19 / 39
『猟奇的、美形兄は』
16:弟、安定につき
しおりを挟む「んんんッ」
兄は箱からパンツを取り出すと、検品だといってベットにバラまき、そこへダイブした。
「あああああッ。おパンティッ」
まるで水辺で水を救い上げるかの如くパンツを下から救い上げては、頬ずりしている。
正直、ただのキチガイだ。
愛都はなんとも言いようのない眼差しで兄を見つめた。
「まな」
「な、なあに? お兄ちゃん」
「まなの素敵なお兄ちゃんはな」
自称素敵なお兄ちゃんは、じっと愛都を見つめその手を取る。
いきなりロマンチック展開かと思いきや、全然違った。
「まなのお×××んが見たくなってきた」
と。
しかもキチガイじみたことを言い始めた。
「はい?」
何かの聞き間違いかと聞き返せば、
「まなのお×××ん」
と。
どうやら聞き間違いではないようである。
愛都が後づされば、
「まなの素敵なお兄ちゃんは、まなの可愛いお×××んが見た……ごふっ」
可愛いは余計だ! と愛都は兄の腹に一発食わせた。
**
「まなは激しいんだから」
兄は腹をさすりながら。
「お兄ちゃんは、まなの安定のちいさ……がはッ」
愛都は迷わず兄のおたまたまにケリを入れる。
「今、何か言った?」
「お×××ん見たい」
脂汗をたらしつつ、諦めないらしい。
「なんでいつも見てるのに」
「まなのお×××んを見ていると心が安らぐんだ」
どんな状況だ。
「しょうがないなあ」
仕方なくズボンを脱ごうとすると、
「さあ、このおパンティを履き給え!」
とパンツを顔にグリグリと押し付けてくる。
──お兄ちゃんのパンツと股間に対する執着心、半端ないんだけど⁈
「お兄ちゃんはセルフは嫌なんだ!」
「何言ってんの、もう」
「おパンティを食いやっぶって”ぽろん”している、まなのお×××んが見たいんだよ!」
「何その、こだわり」
愛都は指定されたパンツを履きながら、眉を顰めあきれ顔で兄に目を向けると、兄は拳を振り上げ熱弁していた。ただのクレイジーである。
「男はこだわってナンボだって言ってるだろ?」
「誰がそんなこと言ってるの」
「父だ」
──パパまた余計なことを……。
「まあ、父とは趣味が異なるがな」
愛都は傍らの紅茶のカップに手を伸ばすと口元へ。
「父は”おっ〇い党”おにいちゃんは”おしり党”だけどな」
「ぶっ」
愛都はお茶を吹いた。
「おっ〇いの何がいいのかわからんが」
しらーと兄を見ながらタオルだと思って顔を拭いているモノをよく見たら、パンツである。
──この部屋パンツだらけなんだけど……。
見渡す限りピンクのスケスケおパンティだらけだ。まるで工場のように。
「さあ、まなよ。おパンティは履いたのかな?」
「う、うん」
「あああああああ!」
兄は突然悶絶し、壁に頭を打ち付けると、
「おパンティを、食い破る時が、来たのだ!」
と絶叫した。
やはり、キチガイである。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる