翠名と椎名の恋路(恋にゲームに小説に花盛り)

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57・翠名と椎名のビキニ時間7

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「うぉ、ビキニなんかやるか!」

 全裸の翠名がビキニって水着をまとい始めたのを見て、もうずっとコーフンしっ放しってひとりが言う。中学生のくせに生意気じゃない? と付け足したりもした。

「いや、ビキニはいいんだよ。それはほら女心ってやつだから。おっぱいが巨乳ってボリュームなのも個人差だからまぁいいんだよ。問題はビキニの色だよ」

「色?」

「別にふつうじゃん、ふつうの三角でふつうの青にしか見えないけれど・」

「あんた全然わかっていないね。あの巨乳はさ、マジで心得ている。ふつうの三角ビキニで、しかも自分によく似合う色が何かっていうのを。だからあの豊満なふくらみって大きさが、よりいっそう魅惑になるんだよ。素人っぽい露骨なあざとい事をせずとも女神になるという、職人的なあざとさをやっているんだよ」

「そ、そう言われてみれば……あの巨乳女子、あの色のビキニがすごく似合っている。あれを見てドキドキしない男っていないだろうなぁ」

「そうだよ、もしあの巨乳がピンクのビキニだったらそれなり程度の魅力だったと思うけれど、そういう失敗をしていないってことなんだよ。っていうか……すんごいふくらみと谷間、あのビキニ姿でユッサユッサとかやったら、この世の男すべてを悶え死にさせられるだろうね」

「今日のプールでは死人が続出!」

 見知らぬ年上女たちからあれこれ、しかもあざといとか言われながら翠名はついにビキニ姿になった。そしてプクッとやわらかい谷間に手を当てて姉の方を向く。

「ど、どうかな?」

「どうって……」

 椎名、顔を赤くして頭をかきながら……色白むっちりな魅惑ボディーと、水色のビキニ包まれたふくらみの豊かさと谷間などを見ながら言うしかない。

「翠名……あんたほんとうにすごいわ。その魅力的なすごさ、嫉妬する気も起こらないってレベルだよ」

「ん……お姉ちゃんにそう言われるとうれしいっていうか安心する」

「翠名……」

「え、まだ何かあるの?」

「いっそ巨乳アイドルになったらどう? わたしがマネージャになってさ、その谷間にいっぱいお金を吸収するとか」

「するか……ったくせっかくほめてくれてありがとうって言いかけたのに。さ、次はお姉ちゃんだよ、早く着替えないと男子2人が待ちわびてイライラしちゃうよ」

 椎名、いよいよ自分が着替える番か……とひとつ深呼吸をしてから、妹がやったようにロッカーではなく周囲の目線って方を向いてから両手をクロスさせる。すると離れたところか姉妹を見まくる2人のひとりが小さく騒ぐ。

「お、こんどはピンクブラの方が脱ぐか! こっちは……ちょっとボリュームダウンだけれど、一応巨乳だよね?」

「いやいや、こっちも立派な巨乳だって……青ビキニの方がすご過ぎるだけって。多分だけれど、こっちは……Dカップだと思う、Cではないね。中学生でDカップなんてけっこうなもんだよ、あの青ビキニがいるからそれを忘れてしまうけどさ」

 いろいろ言われている事を知らない椎名、一瞬恥じらいかけたが……そこを突破するのだ! と勢いよくTシャツをまくり上げた。するとピンク色のフルカップ、今のところはD80ってサイズのふくらみがフルっと揺れて出現。そして乙女色に染まっている谷間もフルっと揺れて空気に触れる。

「おぉ、こっちもけっこうデカいね。あれってDカップくらい?」

「だろうね、おっぱいは……あの谷間から察すると……90cmには達していないと思う。でも87cmくらいはあると思われるので、あれも巨乳だね、巨乳女子だね」

 こんな会話をされているとは知らない椎名、妹に負けず劣らず的なむっちりボディを周囲から見られても冷静さを装う。一足先にビキニ姿になったすごい巨乳の妹がとなりにいれば心強いじゃないか! と自らに言い聞かせ背中に両手を回す。

「お姉ちゃん」

「な、なに?」

「ブラを外す時はゆっくりとね、自分の中の女子力をゆっくり確認するような感じでね。そうすればビキニを着るときのキモチもいい感じになれるから」

 背中のホックを外しかけていた姉、妹のアドバイスに対してエロい! と言いかけた。だがすぐに、同じ女だからこそ分かりうる何かって電流にびりっとしたゆえ、顔を赤らめながらつぶやいた。

「わ、わかった……そうする」

 椎名、さしずめ椎名劇場みたいになったフンイキを受け入れ、湧き上がってくる感じをかみ砕いて味わいながら、ギャラリーに見つめられているって事はまったく気にないとしてブラを外した。

(ん……)

 ギューンって回転音が聞こえるみたいな気恥ずかしさに抱きつけられながら、手に取ったビキニを装着していく椎名。

「お、今度は赤色ってか」

「いや、あれは赤じゃない。なんだろう、朱色みたいだけれど……とにかく赤にしないところが計算高い」

「え、赤ってダメなの?」

「赤いビキニは輝度が強すぎて色っぽいを通り越してエロ過ぎになるんだよ。だからほら、赤に近くてなおかつ自分に似合っている色としてあれを選んでいる」

 ああだこうだと言われているなど知らない椎名、生まれて初めてビキニという水着姿になって妹の方を向く。

「おぉ、お姉ちゃん……バッチグーだよ」

「そ、そうかな……」

「いっしょに巨乳アイドルでもやろうか?」

 翠名はここで姉が恥ずかしがってイヤがるだろうと思ったから、あえてそういう事を言ってみた。でも浮かんだ姉の反応は思い通りではなかった。

「ん……翠名といっしょなら考えてみようかな……」

「いまの冗談! 冗談だからね? 本気にしないで」

 慌てて冗談宣言した翠名、タオルだのなんだのを持って姉と2人並び歩き出した。どちらもビキニ、中2のFカップと中3のDカップなので目立つなんて表現では済まず、脱衣所を出るまでの数秒だけでも、2人は天下覇者のごとく注目される。

「なんでみんな見まくるんだろう、そんなに見てたのしいか? って話だ」

 椎奈、歩きながら少しイラつく。

「あっと、いけないよお姉ちゃん。せっかくビキニなったのにネガティブはNG」

 翠名、周りから飛んでくる目線は女子力のための栄養だと思えばいいとつぶやき、そうでなきゃビキニなんて格好になった価値が生まれないよ? とも。

「仕方ない、プールサイドに到着するまで手をつないであげようか?」

 いつもならそんな事はしないとする翠名だが、姉のためならやってもいいと色白むっちりな手を動かす。妹が姉みたいになって、姉が妹みたいなフンイキが浮かびかける。

「いらない。わたしだって……」

「だって?」

「女子力なら翠名に負けない」

 姉がそう言って手つなぎ拒否で歩くとき、翠名はその姿に感動し心の中で小さく拍手を送ったりした。
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