捻くれちゃん

第9話その2

午後5時半

「はあ、今日は思ったよりも仕事から早く帰って来れたよ。」

「ふふっ、良かったねお父さん！」

ズドドドドドドドドド・・・

「ん？なんか近づいて来てるわよ？お父さん知らない？」

「うん？はうあっ！？」

ズドーン！！

「日寝田さんですよね！？」

「人ん家のドア破壊しといて何言ってるんですか！？」

「ああ、どうも！私、御宅の娘さんが通っている学校のものです。」

「どうしたんですか？それもこんな大人数で。」

「お父さん！勧めた病院に娘さんの事連れて行かれたんですよね！？」

「ええ、行きました。結果は異常ナシだと」

「そんなわけないでしょう！？異常だらけですよ！？」

「そうだそうだー！」

「あなたのせいでみんな迷惑してるんです！」

「俺のエレキギター返せええええ！」

「ゴーーホーーーーーーム！！」

ぎゃあぎゃあわあわあ

「こ・・・これはまずいな。暮！お前は二階に逃げなさい！」

「えっ！？でもお父さん！」

「大丈夫！ここはなんとかお父さんが食い止めるぞ！」

「二階だって！？お前ら全員二階に上がれええええ！」

「おおおおおおおおおおおおおお！！」

ズドドドドドドドドド・・・

「・・・暮、これは命綱だ。これを体に括り付けて窓際に立て。そうすれば誰もお前には近付けない！さあ行くんだ！」

「お父さん・・・うん！分かった！」