130 / 185
サジシーム
第130話 ダリアの割譲
しおりを挟む
メフメトはイライラしていた。
サジシームは、いかにも小さくなってかしこまっていた。
「金! 金! 金!」
メフメトは叫んだ。
「お前には、それしか頭にないのか」
「そうは、仰せられましても……」
サジシームは口答えした。
調子に乗って、無鉄砲にも他国の領地に攻め入り、惨敗を食らったのはメフメトの責任だった。
サジシームの手柄を取り上げて、すっかり勢い込んで無謀な戦いに走ったのである。
同じ攻めこむにしても、先の展望や目的は考えていたいのだろうか。
彼らはいつでもそうだった。商業が盛んで、文化的にも最も豊かと言われているメフメトの部族でさえこの有様だ。
結果は無残なものだった。
ロンゴバルトのどの首長も、当分、メフメトの話など聞かないだろう。
サジシームは、メフメトの前では恐縮したようなふりをしているが、メフメトの失敗をあざ笑っていた。好都合だった。
「身代金だけ取って、人質を解放したいだなんて! もっと使いようがあるだろう」
「人質と言うのは厄介なものでございまして、それぞれの事情をきちんと聴かねば使いようもございません。人数が多ければ、それだけ面倒なものでございます」
メフメトにしたところで、人質の具体的な利用の方針はなかったので、それ以上突っ込むことはできなかった。
「だがな、金だけでなくて……そう、領土を獲得したかったのだ。人質と引き換えにその者の領土を取り上げるわけにはいかなかったのか」
「メフメト様、領土を取り上げたところで、こまごました飛び地を管理するのは大変でございます。土地の者にはきっと敵視されることでございましょう。野盗に扮した百姓どもに攻撃されてはたまりません」
ダリアに無鉄砲にも乗り込んで行って、帰途、野盗に扮した百姓どもに散々な目に遭わされたメフメトは、嫌味を言ってるのかと思ったが、認めるのが嫌なので黙っていた。
「お前は土地管理くらい出来んのか?」
「はい。残念ながら」
メフメトは不満そうに甥を眺めた。
「それにしても、王一家はまだ残っておるのじゃろ」
「はい」
「それはどうするのだ」
「王の持つ所領は莫大でございます」
「それをロンゴバルトのものにするのだな?」
サジシームは黙っていた。
黙っていれば、伯父がイラついて訳の分からないことを言い出すのはわかっていた。
「どうするつもりなのだ」
「国王の所領は、北部に多うございまして」
国王の所領も全国に散らばっていた。貴族どもの所領を思えば格段に多かったが、散らばってるため管理が難しく、税を取り立てるのに王自身が苦労していた。
だが、北部地方に特に多いわけではない。
メフメトはそんなことは知らない。
「北部地方……と言うと金山も含まれるのか?」
「いえ。あれは王の所領にはございません。レイビックは……」
そう言ったとたん、メフメトがの目が光ったように思った。金山の話に乗ってきたなとサジシームは期待した。
「レイビック」
「金山でございます」
だが、メフメトの脳裏に浮かんだのは、金山だけではなかった。レイビックの話を聞くと、子どもの頃に読んだ昔ばなしが頭をよぎる。
「魔王伝説の地か」
サジシームには何の話か分からなかった。
メフメトは、この間、老師から借り出してきた本をサジシームに貸し出した。
さすがにサジシームはむっとした。この忙しい時に、昔の伝説を読めとは!
メフメトは迷信深過ぎるとサジシームはイライラした。魔王伝説なんかどうでもいいだろう。今は、ダリアに食い込む千載一遇のチャンスなのだ。
「まあ、レイビックは外した方が良いだろう。北の果てだ。遠すぎる」
サジシームは必死になった。北に関心を持ってほしいのだ。北には金がある。そして、そのほかにルシアがいた。黄金のような、あのルシア。
「はばかりながら、メフメト様」
サジシームは言った。
「王領は北側に多く、レイビックのすぐ近くのベルブルグには内通者がおりまする」
「ハブファンのことか?」
「左様で」
「役に立つのか? その男?」
「立ちますとも。ダリアの貴族の称号も取得させました」
メフメトには、あまり良く分からなかった。彼は、ダリアの細かい事情に関心がなかった。唯一、彼の心に食い込んでいたのは、魔王の伝説だった。
「ダリアの国中の主だった貴族を集めて証人にいたしましょう。王の所領をメフメト様へ移譲させるのです」
「そんなこと出来るかな?」
「できない訳がございますまい」
「人質の領主どもの領地だって、同様に移譲させればよかったではないか」
サジシームは首を振った。
「それぞれの領地と領主の関係性が問題なのです。貴族領は直接管理されている。領民たちとのきずなも深い。だが、王領は関係性が薄い。王が直接管理せず、代理人が間に入るからです。領民からしてみれば、領主がダリアの王だろうとメフメト様だろうと、顔さえ見たことがない所有者が変わっただけです。新しい代官が誰だろうが、取りたてる税の額さえ変わらなければ、彼らは気にしないでしょう」
「そんなものなのか? ダリアのやり方は良く分からぬ」
「せっかく王一家が人質になってるのですから、領土の割譲くらい当然でしょう」
「うまくいけばいいがの?」
貴族どものわずかな領地すら手に入らなかったのだ。
王領なら手に入る理屈がメフメトにはイマイチわからなかった。
それでなくとも、数週間前、メフメトはダリア領に攻め込んで、大失敗したのだ。
「それに、王一家はダリアに戻るわけだ。必ず、奪われた領地の奪還を試みるだろう」
サジシームはニヤリと笑った。
「メフメト様、人のいいことを」
「なんだと?」
「人質を返したりするはずがないではありませんか」
「今、人質を帰すと言ったではないか。それと引き換えに領土の割譲を求めると」
「返すのは王だけです」
メフメトはサジシームを見つめた。どういうことだ?
「まずは、王を帰し、王妃と王太子を返してほしくば、領土を割譲せよと求めるのです。そして、その証人に国中の主だった貴族を集めよと」
「証人?」
「領土のやり取りの保証は、どうするのですか? 約束を反故にされてはたまりません」
メフメトは懐疑的だった。
「そんなもの、何にもなりはしないと思うがな。貴族どもは、王の所領の帰属とは無関係だ。王が領地を割譲しようが、ロンゴバルトと敵対しようが、何の権利もないだろう」
「ダリアは一つの国としてまとまっております。王一人の問題ではない。自分たちの国の行く末なのです」
「それなら余計証人になりたがらないだろう。国の引き渡しの責任なんか取りたくないんじゃないか? それに証人がいたところで、王は約束を反故するだろう。全く意味がないじゃろ」
「いいえ。証人をあてにしているわけではありません」
「お前のいうことはさっぱりわからんぞ? それなら、証人を集める必要はないではないか」
「メフメト様。今、メフメト様がおっしゃったお言葉の中に回答はあるのです」
メフメトには何のことだか、さっぱりわからなかった。
「証人を集める必要があるのです。つまり、貴族どもをもう一度集めたいのです。目的はそちらです」
「人質事件の後だ。容易には集まるまい」
「集めるのは王の仕事です。集められなければ、人質は帰さない」
「なぜ、貴族どもなど集めたいのだ」
サジシームは、答えた。ようやく話をここまで持ち込めた。
「貴族全員に用事があるのではない。用事があるのは、金鉱の持ち主、レイビック伯だけです」
サジシームは、いかにも小さくなってかしこまっていた。
「金! 金! 金!」
メフメトは叫んだ。
「お前には、それしか頭にないのか」
「そうは、仰せられましても……」
サジシームは口答えした。
調子に乗って、無鉄砲にも他国の領地に攻め入り、惨敗を食らったのはメフメトの責任だった。
サジシームの手柄を取り上げて、すっかり勢い込んで無謀な戦いに走ったのである。
同じ攻めこむにしても、先の展望や目的は考えていたいのだろうか。
彼らはいつでもそうだった。商業が盛んで、文化的にも最も豊かと言われているメフメトの部族でさえこの有様だ。
結果は無残なものだった。
ロンゴバルトのどの首長も、当分、メフメトの話など聞かないだろう。
サジシームは、メフメトの前では恐縮したようなふりをしているが、メフメトの失敗をあざ笑っていた。好都合だった。
「身代金だけ取って、人質を解放したいだなんて! もっと使いようがあるだろう」
「人質と言うのは厄介なものでございまして、それぞれの事情をきちんと聴かねば使いようもございません。人数が多ければ、それだけ面倒なものでございます」
メフメトにしたところで、人質の具体的な利用の方針はなかったので、それ以上突っ込むことはできなかった。
「だがな、金だけでなくて……そう、領土を獲得したかったのだ。人質と引き換えにその者の領土を取り上げるわけにはいかなかったのか」
「メフメト様、領土を取り上げたところで、こまごました飛び地を管理するのは大変でございます。土地の者にはきっと敵視されることでございましょう。野盗に扮した百姓どもに攻撃されてはたまりません」
ダリアに無鉄砲にも乗り込んで行って、帰途、野盗に扮した百姓どもに散々な目に遭わされたメフメトは、嫌味を言ってるのかと思ったが、認めるのが嫌なので黙っていた。
「お前は土地管理くらい出来んのか?」
「はい。残念ながら」
メフメトは不満そうに甥を眺めた。
「それにしても、王一家はまだ残っておるのじゃろ」
「はい」
「それはどうするのだ」
「王の持つ所領は莫大でございます」
「それをロンゴバルトのものにするのだな?」
サジシームは黙っていた。
黙っていれば、伯父がイラついて訳の分からないことを言い出すのはわかっていた。
「どうするつもりなのだ」
「国王の所領は、北部に多うございまして」
国王の所領も全国に散らばっていた。貴族どもの所領を思えば格段に多かったが、散らばってるため管理が難しく、税を取り立てるのに王自身が苦労していた。
だが、北部地方に特に多いわけではない。
メフメトはそんなことは知らない。
「北部地方……と言うと金山も含まれるのか?」
「いえ。あれは王の所領にはございません。レイビックは……」
そう言ったとたん、メフメトがの目が光ったように思った。金山の話に乗ってきたなとサジシームは期待した。
「レイビック」
「金山でございます」
だが、メフメトの脳裏に浮かんだのは、金山だけではなかった。レイビックの話を聞くと、子どもの頃に読んだ昔ばなしが頭をよぎる。
「魔王伝説の地か」
サジシームには何の話か分からなかった。
メフメトは、この間、老師から借り出してきた本をサジシームに貸し出した。
さすがにサジシームはむっとした。この忙しい時に、昔の伝説を読めとは!
メフメトは迷信深過ぎるとサジシームはイライラした。魔王伝説なんかどうでもいいだろう。今は、ダリアに食い込む千載一遇のチャンスなのだ。
「まあ、レイビックは外した方が良いだろう。北の果てだ。遠すぎる」
サジシームは必死になった。北に関心を持ってほしいのだ。北には金がある。そして、そのほかにルシアがいた。黄金のような、あのルシア。
「はばかりながら、メフメト様」
サジシームは言った。
「王領は北側に多く、レイビックのすぐ近くのベルブルグには内通者がおりまする」
「ハブファンのことか?」
「左様で」
「役に立つのか? その男?」
「立ちますとも。ダリアの貴族の称号も取得させました」
メフメトには、あまり良く分からなかった。彼は、ダリアの細かい事情に関心がなかった。唯一、彼の心に食い込んでいたのは、魔王の伝説だった。
「ダリアの国中の主だった貴族を集めて証人にいたしましょう。王の所領をメフメト様へ移譲させるのです」
「そんなこと出来るかな?」
「できない訳がございますまい」
「人質の領主どもの領地だって、同様に移譲させればよかったではないか」
サジシームは首を振った。
「それぞれの領地と領主の関係性が問題なのです。貴族領は直接管理されている。領民たちとのきずなも深い。だが、王領は関係性が薄い。王が直接管理せず、代理人が間に入るからです。領民からしてみれば、領主がダリアの王だろうとメフメト様だろうと、顔さえ見たことがない所有者が変わっただけです。新しい代官が誰だろうが、取りたてる税の額さえ変わらなければ、彼らは気にしないでしょう」
「そんなものなのか? ダリアのやり方は良く分からぬ」
「せっかく王一家が人質になってるのですから、領土の割譲くらい当然でしょう」
「うまくいけばいいがの?」
貴族どものわずかな領地すら手に入らなかったのだ。
王領なら手に入る理屈がメフメトにはイマイチわからなかった。
それでなくとも、数週間前、メフメトはダリア領に攻め込んで、大失敗したのだ。
「それに、王一家はダリアに戻るわけだ。必ず、奪われた領地の奪還を試みるだろう」
サジシームはニヤリと笑った。
「メフメト様、人のいいことを」
「なんだと?」
「人質を返したりするはずがないではありませんか」
「今、人質を帰すと言ったではないか。それと引き換えに領土の割譲を求めると」
「返すのは王だけです」
メフメトはサジシームを見つめた。どういうことだ?
「まずは、王を帰し、王妃と王太子を返してほしくば、領土を割譲せよと求めるのです。そして、その証人に国中の主だった貴族を集めよと」
「証人?」
「領土のやり取りの保証は、どうするのですか? 約束を反故にされてはたまりません」
メフメトは懐疑的だった。
「そんなもの、何にもなりはしないと思うがな。貴族どもは、王の所領の帰属とは無関係だ。王が領地を割譲しようが、ロンゴバルトと敵対しようが、何の権利もないだろう」
「ダリアは一つの国としてまとまっております。王一人の問題ではない。自分たちの国の行く末なのです」
「それなら余計証人になりたがらないだろう。国の引き渡しの責任なんか取りたくないんじゃないか? それに証人がいたところで、王は約束を反故するだろう。全く意味がないじゃろ」
「いいえ。証人をあてにしているわけではありません」
「お前のいうことはさっぱりわからんぞ? それなら、証人を集める必要はないではないか」
「メフメト様。今、メフメト様がおっしゃったお言葉の中に回答はあるのです」
メフメトには何のことだか、さっぱりわからなかった。
「証人を集める必要があるのです。つまり、貴族どもをもう一度集めたいのです。目的はそちらです」
「人質事件の後だ。容易には集まるまい」
「集めるのは王の仕事です。集められなければ、人質は帰さない」
「なぜ、貴族どもなど集めたいのだ」
サジシームは、答えた。ようやく話をここまで持ち込めた。
「貴族全員に用事があるのではない。用事があるのは、金鉱の持ち主、レイビック伯だけです」
0
お気に入りに追加
86
あなたにおすすめの小説
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
ゆったりおじさんの魔導具作り~召喚に巻き込んどいて王国を救え? 勇者に言えよ!~
ぬこまる
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれ異世界の食堂と道具屋で働くおじさん・ヤマザキは、武装したお姫様ハニィとともに、腐敗する王国の統治をすることとなる。
ゆったり魔導具作り! 悪者をざまぁ!! 可愛い女の子たちとのラブコメ♡ でおくる痛快感動ファンタジー爆誕!!
※表紙・挿絵の画像はAI生成ツールを使用して作成したものです。
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
最難関ダンジョンで裏切られ切り捨てられたが、スキル【神眼】によってすべてを視ることが出来るようになった冒険者はざまぁする
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
【第15回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作】
僕のスキル【神眼】は隠しアイテムや隠し通路、隠しトラップを見破る力がある。
そんな元奴隷の僕をレオナルドたちは冒険者仲間に迎え入れてくれた。
でもダンジョン内でピンチになった時、彼らは僕を追放した。
死に追いやられた僕は世界樹の精に出会い、【神眼】のスキルを極限まで高めてもらう。
そして三年の修行を経て、僕は世界最強へと至るのだった。
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
世界最速の『魔法陣使い』~ハズレ固有魔法【速記術】で追放された俺は、古代魔法として廃れゆく『魔法陣』を高速展開して魔導士街道を駆け上がる~
葵すもも
ファンタジー
十五歳の誕生日、人々は神から『魔力』と『固有魔法』を授かる。
固有魔法【焔の魔法剣】の名家――レヴィストロース家の長男として生まれたジルベール・レヴィストロースには、世継ぎとして大きな期待がかかっていた。
しかし、【焔の魔法剣】に選ばれたのは長男のジルベールではなく、次男のセドリックだった。
ジルベールに授けられた固有魔法は――【速記術】――
明らかに戦闘向きではない固有魔法を与えられたジルベールは、一族の恥さらしとして、家を追放されてしまう。
一日にして富も地位も、そして「大魔導になる」という夢も失ったジルベールは、辿り着いた山小屋で、詠唱魔法が主流となり現在では失われつつあった古代魔法――『魔法陣』の魔導書を見つける。
ジルベールは無為な時間を浪費するのように【速記術】を用いて『魔法陣』の模写に勤しむ毎日を送るが、そんな生活も半年が過ぎた頃、森の中を少女の悲鳴が木霊した。
ジルベールは修道服に身を包んだ少女――レリア・シルメリアを助けるべく上級魔導士と相対するが、攻撃魔法を使えないジルベールは劣勢を強いられ、ついには相手の魔法詠唱が完成してしまう。
男の怒声にも似た詠唱が鳴り響き、全てを諦めたその瞬間、ジルベールの脳裏に浮かんだのは、失意の中、何千回、何万回と模写を繰り返した――『魔法陣』だった。
これは家を追われ絶望のどん底に突き落とされたジルベールが、ハズレ固有魔法と思われた【速記術】を駆使して、仲間と共に世界最速の『魔法陣』使いへと成り上がっていく、そんな物語。
--------
※小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる