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ライター編
ライター その九
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花車弁護士の影響力は物凄いの一言に尽きる。
会見の時に使った参考資料として俺の記事が引用されたのだが、花車弁護士の会見の前後で俺の記事に対するアクセス数が四桁も増えていたらしい。
元がそれほどなかったとしても、それほどまでの影響力があるというのは凄い事だと思った。それが花車弁護士の影響力なのかテレビをはじめとするメディアの力なのかはわからないのだけれど。
それからしばらくして、ライターである俺がインタビューを受ける機会も増えているのだけれど、今までと立ち位置ががらりと変わって質問をする側から質問を受ける側になったのだ。
俺はなるべく相手の望む答えをわかりやすく丁寧に答えることを心掛けていたのだけれど、それは俺が今までこの質問にはこう答えてもらえると助かるなと思った経験があったからだろう。
それ以外にも俺を取り巻く環境は大きく変わっていた。
今までは記事を書いてそれを買い取ってもらう立場だったのだが、桔梗さんの携わっている雑誌の専任記者になったのだ。期間は一年間なのだけれど、今まで申請しても大丈夫なのか悩むような経費の使い方も出来るようになっているので取材にも力が一層入るといった具合だ。
そして、俺はなぜかコメンテーターと言う役割で昼間のワイドショーの曜日レギュラーに抜擢されてしまった。
俺みたいなライターがテレビに出ることにメリットもデメリットもあるのだけれど、俺みたいに全然無名のライターはとにかく知名度を上げることが大事になってくる。
知らない土地で取材をする場合では特にその効果は顕著で、この人はテレビに出ているから信用出来るかもしれないので協力しようと思う人は意外と多いのだ。
俺はオカルト分野がメインだと思われているのだけれど、今までの仕事を見てしまうとそうとしか言えないような経歴なのだ。俺が他人の立場で俺を見た時にもそう感じるだろうし、オカルトに詳しい人はどこかミステリアスな魅力を感じてしまうものらしい。
曜日レギュラーとはいえ、俺がテレビで政治や経済の事を話せるわけも無いのでその点は不安だったのだが、世の中にはオカルトと位置付けてもいいような摩訶不思議な事件や現象は多々あるらしく、どこからかそのような話題を持ってきて毎週のように俺に話題を振ってくれるテレビ局も凄いものだと感心した。
ちなみに、俺が出ている曜日は他の曜日に比べて娯楽色が強めなのもあるだろうが、テレビ局側から見ると景気のいい数字が取れているらしい。
その縁で特番なんかにも呼ばれているのだけれど、それは夏ごろに放送するらしいのでしばらくはワイドショーに出ている時だけテレビに出ている人になっている。
テレビに出るようになってからあまり取材には行けていないのだけれど、あの事件だけはオカルト要素を無くしたとしても最後までどうなっていったのか気になっている。
今では現地に行けるのも週に三日ほどになってしまっているのだが、テレビに出るようになってからは以前よりも取材に好意的な相手が増えているように思える。
それほどテレビの影響力は凄いようだ。都会ではなく田舎だというのも関係しているとは思うのだけれど、それにしてもテレビの力はまだまだ健在なのだと思い知らされた。
テレビに出るようになってからも桐木さんと舞島さんは俺に対する態度は変わらなかったのだけれど、俺と一緒にいるところを同僚にたまたま目撃された桐木さんたちはちょっとしたスターのような扱いを受けているみたいだ。
俺は役者でも芸人でもないただのライターなのでそこまでだとは思っていないのだが、桐木さんたちはテレビに出ている人と定期的に食事に行っている凄い人と言う印象を持たれているようだ。
花車弁護士とは頻繁に連絡を取りあっているのだが、時間が合わないのか避けれれているのか不明ではあるが、今まで一度も直接会っていないのだ。
