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第1話 ポーション作りの能力は秘密
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私の名前はポーシャ。十六歳。
地味で目立たない茶色の髪と目の持ち主で、容貌も平凡極まりない。
「印象に残らない顔よねえ!」
友達は悪口ではなくて、正直な感想を言ってくれる。
「でも、私はポーシャの嘘がなくて、まっすぐなところが好きよ」
私は、王都から遠く離れた田舎の村の、さらにその奥にある屋敷に、変わり者のおばあさまと二人で住んでいる。
その家は誰か金持ちの屋敷らしく、大きくて立派だったが、今は一部分だけしか使っていない。広すぎて、メンテナンスが出来ないのだ。
おばあさま、家事オンチなので。
正確に言うと、おばあさまもいつも一緒と言うわけではない。
「お金を稼ぎに行ってくる」
そう言ってよく出かけた。買い物にでも行くような気軽さで出かけて行って、帰りも遅かったり早かったり色々だった。まあ、問題はお金をもって帰ってくるわけではないと言うことくらいだ。
コインを見せたら、首をひねっていたもの。
「なに? これ」
「ポーシャのところのおばあさまって、ちょっと変わってるよね」
「えー? どこが?」
子どもの頃は、割と本気で尋ね返していた。
「みんな噂してるよ。ポーシャのとこのおばあさまは、魔女だって」
魔女!
魔女なら、魔女らしくしたらどうなんだ。
ちょっと、偽金を作ってみたり、魔法の杖の一振りで、皿を洗ったり。
家にお金は全然なくて、私は苦労していた。
細々とポーションを作って村人に売り、代わりに食べ物を分けてもらって暮らしていた。
それをおばあさまは、懐疑的なまなざしでつくづく眺めてから、ぱくりと食べて、「あ、食べられるんだ」とか言っていた。そんなくらいなら、もう返せ。やっと買えた貴重な食べ物なのに。
「なんか、ポーシャの方が保護者みたいだよ」
「そうかもね」
そんな暮らしだったから、おばあさまから、学校へ行くように言われた時、私はびっくり仰天した。
「私が学校に行くのですか? おばあさま」
「もちろん」
いいですか?おばあさま。
学校に行きたかったら、学費というお金が要るんです。学費、出せないでしょ?
そう言いたいのをグッとこらえて、おばあさまの顔をにらんだが、おばあさまは飄々と言った。
「行けるんだよ、ポーシャ。裏から手を回したから」
裏ってなんなのかしら。
「王都の学校に行ったら、しっかり勉強が出来るからね。ポーションの作り方とか。行きたいだろう?」
行きたい! 王都の学校だなんて、絶対、行きたい! でも……
「王都の学校ですか? 無理ですよ」
ここは田舎だ。王都はすごく遠い。
学校って、近くの町の学校だと思っていた。そこだって無理だと思う。何しろ、お金がない。
「だって、もう、十六歳だもの。村の子どもたちだって、もうみんな身の振り方を決めているだろ?」
それが困るところだった。
私は魔女になりたかった。
それもスーパー優秀な魔女に。
なんでも村で聞いた話によると、魔女の主なお仕事のうち、一番すごいのが治癒の力。
私にそんなすごい力はない。私に出来るのはポーションの作成。つまり薬が作れる。
古い屋敷だから図書室がついていて、そこには何やら、難しい薬の作り方の本がいっぱいあった。おばあさまの教えをもとに、本を読んで傷薬だけではなく、風邪薬や、頭痛薬など、思いつくものは作ってみたけど、やっぱりそれだけではだめだと思うの。
この村は人口が少なくて薬なんかほかに売っていないから、私の薬でもみんな有難がって使ってくれる。
しかし、こんな貧しい村の住人相手に、限られた種類の薬だけを作り続けていていいのかと悩んでもいた。
十六になると、たいていの若者は町に出る。ルシンダもアメリアも、馬車で丸一日離れた大きな町で、女中や料理店の給仕の仕事を見つけて来た。
私も町に出たかったが、おばあさまに止められていた。町は危険だって。
「王都なんかもっと危険じゃないの?」
おばあさまはニタリと笑った
「じゃあ止めとくかい?」
「行きたいわ! でも、お金が無いのよ」
おばあさまは目の前に、特待生募集と書かれた紙を出してきた。
「授業料が無料になる上、寮費も出してくれるんだ」
「本当ですか?」
なんてうまい話なの?
「あっ、ポーションを作れればOKなのね?」
募集要項をみて、私は叫んだ。
文官コースとか騎士コースのほかに、魔力コースというのがあって、大々的に募集をかけていた。試験科目は得意な魔法を披露することって書いてある。
ポーション作りなら大得意だ。試験で出されるポーションの種類の範囲は、そう多くないだろう。
だが、おばあさまは首を振った。
「ダメだよ、ポーシャ」
「何がダメなの?」
「あんたが受けるのはこっち」
そっちの試験科目は文官試験だった。いわゆる普通のお勉強。文官になるための勉強だった。
「だって、ポーションを作れる人は少ないわ。魔力コースだったら、絶対受かる」
「いいかね? ポーシャ」
おばあさまは真剣な表情になって話しかけてきた。
「あんたが言う通り、ポーションが作れれば入学は簡単だ。効き目が確かなポーションを作ることが出来る人間は、本当に少ないからね」
「え?」
そうなの?
私はずっと、この村でポーションを作り続けてきた。
でも、村人の方は、至極当然と言った様子で薬を受け取っている。そんなありがたい物を受け取っている雰囲気ではない。
村の人は、私のポーションのことは、気のもんだと評価していた。つまり、効いているのかどうかよくわからないと。
「それに重い病気になったら、あんただって無理だと言って、町の医者に行くように勧めていたよね」
私は熱心にうなずいた。だって、死なれたら困るもん。
それでも、飲めば多少はよくなるので、みんな買いに来ていた。気のせいでも何でも、滋養強壮にいいんだろうとか言って。
「効いているんだよ」
「私の薬?」
おばあさまはうなずいた。
「確実に効いている。町の医者より、あんたのポーションの方が効く。みんな、わかっていないだけだ。王都にこの薬を持っていったら、今の百倍の値段が付く」
「えええー?」
おばあさまは、家の鍵がかかっていて、家の周りに人影がないことを確認してから、テーブルの前に座り込んで、長い話を始めた。
「あんたの力は黙ってなくちゃいけないよ」
地味で目立たない茶色の髪と目の持ち主で、容貌も平凡極まりない。
「印象に残らない顔よねえ!」
友達は悪口ではなくて、正直な感想を言ってくれる。
「でも、私はポーシャの嘘がなくて、まっすぐなところが好きよ」
私は、王都から遠く離れた田舎の村の、さらにその奥にある屋敷に、変わり者のおばあさまと二人で住んでいる。
その家は誰か金持ちの屋敷らしく、大きくて立派だったが、今は一部分だけしか使っていない。広すぎて、メンテナンスが出来ないのだ。
おばあさま、家事オンチなので。
正確に言うと、おばあさまもいつも一緒と言うわけではない。
「お金を稼ぎに行ってくる」
そう言ってよく出かけた。買い物にでも行くような気軽さで出かけて行って、帰りも遅かったり早かったり色々だった。まあ、問題はお金をもって帰ってくるわけではないと言うことくらいだ。
コインを見せたら、首をひねっていたもの。
「なに? これ」
「ポーシャのところのおばあさまって、ちょっと変わってるよね」
「えー? どこが?」
子どもの頃は、割と本気で尋ね返していた。
「みんな噂してるよ。ポーシャのとこのおばあさまは、魔女だって」
魔女!
魔女なら、魔女らしくしたらどうなんだ。
ちょっと、偽金を作ってみたり、魔法の杖の一振りで、皿を洗ったり。
家にお金は全然なくて、私は苦労していた。
細々とポーションを作って村人に売り、代わりに食べ物を分けてもらって暮らしていた。
それをおばあさまは、懐疑的なまなざしでつくづく眺めてから、ぱくりと食べて、「あ、食べられるんだ」とか言っていた。そんなくらいなら、もう返せ。やっと買えた貴重な食べ物なのに。
「なんか、ポーシャの方が保護者みたいだよ」
「そうかもね」
そんな暮らしだったから、おばあさまから、学校へ行くように言われた時、私はびっくり仰天した。
「私が学校に行くのですか? おばあさま」
「もちろん」
いいですか?おばあさま。
学校に行きたかったら、学費というお金が要るんです。学費、出せないでしょ?
そう言いたいのをグッとこらえて、おばあさまの顔をにらんだが、おばあさまは飄々と言った。
「行けるんだよ、ポーシャ。裏から手を回したから」
裏ってなんなのかしら。
「王都の学校に行ったら、しっかり勉強が出来るからね。ポーションの作り方とか。行きたいだろう?」
行きたい! 王都の学校だなんて、絶対、行きたい! でも……
「王都の学校ですか? 無理ですよ」
ここは田舎だ。王都はすごく遠い。
学校って、近くの町の学校だと思っていた。そこだって無理だと思う。何しろ、お金がない。
「だって、もう、十六歳だもの。村の子どもたちだって、もうみんな身の振り方を決めているだろ?」
それが困るところだった。
私は魔女になりたかった。
それもスーパー優秀な魔女に。
なんでも村で聞いた話によると、魔女の主なお仕事のうち、一番すごいのが治癒の力。
私にそんなすごい力はない。私に出来るのはポーションの作成。つまり薬が作れる。
古い屋敷だから図書室がついていて、そこには何やら、難しい薬の作り方の本がいっぱいあった。おばあさまの教えをもとに、本を読んで傷薬だけではなく、風邪薬や、頭痛薬など、思いつくものは作ってみたけど、やっぱりそれだけではだめだと思うの。
この村は人口が少なくて薬なんかほかに売っていないから、私の薬でもみんな有難がって使ってくれる。
しかし、こんな貧しい村の住人相手に、限られた種類の薬だけを作り続けていていいのかと悩んでもいた。
十六になると、たいていの若者は町に出る。ルシンダもアメリアも、馬車で丸一日離れた大きな町で、女中や料理店の給仕の仕事を見つけて来た。
私も町に出たかったが、おばあさまに止められていた。町は危険だって。
「王都なんかもっと危険じゃないの?」
おばあさまはニタリと笑った
「じゃあ止めとくかい?」
「行きたいわ! でも、お金が無いのよ」
おばあさまは目の前に、特待生募集と書かれた紙を出してきた。
「授業料が無料になる上、寮費も出してくれるんだ」
「本当ですか?」
なんてうまい話なの?
「あっ、ポーションを作れればOKなのね?」
募集要項をみて、私は叫んだ。
文官コースとか騎士コースのほかに、魔力コースというのがあって、大々的に募集をかけていた。試験科目は得意な魔法を披露することって書いてある。
ポーション作りなら大得意だ。試験で出されるポーションの種類の範囲は、そう多くないだろう。
だが、おばあさまは首を振った。
「ダメだよ、ポーシャ」
「何がダメなの?」
「あんたが受けるのはこっち」
そっちの試験科目は文官試験だった。いわゆる普通のお勉強。文官になるための勉強だった。
「だって、ポーションを作れる人は少ないわ。魔力コースだったら、絶対受かる」
「いいかね? ポーシャ」
おばあさまは真剣な表情になって話しかけてきた。
「あんたが言う通り、ポーションが作れれば入学は簡単だ。効き目が確かなポーションを作ることが出来る人間は、本当に少ないからね」
「え?」
そうなの?
私はずっと、この村でポーションを作り続けてきた。
でも、村人の方は、至極当然と言った様子で薬を受け取っている。そんなありがたい物を受け取っている雰囲気ではない。
村の人は、私のポーションのことは、気のもんだと評価していた。つまり、効いているのかどうかよくわからないと。
「それに重い病気になったら、あんただって無理だと言って、町の医者に行くように勧めていたよね」
私は熱心にうなずいた。だって、死なれたら困るもん。
それでも、飲めば多少はよくなるので、みんな買いに来ていた。気のせいでも何でも、滋養強壮にいいんだろうとか言って。
「効いているんだよ」
「私の薬?」
おばあさまはうなずいた。
「確実に効いている。町の医者より、あんたのポーションの方が効く。みんな、わかっていないだけだ。王都にこの薬を持っていったら、今の百倍の値段が付く」
「えええー?」
おばあさまは、家の鍵がかかっていて、家の周りに人影がないことを確認してから、テーブルの前に座り込んで、長い話を始めた。
「あんたの力は黙ってなくちゃいけないよ」
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