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うまなちゃんのチョコレート工場
うまなちゃんのチョコレート工場 第九話
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偽福島君がどうしてこんな派手な工場にしたのか気にはなるんだけど、そんな事なんて今はどうでもいい。チョコレートを食べてから少しだけ体が熱くなってきている気がするし、アルコールが入っている可能性があったりするのだろうか。今までお酒は飲んだことなんてないんだけど、胃の中が熱くなっているように感じているのは私の体内にお酒が入ったからなんじゃないだろうか。まだ未成年である私がお酒を飲むなんて許されない好意だと思うんだけど、こっちの世界では法律で未成年の飲酒を禁止しているのかわからない。うまなちゃんに聞けばわかるんだろうけど、それを知っていて私にチョコレートを食べさせてくれたので問題無いのかもしれない。
それにしても、チョコを食べれば食べるほど体の芯から熱くなってきている。心なしか顔も熱くなってきている気がするし、息遣いだって少しだけ荒くなってきているかもしれない。でも、私以外のみんなはそんな変化は見受けられずチョコを食べ続けているのだ。いったいこれはどういうことなのだろうか。その答えを私は知りたい。
だが、私はなぜか黙って座っている事も出来ずに横になってしまった。イザーさんも四天王の三人も心配はしてくれているんだけど、うまなちゃんだけは私の事を見ずに何か探しているような感じに見えた。私の事を心配はしてないようなのだけど、それって私は特に問題のある状況ではないという事なのかもしれない。うまなちゃんは私の事を絶対に見捨てたりしないような気がしているが、それについては何の根拠も無いのである。
「ねえ、愛華ちゃんが苦しそうにしてるんだけど、普通に食べて大丈夫なやつだったんだよね?」
イザーさんは私の事を心配そうな顔で見守りながらうまなちゃんに話しかけているのだけれど、うまなちゃんはその質問に対して今すぐに答えるような感じではなく適当に流しているように感じていた。それを感じ取ったのかイザーさんは少しだけうまなちゃん似イラ立っているようにも見えたのだけれど、うまなちゃんに対してそんな感じの態度をとるイザーさんを初めて見たような気がする。
「これって私達は食べても大丈夫だけど、愛華ちゃんみたいに外から来た人はあんまり食べない方が良いって事じゃないよね?」
「うん、問題は無いはずだよ。甘味以外の成分は完全に抜いてあると思うし。問題があったとしたら、チョコじゃなくてあの部屋で蒸気を吸い過ぎてしまったってのがあるかもしれないね。みんなはあの蒸気を吸っちゃ良くないって無意識のうちに気付いてたと思うんだけど、愛華ちゃんはそれに気付けなかったのかもしれないんだよね。もしくは、あの蒸気は危ないって気付いてはいたけど、釧路太郎先生として小説のネタに出来るんだったら小さな危険なんて気にしないって思いだったのかもしれないね。どっちにしろ、このチョコは体に悪い成分は入っていないからね。そんな悪い成分が入ってたらイザーも四天王のみんなも飲み込んでないと思うけど」
私は何とか状態を起こしてみんなの事を見ていたのだけれど、何か探しているうまなちゃん以外の四人はみんなお互いを心配そうに見ていた。私の事も心配しているというのはわかるんだけど、自分たちの事も少し心配になっているというのは私でも理解は出来た。私みたいに体調が悪くなるようなことは無さそうだけど、四人ともどこか不安そうにしていた。
「そんなに心配しなくても大丈夫だって。本当に危ない成分とかは残ってないから」
「残ってないってどういうこと。何か危険な薬とか使ってたりするって事なの?」
「違うって。そういうのじゃないって。本当に大丈夫なやつだから。念のためにあなた達だけが向上に入れるようにしたんだし、問題なんて何も無いって」
「私達だけ入れるようにしたって、その意味も分からないんだけど」
うまなちゃん達はまだ何か言い争ってはいるんだけど、興奮気味のイザーさん達に比べてうまなちゃんはやけに落ち着いているように見える。その落ち着きようを見ていると本当に何も危ない事なんて無いんじゃないかと思えてくる。こんな風になってしまった私が悪いんじゃないかなって思ってしまうんだけど、やけに服の締め付けが気になってくる。服だけじゃなくて下着の締め付けもだんだん気になってきちゃうんだけど、ここで下着をとることなんて出来るわけない。こんな気持ちになったことなんて一度も無かったのに、何かヘンかも。
「愛華ちゃん、凄く苦しそうだけど大丈夫?」
「本当だ。なんか息も荒くなってるけど大丈夫ですか?」
「ねえ、うまな様。愛華様が苦しそうにしてるんですけど、本当に大丈夫なんですか?」
「大丈夫だと思うんだけど。命に別状はないと思うよ。ちょっとだけ愛華ちゃんの感覚が過敏になってるだけだと思うんだ」
「それって、どういうことなの?」
「たぶん、チョコレートを甘くするために使った甘味料が原因だと思うんだよね。女の子には効果が無いと思って油断してたんだけど、さすがにあの場所に長時間いたら影響が出ちゃうかもしれないもんね。でも、本当に体に悪い成分とかは入ってないから大丈夫だと思うよ」
「甘味料って何を使ってるの?」
「それはね……」
それにしても、チョコを食べれば食べるほど体の芯から熱くなってきている。心なしか顔も熱くなってきている気がするし、息遣いだって少しだけ荒くなってきているかもしれない。でも、私以外のみんなはそんな変化は見受けられずチョコを食べ続けているのだ。いったいこれはどういうことなのだろうか。その答えを私は知りたい。
だが、私はなぜか黙って座っている事も出来ずに横になってしまった。イザーさんも四天王の三人も心配はしてくれているんだけど、うまなちゃんだけは私の事を見ずに何か探しているような感じに見えた。私の事を心配はしてないようなのだけど、それって私は特に問題のある状況ではないという事なのかもしれない。うまなちゃんは私の事を絶対に見捨てたりしないような気がしているが、それについては何の根拠も無いのである。
「ねえ、愛華ちゃんが苦しそうにしてるんだけど、普通に食べて大丈夫なやつだったんだよね?」
イザーさんは私の事を心配そうな顔で見守りながらうまなちゃんに話しかけているのだけれど、うまなちゃんはその質問に対して今すぐに答えるような感じではなく適当に流しているように感じていた。それを感じ取ったのかイザーさんは少しだけうまなちゃん似イラ立っているようにも見えたのだけれど、うまなちゃんに対してそんな感じの態度をとるイザーさんを初めて見たような気がする。
「これって私達は食べても大丈夫だけど、愛華ちゃんみたいに外から来た人はあんまり食べない方が良いって事じゃないよね?」
「うん、問題は無いはずだよ。甘味以外の成分は完全に抜いてあると思うし。問題があったとしたら、チョコじゃなくてあの部屋で蒸気を吸い過ぎてしまったってのがあるかもしれないね。みんなはあの蒸気を吸っちゃ良くないって無意識のうちに気付いてたと思うんだけど、愛華ちゃんはそれに気付けなかったのかもしれないんだよね。もしくは、あの蒸気は危ないって気付いてはいたけど、釧路太郎先生として小説のネタに出来るんだったら小さな危険なんて気にしないって思いだったのかもしれないね。どっちにしろ、このチョコは体に悪い成分は入っていないからね。そんな悪い成分が入ってたらイザーも四天王のみんなも飲み込んでないと思うけど」
私は何とか状態を起こしてみんなの事を見ていたのだけれど、何か探しているうまなちゃん以外の四人はみんなお互いを心配そうに見ていた。私の事も心配しているというのはわかるんだけど、自分たちの事も少し心配になっているというのは私でも理解は出来た。私みたいに体調が悪くなるようなことは無さそうだけど、四人ともどこか不安そうにしていた。
「そんなに心配しなくても大丈夫だって。本当に危ない成分とかは残ってないから」
「残ってないってどういうこと。何か危険な薬とか使ってたりするって事なの?」
「違うって。そういうのじゃないって。本当に大丈夫なやつだから。念のためにあなた達だけが向上に入れるようにしたんだし、問題なんて何も無いって」
「私達だけ入れるようにしたって、その意味も分からないんだけど」
うまなちゃん達はまだ何か言い争ってはいるんだけど、興奮気味のイザーさん達に比べてうまなちゃんはやけに落ち着いているように見える。その落ち着きようを見ていると本当に何も危ない事なんて無いんじゃないかと思えてくる。こんな風になってしまった私が悪いんじゃないかなって思ってしまうんだけど、やけに服の締め付けが気になってくる。服だけじゃなくて下着の締め付けもだんだん気になってきちゃうんだけど、ここで下着をとることなんて出来るわけない。こんな気持ちになったことなんて一度も無かったのに、何かヘンかも。
「愛華ちゃん、凄く苦しそうだけど大丈夫?」
「本当だ。なんか息も荒くなってるけど大丈夫ですか?」
「ねえ、うまな様。愛華様が苦しそうにしてるんですけど、本当に大丈夫なんですか?」
「大丈夫だと思うんだけど。命に別状はないと思うよ。ちょっとだけ愛華ちゃんの感覚が過敏になってるだけだと思うんだ」
「それって、どういうことなの?」
「たぶん、チョコレートを甘くするために使った甘味料が原因だと思うんだよね。女の子には効果が無いと思って油断してたんだけど、さすがにあの場所に長時間いたら影響が出ちゃうかもしれないもんね。でも、本当に体に悪い成分とかは入ってないから大丈夫だと思うよ」
「甘味料って何を使ってるの?」
「それはね……」
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