上 下
55 / 200

魔王アスモと勇者リーバの感想戦

しおりを挟む
「もしもだけどさ、あんたが勇者リーバと握手したらどうなると思う?」
「俺はきっと何の抵抗も出来ないくらい好きになっちゃうと思うよ。自慢じゃないけど、俺は守りに自信は無いからな」
「本当に自慢にならないわね。でも、なんで魔王アスモ様は勇者リーバに触れても平気だったんだろ?」
「そりゃ、魔王アスモは会の世界で一番上位の能力者だからな。あいつに何かを出来るのなんて神くらいしかいないってもんだし、あの程度の力では魔王アスモに対抗するには弱すぎたってのがあるんじゃないかな」
「他の世界で最強の魔王でも最高の勇者でも至高の魔導士でも究極の悪魔でも魔王アスモ様に戦いを挑んでどうにかなる相手なんていないもんね。どんなに強くたって魔王アスモ様の前では無力になっちゃうんだもん、酷い話よね」
「そうは言ってもな、魔王アスモでも神には手も足も出ないってのが不思議だよな。魔王アスモくらい強くなっていれば神にも勝てそうなもんなのにな」
「それなんだけどさ、ちょっと良くない噂を聞いたんだよね。魔王アスモ様には言ってないんだけど、あの強さを手に入れるために選んだ選択肢が神の意向によって特別に選ばせてもらえたらしいよ。他の勇者や魔王には選べない特別な事らしいんだってさ。なんでも、魔王アスモ様が選んだ難易度は神以外には絶対に負けないけど、神には絶対に負けるって事らしいんだ」
「神には勝てないってことになってもよ、普通に生きていたら神と戦う事なんて無いだろ。俺らに至っては神という存在がいるらしいという事は知っていても、神が誰でどこにいるのかは全く想像もつかないんだもんな。魔王アスモが口癖のように死んでもう一度だけでも難易度を選びたいって言ってるのはさ、神がその気になって魔王アスモを殺せば魔王アスモの願いが叶えられるって事なんじゃないか」
「そうかもしれないけど、神はこっちの世界を見ているだけで直接関わることなんてほとんどないみたいだよ。前みたいに魔王アスモ様に会いに来る神もいるみたいだけどさ、魔王アスモ様は勝てないまでも引き分けまでならいけるっぽいし、戦うだけじゃない別の方法で勝負をつけるって事もあるみたいだからね」
「そう言うのはよくわからんのだが、何で神は多くの勇者や魔王候補の中から魔王アスモにだけその選択肢を与えたんだろうな」
「それも聞いた話なんで正しくないかもしれないけどね、魔王アスモ様は他の誰よりも優しくて他の誰よりも神を信じていなかったかららしいよ。それに、あの年齢の割にはエッチな事に関する知識も豊富だったからみたいだよ」
「経験じゃなくて知識ってところが何とも言えないな。実際のところあいつはこっちに来る前はどうだったんだろうな」
「人並みの経験はあったみたいだけど、経験以上に知識が凄かったって話だよ。相手に合わせたオモチャを作ることが出来るってのもそう言う知識が活用されていると思うし、それに加えてこっちの世界では計り知れないくらいの経験を重ねているからね。そう言うのも併せて神は魔王アスモ様を選んだんじゃないかな」
「他のやつだったらお前を腹上死させるなんて無理だったかもしれないしな。自分がイケないってわかってたらあんなに長時間責めることなんて出来ないと思うぞ。俺はそんな経験はないけどさ、人間はイケそうにない時は諦めるやつが多いって聞いたこともあるし、魔王アスモも自分がイケないんだったら続ける必要はないって思っても不思議ではないよな」
「まあ、魔王アスモ様がイケないと感じた時に止めるような人だったら私は死んだりしてなかったと思うけどね。でも、私が気持ち良すぎて死んじゃうくらい責め続けてくれたからこそ今の魔王アスモ様がいると言っても過言ではないと思うのよ。私が死んじゃったことで魔王アスモ様の名声も一気に広まったってところもあるしね」
「そのお陰で俺達も楽に稼げてるってところもあるしな。それでよ、今回魔王アスモが相手をした勇者リーバは俺たちの作品のヘビーユーザーだったみたいだけど、お前は何か知ってたか?」
「いや、それは何も知らなかったわ。私達の作品の直接のユーザーじゃなかったみたいだし、私達の知らないくらい遠いところで見ていたっぽいのよね。魔王アスモ様の作品だと三人目くらいまでしか見てなかったっぽいし。もしかしたら、こっちの世界で暮らしていくことで自分が出てる作品を見る日がやってくるかもしれないわね」
「その可能性もありそうだな。編集を終えたら真っ先に勇者リーバに渡しに行ってみようか。どんな反応をするのか楽しみだけど、あいつは自分が出てるやつでも一人でオナニーとかしたりすると思うか?」
「たぶん、あの子はすると思うわよ。今までは他人が魔王アスモ様としているところでオナニーしていたみたいだけど、いざ自分の作品が出来たとなるとじっくり見て当時の事を思い出しながらオナニーすると思うわよ。魔王アスモ様がしてくれることを思い出しながらじっくりと楽しむんじゃないかと思うわ」
「それってよ、お前も自分の出てるやつを見てオナニーしてるって言ってるようなもんじゃないか?」
「そ、そんな事ないわよ。私は別に自分でしなくても平気だし、思い出してオナニーしてたりなんてしないわよ」
「別にお前がしててもしてなくてもどっちでもいいんだけどな。お前はしてなくても勇者リーバは狂ったようにしちゃうんじゃないかって話だしな」
