見切り教育

ラッキーセヴァン

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9月2日

投影

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しばらく三階の床で寝っ転がって回復を待っている原に寄り添っていると、ナイフを持った受験者集団がやって来た。

「いたぞおおおおお!!」

「ここだああああ!!」

「・・・ぐううっ!」

私は思わず目を閉じた。すると原が大丈夫だと言うように肩に手を置いた。

「おーす!来たんだな。」

「テメェに用はねえよ!!その女に用があるんだ!!」

「・・・。」

私は思わず体をすくませる。

「何が偏差値67だ!!」

「どうせカンニングとかしてたんだろ!!」

「そっか・・・羨ましかったんだな。

じゃあさ、俺たちといっしょに偏差値70目指そうぜ!」

・・・チャンスだ。

「何言ってんの?入試まであと少ししか無いのに!?」

「無茶言うなよ!!」

「大丈夫!センターだったらあと4ヶ月以上あるだろ!

無理だったらいいんだぜ?

・・・どうする?俺たちと一緒に来る?」

かしゃーん・・・

すると受験者のみんなは急にナイフを床に落とした。

そしてみんなが一列になって手を繋ぐ。一番端にいるんだ人が例の機械を破壊してコードを手に握った。

バチン!!

大きな破裂音と共にコゲ臭い匂いが部屋に充満し、沢山のマネキンのような何かが倒れ込んだ。

「いやああああああああ!!」

「どうした!?何があったんだ!!」

さっきまで放送室にいたスタッフ一同が音を聞きつけて様子を伺いに来た。パッと電気がつく。

部屋が明るくなった瞬間、さっきの少女の様に黒コゲになった人たちが沢山確認できた。私はその無惨な光景に思わず口を覆う。

「どうしたんだこれは!?」

「きゃああああああっ!!」

「ちょっと君!大丈夫!?」

「あ・・・。」

さっき助けてくれた男性スタッフが原に呼び掛けた。

当の本人は床に膝を付いて項垂れてている。

「え!?調子が悪いのかい!?」

「う・・・う・・・」

原・・・?

「うっ・・・うううううううう・・・

うわああああああああああ・・・」

原はその場で泣き出した。

「原・・・あんた・・・」

「わっ!君も酷い傷だ!早く手当てをしないと!!」

こうして私達は放送室で一夜を過ごす事になった。

こいつ過去の自分に投影して・・・

本当に・・・馬鹿なんだから・・・グスッ
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