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━━━8章*この世で一番罪なもの
2「傍に」
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こんなに優しいのに
神様は意地悪だ
彼の心を独り占めすること
彼を笑顔にしてあげること
どっちもできない
こんなに愛しいのに
どうして運命は味方してくれないのだろう
多くを望んでいるわけではないのに
たった一つしか望んでいないのに
僕はこの先もずっと聖くんが好きで
諦めることできなくて
「彩都」
聖の手が頬に触れて考えを中断させられる。
「痛い?」
背中を撫でられ首を横に振った。塗り薬が効いていて服の上からならそんなに痛くはない。少しホッとした顔をした聖の胸に顔を埋めると優しく髪を撫でられる。もう自分を責めなくていいのにと思う。彼はちゃんと来てくれたのだから。絶望から救ってくれたのだから。
痕をつけてと強請らなければこんなことにはならなかった。
自己責任なのに。
それでも責めると言うのなら…。
「聖くん」
「うん?」
「傷が治ったら」
彼を見上げじっと瞳を見つめる。その罪悪感に漬け込んでもいいのだろうか?と。彼は瞳を揺らし彩都を見つめ返す。別れを告げられるとでも思っているのだろうか?自分たちには互いが必要なのに。
「いっぱい愛してくれる?」
偽りでもいい。
「うん、いいよ」
口づけされ抱き締められる。
どうしてこれは愛じゃないのだろう?
でも、愛じゃなくてもいい。
僕は聖くんが欲しい。
聖くんしか要らない。
例え、弱みに付け込んだとしても。
これはいけないこと?
それとも、許されること?
許されなくても、傍にいたい。
傍に居て欲しい。
神様は意地悪だ
彼の心を独り占めすること
彼を笑顔にしてあげること
どっちもできない
こんなに愛しいのに
どうして運命は味方してくれないのだろう
多くを望んでいるわけではないのに
たった一つしか望んでいないのに
僕はこの先もずっと聖くんが好きで
諦めることできなくて
「彩都」
聖の手が頬に触れて考えを中断させられる。
「痛い?」
背中を撫でられ首を横に振った。塗り薬が効いていて服の上からならそんなに痛くはない。少しホッとした顔をした聖の胸に顔を埋めると優しく髪を撫でられる。もう自分を責めなくていいのにと思う。彼はちゃんと来てくれたのだから。絶望から救ってくれたのだから。
痕をつけてと強請らなければこんなことにはならなかった。
自己責任なのに。
それでも責めると言うのなら…。
「聖くん」
「うん?」
「傷が治ったら」
彼を見上げじっと瞳を見つめる。その罪悪感に漬け込んでもいいのだろうか?と。彼は瞳を揺らし彩都を見つめ返す。別れを告げられるとでも思っているのだろうか?自分たちには互いが必要なのに。
「いっぱい愛してくれる?」
偽りでもいい。
「うん、いいよ」
口づけされ抱き締められる。
どうしてこれは愛じゃないのだろう?
でも、愛じゃなくてもいい。
僕は聖くんが欲しい。
聖くんしか要らない。
例え、弱みに付け込んだとしても。
これはいけないこと?
それとも、許されること?
許されなくても、傍にいたい。
傍に居て欲しい。
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