【絶対、現世に帰るんだから!!】家族みんなで異世界転生したら、父と母が武器になったけど、現世に帰ったら人間に戻れるの？女神様!?(第1部)

第3章 ディオーネとの出会い

第3話 約束

「食事の前に体を綺麗に洗って来なさい」
　ディオーネにそう言われ、瑠依と勇治は沐浴する。

　召使いの女性に案内され瑠依と勇治は食堂にやってきた。
　ディオーネはリクとクウを連れて、剣と杖を抱えて食堂に来る。

　ディオーネは
「あなた達、魔法も剣も使いこなせないのに、よく魔物の森の中を無事に来れたわね～」
　と、言いながら剣と杖を二人に渡した。

「はい、リクに助けられました」
　瑠依は、リクを見た。

「リクってこの犬の事？」
　ディオーネは瑠依の側に座った犬を見た。

「はい、リクの体を使ってケルベロスを召喚するんです」
　瑠依はリクの頭を撫でた。

「えっ？魔獣ケルベロスに？」
　ディオーネはリクの顔をじっと見た。
「今、召喚出来る？」

　瑠依は
「はい」と返事すると瑠依は杖を掲げた。
「出でよ！ケルベロス！」
　そう唱えるとリクはケルベロスに変わった。

　ディオーネは、ケルベロスに
「あなたは魔獣ケルベロスなの？」
　と聞いた。

　するとケルベロスは
「いかにも我はケルベロス」
　と答えた。

「え～！？喋った！！」
　瑠依も勇治も父も母も驚いてる。

「ケルベロスは伝説の魔獣だから魔物と違って、知能も能力も桁違いに違うわよ、、、話ぐらい出来て当たり前よ」
　ディオーネはケルベロスを見ながら話した。
「魔獣ケルベロスよ…そなたほどの高位の魔獣が、何故にこの子達を手助けしてくれるの？」

「天界に遊びに行った時に、この子らの姉、唯と仲良くなっておったのじゃが…しばらくしてからこの子らが転生するから助けてあげてと頼まれての～」
　ディオーネは(言い伝えでは、ケルベロスは地獄の門番じゃ……)と思ったが口にしなかった。

「これからもこの子らを助けてくれるの？」

「もちろんじゃ、それが唯と交わした約束だからの～」

「唯はほんとに家族思いね～」
　ディオーネは瑠依達に微笑みながら言った。
「ありがとう、ケルベロス。これからもこの子達の事を頼んだわよ」

「うむ」
　そう言うと、リクに戻った。

「ちなみに瑠依…召喚する時に杖を掲げてるけど、杖を掲げないと召喚出来ないの？」
　ディオーネは瑠依に尋ねた。

　瑠依は
「そうした方が格好いいかなと思って、、、」
　と言いながら舌を出した。