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〜第十一章 メモリア・黒い天使〜

192話❅二人の絆❅

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 その日、宴は遅くまで続きマルトの街は至る所で賑わった、街の男達はパリィとメーテリアの美しさを聞きつけ、一目見ようとパリィの居る聖堂に多く集まり、中にはパリィの気を引こうとする者までいた。


 無論そう言った者達に、メーテリアは殺意をこめた冷たい視線を送る。


 この村は神官が代々長を務めて来たらしく、パリィは既に女王と言うより、生き神様あつかいであった。
 
 それもこれも、メーテリアが千年前に前世のパリィを埋葬した時に、残していったあの根拠の無い予言から始まる。


「これで安心じゃ
水の魔物からも我らの女王様が
守ってくださる」

街を治めている神官がいう。


「水の魔物?」
パリィが不思議そうに言う。


「恐らくケルピーだと思うのです
人々がカロル川近くで
襲われる事があるのです
まだ死者は出ておりませんけど

被害が出る前に漁をやめてまして
川魚が今は取れないのです」

教会につとめるシスターが言う。


「マルトにとって川魚は大切なのでは?」
メーテリアが聞いた。


「はい……
その為にここのところ周辺の村も
困り始めております」

シスターが説明してくれた。



「ピルピー?
川に仲間でも居るの?」

そうパリィがピルピーに聞くと。


 ピルピーは遠慮しがちで子犬位の大きさでパリィの前に現れ、僕知らないと言う様に可愛く首を横に振った。


 街の人々も神官も驚いた。

 マルティア国の女王は、ケルピーを愛馬にしていた事も伝わっており、目の前でそれを見たのだ驚くのも無理もない。

 ピルピーはパリィのテーブルの下を通り、パリィの足に擦り寄ると、パリィは可愛いピルピーを抱き上げて、抱っこしてあげた。

 その時の仕草と優しさは、全ての街の人々をかつての女王の言い伝え通り。

 「春を呼ぼう」と言う言葉の元で国を作り続けたパリィ・メモリアの美しい心を伝えるには十分であった。


「我らの女王に!」


「我らの女王に!」


 人々がそう口々に言い乾杯を始めた。

 パリィにとって普通のことだが、それは中々出来ないことである。

 人外の生き物、ましてやケルピーは魔物と呼ばれてもおかしく無い存在である、見た目が可愛くても一瞬で人を溺死させる事も出来る、かと言っても精霊とも言える川や湖を守る存在でもある。

 そんなピルピーと共存するパリィは誰とでも分け隔てなく接し、共に生きようとする者を恐れ忌み嫌う事の愚かさを、パリィ自身も気付かないうちに人々に伝えていた。


 パリィとピルピーのその姿は絵になる程、優しさと慈愛に満ち溢れていた。
 パリィに邪な思いを抱いた者も、自然とそれを忘れさせ、不思議と護りたいと思わせる程に、それは美しく、マルトの街で千年の間祈りを捧げて来た存在を深く信じさせた。



 そして宴は終わり、明日その水の魔物を知る為にカロル川をピルピーに探してもらいながら、川に祈りの儀式を行うことになった。

 パリィとメーテリアはマルトの街で一番いい宿屋に泊まることになり、案内された。
マルトは大きい街で人口もある、そして豊かな暮らしをしている。

 それはロディニナ地方らしく、豊かな農地を持っている為である、宴の席でマルトの神官もマルティア国再建の為に、今の状況を伝えると喜んでくれた。

 その神官の姿を見た時、ふと声がパリィだけに聞こえた。

(本当に喜んでくれてるね。)

 パリィは一瞬、えっ?と思ったが何も無かったかの様に振る舞い、その場を過ごした。
パリィの心の中でエミリィがニコニコしていた。


 二人は部屋に入って、メーテリアが魔法のネックレスから着替えを出した時に、パリィは聞いた。


「メーテリア
あれなんで書いたの?
私が生まれ変わるって知ってたの?」



「えっ……いや……
そのぉ……パリィ様のお墓の側に
私が居れなくなるかも知れない
そう思ったら……

だってパリィ様のおかげで
マルティア国は幸せに溢れていました

そんなパリィ様のお墓に
誰も行かなくなるかも知れない
って考えたら嫌だったんです

ベルス帝国の事もありました
マルトの街はベルス帝国に逆らわず
戦わないで降伏したと聞いています

それを決めたのも
パリィ様のお墓があるから
あの時代パリィ様を守る為に
苦しくても武器を捨てる事を選んだと
墓石の名も苦しくても読めない様に
斧で削ったと私は聞きました

パリィ様は死なれても
やっぱりパリィ様なのです

死んでしまって語れなくても
人々を救われたのです……」

 メーテリアは涙を流しながらそう言っていた。

 パリィは気付いた、あの墓の斧の傷はその時代のマルティアの民の心の傷その物なんだと、そしてマルティアの民がパリィの墓を守ろうとして、苦しくてもその道を選んでくれたこと。

 メーテリアのパリィへの想いが、奇跡を生みマルトの街を救っていたのだ。


「メーテリア……」

 パリィはそう言いメーテリアを抱きしめた、そして、小さく小さく可愛く、メーテリアの唇にキスをした。


「ご褒美……
これだけだからね」


 パリィはメーテリアが自分を愛してるのも気付いていた。
 だが、主従関係と親友関係でいる事をメーテリアは大切にしていた、それはパリィにはキリングが居て、二人の愛は絶対的な何かを常に放っていた。

 メーテリアはそれに触れ、嫌われる事を極度に恐れていた、そんなメーテリアにも気付いていた、そしてそれがあるからこそ、パリィとメーテリアの関係はより強い絆を生み出していた。

 パリィはメーテリアが一番喜ぶと思ったお礼をした。

「でも、忘れないでね!
私はそう言い気は無いからね!」

パリィは笑顔で大きな声で言った。


 メーテリアは嬉しすぎたのか、気持ちが天国に昇ったのか知らないが失神していた。


「ちょっと
ねえ?え?うそ……」
そのままメーテリアはベットに倒れ込んだ。

 パリィはそのまま、ちゃんと寝かせて布団もかけてあげて顔を覗き込む、メーテリアは幸せそうに愛らしい天使の様な寝顔をしていた。



 翌日、朝から祈りの儀式の支度が始まっていた。

「メーテリア
メーテリア起きなさい」

 パリィがメーテリアをおこして、メーテリアは目を擦りながら起きた。

「パリィ様もう少し
寝かしてくれてもいいじゃないですかぁ
今パリィ様にキスされた夢を見て
幸せだったのですよ……」

 それは夢では無いが夢だと思っている?とパリィは思った。


「でも最初の夢は
パリィ様が抱きしめてくれた感覚も
柔らかい甘い唇の感触も……
あったんだけどなぁ……」

 メーテリアは幸せそうに言った。


「もういいから
早く着替えて行きましょう。」

 パリィはさっさと支度をして、宿の食堂に先に行った。


(本当に覚えてないのかしら?)

 そう思いながら席につき少ししてからメーテリアも来た。

 二人揃うのを待っていた様に、食事が運ばれて来る。
「メーテリアお願いね」

「はいパリィ様」

 そうメーテリアが返事をすると、並べられた食事の上にさっと手をかざし、何かを呟いていた。そして少ししてからメーテリアが言う。

「パリィ様
お召し上がり下さい」


「メーテリアありがとう」

 毒見の魔法である、パリィも出来る魔法だが、マルティア時代にメーテリアが「女王自ら毒見するのは変じゃないですか?」と言いそれ以来一緒にいる時はメーテリアがしている。

 メーテリアはこの魔法を進化させ続け、パリィが気付かないうちにしている事もある。


 二人は食事を済ませて、宿を出て大聖堂に向かい、神官に挨拶をして法衣を貸して貰った、ロディニナ地方の法衣は独特で、召使いの服によく似ている。

 パリィは袖を通して、鏡を見て何か懐かしい感覚を何故か覚えた。
 そう言えば、マルティア時代も女王でありながら召使いの服を着て楽しんでいた事がある、その時も何故か懐かしくて、落ち着いたのだ。


「パリィ様は
その手の服が妙に似合いますよね」
メーテリアが褒めてくれる。

「またコッソリ集めようかな」

 パリィが微笑みながら、そう言い支度を終えカロル川の船着き場に向かう。

 儀式の支度はもう出来ていて、何時でも出来る状態になっている、今回は白幕は張らない、相手が襲って来るかもしれないからだ。


「ピルピー
お願い探してみて」

 パリィの胸元の宝石からピルピーが現れ、カロル川に入りスイスイ泳ぐ、緊張感なく、水草も食べ始める。

「パリィ様これって……」

 メーテリアがピルピーの様子を見て、気付いた。


「えぇ
川の精霊や魔物では無い様ですね」

パリィが言う。

「なんと……」

街の人々が驚く。


 パリィは気付いていた、川辺でケルピーに襲われたら、普通の人々なら間違いなく溺死する。

だが死者は出ていない……

 なら、水の精霊や魔物の様に直接水を操るのではなくて水に影響を与える者だとしたら、そう考えて見ると一つしかない、風だと風の精霊や魔物なら、風の操り方一つで大波も起こせる。

