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28.再会とBランクの依頼
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「お久し振りです」
俺が振り返った先、そこに居たのは俺が冒険者として生きていけるかどうかを判断してくれたBランク冒険者のセイチさんだった。横には彼のメンバーのレイビスさんとウィースさんもいる。
「ラソマくん、本当に冒険者になったのね」
「はい。これも冒険者として生きていけると言ってくれた皆さんのお陰です」
屋敷で3人に反対されたら、俺は父さんからの許可を得る事もできず、家出同然で冒険者になっていたからな。
「いやいや、ラソマくんは強いからね。俺たちだけでなく、他の人も賛成したと思うよ」
「あの、ラソマさんはセイチさんたちとお知り合いなんですか?」
俺たちが話しているとミオナさんが聞いてくる。
「はい。セイチさんたちは俺の冒険者としての家庭教師なんですよ」
「そうだったんですか!セイチさんたちのようなAランク冒険者が家庭教師なんて豪華ですね!」
「え?Aランク?家庭教師の時はBランクだったと思うんですけど、ランクが上がったんですか?」
「当然。あれから2年も経つもの」
「いずれラソマくんが冒険者になった時に同じBランクだと恥ずかしいって言ってセイチが一所懸命になってたのよ」
「そうなんですか」
ウィースさんの言葉に苦笑いしてしまう。
「バラすなよ…」
「良いじゃない」
「聞いたか?」
「ああ。Aランクのセイチたちが家庭教師なんだ。そりゃあ強いはずだよな」
「っていうかBランク冒険者を家庭教師にできるなんて、どっかの坊ちゃんなのか?」
周囲の冒険者の話し声が聞こえる。
「皆、待て!俺たちが家庭教師をしたからラソマくんが強いというのは間違っているぞ!何も教えなくてもラソマくんは強かったからな」
「そうよ。家庭教師って言っても、冒険者として生きていけるかどうかの判断を任されただけなんだから」
セイチさんとウィースさんが言ってくれるけど複雑だ。俺はまだ、そこまで目立ちたいわけじゃないからな。
「あの、そう言ってくれるのは嬉しいんですけど、あまり目立ちたくないので…」
「そうは言ってもラソマくんはもう目立ってる。あんな不思議な闘い方をしてEランクになったんだから」
「あれ?レイビスさん、大会の事を知ってるんですか?」
「勿論。そろそろラソマくんが冒険者登録をする頃だと思ってね。大会も観に行ってみたの」
「そうだったんですか」
気づかなかった。まあ観客全員を見たわけじゃないからな。
「ところでラソマくんは今、受けられる依頼に満足していないのよね?」
「はい。でも冒険者になりたてだし、そこまで贅沢は言ってられないので、コツコツランクを上げていこうと思ってます」
そもそもGから一気にEランクに上がれたからな。あまり贅沢は言えないだろう。
「それなら俺たちとパーティを組まないかい?」
「セイチさんたちと?」
「ああ。俺たちはAランクだから、難易度の高い依頼を受ける事も可能だよ」
「あの、それではラソマさんに負担が大き過ぎないですか?いくら強いとは言っても…」
セイチさんの提案にミオナさんが不安そうな事を言ってくれる。ギルド職員として、担当している冒険者を危険な目に遭わせるわけにはいかないもんな。
「それは大丈夫だ。ラソマくんは2年前、Bランク相当の魔物を単独で倒しているからな」
「それも簡単にね」
「そうなんですか!?」
セイチさんとウィースさんの言葉にミオナさんだけでなく、他の冒険者も驚いている。
「それじゃあ2年前の時点でラソマさんはBランク以上…?」
「そうだろうな。俺たちより強いんじゃないか」
セイチさんは楽しそうに言う。Aランクの自分たちよりも強いなんて、特に冒険者の先輩としては認めたくないはずなのに、楽しそうなのはどうしてだろう?
