2 / 12
2)脱衣所での出来事
しおりを挟む
外から窺う限り普通の銭湯だ。
「お湯」と書かれた暖簾が掛かっていて、煙突もある。
まあ、かなり薄暗くて、営業をしているかどうか不安になりそうな雰囲気ではあるが。
はっきり言ってさびれている感じ。
それに駅前にあるわけでもないから、通りの前をほとんど通行人が歩いていない。どうしてこんなところに銭湯があるのか首を傾げたくなる立地だ。
しかし銭湯は銭湯。ここで何か特別なことが行われているかもしれないなんて想像も出来ない。
「到着しました」
女の子はそう言って、僕のためにドアを開けてくれる。
「いっらしゃいませ」
中から若い女の子が声がする。僕をここまで連れてきた女の子と同じ年齢くらいの少女が、番台に座っていた。
「お客さんですよ」
女の子が少し誇らしげに言った。
「ゆかりちゃん、ナイス」
小さく拍手しながら、番台の女の子が答える。
何ともほほえましい光景だ。番台の女の子が、お客さんを連れてきた女の子を褒めている。褒められた女の子は、えへへと照れ笑いしている。
僕は無下に断らないで良かったと心から思った。
中も普通の銭湯のようだ。いや、番台にこれほど若い女の子が座っているというのが、もう普通じゃないかもしれないが。
「えーと、入浴料は四百円なんですけど?」
女の子がとても申し訳なさそうに言ってくる。
「四百円?」
本当に女の子の言っていたとおりのサービスがここで行われているのなら、とてつもなく安い値段。
僕は千円を払ってお釣りを貰う。
女の子は本当に僕に感謝しているのか、両手で包み込むようにお釣りを渡してくれた。
あまりにその感触が柔らかくて、僕は恥ずかしいと言うか、嬉しいと言うか、何ともいえない良い気持ちになってしまった。
「ではごゆっくり、お浸かり下さい」
僕はその言葉に頷きながら、湯と書かれた暖簾をくぐる。
手が触れ合っただけでこんなに柔らかいのだ。肌と肌が触れ合おうものならどうなってしまうのだろうか。
僕はニヤニヤ笑いを隠すことが出来そうになかった。思わずウキウキした足取りになってしまう。
いや、とはいえ、もちろんまだ半信半疑だ。
本当にそんなサービスが行われているとは思っていない。
しかしここまでとりあえず順調に進んでいることは事実。僕の期待は少しずつ現実味を帯びてきている。
「お客さん、一人もいないんですけどね、でも空いてるロッカーは限られてるんです」
脱衣所の暖簾をくぐってもそんな声がした。
えっ?
僕は驚いて思わず振り向く。
後ろには僕をここまで案内してくれた女の子が立っていた。
女の子は驚いている僕の横を抜けて、脱衣所の中にぐんぐん入っていく。
「銭湯の女の子たちもここで着替えてるんで、空いてるロッカーが少ないんです。あっ、ここ空いてますね。どうぞお使い下さい」
そう言えば、銭湯なのに男湯と女湯と書かれた暖簾はなかった。もしかしたら脱衣所は一つしかないのかもしれない。やはりかなり特殊な銭湯のようである。
「ありがとう、わざわざ」
どのロッカーが空いているのか教えてくれるなんて。僕がそう言おうとした時、その言葉をぐっと飲み込ませるような衝撃的な光景が展開していた。
僕をここまで案内してくれた女の子。ゆかりちゃんと呼ばれていた彼女。その少女が上着のボタンを外し始めたのだ。
え?
僕は思わず彼女を凝視してしまった。
ボタンを外しているだけじゃない。彼女は上に着ていたブラウスを脱ぎ終え、中のTシャツまで脱ごうとしていた。やがて、ほっそりした身体と白いブラジャーが僕の視界に飛び込んできた。
え?
僕は更に目を見開く。
僕の驚愕に満ちた視線に気づいて、女の子は慌てて言ってきた。
「あっ、ほ、本当にすいません。私もここしか着替えるところがなくて。従業員専用の更衣室もあるんですけど狭いし」
そう言いながらも彼女は下のスカートも脱ぎ終えている。すなわち彼女の細い身体を覆っているのは、現在、ブラジャーとパンツだけだということ。
スポーツブラというのだろうか、ワイヤーの入っていない白いブラだ。
思った以上に成長しているようで、胸の膨らみはブラジャーいっぱいに膨らんでいた。
パンツも、大きすぎもせず小さ過ぎもしない白い木綿製で、薄いパンツの布地の向こうに、陰毛の茂みが透けて見えるような気がする。
それを見て、僕の下半身も膨らんでしまったことは言うまでもない。
こんなに間近で、こんな年齢の女の子の下着姿を見たことがない。
しかもとてもかわいい女の子だ。
手足も腰も、驚くべきほど細かった。
しかしこれだけ細いのに不健康な感じはしない。
胸はお尻や太股は、今にもはちきれんばかりにピチピチしているからだ。
大人の女性だとこういうわけにはいかないだろう。この年齢の少女特有の一瞬の奇跡。本当に美しい体つきなのだ。
視線を逸らしたくなかった。穴が開くほど見つけ続けたい。
しかしイヤらしい男だと思われたくもなかった。
この女の子にだけは絶対に嫌われたくない。僕はそんなことを思い始めていたのだ。出来れば、爽やかで、けっこうクールな男性だって思われたい。
しかしもう遅かったようだ。
「あ、あんまりじろじろ見ないで下さいよ。いくらお客さんでも、男の人に見られるのは恥ずかしいじゃないですか」
女の子がモジモジしながら言ってきた。
「えっ? ご、ごめんよ」
僕は慌てて俯く。「びっくりしっちゃったんだ。ごめんね」
「いえ、私のほうこそ。お客さんの前でこんな姿になってすいません。でもこの前、更衣室に覗き魔が出て。それからみんな、ここで着替えるようにしてるんです」
覗き魔?
僕の頭の中にハテナマークが散乱する。
覗き魔に見られるのは嫌だけど、僕だったら構わないという言い方である。この女の子の価値観がよくわからなかった。
しかし僕が首を傾げている間にも、女の子は更に服を脱ぎ始めていた。
さすがに僕の前でブラとパンツを脱ぐ気はないようだった。女の子は身体にタオルを巻きつけて、その上からブラとパンツを脱ごうとしている。
女の子は本当に器用に、腕をクネクネさせて、ブラジャーを肩から外して、ひょいとタオルの外に出した。
そして次は下半身に手を伸ばす。パンツを脱ごうとしているのだ。
今、女の子は僕に背中を向けていた。女の子が恥ずかしがっているのは事実。
しかし背中を向けているということは、女の子をジロジロ見てもばれないということだ。
女の子はお尻をくっと振りながら、タオル越しにパンツをずり下げていた。
タオルはそれほど大きいものではなく、お尻がギリギリ隠れるくらいのサイズだった。細いけどムチムチした太股はほとんどあらわだ。
やがてその股の間に、しわしわになった白いパンツが、タオルの下から少しだけ現われる。
僕は思わず、「お!」と声を上げそうになった。それは本当にイヤらしい光景だった。
さっきまで履いていたパンツ、汗で蒸れた下着が目の前に見えたのだから。
タオル越しにパンツをずり下げていた女の子は、今度はタオルの下から手を突っ込んで、パンツを下げ始める。
そのとき少し前かがみの姿勢になった。お尻と太もものお肉の部分がチラリと見えた。
いや、それどころじゃない。手がタオルに引っ掛かって、タオルが少しめくれ上がったのだ。その結果、女の子の白いお尻が、まともに僕の目の中に飛び込んできた。
「あっ」
女の子が慌ててお尻を隠す。
そしてぷくっと頬を膨らませながら僕を見る。
僕と女の子がばっちり合ってしまった。
鏡の中で。
そう、女の子の向こうの壁に大きな姿見の鏡があって、その鏡に僕の顔もばっちり映っていたのだ。
僕はそれに気づかず、さっきから女の子の後ろ姿を見ていた!
