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179・ホレた女のために戦え4
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179・ホレた女のために戦え4
「よぉよぉ、熱いねぇお二人さんよぉ」
いかにもという感じの2人組って男が、ベンチに座っている閻美とグラディアートルに絡む。
なんだおまえらは……と、閻美が言いかけると先にグラディアートルが口を開く。当然だがここは男が女を守るために動かねばならないと考えるため、気合の入った表情と口調で2人に言い返す。
「なんだ、お主らは」
グラディアートルがそう言ったのを聞くと、2人のエロ男は顔を見合わせた。そして次の瞬間、どちらも腹を抱えて笑い出す。
「お主らとか言ったぞ」
「なにこいつ、中身は見た目よりずっとジジイだって事か?」
ゲラゲラと笑った後、2人はジジ臭い男を無視し、すごい美爆乳の持ち主とかいう美人だけ相手にしようとする。だがそういう事はグラディアートルが許さない。
「待て! 閻美殿に手を出すことはこの自分が許さない」
そう言って女を守る男になるべく立ち上がるグラディアートル。
「なに、閻美殿? おまえマジメそうな顔して残念な奴ってか? 今どきお主らとか女に殿付けとか、変なマンガの読みすぎじゃねぇの?」
エロ男の一人、グラディアートルは大した奴じゃないと思ったので右手を動かそうとした。しかしそれより先に伸びたグラディアートル左手に手首を掴まれる。
「ぅあ……」
グワーっとすさまじい力でにぎられ手に血が流れてこなくなったようで男ははげしく焦る。
「ただいま我らは取り込み中なのだ。心持ちの汚いお主ら2人の相手をしているヒマなどない!」
グラディアートル、ここですかさず投げ技の体勢に入る。その流れはあまりにも素早く見事であるため、投げられるべく男にできることは視界が回転したと見ながら放心すること。
「どりゃぁぁぁぁぁ!!」
グラディアートルが気高く叫ぶ。そうすると両目を丸くしている男の体が重力に逆らった小さな旅立ちに出て、ズシーン! ってとても痛そうな音と同時い地面に落下。
「こいつ!」
もう一人の男がギュッとにぎった手でストレートを放とうとする。しかしそれは殴ろうとした男の手に掴まれ、まるで潰されそうなほどにギュッと圧迫される。
「ぁう……」
なにこいつ、もしかしてめっちゃ強いの? とか思ったら、先の男がやられたように投げ技に持ち込まれてしまう。
「成敗!」
吠えるグラディアートル、圧巻的に決まる投げ技、そして宙を舞うエロ男の体、そのあっぱれな流れは一瞬をとてもあざかやなモノとして魅せる。
「閻美殿、だいじょうぶですか?」
パッパと手の汚れを払いながら閻美に目をやるグラディアートル。一方の閻美、だいじょうぶですかとは大げさだなと思ったりするが、ここは素直に礼を言うべきだろうって思いに従う。
「だいじょうぶだ。面倒くさいのを払いのけてくれてたすかった。どうもありがとう、グラディアートル」
ちょっとテレくさいと顔を赤らめながら言う閻美と目が合うと、グラディアートルは目が回りそうだった。ほんの一瞬白い楽園と甘い空気が目の前をよぎったように思えて心臓がバコバコする。
「え、閻美どの……」
「うん?」
「そ、その……」
共に立って目を合わせる2人。空気の中に青春の恥じらいなんてフィーリングが混ざりそうな温かい予感が立つ。しかしそこに冷や水をぶっかけるように、グラディアートルに投げられた男たちが立ち上がる。
「おれらを差し置いて2人だけの世界に入ろうったってそうはいかねぇ。女、おまえIカップの爆乳だろう。食う、おまえの爆乳、絶対に深く味わってやるぜ、エロ魔人の名にかけて!」
なんでわたしがIカップだと知っているんだ……とため息を落とす閻美の前に出るグラディアートル、スーツの上を脱ぎ2人の男に言ってやる。
「お主らはたった今この自分に投げられた。もうその痛みを忘れたのか。言っておくがこの佐藤グラディアートル、閻美殿を守るためなら容赦はしないぞ」
「ふん、何がグラディアートルだ、これからが本番だぜ。おれたちエロ魔人を甘く見るなよ。佐藤グラディアートル、おまえを殺してIカップの女を奪い取る。そして長い夜を白いベッドで思いっきり楽しんでやる」
そう言い終えたら、2人のエロ男は目を合わせこっくりとうなづく。そして何か企んでいるのか? と警戒するグラディアートルの見ている前で、2人の男がかけ声とともに空中に高く舞い上がった! そして太陽をバックに空中回転し同じ事を叫ぶ!
