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38・椎名を想ってエロい小説を書いて心を燃やすぜ! 燃得の純真情熱タイム1
しおりを挟む「ん……」
ただいま午後4時、燃得は自分部屋の中央に立ち、腕組みをして何やら考え事をしている真っ最中。
「お姉さん……」
燃得はいま、佐藤椎名というひとつ上の巨乳女子を想いながら、心身を燃やすためのエネルギーを生成しようとしていた。
いま、正直に言えば燃得は椎名を想ってオナりたい。ところが恋しいと思っているのに、いつだって体を摩擦で燃やす覚悟はできているのに、ちょっとばかりエネルギーが足りないという変な状態。言ってみればガンダムのビームライフルではなく、ジムの安っぽいビームスプレーガン程度の出力しかないってこと。
「あぁ、クソ……こんなにせつないのに……お姉さんに甘えたいってまっすぐなキモチで思うのに、なぜ核エネルギーが不足するんだよ。これじゃぁ生殺しみたいじゃんかよ」
燃得、調子が悪いのか? だったらオナるのは止めるか? と自分で自分に問う。するともうひとりの自分は、いつオナるんですか? 今しかないでしょう! と言い返してくるのだ。だからあきらめる気にもなれず宙ぶらりん状態。
「そ、そうだ、いいこと思いついたぞ!」
椎名を想いながら男になりたいとする燃得、ここで何やら閃いたらしく、ピュアな笑顔を浮かべ開いた左手の平に握った右手をぶつけてつぶやく。
「お姉さんと愛し合うってエロ小説を書けばいいのだ。小説だしな、誰かに見せるわけでもないからな。そこでならお姉さんをベッドに押し倒しても、ムリヤリ一発に持ち込んで生の中出し射精しても犯罪にならない。そうだ、なんでこんな素晴らしい事を思いつかなかったんだよ、しっかりしろよおれ!」
きゃっほー! と無邪気エネルギーを獲得した燃得、応接間に置いてある家族みんなで使うPCを前に座った。これはゲーミングではないから、使えねぇやつ! っと思っていた。でも小説を書きたいと思ういま、このPCをフルに活用したいと心が燃えている。
「タイピングなんか覚えても役に立たない……とか思っていたけれど、今まさに役立つとき。そうさ、これからおれの10本指はお姉さんへの想いを綴るためにバツグンの仕事をこなす職人になるんだ」
「えへ、お姉さんの巨乳に甘えてやる、甘えてやるぞ!」
いくぜ! と指を動かそうとした、ワード画面に男子の想いを注ぎ込んだ小説を書こうとした。ところが、ここで思いもしない事が発生する。
「ぅ……」
まず第一に椎名をエロ小説に使うと……すごく悪い事をするような気がするって、要らぬ罪悪感が自分の指にストップをかける。
「たかが小説、たかが小説だろうが、しっかりしろ燃得、おまえはこの程度の男なのかよ。おまえはエロ小説のひとつもかけないチキンな男なのかよ」
書かねばならない、書いてコーフンしたらその勢いでオナニーして射精まで到達するのだ。それが男の生き様じゃないか! と自分に言い聞かせる。まったくもって信じがたい圧力と戦おうとする。
だがもうひとつの問題は、椎名を想ってエロ小説を書こうとするとき、いわゆるエロシーンというおいしい所だけ書くというのが不思議とやりづらい。なぜか物語として愛し合う前の前という段階から丁寧に書こうとして自らイライラしてしまう。
「ったく……いらねぇんだよ、学校で毎日彼女を想ってドキドキしているとか、告白したら意外なオーケーにこぶしを突き上げてよろこぶとか、そんなのいらねぇんだよ。お姉さんの巨乳に甘えむしゃぶりつくって谷間で射精するとか、お姉さんのアソコ内で生の中出しをするとかそういうシーンだけでいいつーんだよ」
エロ小説を書くってこんなに大変なのかよと燃得はハァハァ息を切らし始めた。エロい事を書いての高ぶりではなく、一文字も書けない縛りを食らって苦しいゆえのモノ。
「おいっちに、おいっちに」
イスから立ち上がりちょっと準備体操みたいなモノをやって気分転換。エロ小説のひとつも書けない男なんてただの弱虫だとつぶやき、またイスに座る。
「物語なんてうざいモノを書こうとするからダメなんだ。いきなりクライマックスでいいじゃん、そうだよ、欲しいのは物語じゃなくお姉さんの巨乳とアソコなんだから」
ぐひひと笑い羞恥心を捨てようと努力する。そのためには善良な男を捨てるしかないとし、やや恥じらいながらもう一人の男になってつぶやく。
「椎名、今からおまえの巨乳を食うぜ、食われるのがイヤなら巨乳とかやってんじぇねぇよ、潔く覚悟を決めろつーんだよ、おまえの乳はおれのモノだ」
悪人モードになってやっとタイピングが始まった。学校から書こうとしてやめる。いらねぇ、いま欲しいのはエロシーンであってラブストーリーじゃないと割り切る。そしてごくりとひとつ飲んだら、恥ずかしさを抑えるため小さな声を出しながら、それをそのままタイピングしていく。
「燃得の部屋に招かれた椎名、ベトベトになっちゃった……とか言いながらブレザーを脱ぐ。すると雨水をたっぷり含んで雑巾みたいなった白いシャツが出てきて、その下にある巨乳なブラジャーが丸々透けて見える。純真な燃得はそれを見て顔を赤らめる。そんな彼氏をジーっと見つめながら椎名は言った。燃得、わたしって女として魅力ないかな? と。それを聞いた燃得、そ、そんなわけないだろう、椎名はとっても魅力的な女の子だよと、恥じらいながらもやさしく言い返す。すると椎名、突然にシャツのボタンを外し始めた。するとすぐに巨乳の谷間が出てきたりする。ドキッとして声が出せないでいる揉めるを見ながら、椎名は無言でさらにシャツのボタンを外していく、すると白い巨乳なブラジャーが見えてきて、椎名の体が濡れたシャツから外に出ていく」
ここで声を止めた。そしてイスから立ち上がると、よろこびいっぱいの赤い顔で片手を股間に当ててつぶやく。
「うぉ、やべ、書きながらめっちゃドキドキして、いきなりおれの純情核エンジンが動き出すんだもんな。すげぇ、書きながら勃起するってこんなにキモチいいのかよ。よろこんでいたぶり殺されるみたいなもんじゃんかよ」
これはイケる。エロシーン書き、その中で椎名の巨乳を味わえば100%オナれる。それならやるしかない、いつ? いましかないだろう! って事で、きゃっほー! とテンションアゲアゲな燃得がまたイスに座り、声を出しながらタイピングを開始。
「燃得……と、椎名は少し甘えるみたいな声を出して、上半身を巨乳ブラジャー姿にした。椎名、何をするんだ! と、純真な燃得は取り乱しかけるが、椎名はそんな彼氏にやさしい目を向けて言う、怖がらなくていいんだよと。椎名はゆっくりと巨乳ブラジャーを外し始めた。そしてついにすごい巨乳を外に出し、赤面している純情な燃得に向かって静かな声で言った、抱いて……と」
ここで燃得はまたイスから立ち上がった。そしてまた左手を股間に当て、はんぅ! っと身震いしてこぼす。
「エロ小説書いている最中に勃起したらこんなにキモチいいのかよ。これってエロマンガを読むよりずっとコーフンするじゃん。まさに心を燃やすそのものじゃん。知らなかった、知らなかった、こんなステキな営みがあるなんて」
ぐひひ、やるぜ、やってやる、やってやるぜ! と、燃得はすっかり熱くなっていた。それは男子が月にぶっ飛ぶだけのエネルギーが溜まりつつあるって事に他ならない。
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