R18【同性恋愛】リーマン物語if１『いじめてあげる』

２章『二人で探る幸せの場所』

12：可愛い恋人【微R】

＊＊＊＊♡Side・塩田

　塩田は一所懸命愛撫を施す皇を眺めていた。
「ねえ、気持ちいい？」
と問われ、曖昧に笑みを浮かべる塩田。
　彼が塩田に覆いかぶさり、片手を塩田の肩のわきに置き、もう片方の手で最奥の蕾に指を出し挿いれする姿はなかなかそそるものがあった。
　塩田は彼の顎を捉え口づけする。皇は興奮しているのか、大切なところが形を持っていた。塩田の位置からは、彼の鈴口が濡れテラテラと光るのが見え、いやらしさを感じる。

──良い眺めだな。

　彼の胸の飾りに触れたいのを我慢し、何度も口づけをした。襲いたいが、今日は彼に主導権を握らせると約束したのだ。今すぐ押し倒して、彼の最奥の蕾に自分自身を穿うがちたい衝動に駆られる。

──愛とは忍耐だ。
　明日は好き勝手させてもらおう。

　愛撫を受けながらも、彼を自分の好きにする想像をし、塩田は興奮した。
『んんッ……♡』
　蕾に舌を這わせれば、身をよじり甘い声で啼く彼のその高まりに指を絡ませる。
『どっちもはダメッ』
　上気した彼はきっと涙目で塩田の手を制止するだろう。しかしそんなこと知ったことではない。
『そんなこと言って、ほら』
　濡れた鈴口に舌を這わせれば、彼は胸を仰け反らせ快感に身体を震わせる。すかさずジェルを掬い取った指を、彼の蕾に差し入れるのだ。
『ああッ……』
　感度の良い彼は自ら足を大きく広げ、腰を揺らすに違いない。

──最高だな。

　自分の妄想に没頭し興奮していると、
「もう挿れてもいい？」
と彼の声。
　塩田はおいでというように、両腕を広げる。彼は自分自身を塩田の蕾に宛がうと、ぐいっと押し込む。
「ゆっくり。焦らないで」
　痛みに耐えながら、塩田が優しく彼に声をかける。
　彼はきっと早く奥まで押し込んで、塩田に抱き着きたいのだろう。その気持ちは可愛いが、少し痛い。主に尻が。
「ごめん」
　なんとかゆっくり奥まで自分自身を押し込むと、申し訳なさそうな顔をした皇に抱きしめられる。
「相変わらず、下手」
「うう……」
「可愛いけど」
　少ししょげてしまった彼にちゅっと口づけして、その首に腕を絡ませる塩田。身体が密着したことが嬉しいのか、ぎゅっと背中に腕を回す彼が可愛い。
「塩田が好き」
「俺も好きだよ」
「騎乗位して？」
と可愛いおねだり。

──なるほど、そっちが良いわけね。

　皇は抱きしめ合える、対面騎乗位を好んだ。社長に抱かれた話を聞いてからはもっぱら抱かれる方だが、塩田が自分の上で腰を振る姿に興奮するらしい。

──腰振るなら、挿れても挿れられても変わらなくないか？

　塩田は心の中でそんなツッコミをしつつ、愛しい彼の要望に応えようとした。そもそも自分が騎乗位で腰を振っていたのは、彼がドヘタクソだったからなのだが。

──俺も大概甘いな。

「ほら、良いのか？」
　彼の肩に手を添え、腰を揺らす。皇は上気した顔でこちらを見ていた。
「エロい顔しやがって」
と塩田が言うと、真っ赤になる。
「だって、塩田が興奮させるから」
と言い訳しながら、彼はキスを強請った。
「明日は俺が好きにするからな」
　唇を離し彼の耳元でそう宣告すると、塩田の中の彼自身が大きさを増す。何故、興奮した?!　とツッコミたくなったが、
「そんなにおっきくするなよ。苦しいだろ」
と抗議する。
「だって。塩田に愛されているんだなと思って」
と彼は嬉しそうに笑ったのだった。

──可愛いヤツめ。

　塩田が悶絶したのは言うまでもない。