EL世界記

ぜろせろり

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#42 かわいいお嫁さん

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「という訳で...あまり積もる話も無いんですよね。元王族のコービョさんも気づいたら集会所にいましたし」

話をまとめると

ビビとリン、そして僕自身も

それぞれの理由で故郷を飛び出し

逃げ込んだ先がたまたまフラワが働いていた集会所だった

ということだ

「なんか...ほんとに何でもないな」

「あ、一応補足しとくが今は人は食べないぞ!」

ビビによると

ゾンビの習性『食人』は

暫く我慢したら卒業できるという

「なんて適当な...」

「あはは...ではコービョさん他に...」

フラワが講義を続けようとした時

「お前ら、そろそろここを出るぞ」

トシキが部屋に入ってきた

僕らはELへ行く門のある街

Refへ向かうため

今日から旅を再開するところだった





「お気を付けてトシキ=ルテン殿」

滞在していた戦闘員の1人がトシキに頭を下げる

「俺はトシキ=リンゴロだっつーの」

僕らは第三地区を後にし

歩き始めた

...のだが





「貴方がコービョ様ですの!!」

馬車に乗って現れた

優雅なドレスを身に纏った女性

「私はアズミ=ハルクス、貴方!私の夫になりなさい!」

......はい?

「ちょ、ちょっと待ってください!!いきなり何なんですか...」

流石の僕もいきなりの求婚は動揺する(ブーメラン)

「そ、それに僕にはこんなかわいいお嫁さんがいるし!!」

焦りまくったせいか

咄嗟にフラワを引き寄せた

「は、はいっ...?!」

「へぇ...確かに可愛いわね」

案外アズミという女も乗ってきた

「それでは爺や!この子を私の夫にしますわ!」

「へ?」

ボディガードのような人達に捕まえられ

フラワは馬車へと連れていかれる

「待て、お前らは何だ」

その行く先をトシキが妨げる

「アズミ様は国王マークン=ハルクスの娘。命令に逆らおうものなら死刑だ」

ボディガードの1人がそう言って

トシキを押しのけ馬車にフラワを乗せた

そしてフラワを乗せた馬車は嵐のように去っていった
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