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第三章
発見
しおりを挟む「はあ・・・酷えよ。」
俺はなんとか屋上付近まで来た。あの三階の踊り場以降、相川のものだと思われる血が点々と落ちていた。
「俺・・・最低だ。」
俺は取り返しのつかない事をした。でも、俺はエロリンと約束したんだ。
自分のケツは自分で拭く。
ガチャッ!
「里奈子!!」
「・・・あれ!?竜司!?やだちょっとなんで!?」
そこには手にナイフを握った星野の姿があった。そいつの足元には血まみれで倒れた里奈子の姿がある。
「星野、人殺しはマジキモいよ。」
「・・・取り返しのつかない事したって思ってる。でもあんたが悪いんだよ!ウチと付き合ってんのにこいつと親しくしたりするから!ウチの方が竜司の事大好きなのに!」
「・・・・・・。」
「ねえ!ウチの何が駄目だったの?」
「星野・・・」
「教えてよ渡辺君!駄目なとこ治すからさ!これからもずっと一緒にいて!結婚して赤ちゃん作って死ぬまで一緒にいようよ!」
「いや、お前は一生治らへん。」
「・・・え?」
「お前一瞬でも俺の事考えてくれた?」
「・・・当たり前じゃん!私ね、高一の頃から君の事大好きだったの。君の事好きになってから毎日が楽しかった。でもその分辛いことも沢山あった!他の女子とくっ付いたらどうしようって。その時ウチどうなっちゃうんだろうって。夢に出てきたこともあった。ねえ竜司。」
「星野・・・」
「ねえ!だからウチの事好きで居てくれても良いじゃん!居てくれて当然でしょ!?」
「・・・・・・。」
「お願い!渡辺君!」
「俺、実はヤリチンなんや。」
「・・・え?」
「今まで沢山の女の人とセックスしたわ。親から虐待されてこうなったのよ。理解してくれる?」
「い・・・い゛や゛あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
ぶんっ!
星野は俺に包丁を振り上げた。
「うっ・・・」
ガシッ
「はいそこまで。」
「いやあああああああああああああああああ!!」
ピーポーピーポー・・・
ウー・・・ウー・・・
「救急車と警察が来たぞ!ああ!うちの生徒はこっちにいる!早く来てください!教員の皆様、今から事情聴取を行います。何が起こったのかを話して下さい。」
「分かりました。渡辺、誤解して本当に済まなかった!本当に、申し訳ない!君のお陰で最悪の事態にならずに済んだよ。担架が来るまで相川の事、見ててくれ。」
「なんで竜司!!なんでええええええええええええええええええ!!」
ガチャン
「大人しくついて来なさい!」
「離してえええええええええ!!大好きだよおおおおおおおおおおおお!!」
バタンッ
「・・・相川。」
「・・・・・・。」
「相川ー。」
「・・・・・・。」
「相川ちゃーん?もしもーし?」
「・・・・・・。」
「相川、起きろよ。」
「・・・・・・。」
「何にも答えへんのか。」
「・・・・・・。」
「・・・里奈子?」
「渡・・・辺。本当に・・・来てくれた。」
「・・・里奈子ごめんな。俺が最低だからごめん。」
「渡辺、ずっと近くにいたのに・・・分かってあげられなくて、ごめんね。」
「・・・里奈子、俺の事嫌い?」
「そんなことない・・・そんなことないよ。」
「あの女捕まった。もう俺たち付き合えるよ。」
「・・・・・・。」
「良かったな。俺お前の事ずっと好きだったから。お前もそうやろ。」
「・・・・・・。」
「里奈子?おい。」
「・・・・・・。」
「おい、おい!?」
「・・・・・・。」
「里奈子?里奈子!?」
「・・・・・・
ありがと・・・。」
「おい!?」
ガチャッ
「担架通りまーす!そこどいて!」
「「せーのっ、よいしょ!」」
ガラガラガラガラ・・・
「里奈子、里奈子ごめんな!里奈子の事絶対助けて下さい!!よろしくお願いします!!」
ギィー・・・
「おい里奈子絶対助かれよ!!1人にすんじゃねえぞ!!俺も好きだ!!」
バタンッ
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