「エローーーフュージョン!」
空中回転した2人の声が合致したら、急に大きなまぶしさが発生。ピカー! っとデカい電球が光ったようにまぶしくなったと思ったら、2人の男が1人になっていた。
「リアルエロ魔人ここに見参! これからが本番だぜ……グラディアートル」
空中から地面に着地した男が余裕ブッた声を出す。その顔はたしかに、さっきの2人を混ぜてスパイスを振ったような感じそのもの。
「来いよ、グラディアートル。カモーン!」
人を小バカにしたようなオーラを出しながら、クイクイっと左手の指を動かすエロ魔人。
「ならば遠慮などせず、行くぞ!」
まずは小手調べとばかり相手に向かって猛ダッシュ、そしてバツグンの距離からにぎった右手をストレートというモノにする。それはとても分厚い音を立たせるすさまじい右パンチ。顔面に食らったらまちがいなく歯の数本が折れるだろうと思われる。
しかし……バシ! っと皮膚の叫びみたいな痛々しい音が立つと、グラディアートルの右手はエロ魔人にグッとつかまれる。その絵面はつい先ほどとまったく逆だ。
「ぅあ……な、なんだと……」
ギュッと握りつぶされるように圧力をかけられるグラディアートルの手。先ほどの男から想像もできない仰天レベルの怪力だと歯を食いしばる。
「へいへい、どうしたグラディアートル。おまえ爆乳の閻美が好きなんだろう? 閻美にいい格好を見せてホレてもらいたいんだろう。そしてホレてもらったらその勢いでセックスして閻美の爆乳を味わいたいと思っているんだろう? だったらおれに勝てよ、勝ってみせろよぉ!」
「んぐぐぐ……」
グラディアートル、まずはこの状況を抜けば……と、左手をにぎる。しかしそれより先に相手の右ストレートが顔面のど真ん中にがっつり入った。
「うぉう……」
それはそれは激烈な一発。だから思わずクラッとなって後ろに倒れそうになってしまうグラディアートル。
「おっと、そんなすぐに倒れるなって」
エロ魔人、左手をグイっと引っ張り寄せる。すると倒れそうになったグラディアートルの体が強制的に引き戻される。
「どうしたグラディアートル、閻美が好きなんだろう? 閻美にいい所を見せてホレてもらたいんだろう?」
ケケケっと笑いながら言ったエロ魔人、もう一発右ストレートを相手の顔面にプレゼントしてやる。そして今度はパッと左手を離し、ズサーっと倒れ流れるグラディアートルの姿を見下ろし笑いこける。
「あーははは、ダサいぞグラディアートル。それで閻美がおまえにホレるかよ。それで閻美の爆乳をねだる権利が手に入るかよ。おまえみたいな奴はな、閻美のような女をチラチラ見ながら、一度も相手にされず一人さみしく自分の手でオナってりゃいいんだよ。閻美殿、閻美殿……とか言ってさ、両目から涙を流して一人ぼっちのシコシコでもやっていればいいんだよ」
エロ魔人、下品な事を大声で言ってすがすがしいゲスという感じで笑い転げる。もちろんこのくらいでくたばるグラディアートルではない。これはもう絶対に負けられないと気合を入れて立ち上がるのみ。
しかし、ここで閻美が黙っていられなくなったとばかりグラディアートルの前に出た。そして力強く、誇りある口調で言い放つのだった。
「いい加減にしろ、エロ魔人。おまえは最低だ」
「よぉよぉ、熱いねぇお二人さんよぉ」
いかにもという感じの2人組って男が、ベンチに座っている閻美とグラディアートルに絡む。
なんだおまえらは……と、閻美が言いかけると先にグラディアートルが口を開く。当然だがここは男が女を守るために動かねばならないと考えるため、気合の入った表情と口調で2人に言い返す。
「なんだ、お主らは」
グラディアートルがそう言ったのを聞くと、2人のエロ男は顔を見合わせた。そして次の瞬間、どちらも腹を抱えて笑い出す。
「お主らとか言ったぞ」
「なにこいつ、中身は見た目よりずっとジジイだって事か?」
ゲラゲラと笑った後、2人はジジ臭い男を無視し、すごい美爆乳の持ち主とかいう美人だけ相手にしようとする。だがそういう事はグラディアートルが許さない。
「待て! 閻美殿に手を出すことはこの自分が許さない」
そう言って女を守る男になるべく立ち上がるグラディアートル。
「なに、閻美殿? おまえマジメそうな顔して残念な奴ってか? 今どきお主らとか女に殿付けとか、変なマンガの読みすぎじゃねぇの?」
エロ男の一人、グラディアートルは大した奴じゃないと思ったので右手を動かそうとした。しかしそれより先に伸びたグラディアートル左手に手首を掴まれる。
「ぅあ……」
グワーっとすさまじい力でにぎられ手に血が流れてこなくなったようで男ははげしく焦る。
「ただいま我らは取り込み中なのだ。心持ちの汚いお主ら2人の相手をしているヒマなどない!」
グラディアートル、ここですかさず投げ技の体勢に入る。その流れはあまりにも素早く見事であるため、投げられるべく男にできることは視界が回転したと見ながら放心すること。
「どりゃぁぁぁぁぁ!!」
グラディアートルが気高く叫ぶ。そうすると両目を丸くしている男の体が重力に逆らった小さな旅立ちに出て、ズシーン! ってとても痛そうな音と同時い地面に落下。
「こいつ!」
もう一人の男がギュッとにぎった手でストレートを放とうとする。しかしそれは殴ろうとした男の手に掴まれ、まるで潰されそうなほどにギュッと圧迫される。
「ぁう……」
なにこいつ、もしかしてめっちゃ強いの? とか思ったら、先の男がやられたように投げ技に持ち込まれてしまう。
「成敗!」
吠えるグラディアートル、圧巻的に決まる投げ技、そして宙を舞うエロ男の体、そのあっぱれな流れは一瞬をとてもあざかやなモノとして魅せる。
「閻美殿、だいじょうぶですか?」
パッパと手の汚れを払いながら閻美に目をやるグラディアートル。一方の閻美、だいじょうぶですかとは大げさだなと思ったりするが、ここは素直に礼を言うべきだろうって思いに従う。
「だいじょうぶだ。面倒くさいのを払いのけてくれてたすかった。どうもありがとう、グラディアートル」
ちょっとテレくさいと顔を赤らめながら言う閻美と目が合うと、グラディアートルは目が回りそうだった。ほんの一瞬白い楽園と甘い空気が目の前をよぎったように思えて心臓がバコバコする。
「え、閻美どの……」
「うん?」
「そ、その……」
共に立って目を合わせる2人。空気の中に青春の恥じらいなんてフィーリングが混ざりそうな温かい予感が立つ。しかしそこに冷や水をぶっかけるように、グラディアートルに投げられた男たちが立ち上がる。
「おれらを差し置いて2人だけの世界に入ろうったってそうはいかねぇ。女、おまえIカップの爆乳だろう。食う、おまえの爆乳、絶対に深く味わってやるぜ、エロ魔人の名にかけて!」
なんでわたしがIカップだと知っているんだ……とため息を落とす閻美の前に出るグラディアートル、スーツの上を脱ぎ2人の男に言ってやる。
「お主らはたった今この自分に投げられた。もうその痛みを忘れたのか。言っておくがこの佐藤グラディアートル、閻美殿を守るためなら容赦はしないぞ」
「ふん、何がグラディアートルだ、これからが本番だぜ。おれたちエロ魔人を甘く見るなよ。佐藤グラディアートル、おまえを殺してIカップの女を奪い取る。そして長い夜を白いベッドで思いっきり楽しんでやる」
そう言い終えたら、2人のエロ男は目を合わせこっくりとうなづく。そして何か企んでいるのか? と警戒するグラディアートルの見ている前で、2人の男がかけ声とともに空中に高く舞い上がった! そして太陽をバックに空中回転し同じ事を叫ぶ!
「エローーーフュージョン!」
空中回転した2人の声が合致したら、急に大きなまぶしさが発生。ピカー! っとデカい電球が光ったようにまぶしくなったと思ったら、2人の男が1人になっていた。
「リアルエロ魔人ここに見参! これからが本番だぜ……グラディアートル」
空中から地面に着地した男が余裕ブッた声を出す。その顔はたしかに、さっきの2人を混ぜてスパイスを振ったような感じそのもの。
「来いよ、グラディアートル。カモーン!」
人を小バカにしたようなオーラを出しながら、クイクイっと左手の指を動かすエロ魔人。
「ならば遠慮などせず、行くぞ!」
まずは小手調べとばかり相手に向かって猛ダッシュ、そしてバツグンの距離からにぎった右手をストレートというモノにする。それはとても分厚い音を立たせるすさまじい右パンチ。顔面に食らったらまちがいなく歯の数本が折れるだろうと思われる。
しかし……バシ! っと皮膚の叫びみたいな痛々しい音が立つと、グラディアートルの右手はエロ魔人にグッとつかまれる。その絵面はつい先ほどとまったく逆だ。
「ぅあ……な、なんだと……」
ギュッと握りつぶされるように圧力をかけられるグラディアートルの手。先ほどの男から想像もできない仰天レベルの怪力だと歯を食いしばる。
「へいへい、どうしたグラディアートル。おまえ爆乳の閻美が好きなんだろう? 閻美にいい格好を見せてホレてもらいたいんだろう。そしてホレてもらったらその勢いでセックスして閻美の爆乳を味わいたいと思っているんだろう? だったらおれに勝てよ、勝ってみせろよぉ!」
「んぐぐぐ……」
グラディアートル、まずはこの状況を抜けば……と、左手をにぎる。しかしそれより先に相手の右ストレートが顔面のど真ん中にがっつり入った。
「うぉう……」
それはそれは激烈な一発。だから思わずクラッとなって後ろに倒れそうになってしまうグラディアートル。
「おっと、そんなすぐに倒れるなって」
エロ魔人、左手をグイっと引っ張り寄せる。すると倒れそうになったグラディアートルの体が強制的に引き戻される。
「どうしたグラディアートル、閻美が好きなんだろう? 閻美にいい所を見せてホレてもらたいんだろう?」
ケケケっと笑いながら言ったエロ魔人、もう一発右ストレートを相手の顔面にプレゼントしてやる。そして今度はパッと左手を離し、ズサーっと倒れ流れるグラディアートルの姿を見下ろし笑いこける。
「あーははは、ダサいぞグラディアートル。それで閻美がおまえにホレるかよ。それで閻美の爆乳をねだる権利が手に入るかよ。おまえみたいな奴はな、閻美のような女をチラチラ見ながら、一度も相手にされず一人さみしく自分の手でオナってりゃいいんだよ。閻美殿、閻美殿……とか言ってさ、両目から涙を流して一人ぼっちのシコシコでもやっていればいいんだよ」
エロ魔人、下品な事を大声で言ってすがすがしいゲスという感じで笑い転げる。もちろんこのくらいでくたばるグラディアートルではない。これはもう絶対に負けられないと気合を入れて立ち上がるのみ。
しかし、ここで閻美が黙っていられなくなったとばかりグラディアートルの前に出た。そして力強く、誇りある口調で言い放つのだった。
「いい加減にしろ、エロ魔人。おまえは最低だ」
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