この表情から判断するに、女の子は僕の視線にずっと気づいていたようだ。
「もう、仕方ありませんね」そんな表情で鏡越しに僕を見ていた。
「お、お客さんも早く服を脱いじゃって下さいよ」
恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながらも、その恥ずかしさを誤魔化すためか、そう言ってきた。
「えっ? ああ、はい」
僕はまるで幼児のように従順な声で返事をする。
しかし脱ぐと言っても、もう僕の下半身はビンビンになってしまっていた。
今は上着でかろうじて隠しているが、それを脱いだらGパンの前がもっこりと盛り上がっているのが目に入るに違いない。
それを女の子に見られるわけにはいかないだろう。
「じゃあ、先に入ってて。僕もすぐに行くから」
僕は言った。
「そうですか、じゃあ、あっちで待ってますね」
女の子はそう言って銭湯のほうに行く。そして扉の前で一瞬立ち止まり、身体にまとっていたタオルを外し、それを横の籠にぽいっと投げ込んだ。
それは一瞬だったけれど、僕の目の中に鮮烈に焼けつく。
女の子の裸の後ろ姿。細い背中と白いお尻。思わず自分の股間に手が伸びる。
しかしかろうじて自制する。銭湯の扉が開いて、そこから大勢いの女の子の声がこだましてきたのだ。
またもや僕は失念していた事実を思い出した。そうなのだ、ここは普通の銭湯でもない。
ということは、さっきの光景よりももっと凄いのを僕を目撃してしまうことになるのかもしれない。
物凄い光景、大勢の女の子たちの裸・・・。
しかしそんなことを想像すると、もはやこの股間の膨らみは沈められそうになかった。
どうしよう・・・。
だからってここから逃げるわけにもいかない。そんな勿体ないことをする気もなかった。せっかく掴んだチャンスなのだ。
はっきりいってわけがわからない。もしかしたら壮大な詐欺に遭っているのかもしれない。だけどもうこの先どうなっていいというくらいの心境になりつつある。
僕はとにかく服を脱いで裸になった。そして用意されていたタオルで前を隠す。
ああ、駄目だ、タオルはほとんど直角に持ち上がっていて、恐るべき不自然なことになっていた。
先に出しちゃおうかな。
勃起を沈めるためにはそれしか方法はない。しかし何だか勿体ない気がする。
それに一端は沈めることが出来たにしても、どうせお風呂の中でも勃ってしまうことになる。
それならいっそ、このままお風呂場にいこう。途中で勃ったり、萎えたリするから不自然なのだ。
大人の男の人のモノは、最初からこのように大きいものだって思わせたら、案外、これくらいの年齢の女の子たちは騙されるかもしれない。
僕は自分にそう言い来ます。そして勇気をふるって銭湯の扉を開けた。
「お湯」と書かれた暖簾が掛かっていて、煙突もある。
まあ、かなり薄暗くて、営業をしているかどうか不安になりそうな雰囲気ではあるが。
はっきり言ってさびれている感じ。
それに駅前にあるわけでもないから、通りの前をほとんど通行人が歩いていない。どうしてこんなところに銭湯があるのか首を傾げたくなる立地だ。
しかし銭湯は銭湯。ここで何か特別なことが行われているかもしれないなんて想像も出来ない。
「到着しました」
女の子はそう言って、僕のためにドアを開けてくれる。
「いっらしゃいませ」
中から若い女の子が声がする。僕をここまで連れてきた女の子と同じ年齢くらいの少女が、番台に座っていた。
「お客さんですよ」
女の子が少し誇らしげに言った。
「ゆかりちゃん、ナイス」
小さく拍手しながら、番台の女の子が答える。
何ともほほえましい光景だ。番台の女の子が、お客さんを連れてきた女の子を褒めている。褒められた女の子は、えへへと照れ笑いしている。
僕は無下に断らないで良かったと心から思った。
中も普通の銭湯のようだ。いや、番台にこれほど若い女の子が座っているというのが、もう普通じゃないかもしれないが。
「えーと、入浴料は四百円なんですけど?」
女の子がとても申し訳なさそうに言ってくる。
「四百円?」
本当に女の子の言っていたとおりのサービスがここで行われているのなら、とてつもなく安い値段。
僕は千円を払ってお釣りを貰う。
女の子は本当に僕に感謝しているのか、両手で包み込むようにお釣りを渡してくれた。
あまりにその感触が柔らかくて、僕は恥ずかしいと言うか、嬉しいと言うか、何ともいえない良い気持ちになってしまった。
「ではごゆっくり、お浸かり下さい」
僕はその言葉に頷きながら、湯と書かれた暖簾をくぐる。
手が触れ合っただけでこんなに柔らかいのだ。肌と肌が触れ合おうものならどうなってしまうのだろうか。
僕はニヤニヤ笑いを隠すことが出来そうになかった。思わずウキウキした足取りになってしまう。
いや、とはいえ、もちろんまだ半信半疑だ。
本当にそんなサービスが行われているとは思っていない。
しかしここまでとりあえず順調に進んでいることは事実。僕の期待は少しずつ現実味を帯びてきている。
「お客さん、一人もいないんですけどね、でも空いてるロッカーは限られてるんです」
脱衣所の暖簾をくぐってもそんな声がした。
えっ?