「でもさ、それはどうなんだろうね。今まではあの子の能力でみんなに惚れられて自分自身を見てくれる人がいなかったわけでしょ。自分の能力とは関係なく自分の事をちゃんと見てくれる人がいるってわかったとしたら、今まで見たいにオナニーで解消しようなんて思わなくなっちゃうかもしれないよ。ほら、魔王アスモ様に顔にたくさんかけられたいって言っててもさ、その後にはお腹に出して欲しいとか中に出して欲しいとかどんどん欲が出てきてたみたいだもんね。その気持ちはわかるんだけどさ、ちょっと本格的に目覚めちゃったってのはあるかもしれないよ」
「そうだとしてもよ、あいつの能力が無くなってるわけじゃないんだから結局は魔王アスモ以外は目に入らないんじゃないか。あいつにとって魔王アスモ以外は能力で強制的に惚れさせた相手って認識だろうし、一応勇者なあいつはそんな奴らは相手にしなさそうな感じはするんだけどな」
「そうかもしれないね。でも、魔王アスモ様のテクニックを一度でも体験したあの子は幸運でもあり不幸でもあるのよね。あれ以来私も魔王アスモ様以上の相手なんかに巡り合えることも無いし、巡り合ったとしても満足することも無くなっちゃうんだろうなって思うのよね。あの子もきっと一生満足出来ない体になっちゃってると思うのよね」
「勇者リーバもお前みたいに誰でも彼でも見境なくやっちゃう側だったら気にしないかもしれないけど、勇者リーバはそう言うところは潔癖そうだよな」
「ちょっと、その言い方だと私が不潔みたいじゃない。私はサキュバスだから誰でも相手をするってのが本来の姿なのよ。せっかくだからあんたもインキュバスとして勇者リーバに会いに行ってきたらいいじゃない。きっと魔王アスモ様と比べられて惨敗してしまうと思うわ。それ以前に、あの子の能力であんたは二度と自我を保てなくなるくらい乱れちゃうかもしれないわね。そうなると面白そうだから行ってみたらいいんじゃないかしら」
「そんなのは絶対にごめんだね。他の奴らもそうだと思うんだが、俺は絶対に魔王アスモと同じ相手とはやらないと決めてるんだ。どうやったって嫌な思い出にしかならなそうだしな。こっちの世界では魔王アスモに教育されている配下の魔物がソレ専用の相手として世の中の女性たちの相手をしているんでまだマシみたいだけど、魔王アスモの力が及んでいない他の世界で映像を見た女性たちはエッチをした相手に足して魔王アスモとの違いでダメ出しをしてるみたいだよ。男だけじゃなく女が見ても色々と思うところのある作品になってるってのは喜ばしい事なのかもしれないけれど、世の中の多くの男にとってはマイナスな影響もあるって事なんだよな」
「実際に体験するのと見るだけでは結構違うと思うんだけど、私が思うに、魔王アスモ様のテクニックは見てるだけじゃ伝わらないと思うのよ。同じように自分でしても気持ち良いには変わりないんだけど、魔王アスモ様の場合はそれ以上に気持ち良くしてくれるのよ。自分でも気付かなかった場所を的確に刺激してくれるって相当な事よ。あんたでも無理なんじゃないかな」
「俺は別にテクニックで勝負をかけてるわけじゃないしな。どちらかと言えば精神的に満足させて充実させてからいただいてるって感じだからな」
「残念だけど、魔王アスモ様はテクニックだけじゃなくて心も満たしてくれるのよ。あんたが勝ってるところなんてさ、魔王アスモ様より長く生きてるって事だけなんじゃないかな。ちょっとそれは悲しいわね」
「まあ、実際そうだしな。俺よりもお前の方が先に生まれてると思ったけど、何年くらい先に生まれてたっけ?」
「そんなの答えるわけないでしょ。サキュバスだって女の子なんだし、聞いちゃいけない事の一つや二つはあるんだからね」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件

フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。 寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。 プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い? そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない! スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

これ以上ヤったら●っちゃう!

ヘロディア
恋愛
彼氏が変態である主人公。 いつも自分の部屋に呼んで戯れていたが、とうとう彼の部屋に呼ばれてしまい…

令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました

フルーツパフェ
大衆娯楽
 とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。  曰く、全校生徒はパンツを履くこと。  生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?  史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

処理中です...