表情、初めて見た……。
「セイル兄様…今、何が起こったのでしょうか…」
「…父上に、頭を撫でられたんだと思うよ…」
そうか、お父様に頭を撫でられたのか……。
……………ん?
お、お父様が、頭を撫でてくれた?!
そんなの、生まれた時以来じゃないの?!
うわ、もっと堪能しておけばよかった……!!
しかも褒められて、お父様の珍しい表情までついてたなんて、なんだこのご褒美。
お父様の手はすぐに離れて行ってしまったけれど、私はあの感覚を忘れることは一生ないだろう、と確信したのだった。
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