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第一章 楼桑からの使者
4-④
しおりを挟む「ブラーディンにも副官を付けよう。クルーガー二等書記官を連れて行け」
「ふふっ、最近宰相殿のお気に入りと評判の若者ですな。どうぞお好きなように」
彼はほんの少し、灰色の眼を細めた。
クルーガー二等書記官とは、ダリウスが手元に置き自分の知識経験を一から教え込んいる、二十代半ばの青年であった。
ネルバ一族に列なってはいるが、通常であればサイレン宮廷で書記官になどなれる家柄の出ではない。
しかし、少年期にふとした切っ掛けでこのクルーガーを見い出したガリフォンが、トールンへ呼び寄せ邸に住まわせながら手塩に掛けて養育したのである。
彼の眼鏡に適っただけはあり、クルーガーの才は図抜けたものだった。
その能力や実績からすればもっと高位の役職を担っていても不思議はないのだが、一向に出世をする気配はない。
それは周りの妬みを恐れたガリフォンが、その時が来るまで表だって彼の存在を隠しているのだとしか思えなかった。
下世話な噂によるならば、一番下の娘の婿として自分の後継にしようとしているのだとも言われている。
彼の資質はその頭脳の明晰さだけではなく、性格の良さも特筆するべきレベルにあった。
なんにせよ、優秀な人物なのは間違いがないらしい。
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