「あの…どうして楽しそうに言うんですか?」
「ん?…あぁ、後輩に嫉妬しないのか、とかそういう事かい?嫉妬なんてしないよ。逆に知り合いが強いなんて嬉しいじゃないか!」
好感の持てる性格の人だな。俺なら後輩が出世していったら嫉妬してしまいそうだ。そうならないように努力はするけど。
「ミオナさん、セイチさんのパーティに入れてもらって良いですか?」
「はい、お互いの承諾があれば大丈夫です」
「良かった!でもその場合、難しい依頼を達成していっても俺はランクを上げれないんじゃないですか?」
「その点も大丈夫です。討伐依頼であれば、ラソマさんが討伐した魔物が何なのかは、この魔道具で分かりますから」
さっきの嘘が分かる魔道具だな。
「よし!そうと決まれば討伐依頼に行くか!ラソマくんならBランク相当の魔物は簡単だろうけど、今の実力が分からないから、Bランク程度の魔物で大丈夫かい?」
「大丈夫です」
「よし、それならオーガだな」
「オーガですか…ラソマさん、くれぐれも気をつけてくださいね?」
「はい!」
その後、オーガ討伐の依頼を受けたセイチさん達と一緒に森に行く。森と言っても前に妖精と会った森ではなく、王都から少し離れた場所にある森だ。
「どうやって行くんですか?」
「遠過ぎるなら馬車で行くんだけど、そこまで遠くないから歩いて行くよ」
「歩くくらいなら、俺の移動方法で行きますか?」
「どういう移動なの?」
「飛んでいきます」
そう言って俺は自分を含めて全員を結界で覆い、宙に浮かせる。
「こ、これは!?」
「飛行…魔法?」
「飛行魔法ではないです。詳しくは言えないですけど、俺のスキルの1つです」
前に王子と兵士に対して使ったことがあるから隠す必要もないだろう。
そう思って未だに不思議そうな顔をしている3人と一緒に森に向かって道を進む。
「不思議な感じね。進んでいるのに空気を感じない」
「そうだな。普通なら体に空気が当たるはずなんだけど」
「透明な部屋に入っていると思ってください。今の状態を説明するなら、その言葉が一番当てはまるので」
「本当にラソマくんは不思議なスキルを発現したんだな」
そう言ってセイチさんは笑う。せっかく異世界に転生したんだから普通のスキルではなくて、少し特殊なスキルの方が楽しい。
そうしている内に目的の森に到着した。森を突っ切るように道ができているけど、両側の森は木々が生い茂っていて薄暗い。
「こんな場所にオーガがいるんですね」
「まあ、どこにでもいるんだけどね。さっさと終わらせて帰ろうよ」
「薄暗いのは薄気味悪い」
「そうだな。それじゃあラソマ君、オーガの居場所は分かるかい?」
「待ってください。えっと…向こうに3匹のオーガがいます。少ないですね」
「確かに少ないと言えるけど…オーガはBランク。それが3匹もいるんだから油断は禁物よ」
「はい」
そうだよな。油断は禁物だ。
「それじゃあ行きます」
俺達は4人でオーガのいる場所に向かう。闘うのは俺だからセイチさん達には隠れていてもらう。
前方にいるオーガを確認する。前世の本で見ていたような鬼だな。筋骨隆々。明らかに魔法ではなく、肉体戦って感じだな。身長は2メートル以上ある。
3匹のオーガは近づく俺に気づくと、走ってくる。なかなかの迫力だな。
今回の闘いでは念動力で首を捻る戦法は使わない。あの方法はあまり人に見せたくない。だから使うのは結界刃。
俺は掌をオーガに向けると結界刃を発射する。その1つの結界刃で3匹のオーガの首を切断した。何もできずにオーガは倒れる。
「終わりました」
俺が笑いながらセイチさん達に言うと、隠れてもらっていたセイチさん達が苦笑いしながら俺の近くに歩いて来た。
俺が振り返った先、そこに居たのは俺が冒険者として生きていけるかどうかを判断してくれたBランク冒険者のセイチさんだった。横には彼のメンバーのレイビスさんとウィースさんもいる。
「ラソマくん、本当に冒険者になったのね」
「はい。これも冒険者として生きていけると言ってくれた皆さんのお陰です」
屋敷で3人に反対されたら、俺は父さんからの許可を得る事もできず、家出同然で冒険者になっていたからな。
「いやいや、ラソマくんは強いからね。俺たちだけでなく、他の人も賛成したと思うよ」
「あの、ラソマさんはセイチさんたちとお知り合いなんですか?」
俺たちが話しているとミオナさんが聞いてくる。
「はい。セイチさんたちは俺の冒険者としての家庭教師なんですよ」
「そうだったんですか!セイチさんたちのようなAランク冒険者が家庭教師なんて豪華ですね!」
「え?Aランク?家庭教師の時はBランクだったと思うんですけど、ランクが上がったんですか?」
「当然。あれから2年も経つもの」
「いずれラソマくんが冒険者になった時に同じBランクだと恥ずかしいって言ってセイチが一所懸命になってたのよ」
「そうなんですか」
ウィースさんの言葉に苦笑いしてしまう。
「バラすなよ…」
「良いじゃない」
「聞いたか?」
「ああ。Aランクのセイチたちが家庭教師なんだ。そりゃあ強いはずだよな」
「っていうかBランク冒険者を家庭教師にできるなんて、どっかの坊ちゃんなのか?」
周囲の冒険者の話し声が聞こえる。
「皆、待て!俺たちが家庭教師をしたからラソマくんが強いというのは間違っているぞ!何も教えなくてもラソマくんは強かったからな」
「そうよ。家庭教師って言っても、冒険者として生きていけるかどうかの判断を任されただけなんだから」
セイチさんとウィースさんが言ってくれるけど複雑だ。俺はまだ、そこまで目立ちたいわけじゃないからな。
「あの、そう言ってくれるのは嬉しいんですけど、あまり目立ちたくないので…」
「そうは言ってもラソマくんはもう目立ってる。あんな不思議な闘い方をしてEランクになったんだから」
「あれ?レイビスさん、大会の事を知ってるんですか?」
「勿論。そろそろラソマくんが冒険者登録をする頃だと思ってね。大会も観に行ってみたの」
「そうだったんですか」
気づかなかった。まあ観客全員を見たわけじゃないからな。
「ところでラソマくんは今、受けられる依頼に満足していないのよね?」
「はい。でも冒険者になりたてだし、そこまで贅沢は言ってられないので、コツコツランクを上げていこうと思ってます」
そもそもGから一気にEランクに上がれたからな。あまり贅沢は言えないだろう。
「それなら俺たちとパーティを組まないかい?」
「セイチさんたちと?」
「ああ。俺たちはAランクだから、難易度の高い依頼を受ける事も可能だよ」
「あの、それではラソマさんに負担が大き過ぎないですか?いくら強いとは言っても…」
セイチさんの提案にミオナさんが不安そうな事を言ってくれる。ギルド職員として、担当している冒険者を危険な目に遭わせるわけにはいかないもんな。
「それは大丈夫だ。ラソマくんは2年前、Bランク相当の魔物を単独で倒しているからな」
「それも簡単にね」
「そうなんですか!?」
セイチさんとウィースさんの言葉にミオナさんだけでなく、他の冒険者も驚いている。
「それじゃあ2年前の時点でラソマさんはBランク以上…?」
「そうだろうな。俺たちより強いんじゃないか」
セイチさんは楽しそうに言う。Aランクの自分たちよりも強いなんて、特に冒険者の先輩としては認めたくないはずなのに、楽しそうなのはどうしてだろう?