直接会えばどのような人なのかおおよそ見当はつくのだが、電話やメールだけではどんな人物なのか全く見えてこない。
もちろん、やり取りの中に花咲容疑者の話題も出てきてはいるのだが、花車弁護士から何か新しい情報を得ることは無かった。新しい情報は花車弁護士が定期的に行っている会見で初めて聞くことが多いのだ。
そして、俺は何度目かのテレビ出演になるのだが、花咲容疑者は身柄が検察に移った後でも一言も話していらしい。
最初の頃は何かを警察に伝えていたらしいのだが、それは全く要領を得ない不思議なことで普通の人とは違う何かを見せつけているようでもあったらしい。
「それでは谷村さんにお伺いします。花咲容疑者は検察に身柄が移っても何も言っていないそうなのですが、これって事件の影響で精神が不安定になっているということでしょうか?」
「そうですね、私も花咲容疑者に直接会って会話をしたわけではないので憶測になってしまいますが、事件現場となっているあの土地の影響が徐々に薄れていることも関係しているのかもしれないですね」
「と言いますと?」
「花咲容疑者が幼少の頃から住んでいるあの土地はある時期において地図にも残せないような場所だったようなのですが、その土地から離れている時間が長くなっている今では花咲容疑者に残っていたその土地の意志みたいなものが抜けていっている状態なのかもしれませんね」
「それですと、今でもあの辺りにはお住まいになっている方も多数いらっしゃると思うのですが、その方たちには影響ないのでしょうか?」
「私は事件の概要を調べて思ったのですが、あれほど残忍な事件を普通の精神状態で行うことが出来るのでしょうか。よほどの恨みでもない限りあのような凄惨な事件を起こすなんて無理だと思います。知らない人を殺すのだって躊躇すると思いますが、肉親をあのような残虐な手段を用いて殺害するなんてまともじゃないと私は思います。ですが、誰でもがあのような事件を起こしてしまうかと言えばそうではありません。むしろ、今まであの土地で殺人事件はおろか、傷害事件だって起こったことがないそうです」
「他の方はそういった事件の加害者になりえなかったのに、花咲容疑者だけがそういった影響を土地から受けたというのは何かあるのでしょうか?」
「私は逮捕されている花咲容疑者と話したこともありませんし、事件現場もまだ規制されているので直接見たことはありません。そんな私が出来ることは、花咲容疑者を知る人に花咲容疑者の過去を尋ねることでした。これは何度か申し上げていると思うのですが、花咲容疑者は小さな頃から精神が不安定になることも多かったらしく、それが原因で何度かご両親も学校や病院に相談に言っていたそうです。残念ながら花咲容疑者のご家族の方に話を伺うことはもうできませんが、昔から家族ぐるみでお付き合いのあった方に聞いても、家族で集まって何かしている時でも花咲容疑者だけは別行動をとっていることも多かったし、一緒に遊びに来ないこともあったそうです。なんと、その傾向は幼稚園の頃から見られたそうです」
「幼稚園の頃と言えば、普通は親御さんと一緒にいたいと思ったりもしそうですが、花咲容疑者はその頃から普通の子供ではなかったのですかね」
「そうですね、小学校に上がった頃には仲の良い友人も数えるほどしかいなかったようで、高校を卒業してから連絡を取っていたのも義理の弟である優一さんだけだったようですね。他は職場の方と多少の業務連絡を取る程度で、プライベートではほとんど関りがなかったと聞いています」
「鑑定の結果はまだ出ていないようでして、花咲容疑者は精神に何か病のようなものを患っているという話も出ているようですが、そういった事もあの事件に影響を与えたりするものなのでしょうか?」
「これは私が色々な方に取材してみて得た情報なのですが、普段は何でもない健康な人でもちょっと精神的に落ち込んだりするようなことがあった場合、悪霊やそれに類するものに魂をひかれるということもあるみたいです。以前、お話を伺った住職さんもご家族に不幸があった時にたまたま立ち寄ってしまった自殺の名所でご自身も身を投げ出そうとしたことがあったそうです。普段から精神も鍛えているような方でも心が弱っている時にはそういった影響を受けてしまうようですし、花咲容疑者のように心の病を患っているかもしれない方はあの土地の影響をもろに受けても仕方ないと思います」
