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第二章 魔力無し転生者は仲間を探す

第四十九話 レイノーツ学園祭前 ④

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 10月13日土曜日。
 久々に王宮で朝食を食べた俺は一旦客室で用意されたスーツに着替えてからシャルロットとグレンダの2人と合流する。

「スーツも似合いますね」
「馬子にも衣装だな」
 優しいシャルロットに大してグレンダの皮肉が届く。ほっとけ。
 と言うよりも俺は冒険者活動する時の服装で戦いたかったんだが。ま、これは王族の気品を汚す事になりかねないから従うしかないが。

「それでは行きましょうか」
「ああ」
 レイノーツ学園にも寮があるが、それは帝都に住んでいない生徒たちのためであり、大抵は家から通っている生徒が大半だ。
 それはシャルロットも同様で、黒いセダンのような車に乗って俺たちはレイノーツ学園に向かった。
 レイノーツ学園のセキュリティーは厳重だが、王族に関しては護衛を2人までなら同行させても良い事になっている。勿論学園側に申請しなければならないが。
 それに王族の中で護衛を連れているのは今のところシャルロットとマオだけだ。サーシャは護衛が鬱陶しいと言って連れていない。マオは男だが、まだ11歳のため一人護衛を連れている。
 シャルロットの場合は護衛であるグレンダと仲が良いため、義務や王族としてと言う意味合いは無いように感じられる。
 シャルロットを挟む形で後部座席に座った俺たち。
 窓から見える景色はゆっくりと後方へ流れていく。
 正直自分で走った方が速いがそれは言わないでおこう。もうこの時、いや、王宮に寝泊りをする事になった時から依頼は始まっているのだから。
 それに時間的にちょうど通勤ラッシュと言うところだろうか。車の量も多いことながらスーツ姿の者や学園の制服を来た歩行者が歩いていた。
 俺は窓の外の景色を見ながら気配探知を広げる。が、予想通り。俺たちに敵意や殺意を持った者たちは半径200メートル圏内にはいない。

「そう言えばジンさんは私たちと出会う前はスヴェルニ学園に通っていたんですよね」
 と、シャルロットが聞いてきた。きっとこの静寂と化した車内の空気をどうにかしようとしたんだろうが、別に気にしなくても良いんだぞ。
 シャルロットの気遣いを無駄にする俺ではないので銀を撫でながら肯定した。

「一学期の間だけだったけどな」
 俺のそんな言葉にシャルロットの顔に一瞬影が落ちる。
 シャルロットは俺がどうして学園を去らなければならなかったのか知っているのだろう。もしかしたら以前に俺自身が話したことなのかもしれないが、覚えてはいない。
 直ぐに笑顔を浮かべて再び質問してくる。

「スヴェルニ学園での生活はどうでしたか?」
「どうって言われてもな……そりゃあ楽しかったよ。授業を受けるのは面倒だったし、ルームメイトにはいつも叱られて鬱陶しいと思っていたけどそれでも楽しかったぜ。色んな奴らに出会えて馬鹿な事もしたし、ともに研鑽もした。友人も多くは無かったと思うがそれなりに出来たしな」
「そうなんですね」
 どこか悲しみが混じったその言葉だが、その理由は俺には分からない。

「そ、それでジンさんはルーベンハイト家のご令嬢と仲が良かったと聞いていますが……」
「イザベラの事か?まぁ確かに仲は良かったな。命の恩人でもあるしな」
「え!?命の恩人!で、でもジンさんはそのイザベラさんに個人戦で勝ったんですよね?」
「よく知ってるな」
「ネ、ネットで見ましたので!」
 なんでそんなに慌てるかは分からないが、そうか見てくれたのか。
 シャルロットが他人の事をしろうとする謙虚さと優しさを持っている事におれは嬉しいと感じる。

「別に何かに襲われたとかじゃないぞ。ただ空腹で死に掛けていた所をイザベラが助けてくれたんだ」
「あ、そうだったんですね」
「それにイザベラと仲が良かったと言ってもイザベラとは学科が違ったから学園に通っていた時に会えたのは数回だけだったし」
「そうですか」
 シャルロットが何故か安堵しているように見えるのは気のせいだろうが、そんなにイザベラと仲良くなりたいのか?

