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図星

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大和は興奮する俺を落ち着けるためか、背中に回した手で俺の背中をトントンとゆっくり叩き、後ろ髪を指ですいてなでてくるため、まるでこいつの彼女にでもなったような気分だ。


「それにこんなことよくあることなんじゃねえの?知らねえけど」

「え?!まじで!!!」


俺は大和の肩から勢いよく顔を上げる。 


「さっき大和が俺にしたようなことが日常茶飯事なのか?!?!なあ!!なあ!!
じゃあ大和もあんなことされてるのか?!だれに?!」

「うるせえって、静かにしろ」


あんなところが毎日のように行われている。
どこで?誰と誰が?どんなことを??
俺の頭の中で膨大な妄想が広がる。どんなユートピアだよ。これから俺は保健室じゃなくて別の場所で勤務することにしようかな。


「なあなあ!教えてくれよ!」

「うるせえっつうの!
ここ引きちぎんぞ」


大和は俺の服の上から乳首をギュッと強めに摘んだ。


「ぁんっ!!いたっ」

「じゃあ、静かにしますって言え」

「…し、しずか…にっ、します」

「いい子だ」


これじゃあ一体、どっちが立場上なのかわかんねえよ!!俺の乳首ばっか摘みやがって、ほーーんのちょっとだけ気持ちいいけど……。


「健太と俺がしたことも問題のうちにはいらねえ」

「だって、俺とお前は生徒と先生で」

「もっと虐められたいか?」


大和はそう言いながら俺の腰に大きな手を這わせて撫で付けてくる。

耳元で囁かれる色気がありすぎる声に"はい、虐めてください…"とでも言いそうになってしまうが、教員として絶対にダメだ。


「さっきのことだけど、健太はああいうの興味あんのか?」

「あ?ああいうのってどういうのだよ」

「男同士がいちゃついてただろうが
お前がそれを鼻息荒くして」

「ま、待て!それ以上言わないでくれ!!」


俺は後ろを向き、大和の口を両手で塞ぐ。


「別に好きじゃねえよ……
でも、片方がめちゃくちゃ女の子ぽかったからもしかして女の子がこの男子校に迷い込んだのかと思って…」


どうしようもない嘘をついてしまった。

ごめん!!大和!!俺は自分の身を守りたいがために生徒に嘘をつくような男だ。本当はゴリゴリに興味あるし、BLは愛読までしている。だけどそれは流石に言えない。


「ふうん、つまんねえな」

「…つまんなくて悪かったなっ!」


こ、これは誤魔化せたのか。何とか誤魔化せたのか??


「じゃあ、俺はこのままベッドで寝るわ」


大和が俺を膝から下ろし背中を押したせいで、床に四つん這いになってしまう。


「いってっ…もうちょっと優しく降ろせよな!!」

「うるせえ、寝る」


大和は寝返りを打ち、俺に背中を向ける。
なんだよ!いきなり!!突然湧いてきた性欲にこいつでもいっかと襲ったらいいけど、俺の反応がキモすぎて興醒めしたんだろ!こいつ!!

普段はどんな奴襲ってるあるいは襲われてるのかくらい教えろよな!!

俺は立ちあがろうと、視線を下に下げた時、ある違和感に気づく。


「これはやばい…」


視線を下げると、俺の息子がズボンの下でテントを張っていた。
最悪だ…これ大和に見られてないよな…??

俺は姿は見えないもののカーテン越しに大和を睨みつけトイレにかけこむのであった。
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