89 / 127
89・わたしも合気道をやる、ちゃんとした2つの理由
しおりを挟む
89・わたしも合気道をやる、ちゃんとした2つの理由
「あのさぁ……」
今日の晩ご飯ってとき、お父さんは職場の人たちと飲み
会に行くって事で、わたしとお母さんとお祖母ちゃんの3人という女だけ空間になっていたのを利用して話を切り出す。
「わたし決めたんだ」
「決めたってなに?」
「わたし合気道をやる! 合気道をやってお祖母ちゃんみたいにつよい女になる!」
「はぁ?」
お母さんはお祖母ちゃんが何かを言うより早く釘刺しみたいな感じで、ものすごく怪訝な顔をわたしに向けてきた。
「今さらなに言ってんの? 小3くらいのとき合気道でもやってみたら? と言ったら、そんなのやりたくないと露骨に嫌がったくせに。忘れたとは言わせないからね、マリー」
「あのときはその……女子力がまだ初歩の段階だったんだよ。でも今は違うから、ちゃんと合気道をやりたいって理由は2つあるから」
ここでわたしはお祖母ちゃんの方に目を向け、まずは気になるって事を確認したくて質問する。
「お祖母ちゃん、仮にわたしが合気道をやるようになってもさ、この魅惑の巨乳女子って体型とか特徴とかおっぱいのボリュームとかやわらかい弾力って特徴とか今後のさらなる成長とか、その他モロモロに悪影響を与えるって事はないよね?」
「まぁ、合気道で女がムキムキにたくましくなるって事はめったに起こらないし、マリーの美巨乳女子という要素や成長がが阻害されることもないだろうとは思うけれど?」
「よし! だったら決まり! わたしが合気道をやろうと思ったひとつめの理由は、わたしも何かをやらなきゃって思ったから。彼氏の光を応援するばっかりで自分は何もしないって、ちょっとさみしいって気がするから、わたしも何かをがんばるんだ。そうしてその姿を光に見てもらって、やった! とかよろこびを噛み締めたい」
「まぁ、その心意気は良しってところだね。で、もうひとつは?」
「もうひとつは……わたしが光を守りたいと思った」
「マリーが光を守る?」
「そうだよ、光は基本的にはインドアな男子だし持っている感性とか能力は小説とか見事偏っているから、光が何かをやってマンガの主人公みたいにつよくなるなんて、そんなのムリ。そしていまのがんばる光を見ると、それを求めるのもまちがっているかなって思う。だからわたしがつよくなって、なにかあったらわたしが光を守れるようにすればいいんだ。わたしはそれをイヤだと思わない」
「ん……言う事は立派だね」
「言う事が最低よりはいいじゃんか」
「ほんとうにちゃんとがんばる?」
「お母さん、わたしって一途な女なんだよ? 恋愛でもなんでもまっすぐに全うしたいって思うタイプなんだから」
「まぁ……何にもしない帰宅部のままよりは、何かをやっている方がいいんだろうね」
「ちゃんとがんばると約束します!」
「わかった、じゃぁ後でネットでいろいろ探しておいて」
「あのさぁ……」
今日の晩ご飯ってとき、お父さんは職場の人たちと飲み
会に行くって事で、わたしとお母さんとお祖母ちゃんの3人という女だけ空間になっていたのを利用して話を切り出す。
「わたし決めたんだ」
「決めたってなに?」
「わたし合気道をやる! 合気道をやってお祖母ちゃんみたいにつよい女になる!」
「はぁ?」
お母さんはお祖母ちゃんが何かを言うより早く釘刺しみたいな感じで、ものすごく怪訝な顔をわたしに向けてきた。
「今さらなに言ってんの? 小3くらいのとき合気道でもやってみたら? と言ったら、そんなのやりたくないと露骨に嫌がったくせに。忘れたとは言わせないからね、マリー」
「あのときはその……女子力がまだ初歩の段階だったんだよ。でも今は違うから、ちゃんと合気道をやりたいって理由は2つあるから」
ここでわたしはお祖母ちゃんの方に目を向け、まずは気になるって事を確認したくて質問する。
「お祖母ちゃん、仮にわたしが合気道をやるようになってもさ、この魅惑の巨乳女子って体型とか特徴とかおっぱいのボリュームとかやわらかい弾力って特徴とか今後のさらなる成長とか、その他モロモロに悪影響を与えるって事はないよね?」
「まぁ、合気道で女がムキムキにたくましくなるって事はめったに起こらないし、マリーの美巨乳女子という要素や成長がが阻害されることもないだろうとは思うけれど?」
「よし! だったら決まり! わたしが合気道をやろうと思ったひとつめの理由は、わたしも何かをやらなきゃって思ったから。彼氏の光を応援するばっかりで自分は何もしないって、ちょっとさみしいって気がするから、わたしも何かをがんばるんだ。そうしてその姿を光に見てもらって、やった! とかよろこびを噛み締めたい」
「まぁ、その心意気は良しってところだね。で、もうひとつは?」
「もうひとつは……わたしが光を守りたいと思った」
「マリーが光を守る?」
「そうだよ、光は基本的にはインドアな男子だし持っている感性とか能力は小説とか見事偏っているから、光が何かをやってマンガの主人公みたいにつよくなるなんて、そんなのムリ。そしていまのがんばる光を見ると、それを求めるのもまちがっているかなって思う。だからわたしがつよくなって、なにかあったらわたしが光を守れるようにすればいいんだ。わたしはそれをイヤだと思わない」
「ん……言う事は立派だね」
「言う事が最低よりはいいじゃんか」
「ほんとうにちゃんとがんばる?」
「お母さん、わたしって一途な女なんだよ? 恋愛でもなんでもまっすぐに全うしたいって思うタイプなんだから」
「まぁ……何にもしない帰宅部のままよりは、何かをやっている方がいいんだろうね」
「ちゃんとがんばると約束します!」
「わかった、じゃぁ後でネットでいろいろ探しておいて」
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。


女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)
チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる