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魔法と私達 前編
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まー君にこいつを止めてくれと言われたけど、どうやって止めればいいんだろう?
とりあえず、殺さない程度に攻撃してみようかな。殺さない程度ってのも難しそうだけど、ちょっと本気を出してしまったら死んじゃうかもしれないんだよな。でも、まだまだ手加減が難しいけど、その辺の人よりは強そうだし、多少は力を入れても大丈夫だよね?
もし、私の攻撃に耐えられないんだとしたら、見た目ほど強くないって事だしな。ちょっとくらいなら大丈夫だって信じてみようかな。
大丈夫なんだよねって信じてたけど、私の軽い攻撃でもこの人は体の一部が吹っ飛んでしまったよ。これはもう助からないかもしれないと思ったけど、この人はそんな事は気にしていない様子だよ。どうしたらいいんだろうって思って見ていたら、この人は嬉しそうにニヤニヤと笑いながら私を見ていたの。本当に気持ち悪い。
「素晴らしい力を持っていますね。その力を私のために役立てませんか?」
この人のなくなった体が少しずつ再生しているのを見るのも気持ち悪かったけれど、私の耳元で囁いてきた声はもっと気持ち悪かった。思わず相手のお腹に大きな穴をあけるくらいには気持ち悪いと感じていた。こんなに近くに寄られたって事だけでも気持ち悪いっていうのに、私の耳元で喋るなんて最低すぎる。まー君の前ではあんまりはしたない事はしたくないんだけど、ちょっと本気を出してしまってもいいよね。
だって、こいつ気持ち悪いんだもん。
「おやおや、そんなに拒否しなくてもいいじゃないですか。私も少しは傷付くというものですよ。それに、あなた方が私を呼び出したのに、何の手土産も無いだなんて失礼だとは思いませんかね?」
「私は呼び出してないですけど」
「そうでしたか。では、彼に呼び出されたという事ですね。ふむふむ、ざっと見た感じですが、彼はあなたと違って私達と戦えるだけの力はないみたいですね。あなた方が私に何か頼み事や願い事も無いみたいですし、彼を殺して命をいただいて戻ることにしますか。いいですか、あなたは私の邪魔をせずにその場にとどまっていてくださいね。これはお願いではなく、命令ですからね。命令ですよ」
私に勝てないからってまー君を狙うっていうの?
そんな事は許さないし、私がそんな事をさせるわけがない。大体なんでこいつは私に命令なんてしようとしてるのかしら。こんな奴の命令なんて、そんなの聞くわけないでしょ。
そう思っていたんだけど、私は自分の体が動かないのに気が付いた。指先にも力は入らないし、目も動かすことが出来なかった。さっきまで調子がいいと思っていたばっかりなのに、今は何も出来ず呼吸すらどうやってしていたのかって事がわからなくなっていた。
このままじゃまー君が殺されてしまう。そう思った時には、私の目の前にまー君の首を持っている男がやってきた。
「あなたとは違ってこの男の子は無抵抗でしたよ。もっとも、私のスピードについてこれなかったようですが、手応えが無さ過ぎて拍子抜けしました。せっかくなんで、動けないあなたの命も頂いていくことにしましょうね。ここのシスターもあの程度の命で私が満足するなんて思っていなかったでしょうし、あなたの命も頂いていきますよ。安心してください。お釣りなんて出ないようにみんなで分けますからね」
この男は私のまー君を殺した。まー君を殺してしまった。まー君を殺しやがった。まー君を殺しやがった。私のまー君を殺しやがった。私の大切なまー君を殺しやがった。許さない。絶対に許さない。どんなに謝ったとしても許してやらない。生きていることを後悔するくらいメチャクチャにしてやる。何度も何度も繰り返し殺してやる。
目の前が真っ白になるというのはこの事なのだろうと後でわかったことなのだが、私は動かなくなっている体を無理やり動かし、もてる力をすべて使って目の前のこの男の体を粉砕していた。さっきまで動かなかった体を無理やり動かしているので全身が筋肉痛のような状態になっているのだけれど、まー君を失ったという痛みの方が辛いのだ。
私がこの男の体をいくら粉砕しても平気な顔をして再生しているのが腹立たしかったので、再生を止める方法を探したのだけれど、どうしてもそれを見付けられなかった。見付けられなかったのだから、ある程度再生が進むと、私はそれを破壊するだけだった。何度再生したとしても壊し続ける。私に出来ることはそれしかないのだ。体の痛みなんて関係ない。こいつが死ぬまで殺し続けるだけなのだ。
それでまー君が戻ってくるなら問題ないけれど、失われた命は戻ってこない。もう大切な人が戻ってこないのだ。
こんな世界に一人で取り残された私はこれからどうすればいいのだろう?
いっそのこと、この世界に住んでいる人達を全員殺してやろうかしら。
そんな事を考えていると、だんだんと再生する速度が遅くなっていることに気付いた。さっきまでなら何事も無く笑いながら再生していたと思うのだけれど、少しだけ表情に焦りが見えてきたと思う。それは気のせいかもしれないけれど、再生する速度は確実に落ちていた。こいつの再生能力はすさまじいものがあるのだけれど、それにも限りがあるのか徐々にではあるが再生が間に合わなくなっていた。
このまま続けていればまー君を殺した恨みははらすことが出来るんじゃないかな。
とりあえず、殺さない程度に攻撃してみようかな。殺さない程度ってのも難しそうだけど、ちょっと本気を出してしまったら死んじゃうかもしれないんだよな。でも、まだまだ手加減が難しいけど、その辺の人よりは強そうだし、多少は力を入れても大丈夫だよね?
もし、私の攻撃に耐えられないんだとしたら、見た目ほど強くないって事だしな。ちょっとくらいなら大丈夫だって信じてみようかな。
大丈夫なんだよねって信じてたけど、私の軽い攻撃でもこの人は体の一部が吹っ飛んでしまったよ。これはもう助からないかもしれないと思ったけど、この人はそんな事は気にしていない様子だよ。どうしたらいいんだろうって思って見ていたら、この人は嬉しそうにニヤニヤと笑いながら私を見ていたの。本当に気持ち悪い。
「素晴らしい力を持っていますね。その力を私のために役立てませんか?」
この人のなくなった体が少しずつ再生しているのを見るのも気持ち悪かったけれど、私の耳元で囁いてきた声はもっと気持ち悪かった。思わず相手のお腹に大きな穴をあけるくらいには気持ち悪いと感じていた。こんなに近くに寄られたって事だけでも気持ち悪いっていうのに、私の耳元で喋るなんて最低すぎる。まー君の前ではあんまりはしたない事はしたくないんだけど、ちょっと本気を出してしまってもいいよね。
だって、こいつ気持ち悪いんだもん。
「おやおや、そんなに拒否しなくてもいいじゃないですか。私も少しは傷付くというものですよ。それに、あなた方が私を呼び出したのに、何の手土産も無いだなんて失礼だとは思いませんかね?」
「私は呼び出してないですけど」
「そうでしたか。では、彼に呼び出されたという事ですね。ふむふむ、ざっと見た感じですが、彼はあなたと違って私達と戦えるだけの力はないみたいですね。あなた方が私に何か頼み事や願い事も無いみたいですし、彼を殺して命をいただいて戻ることにしますか。いいですか、あなたは私の邪魔をせずにその場にとどまっていてくださいね。これはお願いではなく、命令ですからね。命令ですよ」
私に勝てないからってまー君を狙うっていうの?
そんな事は許さないし、私がそんな事をさせるわけがない。大体なんでこいつは私に命令なんてしようとしてるのかしら。こんな奴の命令なんて、そんなの聞くわけないでしょ。
そう思っていたんだけど、私は自分の体が動かないのに気が付いた。指先にも力は入らないし、目も動かすことが出来なかった。さっきまで調子がいいと思っていたばっかりなのに、今は何も出来ず呼吸すらどうやってしていたのかって事がわからなくなっていた。
このままじゃまー君が殺されてしまう。そう思った時には、私の目の前にまー君の首を持っている男がやってきた。
「あなたとは違ってこの男の子は無抵抗でしたよ。もっとも、私のスピードについてこれなかったようですが、手応えが無さ過ぎて拍子抜けしました。せっかくなんで、動けないあなたの命も頂いていくことにしましょうね。ここのシスターもあの程度の命で私が満足するなんて思っていなかったでしょうし、あなたの命も頂いていきますよ。安心してください。お釣りなんて出ないようにみんなで分けますからね」
この男は私のまー君を殺した。まー君を殺してしまった。まー君を殺しやがった。まー君を殺しやがった。私のまー君を殺しやがった。私の大切なまー君を殺しやがった。許さない。絶対に許さない。どんなに謝ったとしても許してやらない。生きていることを後悔するくらいメチャクチャにしてやる。何度も何度も繰り返し殺してやる。
目の前が真っ白になるというのはこの事なのだろうと後でわかったことなのだが、私は動かなくなっている体を無理やり動かし、もてる力をすべて使って目の前のこの男の体を粉砕していた。さっきまで動かなかった体を無理やり動かしているので全身が筋肉痛のような状態になっているのだけれど、まー君を失ったという痛みの方が辛いのだ。
私がこの男の体をいくら粉砕しても平気な顔をして再生しているのが腹立たしかったので、再生を止める方法を探したのだけれど、どうしてもそれを見付けられなかった。見付けられなかったのだから、ある程度再生が進むと、私はそれを破壊するだけだった。何度再生したとしても壊し続ける。私に出来ることはそれしかないのだ。体の痛みなんて関係ない。こいつが死ぬまで殺し続けるだけなのだ。
それでまー君が戻ってくるなら問題ないけれど、失われた命は戻ってこない。もう大切な人が戻ってこないのだ。
こんな世界に一人で取り残された私はこれからどうすればいいのだろう?
いっそのこと、この世界に住んでいる人達を全員殺してやろうかしら。
そんな事を考えていると、だんだんと再生する速度が遅くなっていることに気付いた。さっきまでなら何事も無く笑いながら再生していたと思うのだけれど、少しだけ表情に焦りが見えてきたと思う。それは気のせいかもしれないけれど、再生する速度は確実に落ちていた。こいつの再生能力はすさまじいものがあるのだけれど、それにも限りがあるのか徐々にではあるが再生が間に合わなくなっていた。
このまま続けていればまー君を殺した恨みははらすことが出来るんじゃないかな。
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