「ちょっとお待ちください。えっと、ここで臨時ニュースが入ってきていますね。済ませんが原稿を読ませていただきます。『花咲容疑者の自宅付近で身元不明の男性が首を吊って亡くなっていた』そうです。男性が首を吊っていたのは事件現場から数百メートル離れた雑木林の中で、たまたま犬の散歩をしていた近所の方が発見して通報したそうです。男性の身元は不明のようですが、警察では自殺と事件の両面から捜査を進める方針だそうです。この亡くなられていた男性が花咲容疑者の関係者なのかは不明ですが、谷村さんはどうお考えでしょうか?」
「亡くなられた男性が花咲容疑者とどういった関係があるのか現時点では不明だと思うのですが、もしかしたら、何の関係も無いただの他人で、自殺願望のある方だったのかもしれません。もしそうでしたら、自殺願望が少しでもある方はあの辺りに近付かない方がいいと思います」
「事件の関係者ではなく、自殺願望がある方だとしたら、あの辺りに近付くと引っ張られてしまうといった感じなのですかね?」
「そうですね。自殺願望がもしある方がいらっしゃいましたら、自殺の名所や凄惨な事件があった場所には近付かない方がいいと思います。自分ではそこに行くつもりは無かったとしても、近くにいるだけで不思議と引き寄せられてしまうこともあるみたいですので、もしも、自殺願望がある方が近くにいたとしたら、出来るだけ楽しくて開放的は場所に連れて行ってあげてください。一度や二度で立ち直れなかったとしても、それだけの回数を一緒に過ごすことで自殺願望も薄れると思いますので」
「確かに、某テーマパークですとか某リゾートに行くと死にたいって思うことないですもんね。皆さんもそのような悩みを身近で抱えていらっしゃる方がいましたら、ぜひどこかに一緒に遊びに行ってあげてください。生きていればつらい事よりも楽しい事の方が多かったりしますからね」
会見の時に使った参考資料として俺の記事が引用されたのだが、花車弁護士の会見の前後で俺の記事に対するアクセス数が四桁も増えていたらしい。
元がそれほどなかったとしても、それほどまでの影響力があるというのは凄い事だと思った。それが花車弁護士の影響力なのかテレビをはじめとするメディアの力なのかはわからないのだけれど。
それからしばらくして、ライターである俺がインタビューを受ける機会も増えているのだけれど、今までと立ち位置ががらりと変わって質問をする側から質問を受ける側になったのだ。
俺はなるべく相手の望む答えをわかりやすく丁寧に答えることを心掛けていたのだけれど、それは俺が今までこの質問にはこう答えてもらえると助かるなと思った経験があったからだろう。
それ以外にも俺を取り巻く環境は大きく変わっていた。
今までは記事を書いてそれを買い取ってもらう立場だったのだが、桔梗さんの携わっている雑誌の専任記者になったのだ。期間は一年間なのだけれど、今まで申請しても大丈夫なのか悩むような経費の使い方も出来るようになっているので取材にも力が一層入るといった具合だ。
そして、俺はなぜかコメンテーターと言う役割で昼間のワイドショーの曜日レギュラーに抜擢されてしまった。
俺みたいなライターがテレビに出ることにメリットもデメリットもあるのだけれど、俺みたいに全然無名のライターはとにかく知名度を上げることが大事になってくる。
知らない土地で取材をする場合では特にその効果は顕著で、この人はテレビに出ているから信用出来るかもしれないので協力しようと思う人は意外と多いのだ。
俺はオカルト分野がメインだと思われているのだけれど、今までの仕事を見てしまうとそうとしか言えないような経歴なのだ。俺が他人の立場で俺を見た時にもそう感じるだろうし、オカルトに詳しい人はどこかミステリアスな魅力を感じてしまうものらしい。