「あの…どうして楽しそうに言うんですか?」
「ん?…あぁ、後輩に嫉妬しないのか、とかそういう事かい?嫉妬なんてしないよ。逆に知り合いが強いなんて嬉しいじゃないか!」
好感の持てる性格の人だな。俺なら後輩が出世していったら嫉妬してしまいそうだ。そうならないように努力はするけど。
「ミオナさん、セイチさんのパーティに入れてもらって良いですか?」
「はい、お互いの承諾があれば大丈夫です」
「良かった!でもその場合、難しい依頼を達成していっても俺はランクを上げれないんじゃないですか?」
「その点も大丈夫です。討伐依頼であれば、ラソマさんが討伐した魔物が何なのかは、この魔道具で分かりますから」
さっきの嘘が分かる魔道具だな。
「よし!そうと決まれば討伐依頼に行くか!ラソマくんならBランク相当の魔物は簡単だろうけど、今の実力が分からないから、Bランク程度の魔物で大丈夫かい?」
「大丈夫です」
「よし、それならオーガだな」
「オーガですか…ラソマさん、くれぐれも気をつけてくださいね?」
「はい!」
その後、オーガ討伐の依頼を受けたセイチさん達と一緒に森に行く。森と言っても前に妖精と会った森ではなく、王都から少し離れた場所にある森だ。
「どうやって行くんですか?」
「遠過ぎるなら馬車で行くんだけど、そこまで遠くないから歩いて行くよ」
「歩くくらいなら、俺の移動方法で行きますか?」
「どういう移動なの?」
「飛んでいきます」
そう言って俺は自分を含めて全員を結界で覆い、宙に浮かせる。
「こ、これは!?」
「飛行…魔法?」
「飛行魔法ではないです。詳しくは言えないですけど、俺のスキルの1つです」
前に王子と兵士に対して使ったことがあるから隠す必要もないだろう。
そう思って未だに不思議そうな顔をしている3人と一緒に森に向かって道を進む。
「不思議な感じね。進んでいるのに空気を感じない」
「そうだな。普通なら体に空気が当たるはずなんだけど」
「透明な部屋に入っていると思ってください。今の状態を説明するなら、その言葉が一番当てはまるので」
「本当にラソマくんは不思議なスキルを発現したんだな」
そう言ってセイチさんは笑う。せっかく異世界に転生したんだから普通のスキルではなくて、少し特殊なスキルの方が楽しい。
そうしている内に目的の森に到着した。森を突っ切るように道ができているけど、両側の森は木々が生い茂っていて薄暗い。
「こんな場所にオーガがいるんですね」
「まあ、どこにでもいるんだけどね。さっさと終わらせて帰ろうよ」
「薄暗いのは薄気味悪い」
「そうだな。それじゃあラソマ君、オーガの居場所は分かるかい?」
「待ってください。えっと…向こうに3匹のオーガがいます。少ないですね」
「確かに少ないと言えるけど…オーガはBランク。それが3匹もいるんだから油断は禁物よ」
「はい」
そうだよな。油断は禁物だ。
「それじゃあ行きます」
俺達は4人でオーガのいる場所に向かう。闘うのは俺だからセイチさん達には隠れていてもらう。
前方にいるオーガを確認する。前世の本で見ていたような鬼だな。筋骨隆々。明らかに魔法ではなく、肉体戦って感じだな。身長は2メートル以上ある。
3匹のオーガは近づく俺に気づくと、走ってくる。なかなかの迫力だな。
今回の闘いでは念動力で首を捻る戦法は使わない。あの方法はあまり人に見せたくない。だから使うのは結界刃。
俺は掌をオーガに向けると結界刃を発射する。その1つの結界刃で3匹のオーガの首を切断した。何もできずにオーガは倒れる。
「終わりました」
俺が笑いながらセイチさん達に言うと、隠れてもらっていたセイチさん達が苦笑いしながら俺の近くに歩いて来た。
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