 そしてそこまで強力に操るとしたら、名の無い精霊では無理である。

「メーテリア
ユーニを呼んで見てひょっとしてだけど
あの子じゃないの?」


 パリィが言う。


「え?」

メーテリアがそんなはずは無いと思う。


「ユーニとは何ですか?
パリィ様」
神官が聞いて来た。


「私の愛馬
ユニコーンのユーニくんです」
メーテリアがすかさず答え、呼び始める。


メーテリアは指を口に当てて口笛を吹き。

「ユーニ!
おいで~ユーニくーん」

メーテリアがユーニを呼んだ。


「あの子
男の子だったの?」
パリィが聞いた。

「いえ
解りません
でも
ちゃんじゃないと思うんですよね」

メーテリアが言う。

 ピルピーはどうでも良さそうに、水草を食べている、メーテリアがしばらく呼んでいる。

カシャン!

 儀式に用意していた、酒壺が倒れて割れそれは現れた。

 シルフだ、だが様子がおかしい、人の骨を持ち、よだれを垂らしながらその骨に食いついた。
 シルフは姿を変え始め、魔物へと変貌していく、そのシルフは人を食ったのだ。

 精霊が人を襲う事はあるが食いはしない、精霊が人を襲うのは領域を侵した時、怒りに触れた時だけだ。

 だがそのシルフは人を食っていた、何がそうさせたのかパリィには解らなかった。

 風の魔物となったシルフは、いきなりパリィに襲って来た。
 それを瞬時にピルピーが水の壁でパリィを守る、パリィが風の劔を抜き斬りかかるが、素早く躱されてしまう。

 そして次にメーテリアに襲い掛かった時、風の魔物が突然、突風で吹き飛ばされ、建物の壁に叩きつけられた。

 その突風はそのシルフだけに正確に当てられていた、魔法ではないとパリィは気付いた。


「ブルル!」

 ユニコーンのユーニが風を巻き起こし、現れた、その昔、危ないからと言ってメーテリアの魔法で丸く可愛くなった角が目印だ。

 ユニコーンとシルフでは、格が違いすぎる。
 ユーニもピルピーと同じで魔物になり主人を狙ったシルフに容赦しない、再び襲い掛かって来るシルフを風を操り、今度は大地に叩きつけ、弱ったシルフをその蹄で踏み潰そうとした。


「やめなさい!」
だがその時、メーテリアが叫んだ。

 街の人々は動揺したが、ユーニはその言葉に従った。


「同じ風の精霊同士が
命を奪い合う姿を
メーテリアは見たくないの
解ってあげてユーニ」

 パリィがそう言いながらユーニに近寄りユーニを優しく撫でた。


「貴方もなぜ人を……」
 そう言いながら、風の劔を抜いて大地叩きつけられ弱ったシルフにかざした。


「この劔の中で生きなさい
貴方の力……
人を守る為に使わせて下さい……」

 そう言うと、風の劔から優しい風がシルフを包み静かに吸い込んでいく、シルフも抵抗する様子もなく風の劔に吸い込まれていく。


 マルトの人々はパリィの言葉とメーテリアの行いに、ただただ神聖さを感じていた。


 パリィはふと思い出していた昔、キリングと、極北地域を時間かけて旅をしていた事を、賞金稼ぎをしてキリングと出会い、それからキリングは色々と教えてくれた、国を作る為の旅を二人でしていた。

今、二人は別々の旅をしている。


 キリングは蘇る為の旅、パリィはマルティア国を再興する旅、パリィはふと思った、それぞれの旅に意味がある、だが重なることに意味があるのかも知れないと……。



 その頃……。



「ユリナ
やはりここに来ていたのか」


 ムエルテがマルトの街をあとにし、深い森の中でそう静かに言っていた。

 その森は古の大陸の空気をなぜかとどめた、不思議な森であった。

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