僕は驚いて思わず振り向く。
後ろには僕をここまで案内してくれた女の子が立っていた。
女の子は驚いている僕の横を抜けて、脱衣所の中にぐんぐん入っていく。
「銭湯の女の子たちもここで着替えてるんで、空いてるロッカーが少ないんです。あっ、ここ空いてますね。どうぞお使い下さい」
そう言えば、銭湯なのに男湯と女湯と書かれた暖簾はなかった。もしかしたら脱衣所は一つしかないのかもしれない。やはりかなり特殊な銭湯のようである。
「ありがとう、わざわざ」
どのロッカーが空いているのか教えてくれるなんて。僕がそう言おうとした時、その言葉をぐっと飲み込ませるような衝撃的な光景が展開していた。
僕をここまで案内してくれた女の子。ゆかりちゃんと呼ばれていた彼女。その少女が上着のボタンを外し始めたのだ。
え?
僕は思わず彼女を凝視してしまった。
ボタンを外しているだけじゃない。彼女は上に着ていたブラウスを脱ぎ終え、中のTシャツまで脱ごうとしていた。やがて、ほっそりした身体と白いブラジャーが僕の視界に飛び込んできた。
え?
僕は更に目を見開く。
僕の驚愕に満ちた視線に気づいて、女の子は慌てて言ってきた。
「あっ、ほ、本当にすいません。私もここしか着替えるところがなくて。従業員専用の更衣室もあるんですけど狭いし」
そう言いながらも彼女は下のスカートも脱ぎ終えている。すなわち彼女の細い身体を覆っているのは、現在、ブラジャーとパンツだけだということ。
スポーツブラというのだろうか、ワイヤーの入っていない白いブラだ。
思った以上に成長しているようで、胸の膨らみはブラジャーいっぱいに膨らんでいた。
パンツも、大きすぎもせず小さ過ぎもしない白い木綿製で、薄いパンツの布地の向こうに、陰毛の茂みが透けて見えるような気がする。
それを見て、僕の下半身も膨らんでしまったことは言うまでもない。
こんなに間近で、こんな年齢の女の子の下着姿を見たことがない。
しかもとてもかわいい女の子だ。
手足も腰も、驚くべきほど細かった。
しかしこれだけ細いのに不健康な感じはしない。
胸はお尻や太股は、今にもはちきれんばかりにピチピチしているからだ。
大人の女性だとこういうわけにはいかないだろう。この年齢の少女特有の一瞬の奇跡。本当に美しい体つきなのだ。
視線を逸らしたくなかった。穴が開くほど見つけ続けたい。
しかしイヤらしい男だと思われたくもなかった。
この女の子にだけは絶対に嫌われたくない。僕はそんなことを思い始めていたのだ。出来れば、爽やかで、けっこうクールな男性だって思われたい。
しかしもう遅かったようだ。
「あ、あんまりじろじろ見ないで下さいよ。いくらお客さんでも、男の人に見られるのは恥ずかしいじゃないですか」
女の子がモジモジしながら言ってきた。
「えっ? ご、ごめんよ」
僕は慌てて俯く。「びっくりしっちゃったんだ。ごめんね」
「いえ、私のほうこそ。お客さんの前でこんな姿になってすいません。でもこの前、更衣室に覗き魔が出て。それからみんな、ここで着替えるようにしてるんです」
覗き魔?