曜日レギュラーとはいえ、俺がテレビで政治や経済の事を話せるわけも無いのでその点は不安だったのだが、世の中にはオカルトと位置付けてもいいような摩訶不思議な事件や現象は多々あるらしく、どこからかそのような話題を持ってきて毎週のように俺に話題を振ってくれるテレビ局も凄いものだと感心した。
ちなみに、俺が出ている曜日は他の曜日に比べて娯楽色が強めなのもあるだろうが、テレビ局側から見ると景気のいい数字が取れているらしい。
その縁で特番なんかにも呼ばれているのだけれど、それは夏ごろに放送するらしいのでしばらくはワイドショーに出ている時だけテレビに出ている人になっている。
テレビに出るようになってからあまり取材には行けていないのだけれど、あの事件だけはオカルト要素を無くしたとしても最後までどうなっていったのか気になっている。
今では現地に行けるのも週に三日ほどになってしまっているのだが、テレビに出るようになってからは以前よりも取材に好意的な相手が増えているように思える。
それほどテレビの影響力は凄いようだ。都会ではなく田舎だというのも関係しているとは思うのだけれど、それにしてもテレビの力はまだまだ健在なのだと思い知らされた。
テレビに出るようになってからも桐木さんと舞島さんは俺に対する態度は変わらなかったのだけれど、俺と一緒にいるところを同僚にたまたま目撃された桐木さんたちはちょっとしたスターのような扱いを受けているみたいだ。
俺は役者でも芸人でもないただのライターなのでそこまでだとは思っていないのだが、桐木さんたちはテレビに出ている人と定期的に食事に行っている凄い人と言う印象を持たれているようだ。
花車弁護士とは頻繁に連絡を取りあっているのだが、時間が合わないのか避けれれているのか不明ではあるが、今まで一度も直接会っていないのだ。
直接会えばどのような人なのかおおよそ見当はつくのだが、電話やメールだけではどんな人物なのか全く見えてこない。
もちろん、やり取りの中に花咲容疑者の話題も出てきてはいるのだが、花車弁護士から何か新しい情報を得ることは無かった。新しい情報は花車弁護士が定期的に行っている会見で初めて聞くことが多いのだ。
そして、俺は何度目かのテレビ出演になるのだが、花咲容疑者は身柄が検察に移った後でも一言も話していらしい。
最初の頃は何かを警察に伝えていたらしいのだが、それは全く要領を得ない不思議なことで普通の人とは違う何かを見せつけているようでもあったらしい。
「それでは谷村さんにお伺いします。花咲容疑者は検察に身柄が移っても何も言っていないそうなのですが、これって事件の影響で精神が不安定になっているということでしょうか?」
「そうですね、私も花咲容疑者に直接会って会話をしたわけではないので憶測になってしまいますが、事件現場となっているあの土地の影響が徐々に薄れていることも関係しているのかもしれないですね」
「と言いますと?」
「花咲容疑者が幼少の頃から住んでいるあの土地はある時期において地図にも残せないような場所だったようなのですが、その土地から離れている時間が長くなっている今では花咲容疑者に残っていたその土地の意志みたいなものが抜けていっている状態なのかもしれませんね」
「それですと、今でもあの辺りにはお住まいになっている方も多数いらっしゃると思うのですが、その方たちには影響ないのでしょうか?」
「私は事件の概要を調べて思ったのですが、あれほど残忍な事件を普通の精神状態で行うことが出来るのでしょうか。よほどの恨みでもない限りあのような凄惨な事件を起こすなんて無理だと思います。知らない人を殺すのだって躊躇すると思いますが、肉親をあのような残虐な手段を用いて殺害するなんてまともじゃないと私は思います。ですが、誰でもがあのような事件を起こしてしまうかと言えばそうではありません。むしろ、今まであの土地で殺人事件はおろか、傷害事件だって起こったことがないそうです」
「他の方はそういった事件の加害者になりえなかったのに、花咲容疑者だけがそういった影響を土地から受けたというのは何かあるのでしょうか?」
「私は逮捕されている花咲容疑者と話したこともありませんし、事件現場もまだ規制されているので直接見たことはありません。そんな私が出来ることは、花咲容疑者を知る人に花咲容疑者の過去を尋ねることでした。これは何度か申し上げていると思うのですが、花咲容疑者は小さな頃から精神が不安定になることも多かったらしく、それが原因で何度かご両親も学校や病院に相談に言っていたそうです。残念ながら花咲容疑者のご家族の方に話を伺うことはもうできませんが、昔から家族ぐるみでお付き合いのあった方に聞いても、家族で集まって何かしている時でも花咲容疑者だけは別行動をとっていることも多かったし、一緒に遊びに来ないこともあったそうです。なんと、その傾向は幼稚園の頃から見られたそうです」
「幼稚園の頃と言えば、普通は親御さんと一緒にいたいと思ったりもしそうですが、花咲容疑者はその頃から普通の子供ではなかったのですかね」
「そうですね、小学校に上がった頃には仲の良い友人も数えるほどしかいなかったようで、高校を卒業してから連絡を取っていたのも義理の弟である優一さんだけだったようですね。他は職場の方と多少の業務連絡を取る程度で、プライベートではほとんど関りがなかったと聞いています」
「鑑定の結果はまだ出ていないようでして、花咲容疑者は精神に何か病のようなものを患っているという話も出ているようですが、そういった事もあの事件に影響を与えたりするものなのでしょうか?」
「これは私が色々な方に取材してみて得た情報なのですが、普段は何でもない健康な人でもちょっと精神的に落ち込んだりするようなことがあった場合、悪霊やそれに類するものに魂をひかれるということもあるみたいです。以前、お話を伺った住職さんもご家族に不幸があった時にたまたま立ち寄ってしまった自殺の名所でご自身も身を投げ出そうとしたことがあったそうです。普段から精神も鍛えているような方でも心が弱っている時にはそういった影響を受けてしまうようですし、花咲容疑者のように心の病を患っているかもしれない方はあの土地の影響をもろに受けても仕方ないと思います」
「ちょっとお待ちください。えっと、ここで臨時ニュースが入ってきていますね。済ませんが原稿を読ませていただきます。『花咲容疑者の自宅付近で身元不明の男性が首を吊って亡くなっていた』そうです。男性が首を吊っていたのは事件現場から数百メートル離れた雑木林の中で、たまたま犬の散歩をしていた近所の方が発見して通報したそうです。男性の身元は不明のようですが、警察では自殺と事件の両面から捜査を進める方針だそうです。この亡くなられていた男性が花咲容疑者の関係者なのかは不明ですが、谷村さんはどうお考えでしょうか?」
「亡くなられた男性が花咲容疑者とどういった関係があるのか現時点では不明だと思うのですが、もしかしたら、何の関係も無いただの他人で、自殺願望のある方だったのかもしれません。もしそうでしたら、自殺願望が少しでもある方はあの辺りに近付かない方がいいと思います」
「事件の関係者ではなく、自殺願望がある方だとしたら、あの辺りに近付くと引っ張られてしまうといった感じなのですかね?」
「そうですね。自殺願望がもしある方がいらっしゃいましたら、自殺の名所や凄惨な事件があった場所には近付かない方がいいと思います。自分ではそこに行くつもりは無かったとしても、近くにいるだけで不思議と引き寄せられてしまうこともあるみたいですので、もしも、自殺願望がある方が近くにいたとしたら、出来るだけ楽しくて開放的は場所に連れて行ってあげてください。一度や二度で立ち直れなかったとしても、それだけの回数を一緒に過ごすことで自殺願望も薄れると思いますので」
「確かに、某テーマパークですとか某リゾートに行くと死にたいって思うことないですもんね。皆さんもそのような悩みを身近で抱えていらっしゃる方がいましたら、ぜひどこかに一緒に遊びに行ってあげてください。生きていればつらい事よりも楽しい事の方が多かったりしますからね」
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