「それでジンさんが通っていた冒険科と言うのはどんな事を学んでいたんですか?」
「どんな事をって言われてもな……国、数、社、理は当たり前として、他には冒険者基礎知識学ってのもあったな。後は魔物の生物学や魔法の授業なんかもあったな。俺は4年生から編入したからその前の事はよく知らないが、殆ど冒険者の知識に関する事ばかりだったな。国、数、社、理に2回ほどしかなかったし。後は実習訓練だったな」
「そうなんですね。普通科に通う私とは違って専門知識が多いんですね」
「まあな。でも同じ授業ばかりじゃなくて最初は退屈じゃなかったけどな」
「貴様の基準は相変らず下らないな」
「ほっとけ」
 そんなグレンダの言葉に短く反論した俺たちだったが、ちょうど目的地であるレイノーツ第一学園に到着した。
 と言っても距離は王宮からそれほど離れてはいない。ただ信号が多くて遅くなっただけだ。ま、都会では当たり前の光景だけど。
 目の前にはこれまた立派な白い正門があり奥には幾つもの建物が並んでいた。やはりそこら辺はスヴェルニ学園と変わらないな。
 車を歩道側に寄せて止めるとグレンダが降りて周囲を確認したのちシャルロットが降りると俺もそれに続いて降りた。
 他の生徒たちも登校中だったらしく沢山の生徒たちが正門を越えて学園内に入っていった。と言うか多すぎるだろ。
 シャルロットは美男美女が多いこの世界の中でもトップレベルの美少女だ。ましてやこの国の王族と言う事もあって男女問わなず黄色い歓声が聞こえてくる。それもシャルロットの気品と優しさが拍車を掛けているような気もするけどな。
 んで、そんな美少女であるシャルロットの傍にスーツ姿の男性が立っていれば誰もが注目するのは当たり前だ。

「それじゃ2人とも行きましょうか」
「はい」
「分かった」
 正門前に立つ警備員の人に挨拶と俺の事を伝えるが、どうやらボルキュス陛下から俺が短期間だがシャルロットの護衛をする事が伝わっていたらしい。ま、伝わっていなければ問題なわけだ。
 そのため軽く挨拶する程度で終えるとシャルロットの数歩後ろに控える形で俺とグレンダもレイノーツ学園へと入った。と言うかシャルロットは周りの視線が気にならないのか?俺は鬱陶しくて堪らないんだが。いや、王族として小さい時から注目されていたはずだ。なら慣れていてもおかしくはないか。
 注目の視線を浴びながら校舎の中へと入った俺たち。既に所ごろに文化祭の準備が始まっているらしく、仮設テントなどの道具なんかが一箇所に置かれていた。
 貴族たちも通っているのに文化祭なんて出来るのか?なんて思うがどうやら帝国の何代か前の皇帝が貴族の子息や令嬢たちにも平民の暮らしを知っておくべきだと言ったと切欠らしい。
 絶対最初は反感があったろうが、この国はスヴェルニ学園の時よりも階級による差別や種族差別が少ないように感じられる。その分実力によるイジメは多いようだが。
 そんな事よりも俺は冒険者として依頼をこなす。
 周囲に視線を配りながら気配探知で敵意や殺意を持った者がいないか確かめる。と言うよりも確かめる以前に周囲に敵意や殺意を持った奴等ばかりだ。ま、その視線を向けている相手は俺なわけだが。

「はぁ……」
「ジンさんどうかされましたか?」
「いや、シャルロットがこの学園で人気者なのがよく分かっただけだ」
「そ、そんな私は人気者なんかでは!」
 俺の言葉に慌てふためく姿は可愛らしいが、俺が呼び捨てした事が聞こえていたのかさっきよりも殺意が強くなった気がする。
 この依頼俺じゃなくてアインに引き受けた方が良かったかもな。ま、あいつの場合は、マスター以外を護衛するなど論外です。って言いそうだけど。
 2年1組と書かれた表札が掛けられた教室に到着すると7割が女子と言う脅威の教室だった。男にとっては肩身が狭いが天国ではあるな。
 教室に入るなりクラスの女子たちがシャルロットに近づいてきた。