僕の頭の中にハテナマークが散乱する。
覗き魔に見られるのは嫌だけど、僕だったら構わないという言い方である。この女の子の価値観がよくわからなかった。
しかし僕が首を傾げている間にも、女の子は更に服を脱ぎ始めていた。
さすがに僕の前でブラとパンツを脱ぐ気はないようだった。女の子は身体にタオルを巻きつけて、その上からブラとパンツを脱ごうとしている。
女の子は本当に器用に、腕をクネクネさせて、ブラジャーを肩から外して、ひょいとタオルの外に出した。
そして次は下半身に手を伸ばす。パンツを脱ごうとしているのだ。
今、女の子は僕に背中を向けていた。女の子が恥ずかしがっているのは事実。
しかし背中を向けているということは、女の子をジロジロ見てもばれないということだ。
女の子はお尻をくっと振りながら、タオル越しにパンツをずり下げていた。
タオルはそれほど大きいものではなく、お尻がギリギリ隠れるくらいのサイズだった。細いけどムチムチした太股はほとんどあらわだ。
やがてその股の間に、しわしわになった白いパンツが、タオルの下から少しだけ現われる。
僕は思わず、「お!」と声を上げそうになった。それは本当にイヤらしい光景だった。
さっきまで履いていたパンツ、汗で蒸れた下着が目の前に見えたのだから。
タオル越しにパンツをずり下げていた女の子は、今度はタオルの下から手を突っ込んで、パンツを下げ始める。
そのとき少し前かがみの姿勢になった。お尻と太もものお肉の部分がチラリと見えた。
いや、それどころじゃない。手がタオルに引っ掛かって、タオルが少しめくれ上がったのだ。その結果、女の子の白いお尻が、まともに僕の目の中に飛び込んできた。
「あっ」
女の子が慌ててお尻を隠す。
そしてぷくっと頬を膨らませながら僕を見る。
僕と女の子がばっちり合ってしまった。
鏡の中で。
そう、女の子の向こうの壁に大きな姿見の鏡があって、その鏡に僕の顔もばっちり映っていたのだ。
僕はそれに気づかず、さっきから女の子の後ろ姿を見ていた!
この表情から判断するに、女の子は僕の視線にずっと気づいていたようだ。
「もう、仕方ありませんね」そんな表情で鏡越しに僕を見ていた。
「お、お客さんも早く服を脱いじゃって下さいよ」
恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながらも、その恥ずかしさを誤魔化すためか、そう言ってきた。
「えっ? ああ、はい」
僕はまるで幼児のように従順な声で返事をする。
しかし脱ぐと言っても、もう僕の下半身はビンビンになってしまっていた。
今は上着でかろうじて隠しているが、それを脱いだらGパンの前がもっこりと盛り上がっているのが目に入るに違いない。
それを女の子に見られるわけにはいかないだろう。
「じゃあ、先に入ってて。僕もすぐに行くから」
僕は言った。
「そうですか、じゃあ、あっちで待ってますね」
女の子はそう言って銭湯のほうに行く。そして扉の前で一瞬立ち止まり、身体にまとっていたタオルを外し、それを横の籠にぽいっと投げ込んだ。
それは一瞬だったけれど、僕の目の中に鮮烈に焼けつく。
女の子の裸の後ろ姿。細い背中と白いお尻。思わず自分の股間に手が伸びる。
しかしかろうじて自制する。銭湯の扉が開いて、そこから大勢いの女の子の声がこだましてきたのだ。
またもや僕は失念していた事実を思い出した。そうなのだ、ここは普通の銭湯でもない。
ということは、さっきの光景よりももっと凄いのを僕を目撃してしまうことになるのかもしれない。
物凄い光景、大勢の女の子たちの裸・・・。
しかしそんなことを想像すると、もはやこの股間の膨らみは沈められそうになかった。
どうしよう・・・。
だからってここから逃げるわけにもいかない。そんな勿体ないことをする気もなかった。せっかく掴んだチャンスなのだ。
はっきりいってわけがわからない。もしかしたら壮大な詐欺に遭っているのかもしれない。だけどもうこの先どうなっていいというくらいの心境になりつつある。
僕はとにかく服を脱いで裸になった。そして用意されていたタオルで前を隠す。
ああ、駄目だ、タオルはほとんど直角に持ち上がっていて、恐るべき不自然なことになっていた。
先に出しちゃおうかな。
勃起を沈めるためにはそれしか方法はない。しかし何だか勿体ない気がする。
それに一端は沈めることが出来たにしても、どうせお風呂の中でも勃ってしまうことになる。
それならいっそ、このままお風呂場にいこう。途中で勃ったり、萎えたリするから不自然なのだ。
大人の男の人のモノは、最初からこのように大きいものだって思わせたら、案外、これくらいの年齢の女の子たちは騙されるかもしれない。
僕は自分にそう言い来ます。そして勇気をふるって銭湯の扉を開けた。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる