中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ

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95・寒くなってきたときに温かい

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 95・寒くなってきたときに温かい


「さすがに寒くなってきたね」

 わたしは午後の世界を光と2人で下校ウォーキングデートしながらつぶやいた。

「午前中は相変わらず今だに暑いとかだけれど、午後から突然急降下とかきついよね」

 わたしは一旦道の横に止まってカバンからマフラーと手袋を取り出して装着。

「おれもマフラーとかしようっと!」

 わたしを見ていた光がなんかうれしそうって感じの声を浮かべたら、カバンの中からマフラーと手袋を取り出す。

「あ、それって……」

「う、うん……マリーが作ってくれたやつ。実はその今日は午後からめっちゃ寒くなるとか聞いていたから、こういう瞬間にやってみようと密かに狙っていたんだ」

「おぉ! 女心を汲み取ってくれるじゃん」

 実際わたしは自分が作ってプレゼントした手袋とマフラーをうれしそうな表情でやるのを見ると、胸の内側がキュウっとなる。

「うん、似合っているよ」

 わたしは光のマフラーに手をかけ、ちょっと整えたりしながら近い距離でにっこりやってみた。

「う、うん……ありがとう」

 光がテレた顔でありがとうとか言うと、けっこう寒いという事実も、道行く他人が多いとかいう事も忘れて2人の時間に没頭しかけてしまう。あぁ、いい感じ、寒い季節に温かいこの感じはステキ。

「光、わたしちょっと思ったんだけど……」

「なに?」

「300円ってある?」

「あるけれど……なに?」

「わたしさ、自分の300円でここにある自販機でホットココアを2本買うからさ、光はあそこのコンビニであんまんを2つ買ってくれるとかどう? 2人いっしょにホクホク食べるとか……ダメかな? あ、ムリにオーケーとかしなくていいから、お金は大事だから」

「だいじょうぶ、やろう! そういうの好きだから。じゃぁ買ってくるから待ってて」

「わかった、ここで待ってる」

 こうしてわたしと光は寒いとか言いながら、自販機の向かいにある小さな公園でホットココアとあんまんを食べながら見つめ合ったりした。

「ほら、光、はい、あーん!」

「は、恥ずかしいんだけど」

「あ、彼女に向かってそんなこと言うんだ?」

「ん……」

「ほら、これで拒否したら以後二度とやってやらないぞ」

「じゃ、じゃぁ……」

「はい、あーん!」

「ん……」

「おいしいですか」

「おいしいです」

「いぇい!」

 わたしと光はこんな感じでのろけたりした。寒い中で何をやっているんだって、他人からはそう見えたかもしれないけれど、いいんだ、だってわたしと光の2人は温かかったから。
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