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91・なんという偶然、スーパー銭湯で混浴!1

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 91・なんという偶然、スーパー銭湯で混浴!1


「これが混浴できるってスーパー銭湯かぁ」

 この日、午後4時半、お母さんが運転する車にお祖母ちゃんとわたしを乗せた車が駐車場に到着。これは興味があるから来たのではなく、うちのお風呂が壊れて明日まで使えなくなったから。

「混浴っていってもなぁ……光がいたら……お風呂でデートって話になって最高なんだけど、いかにも最上級のデートとか夫婦愛の練習みたいな感じでハッピーだと思うんだけれど」

 ぶつぶつ言いながら車から降りて、わたしはお母さんが車を止め終わるのを待っていた。すると別に車がやってきて一回停止。ほんとう、なんとなく見ていたんだけれどね、ドアが開いたら目玉が飛び出すくらいにはおどろいた。

「え、み、光!?」

「え、ま、マリー?」

 いきなり運命の出会い! みたいなサプライズ。なにこれどういう事? とさっそく歩みよって話を聞く。

「うちのお風呂が壊れて明日まで使えなくなったんだ」

「うっそ! うちもまったく同じ」

「そ、それはまたすごい偶然」

「これはもう愛し合うための練習みたいなもんだね、光」

「な、なんだよ愛し合うって」

「言ってみようか? 妻っぽく、あなた……とか」

「やめろ、やめろ、言ったら絶交するぞ」

「ったくもう、おもしろくないやつめ!」

 いやぁ、しかしわたしはこの劇的にまぶしい感じを大歓迎していた。光といっしょにお風呂なんて、いきなり上級ラバーになったような感じがしてニヤニヤが出ちゃうよ。

「光、ちょっと、一応言っておく」

「な、なんだよ……」

「うちはお母さんが巨乳でお祖母ちゃんが爆乳。だからってそっちばっかり見るなよ? わたし、中1でEカップって巨乳な彼女を差し置いてあの2人ばっかり見るようなことがあったら裁判だからね」

「み、見ないよ」

「よし!」

 うちのお母さんとお祖母ちゃんは光のおかあさんとすぐさま親しくなった。女4人に男1人というこの図式、光は贅沢者ですなぁなんて言おうかと思ったけれど、緊張しているみたいだから言う事を変える。

「光」

「な、なんだ?」

「お風呂の間……2人でゆったり幸せになろう」

「う、うん、わかった」
 こうしてわたしは思いもしない展開に興奮しながら女脱衣所に向かう。光はひとりだから気の毒っぽく見えるけれど、お風呂の中では贅沢な奴になるわけだから気を使う必要なんかあるまいて。

「おぉ、脱衣所も天国みたいな感じ!」

 お母さんは光のお母さんとすっかり友だちになっているから、わたしはお祖母ちゃんと並んで脱ぐことにする。

「こんな展開になるんだったら、水着……ビキニを持ってくればよかったよ」

 長袖シャツを脱いで上半身をE80ってブラ姿にしたわたしは、自分の谷間を見下ろしながら、少し沸いている後悔みたいな感情を声にした。

「いやいや、お風呂で水着はよくない」

 お祖母ちゃんは……いつ何回見てもすごい……としか思えないサイズのブラを外して爆乳を出してそう言った。

「なんで?」

 わたしも背中に手を回してブラのホックを外しながら、その心は? と質問する。

「お風呂では泳いだりせず、ジッとゆっくりしてほっこりして、それで会話をしたり何も言わずに見つめ合ったりがするのがいいんだよ」

「おぉ、お祖母ちゃんが言うと感じさせられる」

 ブラを外したわたしは左右のおっぱいを両手で少し揉みながら、ほんの少しエロい気分を噛む。

「マリー」

「な、なに?」

「一応言っておくが、まちがっても生のおっぱいを光に見せたりしないように」

「わ、わかってるよ、そんなことしないよ」

「そうそう、お風呂は健全にたのしむのが一番」

 こうしてわたしたちはひとまず体洗いの場というのに到着。ここで体とか頭を洗う、最低でもシャワーかかけ湯をしてから次に進み、そこが大混浴という世界という流れ。

(光が男子の方にいるのか……)

 わたしはここにいるのが家族だけだったら、光ぅ! って大きな声を出したいと思った。マンガみたいなノリでイチャラブしたかった。でもさすがにそれはムリかと素直にあきらめる。

(光が……いる……)

 密かにドキドキしていたけれど、くぅっとキモチが高ぶってしまう。特に自分の巨乳っておっぱいを洗う時、光がいる……とか考えたら夫婦になったような錯覚が襲い掛かってくる。

「マリー」

「な、なに、お祖母ちゃん」

「またちょっとエロい事を考えていたな?」

「ち、ちがうし、変なこと言わないで」

 眼力がするどいお祖母ちゃんが隣にいるとまったく気が抜けない。まぁ、抑止力って考えればいいのだろうけれど。
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