見切り教育

ラッキーセヴァン

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始まっちゃった

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9月1日 午後7時

私と原は寮の玄関に出た。

「・・・あれ?みんな。」

「おいおい!みんな先生にバレるぞ!」

「なーに言ってんだよ!俺らの事を引っ張り戻してくれた救世主だろ?」

「そうそう!だから謙遜しないでよね!」

「「「救世主!救世主!」」」

パンッパンッ

「いや、お前らの救世主は俺じゃなくて闇野だ。」

「原・・・!私は医者になる為にここで薬の勉強を続けるよ。だからそれまでに無事に帰ってきて。」

「おう。約束する。」


「おいおいなんか熱いねー!」

「ばっ、止めろよ!」

「あはははは・・・」

「俺も自分の夢に向けて頑張るぞー!」

「私も!」

「よし!私も」

「ねえ原君!ほんとに気をつけてよね!じゃないと私もついていっちゃうから!」

「ちゃんと飯食えよ!刈り上げ君とか!」

「それは食いモンじゃねえだろ!!」



みんな楽しそう。あっ、でもそろそろ行かなきゃー。

「じゃあ、そろそろ行って来るね。」

スタスタスタ・・・

「待てよ!クラスみんなで円陣組もうぜ!」





「・・・いいな!

絶対に見切り教育なんかに負けないぞー!!」






「「「おーーーーーっ!」」」



ーーーーーーーーーーーーーーー

寮を出てから暫くたった。原が走る。

「おし!今夜は早速ネカフェに寝泊まりだな!」

「なんでそんなに楽しそうなの?てか変な事しないでよ?」

「大丈夫だって!絶対しないから!」

「あっ!こら置いてくなー!」

遂に見切り教育を食い止めるためのヤクザとの地獄の旅が始まってしまった。

まあ、でも、これでいいのかもしれない。

原と旅をしていくうちに何か変わるチャンスが絶対あるだろうし!

始まっちゃったね。












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