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ラッキーセヴァン

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第一章

その夜

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『竜司、今日は初めてシてくれて嬉しかった。あなたの事ずっとずっと好きだったから。初めてのあなたの温もりはあったかくて、ちょっと硬くて。こんな日がいつまでも続くと良いな。そう、舐めれば溶けてしまう甘い甘い綿菓子のように。儚く、遠く。終わっていく、18の夏。 yozorα💋』

「畜生、なんやあの文章。あとシろシろってお前がしつこく言って来たんやろ。」

「・・・どうしたの?」

「あ、相川!・・・ごめんな、独り言。何でもない。」

俺はあの後、放課後に星野とデートをした後、初めてヤッた。全然好きじゃ無い奴とヤるのは慣れてるけど、どこか胸がモヤモヤする。

「ねえ、首に赤いの付いてるよ?いくつも。」

「これ?キスマーク。」

「・・・そっか。まあ納得。」

こいつの存在があるから。だってこいつは寝てる時に必ず会うし。気まずいけど取り敢えず・・・

「俺の事好き?」

「・・・何ですか急に!」

「分からんか。」

「は?そういうナンパ方法?気持ち悪っ!他のとやってよね!」

・・・この際だから打ち明けちゃおうか、星野の事。ここなら誰も聞いてないし。

「相川、実は俺な、他に好きな人が居るのに、他の付き合ってる女とエッチした。」

「・・・・・・。」

ああ、引かれたな。

「でもそいつ、俺にずっと付き纏って来てて、でも、俺、人から本気で愛された事が無くて、親からも。」

「・・・・・・。」

「こんなに好きで居てくれてる人は初めてで、もう好きじゃ無いけどこいつで良いかなって思っとるんやけどっっ!?」

突然、手に温もりを感じた。俺、相川に手を握られてる。

「あ・・・相川?」

「黙って。」

「いや、お前が黙っとれや。」

「・・・・・・。」

「いや急に黙るなや!何やねんお前急に人の手握って来てきもっ!・・・良いのか!?ヤリチンやぞ!?今日だってセックスして来たばっかやぞ!それなのに・・・うおっ!」

今度は抱き締められた。

「お前、正気か。」

「正気だよ。」

「怖くないんか。」

「全然。」

「ヤッちゃうよ?」

「・・・別に、良いよ。ここ夢だし。」

「・・・・・・。」

意味分からん。こいつは妖精の話聞いた感じ俺の動画、沢山見て来た筈なのに。いや、見てなくてもアカウントは知ってるから俺がどういう奴なのかも知ってる筈なのに。

「ごめんな、俺の動画沢山見てるはずなのに」

「いやぶっちゃけ全然見てないよ。私ね、今の話聞いて、あんたの事本気で信じて良いかもって思った。」

「何で?」

「・・・なんとなく、かな。」

こいつ、こいつ。何なんや。

「・・・あんたこそ泣かないで。」

ペチッ

「痛っ!何でほっぺ叩いたの?」

「叩きたい気分だったから叩いたんや。」

「あっはは!変な奴!」

その後、俺と相川は二人で楽しく過ごした。これで明日も頑張れそうや。

あいつからはもう逃げられないけれど。






















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