「シャルロットさん!」
「急に学園を休むから心配しましたよ」
「お騒がせして申し訳ありません。ですが体調が悪いわけではありませんのでお気になさらず」
「そうだったんですか。でも良かったです。せっかくの文化祭間近で体調を崩されたのかと心配してしまいましたから」
 大半が貴族令嬢なんだろう、少し砕けた会話の中にも気品がある。
 前世の現代女子高生とは大違いだな。まさにお嬢様学園って感じだ。と言うか普通に親しい友人が居るじゃん。それも俺よりも多いような気がする。でもこれでイジメられているわけでも一人ぼっちでもないなら良かった。

「それは良かったです。それで後ろの男性は新しい護衛ですか?」
 やはり目立つのか女子たちの視線が俺に集まる。前世をあわせれば38歳になった俺。そんな男が16、7歳の女子たちに視線を向けられるのはあまりにも居心地が悪い。その先に発展するのなら俺はウェルカムだけど。
 それよりも何故だか俺が想像していた女子生徒たちの好奇心の視線の中に推測みたいなモノがあるような気がするんだが。

「はい、お父様が雇ってくださった冒険者の方です」
 そう言ってシャルロットが俺に視線を向けてくる。なるほど挨拶をしろって事だな。
 せっかくシャルロットが気を使ってくれたんだ。迷惑を掛けないようにしないとな。

「初めまして、Cランク冒険者の鬼瓦仁と言います。シャルロット様の護衛をする事になりましたのでお見知りおきを」
 挨拶したのち軽くお辞儀をする。その光景にシャルロットとグレンダが驚いていたが、俺が礼儀正しく挨拶したら変なのか?

「では貴方が悲劇の騎士様ですね!」
 ああ、なるほど。
 一人の女子生徒の言葉でようやく理解できた。好奇心の中に隠れていた予想。それはスヴェルニ王国で起こした事件の事を指していたのだと。
 確かに戦いなんかに興味が無い貴族令嬢からしてみればあの話は話題のタネにするにはもって来いだもんな。ましてや恋バナが好きそうな年頃でもあるし。

「確かにその通りです」
 俺の肯定に女子生徒から黄色い歓声が上がる。肯定して良かったのか疑問に感じるが嘘を言ってシャルロットに迷惑を掛けたくはないからな。ってなんで不満そうな顔をしてるんだ?
 やっぱり何歳になっても女心ってのは分からないものだな。

「私、一度で良いから貴方に会ってお話してみたかったんです!」
「そ、それは光栄です」
「そんなに固くならなくて良いんですよ。もっとフレンドリーに話しましょ」
 お、許しが出た。これなら普通通りに話しても問題ないな。

「なら、遠慮なく普通に話させて貰うぞ」
「はい。私たちもそっちの方が話しやすくて良いです!」
 まさか貴族令嬢がここまで不愉快に感じないなんて思わなかった。
 帝国の女性ってどんな男性が好みなんだ?

「っ!」
 ふとそんな事を思っていると背後から背筋が凍るほどのドス黒い気配を感じる。
 俺は直ぐに振り向くがシャルロットが笑顔を向けてくるだけだった。いったいなんだったんだ?で、なんでグレンダは呆れてるんだ?
 そう思っていると丁度チャイムが鳴る。

「ああ、もうホームルームの時間ですね」
「せっかく話を聞けると思ったのに~」
「休み時間にでも話せば良い。それよりも早く席に戻らないと先生に怒られるぞ」
 俺がそう言うと女子生徒たちは納得して席に戻った。
 ふぅ、好奇心旺盛な女子生徒と言うのはあそこまで積極的なのか。平然とボディータッチとかしてきたぞ。
 この世界の不思議な所はまだまだあると実感しながら俺はグレンダに小声で話しかける。

「(なあ、グレンダ)」
「(なんだ?)」
「(この後って俺たちはどうするんだ?)」
「(教室の後ろに立ってお嬢様の警護だ)」
「(それって授業の邪魔にならないのか?)」
「(慣れれば問題ない)」
 つまりは最初は邪魔になっていたわけだな。
 そんなグレンダの言葉に嘆息しながら俺はある事を考える。
 既にホームルームが始まろとする時間帯だ。だから同じクラスメイトでない者たちは自分のクラスに戻っている。
 それでも俺に興味を持った女子たちが視線を向けてくる。
 うん、女子に興味を持たれるのは男としては嬉しいものだな。ま、慣れるまでは疲れるけど。
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