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217・自分VS自分6

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217・自分VS自分6

 
「と、とりあえず......手を離して」

 団子に言われた息吹はイヤだと即答。

「じゃ、じゃぁ返事しない」

 こうなると一度は手を離さざるを得なくなる。女は面倒くさいって事実によって少しばかりテンションを下げられる。

「離したぞ、返事は?」

 相変わらず今の息吹が浮かべる目は女の胸を必要以上にギュッと苦しくさせる。それまちがいなく悪い魔物の色合い。

「息吹......」

 壁から離れた団子、ギュッと押し込められるような圧迫から解放されたのでひとつ大きな深呼吸をしてから続ける。

「あんた......ほんとうに息吹?」

「おれが息吹でなかったら誰なんだ」

「ぅ......だ、だけど......いつもとちがう」

「どうちがうって言うんだよ」

「プライドっていうか誇りが感じられない。安っぽくて下品。ちがうでしょう、いつもの息吹だったら甘くお安く誘われても応じないでしょう。だから自分から自分の評価を下げるような言動なんてしないはず」

「プライド......」

「いつもの息吹だったらよろこんで応じる......うん」

「なんだよそれ、いまのおれだったらダメって事か?」

「いまの息吹は好みじゃない。抱きたいとか抱かれたいとか、そういう対象であるわけがない」

 団子、そう言うとクルっと回れ右をし、安っぽい話が好きな女を探せばいいんだよと言って立ち去ろうとする。

「ふざけんな!」

 ブラック息吹が腹を立てた。そして声を出した次の瞬間には団子の真後ろに
立って抱きつく。

「ちょ、何をして......」

「そんなにプライドがどうのっていうなら、ここでやってプライドを捨てればいい。これこそ生きた野外学習」

 息吹、嫌がり動く団子の長シャツをグッと乱暴かつ強引に、まるで破けてしまうのでは? って心配になるような勢いで左右にグッと広げる。そして真っ赤な顔で大いに慌てる女にかまうことなく、白いTシャツを捲くり上げようとする。

「ば、何を......」

 団子、大慌てでTシャツのまくり上げを拒否しようとする。もしまくり上げられたら、下の白い豊満フルカップってふくらみに谷間が揺れて外に出てしまう事は避けられないから。

「ハァハァ......団子、団子」

 真後ろの息吹はなんとしてもTシャツをまくり上げたいとしているあげく、ハァハァと息を切らしているではないか。その声は団子をズワーっと青ざめさせるに十分な効果音。「わ、わかった、息吹......と、とりあえず話をしよう、ね?」

 団子は必死にまくり上げ拒否をしながら息吹をなだめようとする。

「ハァハァ......話なんかして、なんになるよ、そんなのいらねぇ」

 イラ立つ息吹の手によりTシャツのまくり上げ度合いが進む。

「ら、ラブホ、ラブホで話をしよう。ちゃんと考えるから」
 
 団子はそう言いながら、興奮して我を忘れる事にいっさいためらわない息吹の手を撫でる。それはまるでワガママな甘えん坊を女の母性が落ち着かせようとしている江面以外の何物でもない。

「ダメだ!」

「だ、ダメって何が?」

「女はプライドがどうのってこだわるあげくウソつきだからな。いまのおれは女とやりたいのであって女に騙されたいってわけじゃないんだ!」

 息吹、そう言うと力で押し切った。そうすると団子の青ざめている顔面が凍りついたように固まる。なぜなら勢いよく、とっても強引に白Tシャツがグワッと下から上にまくり上げられたからだ。その内側にある大変に豊満なふくらみというモノをはげしく揺さぶってから一気にまくり上げられたからだ。

「はんぅ......」

 団子の声が外にこぼれたと同時に、白いフルカップ(I90)ってふくらみが大きく波打つように揺れ動いて表情を外に出した。ボワン! って音が発生するわけではない。だが豊満なカップが揺れ動いたって映像は、その音の具現化でしかなかった。

「こ、こら、い、息吹......いい加減に......」

 団子は白いカップにやわらかい谷間が外気に触れるという異常さを怒りで乗り切ろうとする。こうなったらもう投げ技をかますしかないと思う。だがそのような崇高なアクションにつなげるのはとても容易ではない。

「団子!」

 息吹、グッと後ろから密接って度合いを強めたのみならず、とてもこらえきれない! と両手を前に回す。

「ぁ......んぅ......」

 声を出して震える団子、相手の両手にギュッと左右のフルカップを揉み掴まれはげしく目が細くなってしまう。一方接する息吹の両手にしてみれば、到底包み込めない豊満フルカップをつかみ揉むと、ムニュっとやわらかい弾力がいっぱいって、言葉にできないようなすごい手触りと揉み応えが来る。

「ハァハァ......団子、団子」

 ギュッとフルカップを掴み、内側の爆乳を味わう息吹。

「ば、バカ......こんな姿......誰かに見られたら......」

 団子は表情を苦悶一色とし不安を隠せない。

「見られてもいいじゃないか。だって......男と女が愛し合うのに場所なんか関係ない、本来はそういうものだろう? そこに互いの体と心があれば、空間の事情なんかどうでもいい、それが本来あるべき話だろう?」

 息吹、後ろから団子の体に揺さぶりをかけながら、一方では左右のフルカップブラってふくらみを揉み掴みながら離さない。

「ぁ......う......ぅ......」

 団子の両目がますますクゥッと沈んでいく。これはまずい、あまりにもまずい、こんな話などあってはならない! と心は思う。だが揺さぶりを受ける体、とりわけひたすら揉みほぐされる豊かな乳房ってふくらみが、それがキュッと感じさせれるからたまらない。正当な意識に横線が入って何も考えられなくなるようなイメージがどんどん育っていく。

「い、息吹......い、一回、お願い、一回おちついて......行くからラブホテルに行くから、そこで......息吹と愛し合うから」

 団子はとても震えた声でそう言った。ところが息吹の方は、訴えの内容に反することを口にする。

「団子......ブラジャーとか外そう、直に触りたい」

「ば、バカ......ハァハァ......そ、そんなこと......そんなことしたら嫌いにな

るよ? ほんとうに嫌いになっちゃうよ?」

 しかし息吹はそれには答えず、もう自分が言った事を行動に移そうとする。右手で右側のフルカップってふくらみをギュッと掴みながら、左手で団子ブラの背中ホックを外そうって流れに乗る。

「い、息吹......」

 これはやばい......冗談がまったく通じない。団子はどうしたものかと思うが、トロっとした両目を元のシャキット状態に戻せない。そして両足も少しガクガクって動き始めているのだった。
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