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第三章・凶器という名の愛
1 深海の淵
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「ここは何?」
東條の家で一度も開けたことのない部屋の前に葵は立たされていた。
東條の手をぎゅっとつないだ葵は何となく不安で、さらに強く指先に力を入れた。
「お尻の中綺麗になったよ。準備は出来たから、ちょっとずつでいい俺のことを知って貰う事は出来るかい」
いつもよりもとても甘く、ゆっくりと話しかける東條に葵は心を開いていった。
「嫌だったら言ってね」
思ったよりも軽く開いたその扉の中には、見たこともないような器具が置いてあった。
「ここ何?」
「プレイルームさ。今までしなかった恥ずかしい事もここではするよ」
つられている手錠や棚に飾られているいやらしい玩具の数々、産婦人科にあるような足を開いて座る椅子などの恐怖に、葵の足は東條への感情とは関係なく後ずさる。
逃げようとした手首は東條によって簡単に捕まえられ、天井から吊るされている手錠へと拘束された。
「大和さん、放して」
「本当に嫌なら本気で嫌がってくれ」
――本気でイヤ?
ただちょっと怖いだけだ。
本気で嫌な訳はない。
「大丈夫だよ。大和さんが愛したいように愛してほしい」
葵はもう一つに手首を繋げるために手首を差し出した。
「葵、可愛いよ」
窓一つない淫靡な部屋にはお香のようなものがたかれている。
「これ何の香?」
「白檀だよ」
「びゃくだん?」
息を大きく吸って香りを取り込んでいる。気に入ったようだ。
「俺の服も少しだけ香るようになっているから、仕事で遅い日は寝間着の匂いを嗅いだらいい」
「それでしたくなったら?」
「汚しても構わんよ」
髪の毛に何度も降るキスに体の中心がキュッと締め付けられるような気がした。
「プレイ、始めていいか?」
両手を拘束させられて同じ様に足を開く。
脚は大きく開くように板に括り付けられて跳び箱のようなものに前かがみにさせられた。
「力を抜け」
その声に体の中がゾワゾワと歓喜に震える。
とろんとなっている目を見て東條の口元は歪んだように笑った。
「お尻の中綺麗か調べようね」
言うなりゴム手袋をした東條はローションを掌に垂らし両手をこすり合わせローションの温度を上げた。人差し指一本をゆっくりと奥に入れていく。
「んふっ、大和さん……」
一本また一本と中が指でパンパンになるまで突っこんでいく。
「痛い……、抜いて、欲しい」
「動かさないから痛いのか、それは申し訳なかったな」
東條は初物にするには少し過激な動きを容赦なく続けた。
「違っ」んんん――
開いた口に東條がタオルを突っ込んだ。
「舌を嚙んでしまうといけないからいい子だからこれを嚙んでいて」
葵の目から涙がとめどなく溢れる。
しゃくりあげる嗚咽が室内に反響した。
葵の声にならない悲鳴は東條の加虐心に火をつける。
「最高な泣き声だよ、いい子だね。もう少し泣いてみせて」
入り口近くの前立腺を軽く刺激する。
口からタオルがポトンと落ち、あふれ出るように懇願の声が上がった。
「んんっんはっやだそれ――、ゆるしてぇ」
「良いの間違えだろ。噓をつく子にはお仕置きしないといけないのだよ」
お仕置き? 葵の目が大きく見開かれた。恐怖に一点を見つめていた。
内壁を引きずり出すように指を抜くと、代わりに浣腸液を500㏄入れた。
生暖かい温度に、そこから生き物が入ってくるような錯覚に陥った。
「な、なになに……」
葵は動けないお尻を精一杯ゆすり本気で逃げようとした。
「逃げたいのか? 本心ならしかたがないな」
アナル栓を差し込もうとした手を止め、足枷を外そうと東條が足元に屈んだ。
「大和さん、何しているの?」
東條は寂しそうな顔をして、逃がすんだと言った。
「逃がす?」
頭を鈍器で殴られたような気がした。
やっぱり俺なんて、いらないの?
東條の家で一度も開けたことのない部屋の前に葵は立たされていた。
東條の手をぎゅっとつないだ葵は何となく不安で、さらに強く指先に力を入れた。
「お尻の中綺麗になったよ。準備は出来たから、ちょっとずつでいい俺のことを知って貰う事は出来るかい」
いつもよりもとても甘く、ゆっくりと話しかける東條に葵は心を開いていった。
「嫌だったら言ってね」
思ったよりも軽く開いたその扉の中には、見たこともないような器具が置いてあった。
「ここ何?」
「プレイルームさ。今までしなかった恥ずかしい事もここではするよ」
つられている手錠や棚に飾られているいやらしい玩具の数々、産婦人科にあるような足を開いて座る椅子などの恐怖に、葵の足は東條への感情とは関係なく後ずさる。
逃げようとした手首は東條によって簡単に捕まえられ、天井から吊るされている手錠へと拘束された。
「大和さん、放して」
「本当に嫌なら本気で嫌がってくれ」
――本気でイヤ?
ただちょっと怖いだけだ。
本気で嫌な訳はない。
「大丈夫だよ。大和さんが愛したいように愛してほしい」
葵はもう一つに手首を繋げるために手首を差し出した。
「葵、可愛いよ」
窓一つない淫靡な部屋にはお香のようなものがたかれている。
「これ何の香?」
「白檀だよ」
「びゃくだん?」
息を大きく吸って香りを取り込んでいる。気に入ったようだ。
「俺の服も少しだけ香るようになっているから、仕事で遅い日は寝間着の匂いを嗅いだらいい」
「それでしたくなったら?」
「汚しても構わんよ」
髪の毛に何度も降るキスに体の中心がキュッと締め付けられるような気がした。
「プレイ、始めていいか?」
両手を拘束させられて同じ様に足を開く。
脚は大きく開くように板に括り付けられて跳び箱のようなものに前かがみにさせられた。
「力を抜け」
その声に体の中がゾワゾワと歓喜に震える。
とろんとなっている目を見て東條の口元は歪んだように笑った。
「お尻の中綺麗か調べようね」
言うなりゴム手袋をした東條はローションを掌に垂らし両手をこすり合わせローションの温度を上げた。人差し指一本をゆっくりと奥に入れていく。
「んふっ、大和さん……」
一本また一本と中が指でパンパンになるまで突っこんでいく。
「痛い……、抜いて、欲しい」
「動かさないから痛いのか、それは申し訳なかったな」
東條は初物にするには少し過激な動きを容赦なく続けた。
「違っ」んんん――
開いた口に東條がタオルを突っ込んだ。
「舌を嚙んでしまうといけないからいい子だからこれを嚙んでいて」
葵の目から涙がとめどなく溢れる。
しゃくりあげる嗚咽が室内に反響した。
葵の声にならない悲鳴は東條の加虐心に火をつける。
「最高な泣き声だよ、いい子だね。もう少し泣いてみせて」
入り口近くの前立腺を軽く刺激する。
口からタオルがポトンと落ち、あふれ出るように懇願の声が上がった。
「んんっんはっやだそれ――、ゆるしてぇ」
「良いの間違えだろ。噓をつく子にはお仕置きしないといけないのだよ」
お仕置き? 葵の目が大きく見開かれた。恐怖に一点を見つめていた。
内壁を引きずり出すように指を抜くと、代わりに浣腸液を500㏄入れた。
生暖かい温度に、そこから生き物が入ってくるような錯覚に陥った。
「な、なになに……」
葵は動けないお尻を精一杯ゆすり本気で逃げようとした。
「逃げたいのか? 本心ならしかたがないな」
アナル栓を差し込もうとした手を止め、足枷を外そうと東條が足元に屈んだ。
「大和さん、何しているの?」
東條は寂しそうな顔をして、逃がすんだと言った。
「逃がす?」
頭を鈍器で殴られたような気がした。
やっぱり俺なんて、いらないの?
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